読みたいことを、書けばいい。 人生が変わるシンプルな文章術

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.84
  • (174)
  • (216)
  • (138)
  • (39)
  • (17)
本棚登録 : 2803
レビュー : 292
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478107225

作品紹介・あらすじ

2019年8月18日、TV「林先生の初耳学」での著者インタビューで大きな話題!

書くことは、たった1人のベンチャー起業だ。

電通コピーライター24年から無職へ。「自分が読みたいことだけ書く」という方針で書きまくり、依頼殺到、読者熱狂。孤高のwebライター鮮烈の処女作。

自分が本当に読みたいことを書ききって、結果として誰かとつながる。

やわらかくて新しい、希望の文章講義、開講です。

感想・レビュー・書評

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  • この本は、ハウツー本でもビジネス書でもないそうです。
    まず、読んで感じたのは、なぜこの本はこんなに行間が空いていて、字が大きいのだろうということです。
    もしかして、あまり中身もないのかと心配になりましたが、この本の著者が、元、電通のコピーライターの方(24年間勤務)だからということが原因でした。

    ○なにを書くのか
     いま、ネットで読まれている文章の9割は「随筆」。
     書きたい人がいて、読む人がいる文章のボリュームゾーンは「随筆」である。
     随筆とは「事象と心象が交わるところに生まれる文章」
     事象を見聞きして、それに対て思ったこと考えたことを、書きたいしまた読みたいのである。
    〇だれに書くのか
     何を書いたかよりも誰が書いたか。
     だれも読まない。
     なぜか。あなたは宇多田ヒカルではないから。
     承認欲求を満たすのに「書く」は割に合わない。
     自分が書いて、自分で読んで楽しい気分になる以外ない。
     「知らない読み手を想定して喜ばせる」よりもかなり簡単だ。
    〇物書きは「調べる」が9割9分5厘6毛
     ライターの考えなど全体の1%以下でよい。
     1%以下を伝えるためにあとの99%以上が要る。
     図書館を利用する(レファレンスインタビュー)。
    〇随筆に起承転結ほど効率よく使えるコード進行はない

    ※履歴書の書き方(文章術コラムより)
    このコラムは非常に面白いと思いました。
    著者は1992年の電通の就職説明会で200人にひとりか、もしくはゼロの確率の採用を見事に勝ち取った方法が載っています。これから就職、転職をされる方はここを読むためだけに、この本を買う価値があると思います。
    普通のことを普通に書いて、東京大学法学部の学生に勝てるわけがないのだそうです。
    確かにこの方法はすごい!と思いました。

    まとめ
    自分が読みたくて、自分のために調べる。
    それを書き記すことが人生をおもしろくしてくれる。
    何も知らずに生まれてきた中で、わかる、学ぶということ以上の幸せなんてないと私は思う。
    自分のために書いたものがだれかの目に触れて、その人とつながる。孤独な人生の中で誰かとめぐりあうこと以上の奇跡なんてないと私は思う。
    書くことは生き方の問題である。
    自分のために書けばいい。読みたいことを書けばいい。

    と結ばれています。

    • kazzu008さん
      まことさん、こんにちは。
      いつも「いいね!」していただきありがとうございます。
      まことさんから紹介していただいた本、楽しく読ませていただ...
      まことさん、こんにちは。
      いつも「いいね!」していただきありがとうございます。
      まことさんから紹介していただいた本、楽しく読ませていただきました。普段は文章術の本等は読まないのですが、さすが、まことさんの紹介だけあって、本当に面白く(実際に何度噴き出してしまったことか)、参考になることも多く(特にエントリーの書き方など)、あっというまに読ませていただきました。
      素晴らしい本、興味深い本の紹介とレビュー、ありがとうございました!今後ともよろしくお願いします!
      2019/08/21
    • まことさん
      kazzu008さん。こんばんは!
      こちらこそ、いつも「いいね!」ありがとうございます。そしてコメントありがとうございます。
      かなり面白...
      kazzu008さん。こんばんは!
      こちらこそ、いつも「いいね!」ありがとうございます。そしてコメントありがとうございます。
      かなり面白く読まれたようですね(^^♪
      私も、この本は実は星5つつけていますが、文章術は好きなジャンルなので、購入したのですが、実は、もうすでにBOOK OFFに持っていっちゃったのです。すいません。
      kazzu008さんが、図書館で、借りられてよかったとほっと胸をなでおろしています。
      なんか、Kazzu008さん効果もあって、この本、私の「いいね!」自己最高記録になってしまったみたいですが、星5つつけてしまうのがほとんど、習慣化しているので、「皆さんなんかすいません」な気持ちです。
      あと『アンナ・カレーニナ』は一生積読率、高そうですが、Kazzu008さんの本棚にもあった『銃・病原菌・鉄』も私、積読してますが、あれは、時間のある時に絶対読みたいと思っています♪
      こちらこそ、これからもどうぞよろしくお願いします!
      2019/08/21
    • kazzu008さん
      まことさん、こんにちは!
      お返事、ありがとうございます。
      この本、既にブックオフへ処分済みだったのですね(笑)。もし、まことさんがこの本...
      まことさん、こんにちは!
      お返事、ありがとうございます。
      この本、既にブックオフへ処分済みだったのですね(笑)。もし、まことさんがこの本をバイブルのように大事にしていて、僕のこの本のレビューが「☆4つ、しかもお金をだして買わない」なんて書いたものだから、もしかしたらまことさん、激怒してるかなってちょっとレビューを書いた後、ビビッてました(笑)。今かなり、ほっとしています。

      そして「いいね!」自己最高記録、おめでとうございます。まことさんのレビューは丁寧だし、タイムリーに良い本を取り上げてくれるので、すごく参考になるのです。今後ともよろしくお願いします。僕の効果とかはないと思いますよ(笑)。

      あ、『銃・病原菌・鉄』は心底おすすめです。本当に目からうろこが落ちる経験をさせていただきました。僕も読んだ当時はまだ長文レビューを書いていなかった頃なので大したレビューを書いていませんが、今だったら、3000字超えのレビューを書いていると思います(笑)。
      2019/08/22
  • 今までこんなに笑えるビジネス書があっただろうか。
    まあ、文章力向上的な本なのでビジネス本というカテゴライズにはならないかもしれないが、そして、実際読んでみると文章力向上的な本ですらないのだが(笑)、いちおうダイヤモンド社が出版しているということで、ビジネス書ということで良いだろうw。

    「真面目に上手い文章を書きたい」と思ってこの本を教科書かなにかのように認識して、いきなりアマゾンでポチッてはいけない。はっきり言って、この本は絵のない漫画だ。一時間で読めるので現物を見てから決めて欲しい。

    実際、この本を読んで何度吹き出してしまったことか。
    「無人島の大発見」の章だとか、「それ、夏目漱石が、百何十年も前にほとんどやっている」の章だとか、もう笑いをこらえるのが大変だった。

    言うなればこの本は「物書きあるある」を集めた本というか「物書きなら知ってなきゃいけないよね」ということ(あとちょっと、これは保存版だなと思う役立つコラム)をもの凄く面白おかしくまとめた本である。
    さすが、20年以上元電通のコピーライターを勤めた筆者、言葉の使い方がいちいち面白い。

    そして著者の言う
    『読みたいことを、書けばいい。』
    は確かに至言だと思う。

    僕もこうやって、このブクログに毎回毎回しつこく長文のレビューを投稿しているが、はっきり言って

    誰も真剣には読んでいない

    だろう。
    著者の言うように、僕は宇多田ヒカルではないからだ。
    では、なぜこんなことを書いているかと、突き詰めてみれば「自分が読みたいから書いている」のである。偉そうに真面目くさった評論を書くのも、チャラい感想を書くのも、そこには書いている自分が嬉しいという自己満足以外何ものでもない。

    その結果としてフォロアーさんから「いいね!」されたり、励ましのコメントなんか書いてもらえたりしたら、もうそれは奇跡的なことなのだ。もう感謝しかない。
    こんなどこの馬の骨とも分からない中年男子が書いた本のレビューを貴重な時間を割いて読んでくださる人がいるなんて普通はあり得ない。

    例えば、もし僕が新宿駅前で実際に
    「僕の書いた本の感想文、読んでくださ~い。太宰治の『人間失格』の感想で~す」
    などと言いながらコピー用紙に印刷したブックレビューを無料で配ったとしても、間違いなく誰も受け取らないだろう。というか、逆に僕だった近寄らない。

    そんな僕が書くレビューが数十人から「いいね!」されるなんて(あ、スミマセン…盛りました。多くて10人くらいです・・・)、本当にありがたくてフォロアーさんには足を向けて寝られない。だから、どこの方角にフォロアーさんがいるのか分からないから立って寝ている(・・・嘘です)。

    それから、コラムに採用面接で勝ち抜く方法が書いてあるが、確かに納得できることが書いてある。
    ちなみに僕もそれなりの年数を自分が所属する組織で働いてきたので採用面接の面接官をすることもあるのだが、僕が応募者のどこを見るかというと
       応募動機の強さ
       自分の将来に対するビジョン
    の2点だけだ。
    どんな会社だろうが組織だろうが、ぶっちゃけて言えば新入社員は苦労するし「大変なこと」「思いどおりにならないこと」ばかりだ。
    そんな状況で「もう、辞めたいな・・・」と思う自分の心にブレーキをかけることができるのは
       自分があれだけ夢に見た職場で働いているのだ
    というプライドしかない。
    これはどんな「同僚からのなぐさめの言葉」よりも「上司からの励ましの言葉」よりも、なににも優るモチベーションだ。

    もう一つは応募者自身が入社してから10年後、20年後にどのような夢を持っているのかということだ。
    自分の将来の夢をしっかりと思えば、多少の苦労は乗り越えられる。
    例えば「自分がこの会社の社長になって、世界シェアナンバー1にしてみせる」だとか「自分の作った商品で10年後までに世界中の人達を幸せにしてあげるのだ」とか、こんな途方もない夢だっていい。
    その為には、自分はこの1年何をすれば良いのか、そして今は何をすれば良いのかと建設的に考えることができるからだ。

    こういった強い動機、しっかりとしたビジョンを持っている人ならば、僕は一緒に働いてみたいと思うし、この人に仕事を引き継いでいってもらいたいと思う。
    結局、採用面接官が見ているのは
       この人は今、何ができるのか?
    ではなく、
       この人は、将来、何をしてくれるのか?
    ということに尽きるのだろう。
    もちろん、ここに書いたことは僕の個人的な意見なので「全ての企業に当てはまる」ということはないのは言うまでもない。

    と言う訳で、話がめちゃくちゃ脱線してしまった感があるが、結論としてこの本を1500円(税抜き)出して買うかと聞かれれば、自分は買わない。
    自分とってはこの本は図書館で借りて1度読めば十分である。
    しかしながら、中には「心に刺さったぜ」という人もいるかもしれないし、何度も熟読して文章力を高めようというという人もいるかもしれない。そういう人にとってはこの本は安いと言えるだろう。つまり、本の販売価格、本の価値というのは読む人によって全く異なるのだ。

    • まことさん
      kazzu008さん。こんにちは!
      お返事ありがとうございます。
      全然怒ってなんていなくて、ほっとしているのでご安心ください(^^♪
      ...
      kazzu008さん。こんにちは!
      お返事ありがとうございます。
      全然怒ってなんていなくて、ほっとしているのでご安心ください(^^♪

      『銃・病原菌・鉄』の3000字のkazzu008さんのレビュー読んでみたいですね♪
      書き直される気とかはないのでしょうか。
      でも、そんなすごいレビュー読んだら、ますます、自分がレビューしずらくなりそうですが…。(まだ、読んですらいませんが。。。)では、では。
      2019/08/22
    • kazzu008さん
      まことさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。怒っていなかったと知って心底ほっとしています(笑)。
      そうですね。『銃・病原菌・...
      まことさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます。怒っていなかったと知って心底ほっとしています(笑)。
      そうですね。『銃・病原菌・鉄』のレビューの書き直しというか、再読してのレビューは考えたいと思います(笑)。それか『銃・病原菌・鉄』の続編的な『昨日までの世界』や『文明崩壊』を読んでから一緒にレビューをしてみるというのもいいかなとは考えています。まだかなり先になると思いますが(笑)。
      2019/08/22
    • まことさん
      kazzu008さん♪
      続編もあるのですね!
      レビュー楽しみにしています(^^♪
      kazzu008さん♪
      続編もあるのですね!
      レビュー楽しみにしています(^^♪
      2019/08/22
  • 本屋に並んでいるのをチラチラと見かけていたけれど、読み終えてからもっと早くに買っておけばよかった、と後悔しました。

    この本を読むことで、文章力が上達するわけではありませんが、逆に、文章がいつまで経ってもうまくならないのはなぜかがわかると思います。

    本来的に文章というものは、自分の時間を削って、言葉を選んで、いろいろと捻り出して頭を抱えて書いていくものだと思います。

    だから、当然はじめのうちは、出来上がりの文章を見て、こんなはずじゃない、と感じるわけです。
    頭の中で作られた構図とまるで違う、拙い文章を前にして書く技術のなさを目の当たりにするのです。

    荒削りな文章と、上手く書かれたものを見比べて、そこにもっと書けるようになりたいという思いが生まれて、どうしても近道をしたがる…。そこからズレが始まります。

    そのズレをなくすのが、著者の述べている、「読みたいことを書く」なんだと思います。

    例えもわかりやすく、内容は真面目でありながらクスッと笑わせてくれます。

    ああでもないこうでもないと、相変わらずくよくよ悩んでいる自分ですが、この本に書いてあるように、誰かの目に触れられることが奇跡だと感じながら、これからも書き続けたいと思います。

    • やまさん
      おはようございます。
      きょうは、快晴です。
      体に気を付けていい日にしたいと思います。
      やま
      おはようございます。
      きょうは、快晴です。
      体に気を付けていい日にしたいと思います。
      やま
      2019/11/16
    • 旅する本好きさん
      >やまさん
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      天気がいいと清々しい気持ちになれますね^_^
      >やまさん
      おはようございます!
      コメントありがとうございます!
      天気がいいと清々しい気持ちになれますね^_^
      2019/11/16
  • この本に書いてあることは、実は著者自身が195ページに要約してくれています。
    行数にして4行。
    文字数にして59文字。
    でもこの4行を、売れる本にまで膨らませることは、容易なことではありません。

    この本のなかはオヤジギャグが満載ですが、ときどき本当にタメになることが書かれているところが、あなどれない点です。
    わたしは現在、ハローワークデビューを果たしたばかりの専業主婦という名の無職でありますので、「文章術コラム2 履歴書の書き方」のところが特におもしろく、何度か読み返しました。
    正直、こういう履歴書の考え方はしたことがありませんでした。
    このコラムの内容が現実に通用するのかはわからりませんが、少なくとも就活にびびってガチガチになっていた気持ちは、かなりラクになりました。

    またこの本は「感想文を書くことがニガテ」「自分の内面や気持ちを語ることなく、おもしろい人になりたい」方にとって、朗報とも言える考え方が書かれています。
    「自分がおもしろいと思うことを徹底的に調べて調べ尽くして書く」「少しでもおもしろく感じる人というのは、その人の外部にあるものを語っているのである。(142ページ)」という考え方は、きっとそうした方の心を軽くしてくれるでしょう。

    ただし覚えておいた方がよいのは、「自分の気持ちに鈍感でいること」と、「自分の内面を語らず外部の世界を語ること」はイコールではない、ということです。
    おもしろくありたいのであれば、外側の世界を大いに調べて語ってください。
    でも自分の心の声を、どこに出さなくてもいいので、聞きとれる自分でいてほしいです。
    なにより、自分の声が聞きとれる自分でいないことには、自分が「読みたいこと」「おもしろいと感じること」が、そもそもキャッチできません。

    自分の気持ちは自分だけがのぞく日記に、盛大にぶちまけつつ、「読みたいことを書ける」人になっていきたいですね。

  • 「自分のことは話すな」吉原 珠央 /著 とあわせて図書館で予約
    4ヶ月待ってようやく手にする
    なぜこの本を読もうとしたのか忘れてしまった・・・
    おそらくタイトルに惹かれたんだろうなぁ

    「読みたいことを、書けばいい。」
    ってどういうこと?

    そう言い切るわりにはこの本が初めての著作?
    それってどういうこと?

    この人知らんけど なに書いてる人?
    おおっQRコードがついてる!過去記事読めるw

    全体的にふざけた口調で本質をぶすぶす突きながら
    途中まじめくさったコラムで為になることを書く

    などなど
    人をぐいぐい惹きつける書き方の実践を
    この1冊で成し遂げようとされているのか

    元電通のコピーライター
    まんまと読まされてしまったわw

  • タイトル通りの内容

    説明に入るまで、や合間で
    面白い無駄な文章が続く
    でもそれは無駄ではなく、読ませるための戦略
    (「いや、書きたいから買いてるだけだ」と
    著者に言われそうだが)
    CMでも、テキトーな造りにして話題性狙うみたいなのもあるし、そんな感じのノリなんだろうか…

    「随筆」とはなんぞや、感情にまかせてテキトー(適当ではない)に書いてるように見せかけて、言葉の定義を理解しているか?書いて当たる内容が感想なのか事象なのか?冷静に客観的に理解したうえで書かれている。

    その説明に納得したせいで、それこそ合間の文章が「これ面白いでしょ?」感があって寒いのスルーしながら読むが…
    そんな中に「調査」ではネットやまとめムックよりも「一次資料」にあたれ!等の重要なことにも触れていて、スラスラ惹きつけられて読んでしまう。

  • 電通でのコピーライターを経て、独立した筆者の書くことへの指南。

    字もおおきいし、書き方も砕けているので、簡単なことをを言っている風に見えるけど、実は、これを実践するのは難しい。
    通常の文章マニュアルよりもクリエイティブなことを求められているから。

    一般的に文章マニュアルで言われている、ターゲットを決める、どんな文章の書き方がSNSで映えるか、などは意味がない。

    ◆感動が中心になければ書く意味がない

    ターゲットなんて意識しても届かない。

    まずは自分が熱中している文章か、自分が読みたいという文書運になっているかが大事。
    確かに、書いている本人の熱量が低いと、読んでる側も面白くないですね。

    ◆物書きは「調べる」が9割9分5厘5毛

    読む人は書いている人の内面なんて興味がない。
    調べたこをと並べれば、読む人が主役になれる。

    一次資料を読み込み「どこかを愛する」作業をして、対象に愛がある状態について書くのが大事。
    そして「わたしが愛した」部分を全力で伝える。

    ◆巨人の肩に乗る

    歴史の中で人類がやってきたことの積み重ねが巨人みたいなものだから、我々はその肩の上に載って物事を見渡さない限り、進歩は望めない、という意味。
    すべて過去を引用しながらちょっとずつ新しくなっている。

    今まで人が書いたことをなぞっても、しょうがない、自分なりの意見を述べなければ読んでくれない。
    また、先人が書いてきた文書を良く調べる必要もある。

  • アウトプットが大事らしい。
    何かをアウトプットしなきゃ。
    と思ったとき、最初に突き当たる疑問。
    ・何をアウトプットしたらいい?
    ・誰に向けてアウトプットしたらいい?
    ・どうやってアウトプットしたらいい?

    本書には、これらの問いに対する答えが書かれている。

    「何を」と「誰に」はもう決まってるんだ。
    知りたいのは方法、テクニックなんだ。
    という方には向かないと思う。
    ただし、そういう人にこそ、「読んだら良いことあるよ」と伝えたい。

    なぜなら、
    「何を」と「誰に」の設定を間違うと、どんなテクニックを使っても、文章に価値が生まれないからだ。

    今、アウトプットの必要性を感じている人は、忘備録としてのアウトプットではなく、文章によって、何らかの価値を生み出したい人だろう。

    何を…読みたいことを
    誰に(誰が)…自分が
    書けば良い

  • 流石大阪生まれ、用いる語彙とテンポが手慣れておりますわと思ったら電通に数十年勤めていた元サラリーマンだった。
    所々直球な毒を吐く文章はスリリングで飽きないし、時折混ぜられる言葉の節々は刺々しく総じて面白かった。

    文章を書くにあたり「上手く文章を書きたい」「書きたいけど何から手をつけたら」「なんかもう筆が進まない」みたいな悩みを抱えている人に対しては救済本と言えるのでは無いだろうか。
    私もそんな人たちの一員だったのだが、この本を読み何だが「そんな面倒なことは考えんでいいから、さっさとお前の情熱を語ってみろ」と諭されている気になった。
    頭でああだこうだ考える前にまずは調べろ。そして湧き出た愛をぶち撒けろ。テクニックがどうとか小賢しい真似はするな、と拳をぶつけられている気分になった。

    と言っても著者は決して好き勝手文章を撒き散らせば良いと言っている訳ではない。一次的情報をちゃんと収集し、確固たる情報源を吸収した上で説得力のある文章を生み出すべきだと考えている。
    書き手の情熱のこもった文章は読み手にも真っ直ぐと伝わり、評価を得られる。
    逆に言えば、小手先だけで形成された真似ごとのような文章に惹かれるような人は居ない。

    わざわざ自分の考えていることを文章に起こして表現するなんて趣味、確かに改めて考えてみれば奇態であるとしか言いようがない。
    だが、己の中にある、恐らく大多数に共感され得ないだろう字を書くという行為の喜びは己だけが知っていれば良い。
    何かを書く。それが表現となり、誰かが読む。それが偶然評価が得られる。
    承認欲求を満たすためにライターを目指すのはやめた方が良い、という言葉は言い得て妙である。


    何のために文章を書くのか。
    その問いに対し、いつの日か堂々と『己のためである。』と答えられることを、夢に見る。

  • 本書は文章術のノウハウやスキルを伝授するハウツーものではなく、『あくまでも自分が読みたいものを書く』、そのシンプル極まりない心得を説いた指南書。

    返す刀で筆誅するのは、つまらない文章について。それは「自分の内面を語ってるだけの文章」と直言。コラムニスト小田嶋隆氏も同様なこと言っていますな。「自己陶酔×感情過多に溢れた野放図な自分語り=ポエム」。論理を捨てて抒情に流れた文章。まさに至言。そんな文章に出会った時は、僕はトホホ…な思いと恥ずかしさに包まれ、読み飛ばします。それは主に23時以降のSNSでよく見かける。夜更は、多くの人を三文詩人に仕立て上げます。

    以下、ふむふむとページを端折った箇所を中心に、その心得を列挙。

    【あくまでも自分に向かって書く】
    そもそも自分自身は書き手であると同時に読み手である。ターゲット(対象)なんてを思い浮かべたところで、まったく無意味。属性とか趣味とかライフスタイルなんて考慮に入れたところで、隣人が夕食に何を食べたいかさえわからない。あくまでも対象は自分。マーケティングとかターゲッティングに背を向けて良し。

    【とにかく調べた上で書く】
    書くにあたり、下調べを綿密を行うこと。そこで得たエビデンス(根拠)を伴ったエピソードを具体的に書く。

    【調べた9割を棄てる】
    とにかく第一次資料に当たること。図書館は最強の資料収集場所。どの本に当たるべきかは司書に相談。そうして残った1割に「俺はこう思う」と書く。

    【「面白いかどうか」の物差しを持つ】
    自分自身が面白くもないと思う文章は、他人が読んで面白いわけがない。書き手が本当に書きたい、書いていて楽しいと思って書いた文章こそが、読者の心を揺さぶる。

    【世に溢れる文章の大半は随筆】
    随筆とは、事象と心象が交わったところに生まれる
    文章のこと。その展開は事象に触れる→論理を開陳→
    心象をサラッと述べる。

    【「起承転結は効率よく使えるコード進行】
    ・事象と心象を意識すること。
    ・定義を疎かにしない。
    ・「愛した部分を全力で伝える」気持ちで書く。

    【総括:とは言え、勘違いしてはいけない】
    「自己満足」で良いということではない。オリジナリティのパブリック化。平たく言うと、自分の思いや考えを綴ってはいても、結果として「読者の共感」を獲得できているかどうかである。よく調べることで、独善性の排除につながるのである。

    仕事柄、日々企画を練ったり、それを企画書にしたりする上での基準は「自分が面白いかどうか?」。クライアントからの意向は踏まえるが、料理をするのは自分。エッセンスとして、クライアントの好みそうなことを加えるが、あくまでも彩り程度に。広告の場合、自分が一生買うことのない商品の広告を手掛けることもある。その時はいつも以上に調べに調べ、仮説を立て、面白いと思える企画が降臨してくるのを信じて待つしかない。

    30年余り広告業界にいて、自分の掲げた「物差し」が通用しているということは、あながち間違ってはいないんでしょう。「自分の中にある答え=自分が面白く感じる=得心がいく」という方程式を、著者は本書に記した「文章術」の中に落とし込んでくれたと理解し、深く感謝。それを敷衍すれば、仕事に、生き方にも適用できるものであるということを。実に深〜い一冊でありました。

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著者プロフィール

●田中泰延(たなか ひろのぶ)】
 1969年、大阪生まれ。ライター、コピーライター、青年失業家、写真者として多忙な日々を送る。レンズメーカーSIGMAのウェブマガジンSEINにて「フォトヒロノブ」連載中。著書に『読みたいことを、書けばいい。』(ダイヤモンド社)

「2020年 『雨は五分後にやんで 異人と同人Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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