1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え

  • ダイヤモンド社
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レビュー : 217
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478107249

感想・レビュー・書評

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  • 【感想】
    シリコンバレー中の数々の企業に空前の成功をもたらした伝説のリーダー、ビル・キャンベル。
    自分の利益を優先させる「テイカー(奪う人)」が報われると言われる世界で、彼はどうやって「ギバー(与える人)」として成功できたのか?
    個人のパフォーマンスを高め、結果的にチームの能力を高めるヒントが、この1冊には詰まっていました。

    結論を言うと、部下の士気を如何にして高めるか、といった事に終始していた風に感じます。
    どのようにしてチームのメンバー達のモチベーションを高め、結果を出させることが出来るのか。
    如何にメンバー全員をハイパフォーマンスな状態にし続けるのか。
    メンバーの意見に耳を傾け、レビューなどで具体的なコーチングを行い、部下が結果を出しやすい環境をコチラから整えてあげる。

    そりゃ、そこまで出来れば無敵の上司ですよね(笑)

    僕がこの本を読んで1番感じたことは、「それだけリーダーにとってチーム・マネジメントを行なう事は大変だ」ということでした。
    自分自身、そこまで細やかに、そして冷静にマネジメントするのなんてかなり骨が折れるような気がするので・・・・
    なので、チームのメンバーの1人である僕がチーム・マネジメントの事をしっかりと考慮して、上司がマネジメントし易いチームを部下が作るようにしてみてはどうだろうかと思いました。
    上司からの評価も上がるでしょうし、自分にとってもマネジメントのイイ練習になるのではないかと・・・

    上司がマネジメントし易い環境を、部下である自分が作る。
    ちょっとチャレンジしてみようかと思います。


    【内容まとめ】
    0.マネジャーの仕事は、
    →すべての意見を吸い上げ、
    →すべての見解を検討するための意思決定プロセスを実行し、
    →必要な場合には自ら議論に決着をつけ、
    →決定を下すこと、だ。

    1.現場の士気がすべて
    最高の人材を採用し、評価し、フィードバックを与える方法を知っていて、給料を充分に支払う。

    では、どうやって部下をやる気にさせ、与えられた環境で成功させるか?
    独裁者になっても仕方がない。ああしろこうしろと指図するんじゃない。
    同じ部屋で一緒に過ごして、自分は大事にされていると、部下に実感させろ。
    耳を傾け、注意を払え。それが最高のマネジャーのすることだ。

    現場の業務遂行能力が最高峰まで高められている「オペレーショナル・エクセレンス」の実現を第一に考える。

    2.人がすべて
    どんな会社の成功を支えるのも「人」だ。
    マネジャーの一番大事な仕事は、部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるよう手を貸すことだ。
    マネジャーは「支援」「敬意」「信頼」を通じて、その環境を生み出すべきだ。

    3.「天才」とうまく付き合う。
    ハイパフォーマーだが扱いの難しい「規格外の天才」には寛容であれ。守ってやりさえすべきだ。
    だが、倫理に反する行動や人を傷つけるような行動を取らさないようなマネージは必要。

    4.コーチされるのに必要な資質。
    →正直さと謙虚さ
    →あきらめず、努力を厭わない姿勢
    →つねに学ぼうとする意欲

    5.ビルが求める4つの資質
    ①知性:勉強ができるだけではなく、様々な分野の話を素早く取り入れ、それをつなげる能力。
    ②勤勉であること。
    ③誠実であること。
    ④グリットを持っていること:打ちのめされても立ち上がり、再びトライする情熱と根気強さである。




    【引用】
    1兆ドルコーチ


    シリコンバレー中の数々の企業に空前の成功をもたらした伝説のリーダー、ビル・キャンベル。
    自分の利益を優先させる「テイカー(奪う人)」が報われると言われる世界で、彼はどうやって「ギバー(与える人)」として成功できたのか?


    p47
    ・「1兆ドルのコーチ」とは?
    ビル・キャンベルは1兆ドルに値するコーチだった。
    スティーブ・ジョブズが潰れかけのアップルを立て直し、時価総額数千億ドルの会社にするのを助けた。
    スタートアップだったGoogleを時価総額数千億ドルの企業にするのを助けた。

    そして、彼は個人のパフォーマンスを最大限に引き出すことに専念するただのエグゼクティブコーチではなく、チーム全体をコーチングした。


    p61~
    第2章 
    マネジャーは肩書がつくる。リーダーは人がつくる。
    「人がすべて」という原則


    p65★
    ・現場の士気がすべて
    現場の業務遂行能力が最高峰まで高められている「オペレーショナル・エクセレンス」の実現を第一に考える。

    業務レビューをどうやって行うか。
    1on1で部下を評価し、正しい軌道に戻すにはどうするか?

    最高の人材を採用し、評価し、フィードバックを与える方法を知っていて、給料を充分に支払う。


    p66
    どうやって部下をやる気にさせ、与えられた環境で成功させるか?
    独裁者になっても仕方がない。ああしろこうしろと指図するんじゃない。
    同じ部屋で一緒に過ごして、自分は大事にされていると、部下に実感させろ。
    耳を傾け、注意を払え。
    それが最高のマネジャーのすることだ。


    p72
    ・人がすべて
    どんな会社の成功を支えるのも「人」だ。
    マネジャーの一番大事な仕事は、部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるよう手を貸すことだ。
    マネジャーは「支援」「敬意」「信頼」を通じて、その環境を生み出すべきだ。

    普通の人は、他人をよくする方法を考えるのに時間をかけたりしない。だが、コーチはそれをやる。
    夜眠れなくなるほど気にかけていることは何か?
    ビルの答えはいつも同じ。「部下の幸せと成功」だった。


    p97
    ・円卓の背後に控える。
    マネジャーの仕事は、
    →すべての意見を吸い上げ、
    →すべての見解を検討するための意思決定プロセスを実行し、
    →必要な場合には自ら議論に決着をつけ、
    →決定を下すこと、だ。


    p107
    ・「天才」とうまく付き合う。
    ハイパフォーマーだが扱いの難しい「規格外の天才」には寛容であれ。守ってやりさえすべきだ。
    だが、倫理に反する行動や人を傷つけるような行動を取らさないようなマネージは必要。

    おかしな行動が許されるのは、それが会社のためになる場合に限る。
    個人よりチームを優先させるように誘わなければならない。


    p124~
    第3章
    「信頼」の非凡な影響力
    「心理的安全性」が潜在能力を引き出す。


    p127
    ・信頼は「綺麗事」ではない。
    人間関係(友人、恋愛、家族、仕事上の関係)における最も重要な要素は、おそらく信頼だ。
    ビルにとって、信頼はギブアンドテイクなどではなく、常に最優先かつ最重要の価値観だった。
    彼は信頼を築く達人であり、一度築いた信頼を大切に育む達人でもあった。

    信頼とは「約束を守ること」であり、「誠意」である。
    また、「率直さ」であり「思慮深さ」でもある。


    p136★
    ・コーチされるのに必要な資質。
    →正直さと謙虚さ
    →あきらめず、努力を厭わない姿勢
    →つねに学ぼうとする意欲

    赤裸々に自分の弱さをさらけだす必要がある。
    利口ぶった傲慢な野郎は願い下げだ!!


    p160
    ・「ありのままの自分」をさらけだす。
    ビルはつねに自分をさらけだし、教える相手にも同じことを求めた。
    全人格をかけて仕事をするほど偽りがない人は、同僚に敬意を持たれるし、同じ事をする同僚をより高く評価するだろう。


    p165~
    第4章
    チーム・ファースト
    チームを最適化すれば問題は解決する。


    p169
    ・「チーム・ファースト」の姿勢
    メンバー全員がチームに忠実で、必要とあらば個人よりチームの目的を優先させなければ、チームの成功は覚束ない。
    チームを勝たせる事が、最優先事項でなくてはならない。


    p177★★
    ・ビルが求める4つの資質
    1.知性
    →勉強ができるだけではなく、様々な分野の話を素早く取り入れ、それをつなげる能力。
    2.勤勉であること。
    3.誠実であること。
    4.グリットを持っていること。
    →打ちのめされても立ち上がり、再びトライする情熱と根気強さである。


    p229~
    第5章
    パワー・オブ・ラブ
    ビジネスに愛をもちこめ。


    p254
    ・つねに「コミュニティ」に取り組め。
    仕事でも仕事以外でもコミュニティをつくれ。
    人々が絆で結ばれるとき、チームはずっと強くなれる。


    p257
    ・5分間の親切
    親切する側にとっては簡単で、負担もほとんどかからないが、受ける側にとっては大きな意味のある物事をいう。
    頼み事にむやみにイエスと言わず、寛大な行動を楽しみながら余裕を持って持続できるよう、「小さな負担で大きなインパクトを与えられる方法」を探す。

    人を助けよ。
    お金だけでなく、時間や人脈などの資

  • シリコンバレーの名だたる企業、その多くの経営者や幹部にコーチとして大きな影響を与えたビルという人物、その偉大な貢献と、彼の心情、そして愛をまとめた本。

    いくつもの大事な言葉がある。抜き差しならぬ厳しい競争環境だと思われるシリコンバレーで、こんな温かみのある人がいたことに驚いたと共に、だから上手くいったのかという納得もした。

    未知の領域でチームが想像力とパフォーマンスをフルに発揮する必要がある全ての人に示唆を与えてくれると思う。

    ◯マネージャーとリーダー
    ・マネージャーを置くと効率が高まり、無くすと創造性が高まる。一概にどっちがいいかとは言えないが、現場を見て必要とされているかが判断の材料になる。
    ・どうやって、部下をやる気にさせて与えられた環境で成功させるか?あれこれ指示するのではなく、同じ部屋で一緒に過ごし、自分は大切にされていると部下に実感させる。耳を傾けて注意を払う、それが最高のマネジメント。
    ・物語を語り、心から納得させる。そうすればあとは自分で考えて動く。
    ・勇気を出すのは大変なこと、人は失敗を恐れリスクを怖がる。マネージャーはためらいを乗り越えるよう背中を押さないといけない。自分の判断に自信を持たせる。
    ・リーダーを作るのは君ではなく部下だ。
    ・どんな会社の成功を支えるのも人。マネージャーは支援、敬意、信頼を通じて人がエネルギーを解放し、増幅できる環境を生み出すこと。
    1. 支援 必要なツールや情報、トレーニング、コーチングを提供。
    2. 敬意 一人一人のキャリア目標を理解し、彼らの選択を尊重。会社のニーズに沿う方法でその手助けをする
    3. 信頼 自由に仕事に取り組ませ、決定を下させる。成功を望んでいることを理解し、成功できると信じること。
    ・あらゆるマネージャーの最優先課題は部下のしあわせと成功。

    ◯1on1とスタッフミーティングを正しくやる
    ・重要な事項を決定する場としてミーティングを利用する。全員に共通認識を持たせる。
    ・旅の報告から始めることでメンバーの連帯感を生み出し緊張をほぐす。
    ・1on1はお互いに最重要事項を5つ書いておいて始める。トップ5を見せ合って優先順位を確認し合う。部下の成長を手助けできる最良の場。以下はフレームワーク
    1. 職務に対するパフォーマンス
    2. 多部署との関係
    3. マネジメントとリーダーシップ
    4. イノベーション: 常に前進、向上の方法を考えているか、業界世界のトップと自分を比較しているか、業務とのバランス
    ・経営トップが全て決定すると、部下はアイデアを認めさせることに終始し、最適解ではなく最高権力者へのロビイング力が勝敗を分ける。

    ◯会議とマネージャーの役割
    ・コンセンサスはくそくらえ、最適解を得るにはら全ての意見とアイデアを俎上に乗せみんなで話し合うのがベスト、そのためには事前に一人一人と膝を交えて話し準備させることが必要。
    ・リーダーが最初から答えを知っている(思い込みも含めて)場合でも、答えを言うだけでは力を合わせるチャンスをチームから奪う。正しい答えに辿り着く以上にそのプロセスも大事。
    ・マネージャーは最適解が生まれない時に決定を下す、間違ってもとにかく前に進むこと。このとき第一原理(会社やプロダクトを支える不変の真理)を元に下す。
    ・エンジニアに欲しい機能を指図するのはNG、どんな人がプロダクトを使っているのか、どんな問題があるのかという背景情報を提供すれば、マーケッターが指図するプロダクトを遥かに凌ぐソリューションを生み出す。これは放任ではなく、プロダクト開発のグループにエンジニアも加えるということ。
    ・解雇するときは、手当を弾み、手厚く扱い、功績に感謝し自尊心を持たせる。正当な理由を語る。驚きであってはならない。

    ◯信頼の非凡な影響力
    ・綺麗ごとではなく最重要な価値観、信頼している相手には弱さを見せられる。何より先に生み出さなくてはならないもの。
    ・信頼が生む心理的安全性が高いチームとは、チームメンバーが安心して対人リスクを取れるという共通認識を持っている状態で、ありのままの心地よさを感じられる状態。
    ・教えられる側がコーチングを受け入れる姿勢でないと価値は引き出せない、正直さ、謙虚さ、諦めず努力を厭わない姿勢、常に学ぼうとする意欲、なぜなら赤裸々に自分の弱さをさらけ出す必要があるから。
    ・ただ言葉を聞き取るだけじゃなく、相手がいいそうな事を先回りして考えたりせず、とにかく耳を傾ける。たくさん質問する中で物事の核心に気づいてもらう。
    ・誰かの話に耳を傾ける、声をかけるといったありきたりなことで、相手は大事にされていると感じる。
    ・相手を大切に思っていることがわかるような形で本音を伝えれば、相手の尊厳を守り、誠意を大切にしながら、パフォーマンスに対する正直で偽りのない厳しい評価を与えることはできる
    ・フィードバックら決定的瞬間(またはその直後)に行い、必ず痛みを和らげる。批判的なフィードバックは人目のないところで与え、人前で恥をかかせない。人前ではイライラしても無理やり良い面を考えるようにする。

    ◯チームファースト
    ・意見の違いは脇に置き、会社のためになることに個人としても集団としても全力で取り組む「コミュニティ」として機能させる
    ・人は協力的なコミュニティの一員だと感じると仕事に対する意欲が高まりら生産性が上がる。逆の場合燃え尽きの主な原因になる。
    ・ハイパフォーマンスなチームには頭が切れ、攻撃的で野心的な自尊心の高い人たちが集まる。そこには高い緊張感が生まれる。
    ・問題そのものよりチームに取り組む。問題に誰が当たり、適切なチームがいるか。
    ・ペアで仕事させることで信頼関係が生まれる。
    ・最高のチームはメンバーIQの総和よりも賢い、その理由は
    1. 発言を数人が独占しない
    2. 複雑な感情を読むのが上手い
    3. 2を満たすのは女性が多い
    ・勝利の人間性、個人としてではなく、チームとして誰の手柄になるか気にしなければ、とてつもないことを成し遂げられる。
    ・誠意と献身を保つのは、勝っているときは簡単でも負けているときはずっと難しい。それでも苦境のときこそリーダーには必要。敗北しているときは、改めて大儀に向き合い、先陣に立つ。


    ◯チームのためにコーチが果たす役割
    ・チームは個人よりもチームの目的を優先させなければならない。一人一人のエゴの先にあるものを見通し、全員が力を合わせることの価値を理解できる人物(コーチ)が必要。
    ・とっさの発言、急いで書いたメール、そんな日常の一コマが現実とはかけ離れた方向に感情的に暴走させることがある。コーチはそんな時に助けになる。耳を傾け、目を凝らし、理解やコミュニケーションのギャップをうめること。自身が盤上にいなきからこそ持てる余裕がなせること。
    ・緊張や問題から立ち上がる煙に目を光らせる。ビルはほとんど何も言わずに部屋に座り、緊張がどこで高まるのかを感じ取る。
    ・チーム、特に経営チームがその能力を発揮するにはコーチが必要。ほとんどの企業では優れたコーチを持つことは難しいが、チームのマネージャーがその任に相応しい。
    ・コーチングは特殊な技能ではなく、高いパフォーマンスを発揮するチームには不可欠な要素。

    ◯とびきり聡明で有能な人材を集める
    ・必要な資質
    1. 様々な分野の話を素早く取り入れ、繋げる能力(遠い類推)「知性」
    2. 「勤勉」
    3. 「誠実」
    4. 打ちのめされても立ち上がる「グリット」。
    ・他は目をつぶってもいい。何かを犠牲にしたり、他人の成功を喜べるかがチームファーストで考えているかの指標。

    ◯ビジネスに愛を持ち込め
    ・人間の部分と仕事の部分を分けず、どんな人も丸ごと人間として扱い、一人ひとりをひたむきに、心から大切にした。
    ・ハグと笑顔、ビルはひどい悪態をよく言ったが、愛ゆえだと受け手に伝わっていた
    ・人を大切にするには、人に関心を持たないといけない。
    ・ビルはプレゼンする者に対して熱狂的な拍手を送り、立ち上がって応援、チームへの愛を示した。これは取締役会全体から来ているように見て、ものごとを前進させた。
    ・人を助けよ、時間や人脈などの資源を人のために惜しみなく使え。
    ・創業者を愛し、彼らにどんな職務を通してであれ、会社に有意義な方法で関わらせ続ける。強力なビジョンと情熱を持つ人々に敬意を持ち、彼らを守れ。

    ◯ものさし
    ・仕事で成功している人ほど孤独を感じやすい。彼らはたいてい相互依存性の高い人間関係に支えられているが、周りから孤立し隔絶されているよつに感じることが多い。
    強力なエゴと自信は成功の決め手になるが、不安と迷いとも隣合わせだ。
    誰でも人間である以上、肯定され理解されていることを知りたいものだ。
    ・自分のために働いてくれた人、自分が何らかのかたちで助けた人、その中で優れたリーダーになった人は何人いるだろうか、それが自分の成功を図るモノサシ。
    ・ビルはコーチの仕事に対して報酬を受け取らなかった。キャリアを通して十分なほど報酬を得たから、次は恩返しをする番だと思っていた。

  • そもそも、作者がGoogleです。GoogleだけでなくAppleのジョブズも多大なる影響を受けた、コーチであるビル・キャンベルさんの教え。一言でいえば、「人間関係の質がキャリアや企業の命運を握る」ということかもしれない。そして、チームをどうやってメイキングしていくか。
    ・企業の成功にとって、スマート・クリエイティブ(専門性とビジネススキル、創造力を兼ね備えた人材)を生かす環境と同じくらい重要な要素がもう一つある。それは、さまざまな利害をまとめ、意見のちがいは脇に置いて、会社のためになることに個人としても集団としても全力で取り組む、「コミュニティ」として機能するチームだ。
    ・人は職場の協力的なコミュニティの一員だと感じると、仕事に対する意欲が高まり、生産性が上がることが、研究により示されている。
    ・マネジャーの権威は「部下や同僚、上司と信頼を築くことによってこそ生まれる」
    ・どんな会社の成功を支えるのも、人だ。マネジャーのいちばん大事な仕事は、部下が仕事で実力を発揮し、成長し、発展できるように手を貸すことだ。われわれには成功を望み、大きなことを成し遂げる力を持ち、やる気に満ちて仕事に来る、とびきり優秀な人材がいる。優秀な人材は、持てるエネルギーを解放し、増幅できる環境でこそ成功する。マネジャーは「支援」「敬意」「信頼」を通じて、その環境を生み出すべきだ。
    ・決定を下さないのは、誤った決定を下すよりたちが悪いかもしれない
    ・ある学術論文は、信頼を「相手の行動へのポジティブな期待に基づいて、進んで自分の脆さを受け入れようとする心理的状態」と定義している。要は信頼している相手には安心して自分の弱さを見せられる、ということだ。そして、信頼とは「約束を守ること」だ。信頼とは「誠意」であり「率直さ」であり「思慮深さ」である。
    ・チームの心理的安全性とは、「チームメンバーが、安心して対人リスクを取れるという共通認識を持っている状態であり……ありのままでいることに心地よさを感じられるようなチームの風土で ある」。
    ・人は物語を理解すれば、それを自分の身に置き換えて考え、何をすべきかを悟る。心から納得させるんだ。
    ・「ありのままの自分」をさらけだす 人はありのままの自分でいられるとき、 そして全人格をかけて仕事をするとき最もよい仕事ができる。
    ・一人ひとりのエゴの先にあるものを見通し、全員が力を合わせればどれほどの価値を生み出せるかを理解できる人物が必要なのだ。
    ・彼は勝つことに集中したが、「正しく勝つ」ことにこだわり、状況が厳しくなると自分の核をなす価値基準に立ち戻った。人と人との隔たりを埋め、耳を傾け、目をこらし、それから舞台裏での会話を通じてチームを一つにまとめた。
    ・そして「勤勉」であること。「誠実」であること。そして最後に、あの定義のむずかしい資質、「グリット」を持っていること。
    ・人を大切にするには、人に関心を持たなくてはならない。
    ・真の心の絆を育め。それこそがゆるぎないもの、チームを本当に強くするもの

  • 人に求めるべき最も重要な資質は、知性と心だ。
    つまり、すばやく学習する能力と厳しい仕事を厭わない姿勢、誠実さ、グリット、共感力、そしてチーム・ファーストの姿勢である。
    (引用)1兆ドルコーチ シリコンバレーのレジェンド ビル・キャンベルの成功の教え、エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル、櫻井祐子訳、ダイヤモンド社、2019年、187

    この本は、ジョブズの師であり、アマゾンのベゾスを救い、グーグル創業者たちの伝説のコーチ、ビル・キャンベルの教えをまとめたものだ。
    ビルのコーチングの哲学は、何も特異なものではない。ビルの教えは、人間として、当たり前の接し方を心がけるようにというものだ。そして最強のチームを築く。ビルによれ ば、人に求める最も重要な資質は、知性と心と説いている。

    その中で、気に入ったフレーズは、「グリット」だ。これは、一般的に「やり抜く力」と言われる。普段、私たちの仕事では、打ちのめされても立ち上がり、再びトライする情熱と根気強さが求められる。昨年、私も自身の仕事で経験した。自分せいで発生した事案ではないのに、課題解決の必要に迫られた。愚痴の一つでも言いたくなったが、家族にも親友にも話せず、それを一切やめて、ただ動いた。その結果、無事、課題が解決した爽快感は何事にも代えがたかった。

    ビルの教えを読み進め、武田信玄と共通の思想があると感じた。武田信玄の名言とされる「為せば成る、為さねば成らぬ、成る業を成らぬと捨つる人の儚き」。まさに、ビルの教えの「グリット」につながる。
    そして、人を大切にする言葉。武田信玄は、生涯、城を持たなかった。これも信玄の名言とされる「人は城、人は垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」。武田信玄、そしてビルは、その組織に属する人たちの潜在能力を引き上げ、最高のチームを創り上げた。

    「1兆ドルコーチ」の本では、各エピソードのあと、その都度、簡単なまとめが記載してある。そのまとめを、私は、職場でも読み返せるように、自身の手帳に書き記しておいた。これらの珠玉の教えは、まるで、ビルがいつも自分に寄り添って、優しくコーチしてくれるような気がしたから。

  • アメフトコーチ出身だが、優秀なプロ経営者
    ジョブズ、アマゾン、ツイッター、YouTubeなどのCEOを鍛えシリコンバレーで空前の成功をもたらした伝説リーダービルキャンベル

    分厚い著書ですが、ちょっと思ってたのと違う。

    でも色々参考になることはありました

    人が全て
    マネージャーは支援、敬意、信頼を通じて環境を産み出す
    部下の幸せと成功を
    差指示しないで自力で最適解にたどり着けるように導く
    チームが大切
    ペアで仕事する
    人を助ける

  • 日本のイノベーションが世界に遅れているとは全く思わないが業績の低迷の理由を探すとすれば「愛」ある人が少ないということなのかもしれないと思った。
     この本は他と明らかに異なる業績を叩き出すのはチームや組織でありそのチカラを出すためのコーチングは可能であるということを示している。
     これを読むまで「ビル・キャンベル」という人物について何の情報も持ってはいなかった。ワークショップ業界にいることもあり「心理的安全性」「コーチング」「メンタリング」なども知っていると思っていた。この本を読むまでは。
     様々なビジネス書がこれらのワーディングを使うことに多少の違和感はあった。大抵の場合、心理学的な実験結果を根拠として付してあるのが普通なのに、これらのワードには特にその根拠がないように思えた。
     つまるところGAFAおよびそこに関係するビジネスピープルは「ビル・キャンベル」という実体について一次、二次情報として知っていてその便益を享受していたということなのだと思う。

  • アメリカンフットボールのコーチから転身し、ビジネスの世界に入ったビル・キャンベルの教えをまとめたビジネス書。
    組織に属したことのある人であれば、よく出くわす『俺が、俺が』系の手法を諭し、あくまでチームファーストを説く。
    その為の手法、接し方、考え方について実例を挙げ、分かりやすく記述してあり和訳もスマートで、とても読みやすい。おススメの一冊。
    「次の高みをめざす人にとって、個人的な目標を、チームを成功させるという目標と並行して、また優先して追及したい誘惑には相当なものがある。かくして内部競争が主役になり、報酬やボーナス、表彰、ときにはオフィスの大きさや場所さえもが優劣を競う手段になる。これは大問題だ。そうした環境では、利己的な人が利他的な人より有利になることがあるからだ。」
    「コーチとは、自分がなれると思っている人物になれるように、聞きたくないことを聞かせ、見たくないものを見せてくれる人だ」

  • マネージャーの立場であれば読んでおくといい良書。考えさせられるものがあり、また気づきも多かった。ある程度の立場になると、もはや自分に教えてくれる人、導いてくれる人は社内にはいなくなる。そんなとき知識を求める先は本や先人になるのかなと思う。知識はアップデートし続けなければならない。マネージャーは管理するだけでなく、今度は自分が教えていく番なのだなと思うので手に取った。

  • 伝説のコーチビル・キャンベルの追悼を込めた著作。
    アメリカの名だたる企業家、経営者から絶大な信頼を得たビル・キャンベルの人柄がよく伝わる。

  • 伝説のコーチ、ビル・キャンベルの行動や考え方を書いた本

    学術的なエッセンスが多分に含まれていて学びが多い。


    リーダーという役割の人は必読だがメンバーとしての役割の人も一読の価値はある。

    旅の報告から始める
    第一原理で人を導く
    すべきことを指図しない、自力で最適解にたどり着けるように。


    など多くのエッセンスが具体例と科学的な論文の文献とともに書かれている。

    全てをすぐに実行することは難しいが、1つ1つ肝に銘じて動いていこうと思った

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著者プロフィール

グーグル会長
2001年グーグル入社。同社がシリコンバレーのベンチャー企業からハイテク業界の世界的リーダーへ成長するのに貢献。現在は取締役会長として対外的問題に責任を持つ。2001年から2011年までグーグルCEO。グーグル入社以前はノベルとサン・マイクロシステムズで経営幹部を歴任。プリンストン大学で電気工学を専攻、カリフォルニア大学バークレー校で修士、博士(いずれもコンピュータ科学)を取得。

「2017年 『How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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