ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン

  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 298
感想 : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478111017

作品紹介・あらすじ

「AI実装の現場」を熟知する2人が、戦略的導入のフレームワークを解説! DXの時代に勝ち続ける「何度でも稼ぐ仕組み」

感想・レビュー・書評

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  • AI(人工知能)を、技術的に論じたものではなく、ビジネスモデルの中で戦略デザインとして位置づけたものです。

    ■わかりやすく、前半は、ビジネスモデルなどの解説、後半は、ケーススタディをつかった実例を扱っています。
    ■AIがコモディティ化し、ゲームの焦点が、「技術」でなくなったいま、もとめられているのはAI活用の「戦略デザイン」です。
    ■それは、ダブルハーベストループという戦略モデルです。
    すくなくとも、実務ベースと金融ベースの二重ループが作れるわけで、このダブルハーベストループを回し続ければライバルは追いつけなくなるというのが本書の最大のメッセージである。
    ■勝ち続けるための仕組みとしてAIの深層学習をベースにおいたループ構造をつくって回す
    ■他者の模倣ができないように、ループも二重三重につくって、複数の競争優位を築き上げる

    AIは人間の仕事を奪うのではなく、人間の仕事をアシストしてくれる存在
    3つのアプローチがある
    ①ヒューマン・イン・ザ・ループ 人間とAIのコラボ 深層学習と追学習で成長する。さらにその中には人力検査型、人間バックアップ型、監査型の3つの型がある
    ②エキスパート・イン・ザ・ループ 専門家の能力を最大化する
    ③ユーザ・イン・ザ・ループ ユーザに参加してもらってAIの精度を上げていく

    AIが発揮している価値は5種
    ①売上増大 ②コスト削減 ③リスク・損失予測 ④UX向上 ⑤R&D加速

    AIの機能は3種
    ①認識 ②予測 ③対処

    業務の全体最適とAI ボトルネックにAIを適用して大きな効果を得る
    (全体にはAIは適用できないのでどこに適用するのが効果があるのかを検討する)
    ・レスデータ 少数の有効なデータをつかって、迅速にAIを立ち上げる GANなど作られたデータなどを使う
    ・トランスラーニング 領域Xで開発したAIを領域Yに適用する

    UVP:ユニークバリュープロポジション 他社にはない唯一無二の価値を追求する

    100人が必要な業務にAIを適用して、たとえば85%が上限になった場合、その85%をサチュレーションという
    飽和均衡になった業務は人がやるが、85%の効果があった。さらに学習で95%になった場合、残15%を残5%にしたわけなので、そこから、さらに3倍の効果があったことになる。

    ループを一重にしておくと、他社から模倣されて、レッドオーシャンになってしまう。それを防ぐために、二重三重のループを形成する

    どんなデータをためればいいのか?
    ①IDに紐づいた個人データ ②取引先データ ③地理データ

    ハーベストループ実装の9ステップ
    ①KPIに落とし込む
    ②推論パイプラインのデザインとレビュー
    ③初期データの特定と準備
    ④初期実験とファインチューニング:POC
    ⑤累積データの「型」特定
    ⑥UI/UXデザイン
    ⑦実装・デプロイ
    ⑧クオリティチェック
    ⑨実運用と継続効果検証

    ・AIプロジェクトは、不確実性にある。WBSを用意してもほとんど守られないという現実 POCなどを使う
    ・イテレーションを使って短期間に開発⇒検証を繰り返す(アジャイル)

    目次は次の通りです。

    はじめに 「技術」から「戦略デザイン」へ
    Prologue 勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」ーハーベストループとは何か?
    Chapter 1 AIと人とのコラボレーション ーヒューマン・イン・ザ・ループ
    Chapter 2 AIで何を実現するかを見極める ー戦略デザイン構築のための基盤つくり
    Chapter 3 戦略基盤を競争優位に変換する ー戦略デザインとしてのAI
    Chapter 4 データを収穫するループをつくる ーハーベストループでAIを育てる
    Chapter 5 多重ループを回して圧勝する -ダブルハーベストこそ最強の戦略
    Chapter 6 ハーベストストーリーを実装する ーAIプロジェクトマネジメントの考え方
    Epilogue 地球をやさしく包む「最後のループ」ーSDGsとハーベストループ
    おわりに AIよりも戦略よりも大事なこと

  • AIを使ったビジネス展開について詳しく書かれた本。
    AI、AIと声高に叫ばれる昨今、「で、うちの会社はどうしたらいいの?」という方もたくさんいらっしゃるはず。
    そんな人にはヒントとなるような示唆がたくさん眠っている本だと思います。
    ま、多少、「結局は著者の会社にコンサルくださいね~」という面も否めませんが、
    それでも日本の会社をAIを用いて復活させるという高い志をもって、
    この本を書かれているのがよく分かります。

    興味深かったのが、何でもかんでもAIで完璧に解決させようとするのではなく、
    AIと人をうまく融合させて、人件費を削ったり、データを蓄積していくという考え方。
    さらに、AIを使って、コストカットしたりUXを高めたりするループを何重にも張り巡らせることによって、
    他社が真似できないような構造を作ってしまうべき、
    という主張はなるほどと思わされました。
    (それ作るの、かなり大変そうではありますが。。)

    自分のようにAIにめちゃめちゃ詳しくないビジネスよりの人間でも十分読める内容でしたし、
    むしろそういう人こそ読むべき本なような気がしました。

  • aiをいかに戦略に組み込むかということに関する本。わかりやすく面白い。
    human+machineと同様aiのあり方関係性について論じられているのがよい。

    メモ
    ・戦略デザインの視点
     aiにより持続的競争優位を高められるか
     aiにより何重にも利益を生み出すルールを描けているか
     aiは勝ち続ける仕組みをデザインできているか
    ・競争優位は厳選を1つではなく、二重三重に複数築いていくという発想。
    ・ヒューマンインザループの三パターン
     人力検査型 全チェック
     人間バックアップ 時々サポート
     監査型 確信度低い時だけサポート
    ・e2e学習 end to end 一気通貫でのaiトレーニング
    ・aiが実現する5つの最終価値
     売上増大
     コスト削減
     リスク損失予測
     ux向上
     r&d加速
    ・ai活用で期待できる機能
     認識、予測、対処
    ・重要なのはユニークバリュープロポジション。いかにこれを最大化し続けられるか。
    ・ai活用によりまず、uxの向上につなげる。
    ・精度が85-95%に近づくと、aiが解けなかった問題を人間の手でファインチューニングすることに比重がうつっていく。飽和点に近づくほど例外処理作業が増えていく。
    ・ループ構築例 契約書ai ドキュメントデータ、フィードバックデータ二つを学習サイクルに。
    ・自社業務で手に入りやすいデータを考える。データを使ってaiがどう強化され得るかを考える。
    ・モービルアイは画像処理ai強化と位置情報リアルタイム紐付けという二つのループを構築している。
    ・ハーベストループ実装ステップ
     ストーリーを完成させる
    →KPIに落とし込む
    →推論パイプラインのデザイン
    →初期データの特定と準備
    →初期実験とファインチューニング
    →蓄積データの型特定
    →uxuiデザイン
    →実装とデプロイ
    →クオリティチェック
    →実運用と継続効果検証
    ・エクスペクテーションサンドイッチ
     望ましい水準と許容できる水準を設定し、挟み撃ちでこれのズレを減らしていく。

  • 優位性を確立したとしても他社にすぐ模倣される。すぐ模倣されない持続的な優位性は何重にも利益を生み出す源泉を作りそれらを継続的にループさせることと説く。そしてそのループには人間も入ってデータを育てAIを成長させる。すなわち育てて収穫する農業のようにビジネスを行う時代だと啓蒙し具体的な進め方までしっかり解説しています。利益を生み出す源泉と考えたことが違っていたりすることもあるだろうし、試行錯誤のPDCAも回す必要もありそうで、実行するのはとても大変そうですが、うまく複数の収穫のループが見つかれば、それを回し続けることでビジネスが大きく成功しそうです。ちなみに、本書でもっとも刺さったのはエピローグで述べられているの地球規模の全体最適とおわりにの自分が作りたい未来でした。

  • ループを作って組み合わせて競争優位性を作っていく、という戦略について解説されていた。
    AIはコモディティであり、それだけでは、模倣困難は作れないのは確か。

    自社の宣伝というバイアスがあり、少し偏っているような記述もあるので、読み流す程度が良いと思われる。

  • 尾原さんの本は相変わらず分かりやすい。一度は読んでおいた方がいいかも。AI時代のビジネスのあり方に触れることができます。

  • 日本をAI先進国にしたいという筆者の気持ちが伝わってくる本

    Loop is King

  • ストック型のビックデータ時代から、フロー型のリアルタイムデータの時代へ

    AIによる二重、三重のループを作り、勝ち続ける仕組みを、どう作るかではなく、なぜ作るかという目的をはっきりさせる。

  • 考え方は最初を読めば十分かもしれない。後は、主張を裏付ける展開。

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