数値化の鬼 ── 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法

著者 :
  • ダイヤモンド社
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本棚登録 : 4757
感想 : 310
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478114377

作品紹介・あらすじ

数字がすべてではない。ただ、数字を無視して成長した人は誰1人としていない。

感想・レビュー・書評

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  • ◆◇━━━━━━━━━━━━
    1.この本を選んだ目的 
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    経営学の学びを進める中で、現状を把握するときに、数値に対する意識が弱いことを感じました。
    定量的な目標設定とか、定量的な判断を意識することはできていると思っていましたが、経験則で知っている雛形に数値を当てはめているだけだなと痛感しました。
    もっと、目の前にあるものや、結果に対して、数値に対する意識がもてるようにならないといけません。

    そんなときに目にしたこの本。
    「数値化」というキーワードから、数値に対する意識を変えていくきっかけになればと思い手にしました。
    目的は、①いったん数字で考えるクセをつける、②数値に対する意識を高めるための考え方を理解する、③数値化する際のフレームワークを増やす。この3つになります。

     
    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    2.概要
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    ・全287ページ
    ・全5章の内容にプラスして、はじめに、とか、序章がついてきます。

    ・下記のような内容です。

    はじめに
    ・いったん数字で考えることについて

    序章 数値化の鬼とは何か
    ・数値化を癖づけることについて

    第1章 数を打つところから始まる
    ・識学について
    ・行動量について(PDCAが重要で、Dをいかに実行させるかがポイント。)

    第2章 あなたの動きを止めるもの
    ・数値のウソについて

    第3章 やるべきこと、やらなくてもいいこと
    ・「変えられること」を変数として意識することについて。

    第4章 過去の成功を捨て続ける
    ・変数をへらすことについて

    第5章 遠くの自分から逆算する
    ・時間という数字への意識について
    ・短期から長期、長期から短期へ逆算する

    終章 数値化の限界
    ・成長している実感こそ最大の目的


    ◆◇━━━━━━━━━━━━
    3.感想
    ━━━━━━━━━━━━━◆
    う〜ん…
    最初はものすごく期待感が高かったんですが、読んでいくと、思っていた内容とズレていきました。
    「はじめに」と「序章」が一番良かったです。

    数値化の鬼っていうタイトルが原因ですね。
    もっと緩い感じです。
    「数値化を意識した組織づくり」とか、
    「数値化を意識して働く」とか、
    そんなタイトルならしっくりきます。
    鬼はいないかな…

    とはいえ、かなり具体的な内容で、ビジネスに寄せて、考えるポイントを説明しています。ですので、響く人には響くでしょうし、そんなことはもうやっているという人には、響かない内容でした。なので、この評価なのかと…

    個人的には、変えられるポイント「変数」を意識するとあうのが、よかったです。普段何気なく考えているポイントなんでしょうが、変数として意識したことはなかったです。プログラマーだった時期もあるので、変数という言葉がしっくりきたのかとしれないですが…
    それから、数字のウソというのも、よかったです。割合なんてよく使ってしまうので、しっかり意識しないとダメだなと感じました。あとは、時間への意識を高めていくことです。

    ただ、私が期待したのは、数値化の鬼っていうぐらいだから、もっと具体的に、計算式とかたくさん出てくるような、そんな本でした。


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    4.具体的にどのような点を学習したか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    (1)いったん数字で考える点について。
    とにかく数字で見ようとすること。数字への意識を持つこと。

    (2)数値のウソを見抜くこと
    割合であれば母数を意識する。
    行動についても行動量をベースに考える。

    (3)変えられるものを変数として意識する
    「変えられること」を変えようと努力し、「変えられないこと」は早々に見切りをつける。

    (4)時間への意識を高める
    短期から長期、長期から短期へ逆算する


    ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━
    5.具体的にどのような行動をするか?
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━◆
    (1)いったん数字で考える点について。
    数字への意識を持つ。
    数字が見えているならば、まずはその結果を確認する。
    数字が見えていないのであれば、数値化することができるものが隠れていないかを意識する。
    数値から判断できるものがないこを考える。

    (2)数値のウソを見抜くこと
    見えている数値におかしな点がないか意識する。
    角度を変えて数値を見るようにする。

    (3)変えられるものを変数として意識する
    「変えられること」と「変えられないこと」を判断するようにする。
    変えられることは、今の取り組み方で良いと思うが、変えられないことについて、簡単に切り捨てるのではなく、なぜ変えられないかを、しっかり考えたい。

    (4)時間への意識を高める
    反対の意識を常に持てるようにする。例えば時間であれば、長期と短期の視点。
    常に「反対」の意識な意見が頭に浮かぶように考え続けたい。

    • Manideさん
      こまつなさん

      コメントありがとうございます。
      問いかけの作法、面白そうですね。
      今度読んでみます!!
      ポイントがないと、意識が流れていって...
      こまつなさん

      コメントありがとうございます。
      問いかけの作法、面白そうですね。
      今度読んでみます!!
      ポイントがないと、意識が流れていってしまうのは、そうかもしれないなと、感じています。
      2022/07/08
    • こまつなさん
      すぐやるというのは素晴らしいですね。

      問いかけの作法は、盛りだくさん、かつ、体系的な本なので、机に向かう前に、オーディブルで耳から聴くのも...
      すぐやるというのは素晴らしいですね。

      問いかけの作法は、盛りだくさん、かつ、体系的な本なので、机に向かう前に、オーディブルで耳から聴くのもオススメです。

      学びの生産性爆上がりですよ。


      中身は一言で言えば、チームの一人ひとりのポテンシャルを引き出す問いかけの作法です。

      そのような作法の重要性が高まっている理由は、
      変化が早く、不確実で、複雑で、曖昧な世の中では、外部や過去の経験に正解を求められないことから、今までのファクトリー型(経営陣や一部の専門家が敷いたレールをみんなで分業して効率的に行う方法)の良さ、だけでは困難な場面が増えつつあるため、と私は理解しました。

      →具体的には、ファクトリー型に伴う4つの課題(①認識の固定化、②関係性の固定化、③衝動の涸渇、④目的の形骸化)がある。

      そんな中で、
      ・効率的に正確を探す「議論」だけでなく、お互いに興味をもつ「対話」をすること。
      ・個人のこだわりを価値と見なして引き出し、育てること
      ・組織の固定観念やとらわれを揺さぶる問いかけの工夫をすること
      などにより、心理学安全性を高め、個人と組織を活性化する、手掛かりが網羅的に記載されているように思います。

      自分のこだわりという判断の軸を持つことで、外部や他者に依存せず自らの意志で判断し、チャレンジし、結果から迅速に学び、改善を繰り返す、アジャイル型開発を、取り入れる必要性と、その方法としての問いかけの作法、コツ、ノウハウが紹介されています。

      私の要約力では良さは、語り尽くせませんが
      ぜひ、楽しんでみて欲しいと思います。
      2022/07/09
    • Manideさん
      こまつなさん、すごいですね、
      ほんと、ありがとうございます。
      とてもうれしいです。
      もう、要約というより、落とし込みができていて、自分のもの...
      こまつなさん、すごいですね、
      ほんと、ありがとうございます。
      とてもうれしいです。
      もう、要約というより、落とし込みができていて、自分のものになっていることが伝わってきます。

      お互いに興味をもつ!は大切ですね、相手の関心に関心を持つということは重要ですね。

      また、個人のこだわりというキーワードがとても心に刺さります。私はこだわりが弱いので、主張が弱いといつも感じています。何かのためにという意識がないと、こだわりは弱いですね。この辺も変えていきたいと思っています。

      学びに対しては、最近になって、とても考えていて、業務や興味という軸とは別に、体系的な学習も増やしながら、学びがどう活かされていくのか、何かの役に立っているのかを追求しています。

      そのような中で、やはり人とのコミュニティを大切にしていくことの大切さを感じており、ブクログでも、コメントされる方をフォローさせていただくようになりました。

      ぜひ、「そりゃ、ダメだろ」とか、「これは、いいよ」というのがあったら、コメントください
      m(_ _)m

      今後ともよろしくお願いします
      2022/07/09
  • 数値化はめんどくさい。そして、数値は冷酷なまでに現実を突きつける…。
    そう捉えてしまうのは、日頃から数値を意識していないからであり、結果に感情的に反応するからである。

    ではどうするべきか。まずは数値で考える意識をする。例えば、今日は何ページ本を読んだ、とか、何時間勉強した、何時間外出していたなどなど、あらゆる行動を数値化してみる。

    数値が全てでない、と言われることがよくあるが、それは数値化した先の世界の話であり、数値で見てすらいなかったり、無視してしまっている。

    そうであってはいけない、数字こそ基礎である、どこの本では述べられている。

    あまり数字で考えてこなかった自分にとって、この本は非常に刺激的な内容でした。「非常に刺激的」という言葉も、定性分析であるので、そうですね、何か新しい尺度を設けておいた方がよいですね。

    4月という節目を迎えた際に、何かをはじめようというキッカケになる本でした。

  • 数字は自分に足りていないところを見つけるためのツール。目標に向かって最適の行動を見つけ、そこに力を集中する。時間という長期的な視点も入れて大局観を見失わないようにする。

  • 事実、検討対象を徹底的に数値化して客観的に判断をしようという主旨、目的には深く共感しますが、定性的にしか表せることができないもの、わざわざ数値化しなくてもよいと思われるものまでもが、数値化の対象として、議論されていることは、違和感を思えました。
    KPIと、PDCAの実行の話が中核ですが、途中で数値化のについて、議題が薄くなってしまっていることもちょっと違和感がありました。

    はじめに で、本書の目的は 「他人に対する数字の鬼」ではなく、「自分に対する数値化の鬼」になることです。 とのべています。

    ・「仕事ができる人」になる5つのステップ:数値化の鬼についての方法論が本書の主張です。
      ①「行動量」を増やす
      ②「確率」のワナに気を付ける
      ③「変数」を見つける
      ④「真の変数」に絞る
      ⑤「長い期間」から逆算する


    気になったのは次です。

    ・「仕事ができる人」に共通して言えるのが、「数字の大切さをしっている」ということです
    ・数字に向き合わずに成長できる人は、誰一人としていません。
    ・そもそも、「数字」とは何でしょうか。それは、誰がみても明らかな「客観的事実」です。
    ・ビジネスでは、感情に訴える言葉だけでなく、誰の目にも明らかな基準を設け、割り切ることが必要です。

    ・上司と部下の関係を正しく機能させるには「公平性」がとても重要です。誰がみても公平で明らかな評価を、上司は部下に対して下す必要があるからです。それを可能とするのが数値化です。
    ・KPI:目標のための目標⇒指標:目標を達成するための数値化された指標

    ・新しい考え方を企業に導入すると、必ず「反発」がきます。それは、頑張り続けることをしなくなった人たちが、既得権益にもっているからです。
    ・ある投資家の方法。やりたいことを10書く 次にその上位3を「今すぐやるべきこと」に、残りの7つを「やらないこと」に振り分けます。3つのことを集中して実施します。


    ・数字の中身にうるさい人になろう

    目次は、以下です。

    はじめに いったん数字で考える思考法

    序章 「数値化の鬼」とは何か
      数字の「ネガティブ」を取り除こう
      日頃から「数字のある会話」をしているだろうか
      数値化できる人は「失敗」が当たり前になる
      「仕事ができる人」になる5つのステップとは

    第1章 数を打つところから始まる
      「仕事ができる人」の共通認識とは
      数値化とは「PDCA」を回すことである
      「数をこなす」ためのすぐやる仕組み
      「D」に素早く移れるマネジメント環境を整える
      目標は「いつでも思い出せる数字」でないと意味がない

    第2章 あなたの動きをとめるもの
      「伸び悩む人」に共通する考え方
      「確率のワナ」に注意しよう
      目標の「%」には気をつける
      「働かないおじさん」を生まないための仕組みづくり
      「平均のウソ」にもダマされてはいけない

    第3章 やるべきこと、やらなくていいこと
      「変えられるもの」と「変えられないもの」を見分ける
      プロセスの「型」を身に着ける
      いち早く「変数」に気づけるプレーヤーになる
      「変数じゃないもの」に固執しない
      他人の成功論はすべて「変数」ではなく「仮説」
      「変数」が「変数」でなくなるとき

    第4章 過去の成功を捨て続ける

      「変数」は放っておくとどんどん増えていく
      変数の中から「1つ」に絞り込む
      できるマネジャーは「変数」を減らす
      「社内の変数」を減らしているか
      とにかく迷ったら「変数」で考える

    第5章 遠くの自分から逆算する
      「短期的」と「長期的」の2つの視点
      短期的には損だけど長期的には得なこと
      「短期から長期、長期から短期」へ逆算する
      長期的に考えざるを得ない「環境づくり」

    終章 数値化の限界
      「数字がすべてではない」のステージにいくために

    おわりに

  • 会社から必読令

    すべての基準を数値化することで分かりやすい

  • 確かに数値化して判断することは大事だと思う。自身においては心がけていくつもり。企業内で共通認識できれば効果もよく出ると思う。

  • すぐに読めました。
    タイトルから、何でも数値化すれば良いと思いましたが、違いました。
    また、割合などの騙しが入ることもある。順番もあるなど、新しい考えがありました。
    それに時間も数値化でした。
    面白かった。


    内容
    ★2022年年間ベストセラー第4位(ビジネス、日販調べ)
    ☆2022年1番売れたビジネススキル書!
    ★大反響! 大ヒット『30万部』を突破! !
    ☆45万部の大ヒット作『リーダーの仮面』の第二弾
    ★今作は、全プレーヤー向けの仕事術の「型」を体系化。

    数字がすべてではない。ただ、数字を無視して成長した人は誰1人としていない。
    全国3500社以上が導入した「いま、もっとも人を成長させるマネジメント法」の識学。そのエッセンスの中から「伸びる人」に共通する考え方の「型」を紹介。


  • ●なにを見るか

    数字は『不足を見る』ためのもの
    不足を埋め、次の行動を考えるための材料
        

    数字は「感情」を切り離してくれる

    「資料作成は変数ではない
    「もっと目標達成に寄与するKPIがあるはずだ



    ●ものの見方 

    他人の成功論はすべて「変数」ではなく「仮説」
      


    ●マネジメント

    マネジャーができることは、部下を変数にむきあわせること
    「それは全員が同じ条件ですよね
    「そのKPIは目標に関係ありますか?
    「数字にどれだけ反映していますか

  • 感覚的な部分も言語化できた。斜め読みですぐ読み終える量なので、復習も兼ねて目を通す価値はあり。すでにマネージャー歴が長い人には新しい発見は少ないかも。

  • PDCAをしっかり回すためのノウハウが詰まった本。
    変数の話はとても参考になりました。
    前半の行動量と確率の話もごもっともです。

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