レゴ 競争にも模倣にも負けない世界一ブランドの育て方

著者 :
  • ダイヤモンド社
3.88
  • (22)
  • (28)
  • (18)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 386
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478114575

作品紹介・あらすじ

グーグル、トヨタにも影響を与えるレゴ。価格競争にも技術競争にも巻き込まれない世界一ブランドのつくりかたとは。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • レゴという会社がなぜここまで生き残って来れたのか、なぜ熱狂的なファンを生むのかについて書いてある本です。
    大切だなと感じたところは社員自身がレゴで遊び、創造力を掻き立てていることです。子ども用のおもちゃだからといって大人が面白がらないというわけではありません。シンプルな遊び方だからこそ大人の表現があったり、大人にしか創造出来ないことがあります。
    こんなのつまらないとか時代遅れだとか言うのは決まって評論家です。彼らにはなんの価値もありません。だからこそ、評論家ではなく自分が活動家として仕事をどう面白がれるか、どう社会の役に立つかを考えなくてはならないと感じました。

  • シンプルがゆえに深みのあるスルメのような本

    特許が切れあれだけコモディティ化した商品を扱うのに高い利益率を誇るレゴ。一つの会社の浮き沈みを丁寧に当事者に会って描いていて、成長企業のドラマとしても、オーナー系企業のマネジメントとしても、マーケティングや組織論のヒントとしても読めます。それでいて経営学者らのインタビューがあるので個々の事象を俯瞰できます。

    本全体に通底しているテーマは、あなたの価値は何か。もしあなたが辞めたら会社は何を失うのかーー。これは組織にも個人にもいえますね。冷静なのだけど、熱量が伝わる書き振りも好きです。

    この先に知りたいと思ったのは、この会社のパーパスがはっきりしているだけに中国などの人権問題、石油以外の環境問題にどう向き合うのかです。以前は石油メジャーのシェルとの共同プロモが環境団体からバッシングされたなかでやめたり、反中国共産党の芸術家のイベントにレゴブロックを提供せず、現地工場を許可してくれた共産党におもねったと批判されたりしてました。

    「きれいごと」を裏表なく貫けるのか、ストーリーづくりがうまくて周りの期待値が高いだけにそれが次のこの会社の壁のような気がします。

  • デンマークにあるレゴ本社オフィス、レゴハウス、レゴ工場、レゴの創始者、そしてレゴCEO達ー写真を、眺めるだけでも楽しめる。

    興味深かったのは2004年、2年連続の赤字、過去最悪の業績を残したレゴのCOO に抜擢された入社3年目、元コンサルティング会社社員の35 歳クヌッドストープの章。

    数々の構造改革の断行と、「本質的なレゴの価値を取り戻す」ための改革、それは会社経営だけでなく、自らの生き方を説いている様にも思う。

    「ユーザーが自分たちよりも、優れたアイデアを持っていると認める」覚悟を持つこと、自分の価値を問い続けながら、新しい価値を与え続けること、いかに変わり続けられるかはいうは易し、行うは難し。

    私という物語と重ねながら本書を読むと、役割の断捨離を意識しつつ、驕らず、わたしをアップデートし続けていきたいなという感想になるかな。

  • 面白かった。 最近の考えとハマることが多かった。

  • 誰もが知っている世界的玩具メーカー、LEGO社の成長の秘訣を探ったノンフィクション。特許切れの単なるプラスティックのブロックが、なぜ世界中で愛され、次々と価値を生み出していくのかの秘訣がこの一冊によくまとまっている。会社(あなた)のバリューは何か、その会社(あなた)が無くなったら、社会(あなたの会社)は何を失うのか。レゴの社是は「ブロックを通じてクリエイティブな未来を担う人を育てる」だが、ユーザーのアイディアを取り入れることには長年抵抗があったという、この矛盾。これを克服したところが、復活の鍵になったという。もう一つ参考になった言葉は、「クリエイティブの反意語はルーティン。ルーティンはロボットに置き換わる。だから、クリエイティブを鍛える」というもの。安定を求める傾向がある社会に対する警鐘と受け止めました。

  • 20220105読了

  • レゴブロックがもたらす「秩序」と「自由」が両立する世界観に、人類の生活がより良くなるヒントが隠されているのかも知れない。
    この本を読み終わった後に、レゴムービーを観ると、違った視点で楽しむことができそう。
    (すべては最高!)
    つまりは、レゴファンにお勧めの本。
    私がレゴファンになったのは、つい最近なので、レゴ社の歴史も理解することができ、よりレゴが好きになった。レゴの聖地であるデンマークに、いつか行ってみたい。
    レゴブロックは、単なる子供のおもちゃの枠に留まらず、教育やビジネスの場で活用されていることに驚いた。(知らなかった…)

    ・レゴマインドストーム
    ・レゴブースト
    ・レゴデュケーション
    ・レゴシリアスプレイ
    ・AFOL(Adults Fan Of LEGO)
    ・レゴ空想
    ・LEGO STUDIO

  • LEGOのように大きい組織でもたくさん失敗をしてきたことがわかった。組織の爆速拡大のために起きたコミュニケーションコストの増加、ユーザーとの解離、組織に蔓延る余裕な感じ。実際の現場と市場の認識の差。どれもどの組織でも起こることだ。原点である大切なことを守るためのmvvとともに乗り越えてきた軌跡が書かれていた。

  • ブランド力の強さがなんと言っても他の会社とは違う。他が、真似してもうまくいかないだろう。

  • 玩具メーカー売上高世界一!
    ブランド信頼力ランキング世界一! !
    単なるプラスチックのブロックなのに価格競争にも技術競争にも負けない、世界一ブランドの育て方が分かる。

    グーグルやトヨタにも影響を与えたその威力とは。

全27件中 1 - 10件を表示

蛯谷敏の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×