こころの葛藤はすべて私の味方だ。 「本当の自分」を見つけて癒すフロイトの教え
- ダイヤモンド社 (2022年8月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478115138
作品紹介・あらすじ
仕事、人間関係、恋愛、仕事…いつもうまくいかない私たちへ。
韓国15万部突破ベストセラー、待望の日本版刊行!
精神分析とは、自分にまで嘘をつく“心”を引き出す作業だ。この本は長椅子にゆったりと横になり、精神分析家に自分の複雑な心のうちを話しながら、抑圧された心を解き放っていくようなひとときが味わえる。
著者は韓国初の精神分析家であり、精神科専門医でソウル大学名誉教授のチョン・ドオン氏。
この本ではフロイトの精神分析理論をベース心の悩みに寄り添いながら、読者に本当の自分を見つけるための手段を与えてくれる。
ふだんは忘れているが、ふと思い出す初恋の記憶は“前意識”にある。しらふのときは考えたこともないのに酒の勢いで飛び出す禁じられた愛は“無意識”にあり、ユーモアが得意な人は自らの“攻撃性”を別の形で表現している。極端に他人を気遣う人は、相手にひどい態度を取ってしまうかもしれないという恐れが隠れている……など、精神分析学を学んだことのない人でも、心の地図をひと目で見渡せるようになる。
「いいことが起こればラッキー、悪いことは予防接種だったと考えよう」「不安感が強いなら、毎日30分日記に心配事を書き出そう」「解決できないことは先送りして、簡単に解決できることはすぐに処理して忘れよう」「パニックに陥ったら、息を吸うのではなく、吐くのが大切」「最大の復讐とは、その相手を完全に忘れてしまうこと」など、生きづらさを解消するための具体的なノウハウも満載。自分を知り、自分を受け入れ、真の自分になるためのの知恵を与えてくれる1冊。
感想・レビュー・書評
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これからも心の拠り所となってくれる1冊。
普通の人が気にならないようなことも気になって仕方がなくなること、SNSで知りたくなかった関係が見えることや見る必要のないことも見えること、自分が社会に受け入れてもらえないんじゃないかという思い、などなど。。
ちっちゃなちっちゃなことなのに、自分の中で考えを重ねるたびに大きくなる恐怖。
こんな悩みが和らいだ、生きづらさを少しずつ手放して、大切にしてくれる人を大切に。表立った魅力に惹かれるのでなく、そっと周りの人に優しくできて、かつ周りの人の優しさに気づける人でありたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分の中で生まれる色々な感情に対し、
なぜその感情が生まれるのか、どう対処するべきなのかが記載されている。
でもどの感情でも結局同じで、
要約すれば、「その時自分の中に強く出る感情は自分を守るために出ているものだと認識し、5W1Hで分析してみることが良い。」ということだと思う。 -
付け焼き刃の自己啓発本に飽きた方にお勧めです。自分の手に負えない無意識の世界へのアプローチ方法が、ほんの入り口ですがわかりやすく書かれています。自分の根本的な生きづらさの原因がこの本だけで解明される事は難しいと思いますが、精神分析家である著者の語り口は静かで穏やかで、読んでいるだけでもざわついている心を落ち着かせてくれます。
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複雑な領域に感じる精神分析を一般向けに易しく書いてあるのが素晴らしいと感じます。
何より、作者の例えが秀逸で分かりやすいです。
心に起こる葛藤は全て自分の味方である、そう考えると心の中から力が湧いてくる感じがします。 -
濃淡読み。途中から飛ばし飛ばし。はじめに、は面白かった。紙がぴんくになってるところも。でもそのピンクのところに書かれてあることから期待することは得られなかった。
もっとフロイトの精神分析についての気の利いた解説や、あるいは心の葛藤について味方になってくれるような言葉を期待していた。 -
過去をどう見るか
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p68 ユーモアは
相手に反撃される危険性を減らし、罪悪感なく攻撃性を表現できます。
精神分析学の立場から見ると、ユーモアは抑えられていた攻撃エネルギーが解放されて、笑いという形で発散されたものです。抑圧されて消えそうになっていた攻撃性を変装させ、意識の世界に呼び起こして楽しむのです。
原初的な攻撃エネルギーが、無意識から意識へ向かう橋の検問所を安全に通過できるように姿を変えたものがユーモアです。人がユーモアやギャグに熱狂する理由は、これらが代償行動となって、攻撃欲が満たされるからです。
p81 子供のころ、親を完全無欠の存在だと考え、何があっても自分を守ってくれると信じるのが最初の理想化です。
しかし時が過ぎれば、反動があらわれます。慕っていた人に失望して、疑問を抱く日がやってきます。すると今度は、相手を過小評価して格下げするのです。
これはおかしなことではなく、正常な反応です。それだけ自分が成長したということです。理想化した人を切り捨てるわけではなく、相手の人間的な弱点を受け入れて生きていくようになるのです。