確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • ダイヤモンド社 (2025年1月30日発売)
4.23
  • (74)
  • (58)
  • (21)
  • (5)
  • (2)
本棚登録 : 1316
感想 : 60
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784478115282

作品紹介・あらすじ

3200円という高値ながら13万部以上売上げた伝説的名著「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」の第2弾。

前作では、事業を立ち上げる前に「需要予測」を行うこと=「確率思考」の重要性が説かれたが、今回のテーマはまさに本丸というべき、「売上の増やし方」=「選ばれる確率の増やし方」である。

なぜヒットは生まれるのか?
意図的にヒットを仕掛けるにはどうしたらいいのか?
その秘密を理詰めでわかりやすく解説する。

西武園ゆうえんち、ネスタリゾート神戸、丸亀製麺、ニップン、高血圧イーメディカル等、刀が取り組んできた多くの実例を紹介。取り組んだ案件は絶対に失敗しない刀の強さの本質を明かす。

コトラーの「ターゲット理論」を数学的に論破するなど話題性も十分。
特に本書で重視されるのは「コンセプト」を立てることの重要性。これが成功の最大のカギを握ることを熱く語る。

理系読者が読んで唸る高度な内容ながら、文系読者が読んでも大枠を理解できるわかりやすさ。
新しい時代の「マーケティングの教科書」である。

みんなの感想まとめ

マーケティングの本質を探求し、売上を増やすための戦略を理論と実例を交えて解説する本書は、消費者の本能に迫る独自の視点が魅力です。著者は自身の体験を基に、消費者のニーズを深く理解するためのユニークなアプ...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 370ページ。3300円。
    確率思考シリーズ第二段を読むには、かなりの気合いが入りました。
    だって、自分が全くマーケティングできてないことを直視するから!
    だいたい30ページ読むのに50分かかった。読むたびに授業を受けてる感じがして、良質な10時間くらいの講義だった。
    ホントにすごかった。読み終えた後は、それでも安い。たぶん倍の値段でも買う。
    まず、森岡さんの言葉で綴られている。この方の強みの一つは言語化だと思う。そして言葉の定義がすごい。
    カテゴリに分ける。
    人はなぜ高校に行くのか?
    私なりにブランド設計のために頭を使おうと思った。人生は有限。キャリアのピークも有限。森岡さんの著作では、「もっとできるぞ!」と気持ちにスイッチが入る。
    今年53歳の森岡さん。世の中にはホントにすごい人が溢れてる。自分も頑張るぞー‼︎

  • 前作青本が良かったため、赤本も悩んで購入。悩んで、というのは正直なところ前回の引き延ばしや濃度を薄めた形なのかなという心配(失礼)や、pivotの 100分インタビューの中で一部に触れておられたので、あえて買わずとも、、という悩み。

    ※参考 pivot【森岡毅に 9つの質問】
    https://youtu.be/JaR1yk5j_r4?feature=shared

    結論、購入してじっくり読んで良かった。
    特にブランド戦略を検討する上で、どう重心を導き出すか。著者の経験則がとても参考になった。
    現在進行形でブランド戦略の大上段で悩みを抱える方は、提示されている考えからアナロジーでヒントを得られそう。

    ちなみに中表紙や前作の振り返りなど、意図的に分厚くしたい(それによりイメージを形成したい)と思われる工夫はあるが、本丸が良いのでご愛嬌かと。

  • 確率思考の戦略論 どうすれば売上は増えるのか
    著:森岡 毅
    著:今西 聖貴
    出版社:ダイヤモンド社

    本書の目的は
     ①選ばれる確率をふやすための「戦略をつくるコツ」を理解すること
     ②選ばれる確率の”最大変数”である「コンセプトの本質」を理解すること
     ③「マーケティング・コンセプトをつくるコツ」を理解すること

    売れるためには、プロダクト、よりも、ブランド、の方がずっと重要である

    最初の選択はランダムなので、ポアソン分布であるが、
    次の選択は、「成功は成功を呼び、失敗が失敗を呼ぶ」ので、ガンマー分布である

    広く浅く売るよりも、狭く深く売る方が効率が良い、という考えは間違っている

    組織を同時集中させられるのはせいぜい3つである

    ひとりの人間は、3つの世界を持っている
     現実世界、認識世界、記号世界
     3つの世界を往来していくとエラーが起きる
     現実世界⇒認識世界 解釈のエラー
     認識世界⇒記号世界 翻訳のエラー
     記号世界⇒認識世界 解釈のエラー

    コンセプト とは、脳内で認識された意味
    マーケティング・コンセプト とは、人の頭の中にコンセプトをつくられるための世界

    エクイティ 想起されるイメージ
    戦略エクイティ 集中して強化していくために選んだ極めて重要なエクイティ

    高度な設計能力

     ①戦略発想力
       ・消費者理解の力
       ・経営資源をふやす着眼力
       ・戦略思考能力
       ・ストレス下の決断力
     ②仮説検証力

    Who:だれに ⇒ What:なにを ⇒ How:どのように 売るか

    RTB:Reason to Relieve:その価値を信じるに足る根拠

    強いコンセプトは、消費者理解がすべて

    凡人と狂人に憑依する

    人間には2つのシステムがある
     システム1:直観・本能のシステム
     システム2:じっくり考えるシステム
    本能を衝かれると脳は抗いがたい

    自身の便益を有利にするために、文脈を設定する(STC)
     ⇒相手の強みに注目させず自分の強みに注目させる⇒Focus
     ⇒期待値の前提になっている文脈の設定を、自社ブランドに都合のよいもの置き換える⇒Replace



    目次

    序章 ”選ばれる確率”をどうやって増やすのか!?

    Part1 選ばれる確率をふやすブランド戦略の本質

    第1章 「プレファレンス」に集中せよ!

    1.脳はブランドで選んでいる! 
    2.脳はランダムに選んでいる! 
    3.成功が成功を呼ぶ! 
    4.市場構造の本質はプレファレンスである! 
    5.マーケティング戦略の変数は3つしかない 

    第2章 狭めるな! 拡げよ!

    1.マーケティング界の巨人への反論
    2.ジビエレストラン vs 牛肉レストラン 
    3.「ターゲティングありき」という間違い
    4.ターゲティング理論の間違いを明示する証明
    5.ターゲティングするのはどんなときか?
    6.狭めるな! 拡げよ!

    第3章 「重心」を衝け!

    1.戦略的に集中すべき「重心」という考え方
    2.「重心」の見つけ方
    3.ブランド戦略の重心を定めるフレームワーク

    Part2 プレファレンスを伸ばす「コンセプト」の本質

    第4章 「コンセプト」とはなにか?

    1.その人の世界はその人の認識のみで成立している
    2.3つの世界を往来すると起こる“エラー”
    3.「コンセプト」はあなたの脳がつくりだす!
    4.「マーケティング・コンセプト」とはなにか?

    第5章 強いマーケティング・コンセプトを作る

    1.「コンセプチュアル・セル効果」の威力
    2. 競争に有利な「ブランド・エクイティ」
    3.最初にブランド・エクイティを明確化せよ!
    4.「ブランド・エクイティ・ピラミッド」とは?

    第6章 強いコンセプトは消費者理解がすべて

    1.モニタールームでは到達できない深淵
    2.“凡人”と“狂人”に「憑依」する
    3.消費者の脳内想起から本能をたどる

    Part3 「マーケティング・コンセプト」のつくり方

    第7章 実際にブランドを設計してみよう

    1.高血圧症のオンライン診療で3000万人を救え!
    2.「高血圧イーメディカル」のブランド設計
    3.プレファレンスを長期的に大きくする
    4.ブランドに人格を宿す!~

    第8章 強いコンセプトをつくる3つの要点

    1.本能にぶっ刺せ!
    2.文脈を操作せよ!
    3.脳内記号を活用せよ!  

    第9章 マーケティング・コンセプトをつくってみよう

    1.「絶対に買う一人」は実在するか?
    2.練習問題A:「自分自身」のマーケティング・コンセプト
    3.練習問題B:「高血圧イーメディカル」のマーケティング・コンセプト

    終章 コンセプトが日本の未来を創る!

    ISBN:9784478115282
    判型:A5
    ページ数:376ページ
    定価:3300円(本体)
    2025年01月28日第1刷発行
    2025年02月13日第2刷発行

  • 仕事でマーケティングについて考えブランディングを見直す必要があり、読まなきゃなと思って本書を読んだが、著者がクレイジーで面白く、3日で読んだ。

    著者は消費者を知るために、例えば「山」について知るために猟銃免許をとり実際に獣を狩ってさばくことさえするクレイジーっぷり。そこまでしないと消費者の本能的なニーズはつかめないというスタンスらしい。著者はそのようにして、消費者の本能に「ブッ刺す」マーケティングを次々と成功させてきた(もっとも有名なのはUSJの経営不振を救った事例)。

    本書で紹介されている数式がどこまで信憑性があるかはさておき、著者が身をもって得た情報には説得力がある。おかげで、本書を読みながら次々とアイデアがわいてきた。

    本書を読みながら思ったのは、マーケティングとはエンタメ小説を書くのと似ているということ。
    読者の期待の上をいく本能的なニーズに響く物語を創造し提供するということ。
    そういう視点から見ると、マーケティングが俄然面白く思えてきた。

    もっとも面白かったのは、消費者ターゲットを絞りすぎるべきではないという指摘。
    資本主義経済はもはやニッチを狙うしかないという思い込みからターゲットを絞り込みすぎると、成長は見込めない。また、面白くもない。これは目から鱗だった。

    本書から得た方法論を、しばらく実地検証してみようと思う。

  • 森岡毅氏渾身の一作。マーケティング、とりわけ「ブランドとは?」について、深い洞察・分析・経験に裏打ちされた情報で、ダイナミックに解説されている。
    前作に続き「プレファレンス」の重要性が語られているが、「個々人ではポアソン分布、市場全体ではガンマ分布し、その両方が消費者のプレファレンスによって決定される」という確率論的根拠、そしてそれが成立するのは人間の脳の仕組みに由来しているという興味深い洞察に目を見張る。「狂人」になりきるために狩猟免許を取得した話(そして狩猟免許取得の大変さを初めて知った)、P&Gの「消費者を徹底的に理解しようとする」文化、人の本能へのこだわりなど、とても勉強になることが多かった。

  • 希代のマーケター森岡毅氏の戦略論。森岡氏の著作は数冊読んでいるが、ビジネスにおける思考回路が非常に参考になる。
    冒頭でも記載されているが、美味しいメロンパンを提供するパン屋さんの経営状況を見て「勿体ない」と思ってしまったという。
    氏には、このお店の課題が完全に見えている。
    もしかすると、家族で切り盛りしている店舗で、「そこそこ売上があればいい」と思っているのかもしれない。
    そうなると、これ以上改善する必要がないのかもしれないが、「こんなに美味しいパンであれば、喜んでくれるお客様がもっといるはずだ」と考えてみると、この「そこそこ」で満足しているのが、勿体なく見えてしまう。
    氏には、日常出会う様々なビジネスにおいて、おそらく課題と解決策が見えるのだろう。
    氏が掲げる夢も壮大だ。
    自身のビジネスの拡大だけに留まらず、日本全体を底上げしようと奔走する。
    日本という国家は、世界的に見て相当に特殊だと思う。
    自然環境や地理的環境も含めて、死生観や価値観がどうも他国とは異なる考え方を持っている。
    そんな中で、特殊な文化が発展し、数々の特徴的な知的財産が生み出された。
    これらを海外に安価で流出させずに、もっと活かして、適正な価値で換金させていけば、日本は成長できると説いている。
    これは本当にその通りだと思う。
    過去にも浮世絵の流出から始まり、今では「ドラゴンボール」のテーマパークがサウジアラビアに作られようとしている。
    世界で認知されているキャラクターランキングに、日本発のものも入っているが、逆に言えば、まだまだこのランキングに入らずに眠っている知的財産が多数あるのも事実だ。
    本書はこれら知的財産の活用法についてのものではないが、ビジネスという面では大いに参考にできる。
    私は今までコンテンツビジネスに大きく関わっていたが、如何にマーケティングや販売戦略について疎かったかについて思い知らされる。
    冒頭のメロンパンのお店を他人事と思ってはいけない。
    我々はもっと足元のビジネスについて、真剣に問い直す必要がある。
    本書では、とにかく大事なものは「ブランドコンセプト」だと説く。
    これは本当にその通りで、メロンパンのお店も含めて、我々が今行っているビジネスのコンセプトが明確になっていないものが多過ぎる。
    何となく長年継続してビジネスしているほど、そこを突き詰めて考えなくなっている。
    確かにブランドコンセプトが曖昧なままでは、お客様が離れていった際に、呼び戻すことは難しくなる。
    当社のビジネスについても同様で、現時点でブランドコンセプトは確かに曖昧だ。
    まずここを変えていかなければいけないと思った。
    会社経営の文脈でも、単純な売上利益の追及だけではなく、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を決めたり、会社のパーパス(目的)を掲げたりしなければ、ビジネスの方向性が定まらないという話がある。
    これに近いと思うのだが、ブランドコンセプトについては、MVVよりも正直難しいと感じた。
    会社のMVVは、目指す理想を掲げることで十分に成立すると思うのだが、ブランドコンセプトについては、それだけでは成り立たない。
    本書にもある通り、掲げたブランドコンセプトを実現するのは、緻密な計算が必要だからだ。
    ブランドコンセプトをどう設定するかで、対象とする顧客の設定も決まってくる。
    もし狙いを定めてコンセプトを決めたとしても、実際にお客様に届かなければ全く意味がない。
    顧客はそのコンセプトに共感してくれるのか。
    それがまさに「お客様の心に刺さっているのか」ということに繋がる。
    商品やサービスを提供する会社の意志だけでは、成立しない話なのである。
    ここが非常に難しい点だ。
    森岡氏は、これを徹底的に考えるそうだ。
    「相手の本能にぶっ刺さるかどうか」
    モテテクのような話だが、ビジネスの本質も実は全く同じだということに気付かされる。
    WHO(誰に対して)、WHAT(何の価値を)、HOW(どうやって)提供するのか?
    ここから森岡氏は、数学的思考を使って、勝利の確率を高める計算を行うという。
    購買確率を高めるには、次の①〜③の組み合わせが大事なのだという。
    ①認知率 → そもそもブランドが認知されているのか
    ②配荷率 → 認識されたとして、購入できる状態にあるのか。棚に並んでいるのか
    ③プリファレンス → 「買いたい」と思わせる動機が強くあるのか
    ここで、上記の①②が100%になることはありえないとのこと。
    ③が非常に重要で、率だけで測れない故に、逆に言うと上限がないという特長がある。
    だから「③プリファレンスを最大化することを目指せ」と説くのだ。
    本書内にさらに詳しい解説が記載されているが、確かにこの発想は非常に面白い。
    会社の方向性であるMVVは、それぞれ数式で関連している話ではないのだが、著者が語るには成功するマーケティングは、あくまでも数式で説明できるとのことだ。
    本書のタイトルが「確率思考」だから、やはりこの考え方に腹落ちするかどうかは非常に重要な気がする。
    「ブランドコンセプト」が明確であるほど「プレファレンス(買いたい確率)」が上がる
    計算式で考えると、相関関係があることが見えてくるし、力点をおくべきところも見えてくる。
    メロンパンのお店のように、本質とはあまり関係がないところに労力を懸けても、全く効果がないことも見えてくる。
    著者がUSJ在籍時代に実施した、コンセプトの再定義と、プレファレンスを最大化させた実例についても一部紹介されていた。
    有名な話だが、この実例を改めて聞くと、著者のすごさがよく分かる。
    瀕死状態のUSJを、V字回復させた。
    西武園ゆうえんちを復活させ、丸亀製麺を復活させた。
    奇策を思いついて、復活させた訳ではない。
    緻密な計算に計算を重ねて、これらの経営を立て直したのだ。
    著者が天才的なのは、その計算結果に基づき、「お客様の本能に刺さるかどうか」を徹底的に突き詰めた点だ。
    脳科学の分野も深く勉強したそうだが、確かに我々が普段購買行動をしている中で、無意識に行っていることは実際に多い。
    人間の脳は日常様々な判断を行っているらしいが、それでは脳のエネルギー消費が大きくなってしまうために、より単純化するなど省力化されるように働く特性があるそうだ。
    だから自然とその商品を選択してもらえるように、単純化して考えられるように設計する必要がある。
    こういう一つ一つが戦略であり、確率思考である。
    コンセプトを決める際に、ついついターゲットを絞ってしまいがちだが、著者曰く、それは良い筋ではないらしい。
    そもそもターゲットを絞るほど、顧客の拡大が難しくなるという矛盾をはらんでいるからだ。
    だからこそ、より高い視座でターゲットを捉え直してみると良いのだという。
    こういう点も非常に参考になる。
    メロンパンのお店の例で言えば、誰をターゲットにするのか。
    近所の人が食べる用なのか、手土産用途としてなのか。
    食べる用としても、その場合の競合は、同じ地域のパン屋さんなのか?
    それとも「おやつ」まで競合と捉えれば、ケーキ屋やたい焼き屋なども含まれるのか?
    それとも「食事」まで捉えれば、町のレストランも競合になるのか。スーパーマーケットも競合なのか。
    ターゲットをどこに定めるかだけでも、戦略は大きく異なってしまう
    だから「コンセプト」をどこに向けてどう組み立てるかが大事になるということだ。
    そして、コンセプトで選ばれる確率(プリファレンス)を上げるために、「人間の本能」を、徹底的に理解することが重要ということなのだ。
    本書の内容は非常に難しい。
    つまり、それだけビジネスで成功するというのは難しいのだ。
    まずは本書の内容を正しく理解して、数式通りに実践してトライ&エラーを繰り返すしかない。
    当社のビジネスも、市場の変化で益々厳しい状況になっている。
    コンセプトの再定義と、プレファレンスの最大化。
    生き残りたければ、本気で取り組むしかない。
    改めてそんなことを考えてしまった。
    (2025/3/5水)

  • 『賢い親を持つお子さんは幸せです。なぜなら賢い親ならば英語力の違いがお子さんの未来にどれほどの違いをもたらすか、ちゃんと知っているからです。』
    ドロドロの人間の本能にぶっさすコンセプト作りってすごいなと思わせられる一節。
    他人にこう見られたいとか、この人分かってるとか、自分が特別だと思うからこそ生まれる本能をくすぐるようなコンセプト作りが必要だと。

    あと印象に残ったのは
    ・デジマ周りの操作ができるのはマーケターではなくプロモーター
    ・コンセプトは版画の元の板の部分である

  • どうすれば売上が上がるのだろうか?
    本書の副題に述べられている通り、私自身、常に疑問に思っていることです。良い商品を出す=売れるという思い込みが長年はびこっている日本ですが、ウチの会社でも同じことが起きています。もちろん、ターゲットは誰かとか、どのテーマに合わせて売るかといった販促計画は考えますが、どの商品も何かが物足りないと思っていました。薄々ですが、コンセプトが分からないことは気づいていました。というよりも、理解が浅いからインサイトも当然浅くなります。それで世に出た商品は長続きしません。案の定、定番品として生き残る商品がとても少ないです。この現状を見ていたさなか、私に新商品の開発チャンスが訪れました。
    本書を読むと同時に、自分が携わっている今の新商品開発には何が足りないのだろうか、ロングセラー商品になりえる要素は何なのだろうかを考えていました。
    結論としては「どんな満足感を提供したいのか」が欠けていました。本書で言うところの「消費者価値」の部分です。どんな価値を提供したいのか「この商品を食べてどんな気持ちになりたいのか」「商品に対して抱いている期待は何なのか」を明確にできていませんでした。
    人間は大きい枠から細分化していき、購入までのプロセスを進めていきます。まずは消費者がどんな脳内をしているのかをキッチリと分析していかなくてはなりません。そのうえで、この商品のコンセプトをわかりやすく、本能に刺さるものへと書いていきたいと思います。

  • 「ターゲティングをすべきでない」という話や「強いコンセプトを作るために凡人と狂人に憑依する」という話は特に参考になった

    後半はテクニックな話も多かったので好みは分かれるかもしれない

    この本で解説されたマーケティングの考え方はtoCの企画開発に関わらず何にでも生きることだと思うので、実践につなげたい

    ビジネス書のつもりで読んでいたが、自己啓発本的な思想/情熱もあり、森岡さんの人となりを感じた

  • USJを建て直した株式会社刀CEO森岡毅の数学的マーケティング第2弾。示唆に富む話が盛りだくさん。
    特に「本能にぶっ刺す」というワードは分かり易い。著者の一貫した主張は「消費者を徹底理解し、プレファレンスを最大化すること」。そのためにマーケティング・コンセプトとブランド・エクイティの重要性を説く。
    現実世界⇔認識世界⇔記号世界を「版画」と「版木」に例え、上位カテゴリーから順に押さえ、Cosumer Value/Competitive Defense/Company Edge3つの重心の中心を捉える。
    「狂人」の本能の核心を踏まえ、「凡人」の欲望と抵抗の拮抗に応じて調整(STC:Set The Contexet)。その際、システム1/2の重要性・好き嫌い・便益を突破して「脳内記号」植え付けていく本能ゲートの話はとても参考になる。ついつい陥りがちな「便利さは次善」や「デュアル・ベネフィットにしない」はまさにその通り。消費者にとっては一つの強力な本質的価値こそが刺さる。
    全体的に図表が少ないわりには303ページ以降は謎に大量のカラー写真があったり、「高血圧イーメディカル」の話にそれなりのページを割いたり、内容的にはもう少し筋肉質にできた気もするが、科学的マーケティングを実践するための生きた良書。

  • 長い時間本気で仕事をすると見えてくる感覚。もちろん学生時代の勉強も大切であるが、実務でこれほどまで考えて仕事してこそ頼られる存在になるということを理解しました。 もちろんまた読み返して実践してゆきます。全てがそのままに当てはまらないですが、枠にはめてみてどのように感じるかを試してみます

  • 「ジャングリア沖縄」の仕掛け人としてすっかり有名となった株式会社刀の代表取締役によるマーケティング論の2作目。
    特に「ブランド戦略」と「マーケティングコンセプト」の立案についてフォーカスしている。

    マーケティングを学んだのは遥か昔、学部生時代の一般教養の授業以来だった。当時は「後付けで講釈を垂れているだけ」という以上の感想を持てず専攻しなかった。
    しかし、本書を読んで、初めてマーケティングというものを生きたビジネス活動として実感できた。
    それでいて、自身のマーケティング手法を限りなく再現性のある・科学的な理論に落とし込もうという意欲作である。
    USJをはじめ数々の商品・サービスのブランディング・コンセプトメイクに携わってきた著者の、まさに現場で実践している手法を、再現性のある"型"として、熱量をもって開陳されているのだ。

    当方、あまりブランド戦略が商品の選好に影響を与えない商材を取り扱っている(と、本書を読むまでは思っていた)業界にいるため、ここまで実践的かつ効果を期待できるワクワク感をもって本書を読み進められたこと自体が新鮮な驚きであった。

    少なくとも弊社には本物のマーケターはいないし、部署として十分に重要視されていないことは認識できた。
    自分はマーケティング部門に属してはいないが、目の前のプロジェクトにどう生かしていくか。
    本書を紐解きながら考えてみたい。
    そう思う一冊だった。

  • 『感想』
    〇私の範囲外であるマーケティング論であるが、内容の理解ができていないのに分かった気にさせられる本だった。

    〇そして森岡氏のマーケティング論は、人事評価と重なる部分も多い。

    〇商品の良し悪し(個人の能力)の前に、大きな概念であるブランド・カテゴリー(成長・成功できる自分がつくったものではない環境に入れるか、力のある上司に恵まれるか)を強めないといけないのは、実感としてある事実。

    〇ガンマ分布のくだりも、人が早いうちに一つ目立つ成功をすると、他の能力も高いのではと推定される錯覚資産の影響で、もっと大きな成功を掴みやすい(成功する下地がすでに完成されている)ルートに入りやすくなって、昇進も早める法則と同じ。

    〇配荷率は会社なり世間なりの転換地点に、それを先読みして必要だと思われる能力を携えて、決定権がある人から見える位置にいられるかどうかともいえる。

    〇プレファレンスは、運を味方につけられるか。ただしそれはただの偶然ではなく、選ばれる確率を上げる努力をした上での運なのだが。

    〇お客さまと消費者の違いは納得がいった。お客様は大切だけれど、まだ自分たちに理解のないお客様以外を含めて評価されるものを作らないといけないという大きな信念。多くの人が非効率だと切り捨ててしまいがちなお客さまから離れている層をこちら側に引き入れることでパイを大きくする。それって仕事をチームで行うときに、仲良しこよしやただ素直に言うことを聞くメンバーだけを入れてもだめで、一見はみ出し者や意見が合わない人を混ぜることで大きな相乗効果を生み出す考え方と似ている。

    〇便利さは大切だが、一番求めるべきものは費用以上の価値であるというのは、効率化を名目に信頼を切り捨ててしまいそうになってしまう普段の場面を思い起こさせる。

    〇内容も素晴らしいのだが、森岡氏の人柄に惹かれる。途中脱線して入ってくる小話に、愛嬌と揺るぎない信念を感じる。私も一緒に働いてみたい。

    『フレーズ』
    ・消費者の脳はより大きな概念から選択する。すなわち、「カテゴリーの選択」→「ブランドの選択」→「プロダクトの選択」の順序で脳は選択している。(p.26)

    ・社会全体の中であるカテゴリーやあるブランドが選ばれる確率は、実はポアソン分布(ある一定の確率にしたがってランダムに結果が出る確率分布のこと)ではないのです。選ばれる確率は一定ではありません。選ばれることで、もっと選ばれやすくなる、どんどん選ばれやすくなる構造にあります。ある試行結果が次の施行確率に影響を及ぼす、この確率分布のことを「ガンマ分布」と言います。(p.33)

    ・マーケティング戦略においてリソースを割くべき焦点は、「プレファレンス、認知、配荷」の3つしかありません。(略)プレファレンスで決まる最大ポテンシャルを認知率と配荷率で「制限」する構造になっています。(p.41)
    ①認知率(そのブランドを知っている確率)
    ②配荷率(店舗などで物理的に買える状況にある確率)
    ③プレファレンス(消費者の脳内のサイコロでそのブランドが選ばれる確率)

    ・「お客様」と「消費者」は違うということです。マーケターが最重要視して診なくてはならないのは「消費者」です。お客様は、今の段階で顧客になってくれているありがたい存在ですが、市場全体のほんの一部分にすぎません。これから売り上げを上げていくために、むしろ本気で知らねばならないのは、今の段階でお客様になっていない人たちを含んだ”消費者全体”のポテンシャルです。「消費者=お客様+まだ顧客化できていない膨大な可能性」だからです。(p.151)

    ・そもそも論として、社員ですら正規価格で買わない自社商品って非常にまずいのではないでしょうか?消費者感覚を奪う福利厚生はやめたほうが良いと思います。(p.198)

    ・消費者は便利なものを欲しがりますが、便利さだけを個別に欲しがっているわけでは決してありません。それなりに価値あるものが便利に手に入るから欲しがるのです。(p.250)

  • とても良い一冊でした。何度も読みながら吸収していきたいと思った。仕事をしていてマーケティングが重要視できないまま仕事を進めてるシーンというのは実はめちゃくちゃ多いので、マーケティングの力というものを組織が理解することができれば恐らくは圧倒的な結果の違いが生み出されると思う。

  • バイブルとも言える『確率思考の戦略論』の第二弾。コンセプトが何より重要ということ、そしてマーケターがやるべき仕事がクリアに書かれていて、モチベーションが上がりました。
    ちなみに、前作の方がより普遍的な内容で、今回は著者の事例集みたいな側面が強いかもしれません。

  • 科学の理想像を一つ体現している。

  • 森岡氏によるマーケ戦略論の本
    絞り込まず、広く浸透をねらう、凡人を刺すという発想がおもしろい
    狂人のインサイトを見つけ、凡人にアジャストする
    インサイトのドロドロの解説、わかりやすくてとてもよい

    メモ
    •目的 
     選ばれる確率を増やすための戦略を作るコツを理解
     最大変数であるコンセプトの本質を理解
     マーケティングコンセプトをつくるコツを理解
    •マーケティング戦略の変数はプリファレンス、認知、配荷
     ブランドが選ばれる確率、認知率、物理的に買える状況にある確率
    •必ずしも絞り込みが有効とは限らないという話。
    浸透率が高いと自然と頻度も高まる。
    •ある目的に対して戦略が必然性をもつなら、戦略に対しても目的が必然性をもつ
    •何かを認識することで生み出される価値の差をコンセプチュアルセル効果と呼ぶ
    •価値は感じるより信じるもの
    •90点のブランドエクイティ設計を行うために
     戦略発想力 消費者理解力
           経営資源を増やす着眼力
           戦略思考能力
           ストレス下の決断力
     仮説検証力
    •消費者理解 凡人に憑依する
           狂人に憑依する
         両者の差分、ベクトル軸から共通点変数を見出す
     ブレイクスルーな価値の多くは、凡人と狂人の間にあり、凡人を少し狂人に寄せたところにあることが多い
     憑依とは消費者と同じ文脈で同じことをやってみてマーケターの本能を起動させながら消費者の本能と行動の因果関係を読み解いていくこと
    •うどんは、唇が覚えている母親の乳首の感触にとても近いという潜在認識 丸亀製麺の事例。尽くされてる感覚を店での丁寧なオペレーションで訴求
    •脳の三つのチェックポイント
     重要性、好意度、納得性
     システム2
      便益は本当に手に入るか
      価格は妥当か
      他のオプションと比べても良い選択か

    •文脈設定の切り口
     価値を高めるシーンを設定
     消費者のインサイトをつく
     消費者の眼鏡、期待値を変える

  • 豊富な実績や論理はさることながら、
    著者の熱量に圧倒される一冊であった。

    言葉の端々に、編集者の推敲を振り切って自身の言葉で語り切る点や、マーケターとしてここまで狂人になれるのかと驚嘆させられる。

    手の内を明かしているのでビジネスにも取り入れられる部分は多いが、誰にも真似できるワザでは到底ない。

    冒頭のパン屋さんの印象を伏線として、巻末に回収する形でエールを送る構成にも何か胸が熱くなるものがあった。

  • USJなど幾つもの事業再生を成し遂げた森岡毅さんが、マーケティング戦略の本質についてまとめた超大作。前作は数式ベースで理系以外は取っつきにくかったが、本作は難しい数式はほとんどなく、売り上げを増やすためのマーケティングプロセスを、実例を使って惜しみなく説明している。
    技術者でマーケティングに縁の無かった自分にとって、マーケティングってこんなに奥深いものだっと感激してしまった。
    まだ基本的な内容も完全に理解できた訳でもないが、マーケティングの領域にも視野を広げて今後の事業を発展させていきたいと思う。

    以下は備忘録。

    ブランドが選ばれる確率は、たった1つの変数M(プレファレンス)で決まる。
    マーケティング戦略においてリソースを割くべき焦点は、①プレファレンス②認知③配荷の3つのみ。
    ①②③のかけ算で勝負が決まる。

    問題は最初にどう定義するかによって解決するか否かの確率が大きく変わる。目に見える現象ではなく現象を生み出している構造をみて、焦点(重心)を早く見つけ出すことが肝要である。

    ブランド戦略の重心は、3つの重要条件であるConsumer Value(消費者価値)、Company Edge(自社の強み)、Competitive Defense(競合防御)を同時に満たす所にあり、ゼロから作り上げるものではなく、実は最初から存在しているもので気付いていないことが多い。

    マーケティングコンセプトを作る5つのステップ
    STEP1:消費税理解
    STEP2:ブランド設計の仮説立案
    STEP3:マーケティングコンセプトの策定
    STEP4:量的調査による検証
    STEP5:HOW(プロダクト、コミュニケーションなど)の策定





  • マーケティングを勉強している後輩からおすすめされた本。おもしろかった!
    分厚いし、読むの大変だなあと思ったけど、意外とさくさく読める。森岡さんの本は全て例示や個人的な思いをたくさん載せてくれているので、おさえたい要点はあっさりしていて肉付けが多いから。これは良くも悪くもかもしれないが、マーケティングの本質は消費者理解という森岡さんだからこそ、読みやすさとか分厚い本を読み切った達成感とか狙ってるんじゃないかなぁと。図書館で借りたため次の予約もあり、急いで読む必要があったが、メモを取りながら全部で6時間くらいで読み終わったと思う。
    とにかくプレファレンスを高めるために、人間の経済行動学的なアプローチの方法を教えてくれる本。
    前作の青い本は読んでいないが、数学的アプローチというか、考え方を数字にして実証するためにはまた青い本を読んでもいいなと思った。

全54件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1953年生まれ。大阪府出身。米国シンシナティ大学大学院理数部数学科修士課程卒業。水産会社を経て、83年、P&G入社。日本の市場調査部で頭角を現し、92年、P&G世界本社へ転籍。世界各国にまたがって、有効な需要予測モデルの開発、世界中の市場分析・売上予測をリードし、量的調査における屈指のスペシャリストとして長年にわたり世界の第一線で活躍。12年、盟友・森岡毅の招聘によりユー・エス・ジェイ入社。現在シニアアナリストとして活躍中。

「2016年 『確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今西聖貴の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×