半導体戦争 世界最重要テクノロジーをめぐる国家間の攻防

  • ダイヤモンド社 (2023年2月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (552ページ) / ISBN・EAN: 9784478115466

作品紹介・あらすじ

国家の命運は、「計算能力」をどう活かせるかにかかっている。技術の仕組みから国家間の思惑まで網羅的に解説。日本復活の目は?

感想・レビュー・書評

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  • いわゆる「半導体戦争」というと、米中対立のことをイメージする。スマートフォンやAI、軍事機器などの中核を担うのが半導体だからだ。中国のHuaweiなどへの高性能半導体の輸出規制や、米国製装置を使った製造の禁止などは記憶に新しい。そうした攻防の中で、台湾TSMC(世界最大の半導体受託製造企業)の存在も一気に有名になった。遡って日本とアメリカの半導体摩擦。国同士の半導体戦争というとこれ位のイメージだが、本書はそれらを網羅する。

    また、軍事・安全保障における半導体の戦略的重要性について。AIやミサイル誘導、監視システムなど、最先端兵器の性能は半導体に依存している。国家安全保障の観点からも、自国で半導体を安定供給できる体制が求められている。

    その製造における実力について。現在、TSMCを超える精度でチップを製造できる会社は、世界にひとつも存在しないらしい。TSMCの世界最先端のエ場「Fab18」では、迷路のように入り組んだ微細なトランジスタのパターンが刻まれていた。その大きさは、新型コロナウイルスの直径の半分以下、ミトコンドリアの直径の100分の1にすぎない。iPhoneはシリコン上に118億個の微細なトランジスタを刻み込んだA14プロセッサ・チップで動いている。

    計算の需要性。戦争は計算能力を必要とする。正確に爆弾を投下できるようにする機械式爆撃照準器。精度が悪ければ、戦争の命運を決めるのは投下された爆弾や発射された砲弾の「量」。小室直樹も太平洋戦争の分析でそう言っていた。そして精度を高めるには、もっと多くの計算が必要となった。

    他にも「フォトリソグラフィ」の技術。エヌビディアの3次元の画像処理ができるGPUの話など、技術的な話も面白い。分厚い本だが、カバー範囲も広くて読み応えがある一冊だ。

  • 半導体が足りない。車が買えない。このままではものが作れない、買えないというふうになってしまう。

    本書は、今や原油よりも貴重だと言われるようになってしまった半導体の技術競争について、各国企業の栄枯盛衰が描かれている。

    アメリカで始まった半導体産業だが、今中心となっているのは東アジア、特に台湾だ。台湾には、世界一の半導体製造技術がある。これは、地政学に影響を与えるほどだ。この技術を手に入れようとする中国と、超えようとするアメリカの二大国による競争も注目される。

    意外だったのは、半導体の生産量は決して減ってはいないということだった。現在の半導体不足は、需要の急激な増加によるものだそうだ。

    この先、電化がますます進む中、半導体の需要は増えるばかりだろうが、半導体のはなしを聞いていると、資本主義もまだまだ続くのではないかと思えてくる。

  • 2022年10月刊のCHIP WARを訳して、2023年2月ダイヤモンド社刊。今や先端半導体は石油を超える戦略資源だという一言がこの本の主旨だ。そして、ここに至るまでの歴史を上手くまとめて語ってある。なるほどそうかと納得できる記述が楽しい。巻末の索引が良い。

  • 現代の国際政治、世界経済、軍事力のバランスを特徴づけてきた立役者は半導体である。では、いったいどのようにして、私たちの世界は100京個のトランジスタと替えのきかない一握りの企業によって特徴づけられるようになったのか?が本書のテーマである。

     1945年に真空管を用いて初期の電子計算機が作られてから現在に至るまでの、各国政府や企業、技術者達による、半導体生産に関する熾烈な競争の歴史を知ることができる本だと感じた。

     この本を読んで、半導体を使ったコンピューターががアメリカで生まれた経緯や、技術の発展に日本が果たした役割、半導体製造のオフショアリングによるアジア諸国の台頭、半導体製造の技術や装置がたった数社に集中している状況など、半導体に関する非常に入り組んだ複雑なサプライチェーンの成立過程などを知ることができた。

     そして、単なる半導体に関わる製品の権利による経済的なことだけでなく、『半導体戦争』というタイトルが示す通り、半導体戦略は国家間の安全保障や国防などの分野にも密接に関係しているということがわかった。

  • 9月4日のNHKスペシャルは「1兆円を託された男 ~ニッポン半導体 復活のシナリオ~」という番組でした。恥ずかしながら視聴するまでファブレスとファウンダリの違いがわかっていませんでした。つまり半導体会社の世界ランキング1位NVIDIAと2位のTSMCの違いです。慌てて積読だったこの本を開きました。自分の世代の理系の優秀な奴らはNECとか富士通とか日立に就職しています。そろそろ会社から離れ始めた彼らと飲むと日本の会社の半導体事業戦略の失敗と通産省(また経済産業省になる前!)の失策を吐き出すように語ったりしています。そんな日本半導体の成功と凋落も本書のテーマの一部ですが、もっともっと大きな物語、興奮しながら満喫しました。無茶苦茶面白く、世界情勢についての解像度も滅茶苦茶上がります。ローマ帝国興亡史ならぬシリコン帝国興亡史。でも、それは現在進行形の歴史です。書名の「半導体戦争」はビール戦争、液晶戦争のようなビジネスアナロジーとして読み始めましたが、後半にはストレートな意味での戦争と半導体の一体感に慄然としました。AIの発展で半導体は人間生活のますます奥深くに埋め込まれていくと思われます。それは国際政治の緊張感とダイレクトに繋がっていく時代なのだと思いました。

  • 傑作としか言いようが無い、素晴らしい書籍。
    半導体の始まりを形作った偉大な米国人が、日本の台頭に振り回されながらも、やがて復活を果たすまでの栄枯盛衰の話。今では考えられないですが、当時、ソニー盛田さんと石原慎太郎さんが日本が世界を牛耳る的な米国を挑発する書籍を共著で出して、米国に波紋を広げたという話は面白かったです。その後湾岸戦争、ソ連崩壊、日本のバブル崩壊で、米国一強体制になったものの、その後慢心した米国を横目に、韓国と台湾がモノづくり革命の中心地となるというのも、今にもつながってますよね。最後にファーウェイへの経済制裁で苦しみながらもそれを逆境にして挑戦し這い上がった中国が、TSMC有する台湾を力づくで取得するかどうかの地政学リスクの話も。
    半導体は大国間の攻防という文脈で語られる事が多いものの、やっぱり半導体と言えども、根本はものづくり作りなんですよね。いかにコストを抑えるか、どこで作るか、誰に売るか、みたいな。そういう飽くなき探究心と野望を持った男達の泥臭い話もふんだんに盛り込まれていて、感動的でもありましたね。

  • 半導体を取り巻く国家間の課題と歴史を学び、国家間の戦いの内幕を想像することができた。半導体は重要な戦略的資源であり、装置メーカーやサプライチェーンを含めても決して多いとはいえないプレイヤーたちが国家間で微妙なバランスの上に立っていることがわかった。同じ戦略的資源の石油は採掘できる場所は神しか決めることはできないが、半導体を作る場所は人間が決められる。故に国家間の駆け引きは戦争に通づるものがあるようにも感じる。人がつくる戦略的資源の行く末と、米中を中心とした静かでしたたかで狡猾な戦いに注目したい。

  • 日本の半導体産業がなぜ衰退したのか、よく分かった。なんだかんだ言っても米国の思惑の影響なんだね。しかし中国の目と鼻の先のTSMCよりは日本の方がまだ良かったのでは…。
    中国も相当汚い手を使うけど米国も自国第一だから、悪どさはどっこいどっこい。
    熊本にできるTSMCも何世代も前の技術らしいし、日本は台湾には当分追い付けなさそう。
    技術立国なんて昔の話なんだね。

  • 1994年に電気電子工学科の修士課程を卒業した。当時はNEC、東芝、日立、富士通などの日本のメーカーの半導体生産量は世界シェアの50%近くを占め、特にDRAM市場では90%近い圧倒的なシェアを築いていた。その頃に、就職活動の一環として大手電機メーカーの工場見学をしたとき、たいていどこの企業でもクリーンルームとシリコンウェハーを見せてもらった記憶がある。自分は就職先としてそういった電気メーカーを選択する可能性もあったが、最終的にはそうしなかった。この本にはその後に、日本が覇権を手放し、台湾やシンガポール、そして一部は中国へと移った歴史が綴られている。もし、あのときに電気メーカーに進んでいたら、ここで描かれた半導体産業の歴史に対して、どのような思いを持ったのだろうか。

    本書では半導体産業の歴史の中で大きな成功を収めた企業と、そしていくつもの凋落していった企業の様子が描写される。それらの成功した企業の中でも突出したもののひとつは、台湾のTSMCかもしれない。彼らは半導体ファンドリという一大産業を確立し、多くのファブレス企業の設計した最先端の半導体チップを製造している。それは、新しい市場自体を作るという賭けた台湾政府とモリス・チャンを中心として経営層の勝利だろう。本書によれば、現在TSMCは世界全体の37%の半導体の製造をしているという。

    現在の市場シェアという点では、半導体製造だけでなく全体として多くの分野で寡占化が進んでいる。例えば、メモリについては、韓国のSamsungとSK Hynixの2社で世界シェアの44%を占めている。また最先端の半導体の製造に欠かせない極端紫外線リソグラフィ装置(EUV)は、オランダの一般には有名ではないASML社がほぼ100%のシェアを握っている。本書で指摘するように巨大な半導体産業は、数少ないプレイヤによって占められるとともに、それらの企業がグローバルに確立されているサプライチェーンによって緊密に依存しあって成立しているのだ。

    半導体が発明され、ゴードン・ムーアが、集積回路あたりの部品数が2年で2倍になると予測したときも、それが彼の予想を超えて正しい予測であったとしても半導体がこのように世界を変えるとは想像しえなかっただろう。また、半導体市場が日本でもアメリカでもなく、現在のこのような形でプレイヤが生存競争を勝ち残り、サプライチェーンを構成するとは思わなかっただろう。それらは、経済合理性を超えたアニマルスピリットによる賭けの結果でもあるし、その上いくぶんの偶然の要素もあっただろう。そしてそこにおいて、国家間戦略がそれに無視できない影響を与えたこともあった、というのが本書が描くストーリーだ。

    本書では、国家間の争いに半導体事業がいかに組み込まれ政治的に利用されてきたかについて比較的丁寧に描かれている。国家と半導体という観点では、近年では中国のHuaweiやZTEへの懲罰的規制が挙げられる。また、ロシアへの経済制裁における半導体関連の禁輸措置も大きな影響力を持つこと、自前もしくは経済圏において最先端の半導体製造能力を持たないことのリスク、逆に見れば圧力や抑止力としての武器となりうることが明らかになった。ちょうどこの本を読んでいる2023年3月31日に経産省が半導体製造装置の輸出規制の厳格化を発表し、実質中国への輸出が規制されることになった。このニュースが持つ意味は社会一般には十分に理解されていない。その是非や正当性は問われるべきだと思うが、半導体市場のもつグローバルかつ国家レベルでの影響力を示していることは確かなのである。

    半導体の大規模需要は、家電からパソコン、そしてスマートフォンと移り、そのたびに微細化と生産面での大規模化が図られてきた。その中で、主役は米国から日本、台湾や韓国へと変遷した。Intelも安泰ではなく、NVIDIAなどAIやクラウド時代に向けてもまだまだ市場の様相は変わっていくのだろう。なにせ今までも想像を超えて変化し、大きくなってきたのだから。日本がその主役の座からことごとく降りてしまったのは、なぜなのか。そこには単純ではない原因と理由があると思う。それが何であったのかというのは、何が起きたのかということを咀嚼した上で理解しておきたいと思うのだ。

    本書は、そのための半導体市場の歴史とそれが持つ意味について余すところなく解説している。物語としてもお薦めできる本。

  • 半導体の複雑なサプライチェーンと、そのような状態になった背景がドラマチックに描かれている。専門的な記載はわからない部分もあったが、ストーリー性があって最後まで面白かった。中国の台湾侵攻があったら世界は大変だ。

  • 半導体をめぐる多国間競争。台湾有事やTSMCの工場で沸く熊本のニュースなどを見ると、経済安全保障の視点から半導体を語る言葉に最近よく出会う。
    本書は半導体技術の争奪をかけて競争する国際関係を過去・現在・未来までを見据え論じた内容だ。半導体をめぐる国家間の攻防についてよく分かるが、幅広いがゆえに悪く言うと網羅的で散漫な構成である。

    高性能の半導体生産には莫大な研究開発費と設備投資が必要だ。設計以外の製造を米国は海外委託する。その結果、台湾のTSMC含むアジアが生産拠点となったが、地政学的に危うい地域に集中してしまう。半導体を巡る国家間の攻防が激しさを増していく物語がよく分かる。

    80年代の日本の半導体メーカーも描かれている。ソニーを筆頭に世界屈指の優位性があったんだなと実感する。でも、企業を支援した官僚や通産省も大きく描いているが、そんな大きな力や影響力あったかなと疑問にも思った。ま、この優位性、競争が不健全とか閉鎖的と米国に文句言わて潰されるんだけど。

    おもしろいなと思ったのが、ムーアの法則で知られるゴードン・ムーアが創業したインテル。2006年、スティーブ・ジョブスがiPhone作ったときスマホ用のチップを作って欲しいとアップルから頼まれたが当時の社長が断ったという。勿体ないエピソード。携帯事業にインテルが参入していたら、今頃半導体業界の勢力図はどうなっていたか。

  • 熊本にTSMCが、北海道・千歳にはラピダスがやってきて、地元経済は活気に満ちているとのこと。自動運転車やスマホの進化もバンドあってこそ。サプライチェーンにおいて半導体はチョークポイントになっているーー。かつて半導体で世界を支配したとされた日本の地方や日々の生活でいま起きていることと、世界がつながる視点、視野、視座を持ちたいと思い読んだ。文字通り「半導体戦争」が起きていることを理解できるよい本でした。先に書いておくと、「2030半導体の地政学」(太田泰彦著、日本経済新聞出版)と併読すると、いっそう理解が深まるのでお勧めです。

    個々のエピソードがとても面白い。アメリカ、ソ連、日本、韓国、台湾、ヨーロッパ、中国それぞれの覇権争いと棲み分け、起業家や大企業内部の破壊者といった個人の革新性と野心を通じたドラマがテンポよく展開される。いくら名経営者でもアンディ・グローブの下では働きたくないなあ、モリス・チャンはお釈迦様みたい変化の激しい業界で長く君臨できる強かさは恐ろしい、などなど感情移入しながら読めるのもこの本のおもしろさ。

    アメリカの半導体産業の浮き沈みはジェットコースターのよう。そしてその裏側には冷戦、ベトナム戦争、湾岸戦争とつねに戦争があった。いまのウクライナ戦争やイスラエル・ハマス衝突もそうなのだろう。そして、米中新冷戦と呼ばれる状況もしかり。なので半導体戦争なのだ。

    日本の話題については日本の専門メディアで読んだからディテールがやや物足りないのはやむなしとして、アメリカから見るとそうだったのかと気付かされる。東芝のおかれた状況、NANDの無念などは日本の関係者に示唆が多い。

    見えてくる軸としても、民と官、自由と責任、リアルとバーチャル、ボーダレスエコノミーと経済安全保障、ファーストペンギンとキャズム、製品開発とルールづくり、などさまざま。一気に読めたけど、傍に置いてまた開きたいおきたい一冊。もう少し各社のランキングや地図入りの資料があると理解は深まるのだが、それは似た半導体本に豊富だったりするので、先の2030ーなどと一緒に読めばよいかもです。

  • 時系列で書かれていたのでとても分かり易かった。
    また、今の世界情勢や日本の立ち位置がどの様に
    形成されたかが私のような素人でも理解出来る内容だった。

  • 半導体の歴史について書かれている。
    評判の良い本なので読んだが、
    それほどおもしろいとは思わなかった。

  • サムスン、ASML、東芝、エルピーダ、テキサスインスツルメンツ、インテル、エヌビディア、ファーウェイ、TSMC、、、
    それぞれが、それぞれの国を背負って、半導体戦争を行っていた経緯が、克明に記されていて、とても興味深かった。
    いま、TSMCとエヌビディアが天下を取る世界を、30年前に予測するのは、難しかっただろうなぁ。。

    いま、ソフトバンクがARMを持っているわけで、エルピーダの技術や、周辺作業の厚みを考えたら、日本が、覇権を握ることも出来たのでは、、、と、少し残念にも思った。

  • 【ハードウェアの中身】
    あらためて、私たちは無形のサービスではなく、物理的な資源やモノがあって初めて生活が成り立っているのだと考える。

    この本の原題『Chip War: The Fight for the World's Most Critical Technology 』で、チップという形で人間が発明した半導体という技術作品が、いかに私たちの生活品の中に組み込まれていて、その半導体の技術の発展と普及が、地政学的な展開上に成り立っていることを示している。

    例えば今現在私たちが使用しているスマートフォンの製造には、様々な国をまたぐサプライチェーンから成り立っていることは、「グローバル化」についての授業などでよく聞く話だけれど、

    今回提示されているのは、半導体を必須とするこれらの生活用品は、東アジア、とくに台湾への依存が進んでいるということ。

    一つの機器の製造が複雑化する分、サプライチェーンはグローバル化しつつも、中核となる部品においては、多角化ではなく一点集中、競争からの独占、といった現象が生じていること。

    これを、特に筆者の国、アメリカの視点から、安全保障上のリスクとして警鐘を鳴らしている。

    20世紀半ば、シリコンバレーの創設者とされる人々の手により発明されたこの技術は、当時の冷戦を背景に、一時は国防のための技術としても発展してきた。

    半導体チップのチップ当たりのトランジスタ集積密度の指数関数的な増加を予測する「ムーアの法則」という言葉を生み出したのも、当時のシリコンバレー創設者たちであった。

    その予測を実現する形で、今日私たちが使っている半導体チップは1平方センチメートル当たり100億個のトランジスタを搭載するものとなっていると知る。

    つまり、半導体チップの微細化がムーアの法則に従って進んできた。

    本書では、その過程で突破口を見出してきた個々人について、そして国家間の関係性の移り変わりについて、具体的な人物を紹介しながら論じられている。

    当初は、アメリカとソ連間で繰り広げられた戦争は、

    今日、米中間に主戦地を移している。

    半導体サプライチェーンが、台湾という地政学的な要所を核として武器化していること、

    これは米中関係にとどまらず、世界の国際秩序を揺るがすリスクを含んでいるものであり、日本は最も高リスクな関係上に位置していると考えざるを得ない。

    インターネットやソフトな技術が注目されてきたIT革命だけれど、半導体の今を知ることで、本当に現実主義的な国際関係が見えてくる。

    だからと言って自分に何ができるかと問われると答えられないけれど、

    日々使っている技術が、常にあるものとは限らないこと、国際関係のバランスゲームは、私たちの普段の生活を簡単に揺るがしかねないものであることを教えてくれる

  • 半導体の中にはいくつかの区分がある。
    日本企業がどこに注力しているのか知りたかったがそれ以上の深い考察だった。
    サプライチェーン問題と思っていたが実は新興国での技術の底上げの話でもあり、戦い方の問題でもある。

  • 50章以上もあったが読みやすい。背景から理解したい時に良いと思う

  • 半導体株を買うなら、
    最低限読んでおいた方がいい本。
    ASMLと台湾セミの重要性よ。

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著者プロフィール

1979年、神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒業。2006年よりフリーランスの翻訳家として活動。主な訳書に『デザインはどのように世界をつくるのか』(フィルムアート社)、『おバカな答えもAIしてる』(光文社)、『億万長者だけが知っている教養としての数学』(ダイヤモンド社)、『デザイン思考が世界を変える』(早川書房)などがある。

「2021年 『インターネットは言葉をどう変えたか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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