イェール大学集中講義 思考の穴 わかっていても間違える全人類のための思考法

  • ダイヤモンド社 (2023年9月14日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784478115756

作品紹介・あらすじ

世界最高峰の大学で、面白すぎて毎週、大講堂が異例の大満員! イェールの学生が頭に叩き込む思考の「限界・パターン・脳の癖」

みんなの感想まとめ

認知バイアスについての深い洞察を提供する本書は、イェール大学の人気講義を基にしており、思考の限界やパターンをわかりやすく解説しています。著者は、ダニエル・カーネマンの理論を用いながら、流暢性効果や自己...

感想・レビュー・書評

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  • 先週から飛び回っており忙しい。そのせいで体調を少し壊しているが、資本主義は休ませてくれない。私もそれを理由に止まる性分でもなく、とにかく移動の合間にテキストを暴飲暴食し続ける。やや消化不良だが。

    本書はダニエルカーネマンの理論をほぼそのまま用いている内容で目新しい論究はないような気がしたが、著者の白眉は“わかりやすさ“。咀嚼や例え話、引用する実験などもカジュアルな感じで、時々自虐ネタもぶち込んでくる。さすがイェール大学人気講義の女史。

    頭のなかで容易に処理できるものは、人にバグやバイアスをもたらす。これを「流暢性効果」と呼ぶ。流暢性効果はそっと私たちに忍び寄り、さまざまな錯覚を生じさせる。 

    自己言及のパラドックス、自己成就予言、確証バイアス、とか。

    人間っていうのは極めて単純な反射反応を引き起こすような所があり、武器を見れば恐怖感を覚えるし、欲望を喚起するような対象、怒りや嫉妬を呼び起こすような対象など、実は単純な原理にも見える。バイアスについてもその延長で“人間に当然備わっているもの“と考えられる。

    統計的なエビデンスより実体験。飛行機事故の死亡率をデータで見ても、身近な人が巻き込まれたと聞く方が、個人の判断には影響が大きい。個人の感想動画の方が効果があり、そんな広告手段は既に広まっている。取り出しやすい記憶ほど有用だと勘違いするのだ。つまり、単純で強いインパクト記憶こそ、意味があると錯覚してしまう。

    こうした我々自身のハックに対する予防策も本書が教えてくれる。終始楽しく読み続けられる良書である。

  • 人間というものは、錯覚の動物で、だれも、そのバイアス(思い込み、錯覚、偏見・・・)の影響からは逃れられないからこそ、日常で陥りがちなバイアス=思考の穴について、それにどう対抗していくのかを示した本でした。
    自分のまとめのためにも、本書にあげられていたバイアスとその対処法(矢印の先が対処法)について箇条書きしてみます。

    ・流暢性の魔力
    頭の中で容易に処理できるものに対して人は自分の能力を過信する。
    →流暢性効果で過大評価となった自分の自信や知識はやってみることで軽減される。
    ダンスなら踊ってみる、知識なら説明をしてみる。するとできないことがわかり、人間は謙虚になる。
    意見が異なる人と対話することが社会にとって重要である。反対意見の人に説明することにより、知識の穴や議論の欠如を自覚する。
    やってみることができないことは、50%増しで計画をたてる。

    ・確証バイアス(筆者によるとこれは最悪の認知バイアスらしい)
    自分が信じているものの裏付けを得ようとする傾向。自分が正しいと信じていることが否定されかねない情報に目を向けないこと。
    信じたとたん、信じたように行動し始めるという悪循環。
    人間はみな平等に扱われるべきという道徳の原理の根幹が侵害される。
    メリットは、無限の選択肢から十分だと思えるものに出会ったら探求をやめられるから、幸福度は高まり、順応性は高くなる。
    →克服するにはむしろ確証バイアスを利用すればいい。ひとつではなくふたつの相容れない仮説をたてて両方の実証を試みる。質問の切り口を反転させて問う。

    ・関係のないことに罪を着せてしまう
    類似性を求める欠陥。小さな原因から大きな結果が生まれるとは考えないこと。
    十分性が十分な原因を突き止めたら他の可能性を排除してしまう。
    ある現象が起きた原因が一つ明らかになると、原因となりうるその他の要素は自動的に考慮されなくなる。「普通じゃないこと」が原因だと思ってしまう/「しなかったこと」より「したこと」のせいにしてしまう/「最後に起こったこと」が原因だと思ってしまう/「ほかのことができたのに」と考えてしまう
    →反芻は問題解決の妨げになる。答えが見つかりそうにない問題に建設的に取り組むには、そこから距離をとる。
    答えを一つに絞ることは不可能なうえに無意味だ。
    原因に執着するのをやめたら離れた視点からその出来事を見つめられるようになる。そうなれば、自責や後悔といった負の感情から解放される。

    ・危険な「エピソード」
    自らの視覚、触覚、嗅覚、味覚、聴覚で感じ取れるものに基づいて思考する。抽象的な統計資料などが無視される。エピソードの影響を過剰に受ける。
    →それを避けるために以下3つが合理性を高めてくれる。
    大数の法則
    平均への回帰
    ベイズの定理

    ・「損したくない!」で間違える
    ネガティブな情報や出来事を重視してしまう。保有効果もこのひとつで、持っているものを失いたくない。
    →フレーミング効果(ネガティブな質問をするかポジティブな質問をするか)。
    保有効果の影響をうけないようにする(なんと、こんまりさんが出てきた!)。

    ・脳が勝手に「解釈」する
    人には自分が信じるものを信じ続けようとする傾向がある。
    →解釈にバイアスがかかることは簡単に止められないと認識する。

    ・「知識」は呪う
    自己中心性バイアス。他人の視点で考えたり、他者を思い合ったりするだけでは必ずしも事実を正確に認識できるようにはならない。(小説を読むこと自体に効果はあるが、何年にもわたって膨大な数を読まなければならない)
    →いちばん確実なのは「直接、聞くこと」。他者の心を読もうとすることが大きなストレス。真実を集めることだけが互いの理解に確か。

    ・わかっているのに「我慢」できない
    未来に手にする結果の価値を、私たちはいかに不合理に割り引くか。
    →「未来を信じる力を高めること」が解決策のひとつ。
    先のことをできる限り具体的に想像する。
    ただし行き過ぎた自己管理はよくない。「結果に飛びつかず、過程を楽しめ」。

    こうやって列挙してみると改めて、これらを意識するのはなかなか大変だと思いました。あとがきであるように、新しい思考というものはなじむまでに時間がかかるもの。読みっぱなしではなく、折に触れて、この思考はどのバイアスだったかな、どう考えたら良かったかななどと、トライ&エラーしていかないといけないと思いました。

    そうやって日常において思考していくことは大変だけれど、人間はすべてを論理的に判断できるようには絶対にならないのだからこそ、どういったバイアスがあるのかを知っておくと、より生きやすくなるだろうし、作者が認知心理学に求めるように、「世界がよりよくなる」のだろうと思いました。

    それにしてもこのイェール大学での授業はとっても面白そう!こうやって書籍で読めたのは、良かったけれど、授業として受けることができた学生が羨ましい。

    • Manideさん
      URIKOさん、こんにちは

      バイアスもそうですけど、
      習慣も恐ろしいなと、昨日感じたんですよね。

      私、走るの嫌いなんですけど、
      あえて走...
      URIKOさん、こんにちは

      バイアスもそうですけど、
      習慣も恐ろしいなと、昨日感じたんですよね。

      私、走るの嫌いなんですけど、
      あえて走ることにチャレンジしているんですよね。

      去年、ケガしたこともあり、今年は5キロまで走ってなかったんですよね。
      で、昨日、そろそろ10キロ走ろうと思い、走っていたんですが、5キロで身体が勝手に「もうだめ」という信号を出してくるんですよね。

      バイアスと、習慣、それを打ち崩すのは、目標しかないと思うんですよね。
      目標をたてて、自分の生きる道を定義して、一歩ずつ進んでいきたいですね。
      過程も楽しみながらですね(^^)
      2025/07/24
    • URIKOさん
      >Manideさん

      コメントありがとうございます。
      なるほど「習慣」にも大きな力があるってことですよね。
      そこを良い方へ利用したい...
      >Manideさん

      コメントありがとうございます。
      なるほど「習慣」にも大きな力があるってことですよね。
      そこを良い方へ利用したいものですね。
      打ち勝つためには「目標」が必要って、素敵な気づきですね!
      私もManideさんをマネして進んでいきたいです。
      2025/07/25
    • Manideさん
      URIKOさん、返信ありがとうございます。

      感想が濃厚で共感するものが多かったので、コメントしちゃいました(^^)

      私はマネするほどのレ...
      URIKOさん、返信ありがとうございます。

      感想が濃厚で共感するものが多かったので、コメントしちゃいました(^^)

      私はマネするほどのレベルではないですが、お互い頑張って、楽しみながら成長していけるといいですね。

      人生がんばりましょ〜
      2025/07/25
  • 本書は認知バイアスについて
    イエール大学の人気講義をまとめた内容。

    個人的に人一倍、バイアスが強いと感じて
    いるので、少しでも取り除ける事を期待して
    読んでみました。

    正直、過去似たような内容を多く読んでいるので
    特に目新しいものには出会えなかったが
    入門書としてはわかりやすく良書では
    ないでしょうか。

    しかしながら、有名大学というフレーズに
    弱いのも一つのバイアスなんですかねー。

  • 【感想】
    市場調査会社・YouGovが、成人のアメリカ人を対象に「非常時に自らの手で飛行機を緊急着陸させる自信があるか?」とアンケート調査を行った。結果、アメリカ人の32%が「自信がある」と答えた。別の調査では「さまざまな動物と素手で戦って勝てると思うか」とアンケートを取った。結果、8%のアメリカ人がゴリラ、ゾウ、ライオンに素手で勝てると答え、グリズリーにすら6%のアメリカ人が「勝てる」と豪語した。
    ここまで来ると、自己肯定感が高い/低いという問題ではない。何故飛行機のパイロットや猛獣ハンターでもないずぶの素人が、「自分にはできる」と思い込んでいるのか。彼らは何を根拠に自らの力を過大評価しているのか。

    そうした「過信」「錯誤」「バイアス」といった人間の判断ミスについて論じるのが、本書『イェール大学集中講義 思考の穴』だ。筆者のアン・ウーキョンはイェール大学に在籍する心理学教授である。筆者は心理学という学問を「思考の不具合(人間の行動を惑わせ、エラーやバイアスを起こす誤った判断)」への対処、決断を下すときの正確性の向上、論理的思考力の向上に活用できると考えており、その自説の根拠を様々な研究結果と共に本書で示していく。

    本書の冒頭では、人間の認知バイアスである「過信」について、筆者が大学の講義で行った実験の様子が面白おかしく語られる。
    筆者は学生たちに、BTSの「Boy With Luv」のミュージックビデオから切り取った6秒の動画を見せて、「正確に踊れた人に賞品をあげよう」と言った。切り取った部分は、振り付け的には特に難しくない箇所を選んでいる。この動画を10回流し、ダンスの指導用に制作されたスローバージョンの動画も流した。
    予習後、10人の自信満々な学生が立候補し、講堂の前にやってきた。そして曲が流れ出したが、結果は散々なものだった。立候補者は腕を激しく振り回し、跳んだりキックしたりするが、そのタイミングはみんなバラバラだ。誰かはまったく違うステップを踏み、何人かは3秒で踊るのをあきらめた。たった6秒の振り付けを覚えることさえできず、しかも学生たちは「自分なら完璧に踊れる」と思い込んでいたのだ。

    この過信を「流暢性効果」と呼ぶ。これは、容易に理解できることは簡単そうに思える、という心理効果だ。BTSのミュージックビデオでは、メンバーは軽快にダンスを踊り続ける。音楽に合わせて一糸乱れないその様は、あたかもリズムに合わせればそのまま勢いで身体が動き出す、と言わんばかりの軽やかさだ。これを見ると、メンバーたちがダンスを習得するまでに膨大な時間と努力をかけていることを忘れ、「自分にもできそうだ」と錯覚してしまうのだ。
    この「容易に理解できる=簡単」という図式は、知識についても同様に当てはまる。陰謀論がその典型だ。陰謀論は社会に存在する容易に吞み込めない出来事を「闇の組織の仕業だ」と単純化することで、世界を強引に説明しようとする。人は「理解できない」を嫌うため、複雑な因果を一つにまとめあげる陰謀論は、共感と納得を産むのだ。

    バイアスがダンスといったものに働くなら実害はないが、物によってははるかに深刻な問題を実生活で引き起こすおそれがある。過信して適切な準備を怠れば、猛獣と遭遇したときに逃げようとせず、戦って命を落とすかもしれない。Qアノンから聞いた話を信用しすぎたばかりに、連邦議会の議事堂を襲撃してしまうかもしれない。大切なのは、流暢性効果を始めとするバイアスの存在を知り、それから逃れようの無いことを理解しつつ、できるだけ多くの推論によって慎重に判断を下す、真摯な姿勢なのである。

    ――そのようなバイアスは、しばしばひどい結果をもたらすものだが、そのプロセスをつかさどるのは、私たちが自分を取り巻く世界を理解するために絶えず使い続けている能力である。よって、ひどい結果をもたらすからといって、そのプロセスを簡単に止めることはできない。そのプロセスは、私たちに必要なものなのだ。(略)自分の思考にバイアスは生じていないと思い込んでいたり、そういうバイアスに苦しめられるのは自分と違って頭の回転が遅いタイプの人だけだと思っていたりすると、思考のバイアスを克服するのはますます困難になる。
    ――――――――――――――――――――――

    【まとめ】
    1 流暢性効果――自分にはできると思い込む
    大学の講義でとある実験を行った。
    まず、BTSが歌う「Boy With Luv (ボーイ・ウィズ・ラブ)」のミュージックビデオから切り取った6秒の動画を10回流し、このダンスの指導用に制作されたスローバージョンの動画も流した。その後、6秒のダンスを踊りきれたら賞品をあげると伝え、ダンスに挑戦する志願者を募った。
    ひとときの名声を得ようと、10人の勇敢な学生が講堂の前方へやってくると、ほかの学生たちから大きな歓声があがった。声をあげた学生のほとんどが、自分も踊れると思っているに違いない。しょせんはたった6秒のダンスであり、それほど難しいはずがない。
    そして曲が流れ出すと、志願者は腕を激しく振り回し、跳んだりキックしたりするが、そのタイミングはみなバラバラだ。誰かはまったく違うステップを踏み、何人かは3秒で踊るのをあきらめた。その姿に、みなが大笑いした。

    頭のなかで容易に処理できるものは、人に過信をもたらす。そうして生まれる過信のことを「流暢性効果」と呼ぶ。他人が簡単に成し遂げている様子を見ると「自分にもできそうだ」と信じ込んでしまい、その技術の習得にかかる努力や難しさを過小評価する。
    流暢性が錯覚をもたらすのは知識にまつわるものにも同同様だ。人は新たな知見を得たときに、それが見出された経緯を知る(=頭の中で関連性がリンクし、理解しやすくなる)と、その知見が事実だと信じる気持ちが強くなる。例えば、「ジョン・F・ケネディを暗殺したリー・ハーヴェイ・オズワルドはCIAのエージェントだった」という陰謀論は突飛すぎるように思えるが、「CIAは大統領の共産主義への対処を憂慮していた」との説明が加わると、見かけの説得力が増す。

    私たちが認知バイアスから逃れられないのは、認知バイアスのほとんど(おそらくはそのすべて)が、脳の高度な適応のメカニズムの副産物として生まれたものだからだ。そうしたメカニズムは、ヒトという種が何千年にもわたって生き残るなかで、私たちの役に立つように進化を遂げてきた。その働きは、そう簡単に制止できるものではない。
    例えば「ヒューリスティック」について。ヒューリスティックとは「経験則や直感による判断」という意味であり、自分が回答を知らない場合や正しい答えが無い場面において、迅速に決断を下すために用いられる。太古の昔、野生動物と共に暮らしてきた我々には、身に危険が迫った時に咄嗟の行動をとるような本能が備わっている。ヒューリスティックは緊急事態での思考時間を短縮してくれる重要な能力なのだ。

    流暢性効果を克服するための手段の一つは、単純に「ただ試してみる」ことだ。ダンスを頭の中で思い描くだけでなく、実際に踊って練習してみれば成功の確率が高まる。
    中には、試す前に計画を立てることが必要なもの(仕事、試験勉強など)も少なくない。その場合にも流暢性が原因で過信が生じる。人は何かを完了させるのに必要な時間と労力を少なく見積もりがちだからだ。一つのタスクをより小さいタスクに分解する、見積もりより50%多くの時間を確保しておく、などの行動を取ることで、計画への過信を防ぐことができる。
    また、自分の知識を書き出すと過信が軽減されうると実証した研究もある。政策や社会問題について確固たる意見を持つ人は少なくないが、持論への説明を求めると、自分が実は深く理解していないことに気づき、謙虚になることがわかっている。


    2 確証バイアス
    確証バイアスとは、人が「自分が信じているものの裏付けを得ようとする」傾向のことを指す。
    参加者を無作為に抽出し、うつ病に対する遺伝的感受性の有無を伝えた後、それが参加者の心理的傾向にどう影響を及ぼすかの実験を行った。事前に唾液検査を行ってもらい、参加者を「遺伝的感受性がある」Aグループと「遺伝的感受性がない」Bグループに割り当てた。実際には唾液検査に意味はなく、完全ランダムにグループを割り当てただけだ。その後AグループとBグループに、過去2週間に現れたうつ症状を回答してもらった。結果、Aグループのほうがはるかに高い割合で「うつ症状があった」と回答した。
    つまり、結果を無作為に2グループに分けて伝えたにもかかわらず、遺伝的にうつ病になりやすいと告げられた人たちは、そうでないと告げられた人たちより強いうつ的症状を報告したのだ。確証バイアスは、人の未来の行動だけではなく、過去に行った行動の因果さえも錯覚させる強力なバイアスなのだ。

    この実験で明らかにされたのは、確証バイアスに潜む深刻な問題だ。それは「悪循環」である。暫定的な仮説を裏付ける証拠ばかり集めていると、それが正しいと確信する気持ちが極端に強くなっていき、裏付けとなる証拠をさらに求めるようになる。また、自分の力を過信すれば、失敗は無視して成し遂げたことだけを選りすぐって思い浮かべ、結局は自分の能力を過小評価するときと同じようなまずい状況に陥りかねない。

    確証バイアスを打ち破るコツは「正反対のことを自問する」ことである。ある法則や質問に対して、両方の可能性を追求する。また、習慣となっているいつもの行動について「あえて少し違うことをしてみる」ことで、予期せぬ可能性を模索してみるのも手だ。


    3 関係ないところに原因を見出す
    どんな出来事にも、それが起こる原因となりうるものは無限にある。とはいえ、原因として妥当に思えるものの数は絞ることができる。
    人が因果関係を認識する際に共通して使う手がかりは次のとおりだ。
    ・類似性…原因と結果は似ているはずだと思い込む。両者の大きさや特徴はマッチしており、結果が原因とあまりにもかけ離れていると感じると、明白な原因を原因として受け入れられないことがある(たとえば、病気を説明するものとして細菌の研究が初めて発表されたとき、多くの人はそれを信じ難いと感じた。細菌のような極小のものに、人間に害を及ぼしたり人間を殺したりできるほどの力があるとはどうしても理解できなかった)。
    ・十分性と必要性…原因が十分条件もしくは必要条件を満たしていると、ある事象が起こると考える。ある事象が起きた原因がひとつ明らかになると、その他の要素は自動的に考慮されなくなる。
    ・親近性…最後に起こったことが原因だと思ってしまう。
    ・可制御性…自分でコントロールができたのに、と考えてしまう。私たちが結果をある原因に帰そうとするのは、それによって未来に取るべき行動を知りたいからなので、自分でコントロールできないことは基本的に非難しない。逆に、自分にコントロールできると思える要素が介入している場合、(同じ結果だとしても)自分の行動を責めてしまう。


    4 脳が勝手に解釈する
    実は、賢い人のほうがバイアスのかかった解釈にとらわれやすい。というのは、彼らは自分の意見に矛盾する事実をごまかす術をたくさん心得ているからだ。

    死刑に対する見解の変化を確かめる実験が行われた。参加した大学生の一部は死刑を支持し、死刑が犯罪を抑止すると考えていた。参加者は、死刑が犯罪率を上げるか下げるかを調べた10の(架空の)研究を通じて明らかになったことを読むよう指示された。10の半分は死刑には抑止効果があり、もう半分は抑止効果がないとする調査だ。参加者はひとつの研究について読み終えるたびに、死刑に対する意見がどのくらい変わったかを回答した。
    結果は、抑止効果があると示した研究を読むと、死刑に賛成の学生も反対の学生も死刑を容認する気持ちが高まった。反対の結果となった研究を読んだ後も同様に、どちらの学生も死刑に反対する気持ちが強くなった。
    つまり、自分がもともと持っていた意見と相容れなくても、新たに得た情報の影響を受けたのだ。参加者各自のもともとの意見によって、変化の度合いに違いは見受けられたものの(例:死刑に抑止効果があるという情報を得た後、もともと死刑に賛成だった学生の死刑支持の気持ちが高まった度合いのほうが、死刑に反対だった学生の死刑容認の気持ちが高まった度合いを上回った)、まったく変わらないということはなかった。

    ただし、この実験には続きがある。参加者により詳しい研究内容を読ませたのだ。すると、事態は一変した。詳しい情報を得たおかげで、賢明な参加者たちは、自分のもともとの考えと矛盾する結果を却下する言い訳(例:データが不完全、実験に可変要素が多すぎる)ができるようになり、自分の信条や姿勢と相容れない意見を否定したのだ。死刑の支持者は、死刑の犯罪抑止効果を貶める研究の詳細を読むと、死刑を支持する気持ちをいっそう強くした。死刑に反対の人は、抑止効果を認める研究の詳細を読んだ後に、反対する気持ちをいっそう強くした。要するに、自分のもともとの信条に相反する証拠は、対立を深める結果を招いたのだ。

    なぜ事実やデータを、自分の考えに一致させようと歪めて解釈するのか。
    まず、動機となる要因が重要な役割を果たしていることは疑いようがない。たとえば「面目を保つ」、つまりは(実際には違っても)自分は正しいと周囲に示す必要性から動機が生じることがある。また、自分と同じ信条や思いを共有する家族、派閥、政党のために、その信条や思いを守りたいとの欲求が生まれることもある。このように、何かに突き動かされて事実を都合よく解釈する、というのは説明として成り立つ。
    加えて、特定の何かを信じる動機がない場面でも、自分の中に存在する思い込みによって、目にしたものや体験したことに色がついてしまう。

    ただ、解釈にバイアスがかかることは絶対に止められない。バイアスは、私たちが自分を取り巻く世界を理解するために絶えず使い続けている能力である。止められないという認識を持つことが、思考の穴にはまらないための最初の一歩だ。

  • 認知バイアスに関する一冊です。著者は、イェール大学の人気講義「シンキング」を担当しているとのことで、その講義では、人間の思考の仕組みを理解し、バイアスにとらわれないようにするにはどうすればいいかを学ぶ。論理や理性の「穴」と、その対処法を知ることで、論理的思考力を高めることが狙いだとしています。このような心理額的なビジネス書は多数あり、読んだことがあるような内容も当然あるわけですが、本書は、学生に分かりやすいように、例えや事例、具体的な実験内容などを紹介されており、興味深く読み進めることができます。
    本書は、8章の構成ですが、著者は、人々が日々着面する現実的な問題に、とりわけ関係が深い8つのテーマを選んだとしてありますので、どの章を読んでも共感する内容は多いと思います。一方、このような講義や書籍をもってしても、どんなタイプのバイアスも、取り除くのは恐ろしく難しいと著者が述べているように、人間の心理とは一筋縄ではいけないようです。
    本書の最後に、思考のエラーについての知識が世界をよくするためにどのように生かせるかという話がありました。著者はよりよい世界というのは「よりフェアな世界」であるとのべた上で、そのためには、誰もが自分自身に対してフェアになることが重要であると述べています。
    ・人は、自分を卑下するべきではない
    ・他者に対しても、もっとフェアになれるはず
    ・自分を過信するのもフェアではない
    著者の言う思考の穴を完全に埋めることはできませんが、少しでも正しい選択ができるように心がけていきたいものです。

    <目次>
    INTRODUCTION わかっていても避けられない?
    01 「流暢性」の魔力ー人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
    02 「確証バイアス」で思い込むー賢い人が自信満々にずれていく
    03 「原因」はこれだ!関係ないことに罪を着せてしまう
    04 危険な「エピソード」-「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
    05 「損したくない!」で間違えるー「失う恐怖」から脱するには?
    06 脳が勝手に「解釈」するーなぜか「そのまま」受け取れない
    07 「知識」は呪うー「自分が知っていること」はみんなの常識?
    08 わかっているのに「我慢」できないー人はどうしても不合理に行動する

  • “世界のトップ学生たち”が夢中になって受講すると話題の「すごい授業」が本になりました | 株式会社ダイヤモンド社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000045710.html

    Thinking 101: How to Reason Better to Live Better
    https://www.publishersweekly.com/9781250805959

    アン・ウーキョン | 著者ページ | ダイヤモンド・オンライン
    https://diamond.jp/ud/authors/64e1dcfca53aefcb78000002

    Woo-kyoung Ahn | Department of Psychology
    https://psychology.yale.edu/people/woo-kyoung-ahn

    イェール大学集中講義 思考の穴 | 書籍 | ダイヤモンド社
    https://www.diamond.co.jp/book/9784478115756.html

  • イェール大学集中講義 思考の穴
    わかっていても間違える全人類のための思考法
    著:アン・ウーキョン
    訳:花塚 恵

    思考の穴とは、バイアス、つまり思い込み、錯覚のことです。
    人間は、錯覚の動物、だれも、そのバイアスからは逃れられない

    思考の不具合の解決策は、必ずしも簡単に手に入るとは限られない
    それどころか、どんなタイプのバイアスも、取り除くのは恐ろしく難しい

    ■流暢性

    ・何度も見ると、なぜか自分でも「できる」と思ってしまう 流暢性効果
    ・誰かが難なくやり遂げている姿を見ると、自分も労せずできるという錯覚が生まれやすい
    ・簡単に理解できる本を読んでいると、その本は書くのも簡単だったのだろうと感じるかもしれない
    ・人は新たな知見を得たときに、それが見出された経緯を知ると、その知見が事実だと信じる気持ちが強くなる

    ・メタ認知とは、「何かを認知しているかどうかを認知する能力」
    ・要は、メタ認知とは、取るべき行動を教えてくれる能力だ

    ・リハーサルが重要になるのは、スキルが身についたという錯覚に対してだけではない
    ・人は自分が持つ知識の範囲についても、しょっちょう過信する
    ・実際に身につけている以上の知識があると思い込むのだ。
    ・知っていると思ったことをいざ説明しようとしたとたん、自分は自分で思っていたよりはるかに何も知らないと気づかされた
    ・参加者が謙虚な姿勢になったのは、反論されたからではない。
    ・少し説明を求めるだけで、人は謙虚になる

    ・計画錯誤:何かを完了させるのに必要となる時間と労力は、少なく見積もられることが多い
    ・計画錯誤が生じる原因はいくつかある、そのうちのひとつが、希望的観測だ
    ・計画を立てたことによって、難なくスムーズに買い物ができるとの錯覚が生じた
    ・ひとつのタスクを複数の小タスクに分解すると、計画錯誤が軽減される
    ・私はつねに、最初の見積りよりも50%多い時間を確保している
    ・楽観的になるのはいいことだ、楽観的になると、ストレスが軽減されて幸福感が高まりやすい
    ・そのおかげで楽観主義者は長生きなのだ
    ・データ主体で立てる予測は、直感や願望に基づく予測よりもはるかに精度が高い

    ■確証バイアス

    ・「自分が正しい」と思える証拠ばかり集めてしまう
    ・「最初の考え」に固執しているから間違える
    ・確証バイアス:人が自分が信じているものの裏付けを得ようとする、傾向のことを指す

    ・信じたとたん、信じたように行動し始める
    ・自分はうつだと信じ始めたとたんに、うつ病患者のようにふるまいかねない

    ■原因

    ・日々の生活において、原因と結果はたいてい、その大きさや特徴がマッチする
    ・原因と結果は似ていたり釣り合いが取れたりするとは限らない
    ・結果が原因とあまりにもかけ離れていると感じると、明白な原因を原因として受け入れられない
    ・十分性:ひとつわかると、ほかの可能性を「除外」してしまう
    ・ある現象が起きた原因がひとつ明らかになると、原因となりうるその他の要素は自動的に考慮されなくなる
    ・原因となりうる候補からひとつを選ぶときに、「しなかったこと」よりも、「したこと」のせいにしてしまうという傾向もある
    ・何もしないことの代償の存在を忘れていては、取返しのつかない問題が生まれかねない。
    ・正しい行動を起こすことを怠っていては、気候変動を止めることができない、また、投票しないことでもそうした問題が生まれかねない

    ・新近性:最後に起こったことが原因と思ってしまう
    ・直近の事象を重視しすぎてしまうと、順序が無関係な場合でも、その状況を招いたほかの要素に目が向かなくなり、それらを正しく称賛または避難する機会が失われてしまう

    ■危険な「エピソード」

    ・具体的な事例は、抽象的な記述に比べてはるかに影響力が強く、頭に残って離れにくい
    ・人の思考は基本的に、自らの視覚、触覚、味覚、聴覚で感じ取れるものに基づいて行われる

    ・ムスリムがテロを起こしたら、「ムスリムは全員悪い」と思ってしまう
    ・難しいのは新規の問題に既知の解を当てはめることではなく、解決策を自発的に記憶から呼び起こすこと
    ・いちばん効果があったのが、複数のストーリーを通じて同じ法則を示すことだった

    ■損したくない

    ・人はポジティブな情報よりネガティブな情報を重視すると実証した実験がたくさんある
    ・ネガティビティ・バイアス:人がネガティブな情報や出来事を重視してしまう傾向のこと
    ・ネガティビティ・バイアスの影響力は非常に大きい
    ・避妊に失敗する確率が5%のコンドーム、より、95%の確率で避妊できるコンドームのほうが優れている

    ・保有効果:自分のものになった瞬間、惜しくなる
    ・単純に、人は自分の所有物を失うことが嫌でたまらない、自分のものとなった時間がどれだけ短くても関係ない

    ・フレーミング効果:人が何を好み、何を選ぶかは、選択肢そのものの問題というより、選択肢がどう切り取られているかで決まる
    ・運行の88%で時間通りに発着する飛行機には乗りたいと思うが、運行の12%で遅れが主じる飛行機には乗りたがらない
    ・ネガティブな要素を気にしすぎていると感じるときは、肯定的な視点から質問を切り取り直すといい
    ・どの選択肢を退けるかとばかり考えるのではなく、どれを選ぶか、とも考えてみる

    ■解釈

    ・人は自分が信じるものを信じ続けようとする傾向がある
    ・自分の問題をきまってまわりのせいにする人が、あなたの身近にも、少なくとも一人はいる
    ・反対に、なんでも自分のせいにする人もいる

    ・事実を「自分の考え」に一致させようとする
    ・自分のなかに存在する思い込みによって、目にしたものや体験したことに色がついてしまう

    ・解釈にバイアスがかかることは絶対に止められる
    ・バイアスは人の認知につきものだと理解していれば、自分とものの見方が違う人に対して寛容になれるはずだ
    ・他者の世界観を変えることは本当に難しい

    ■知識の呪い

    ・自己中心性バイアス:自分の持っている情報で考えてしまう
    ・知識の呪い:ひとたびなんらかの知識を得ると、たとえ大人であっても、その知識を持たない人の視点からものごとを考えづらくなる
    ・集団主義社会に溶け込むには、他者が何を考えているのか、自分は他者からどう思われているのかということを絶えず意識する必要がある

    ・他者の立場になって考えてみる
    ・噓のつき方をある程度知っておくことは、重要な社交スキルのひとつとなる
    ・嘘をつくにも不正を行うにも、他者の心の理解が必要となる
    ・他者が置かれている状況を自分に重ねると、他者のためになることをしようとする「向社会的行動」の増加を見込める

    ・実は、他者の心を理解し、自分の思いを明確に伝える能力を向上させる確実な方法がひとつある
    ・しかも、それは簡単だ、自分の思いを他者に推測さえず、率直に伝えればいい
    ・事実を集めない限り、事実を正しく把握することはできない

    ■我慢

    ・人は自分にとって重要な成果の内容が不確かな状態にあると、意思決定の能力がうまく機能しなくなる
    ・確実性効果:人は確実性の高いことを極端に好む
    ・行き過ぎた自己管理は精神衛生や幸福の妨げとなるばかりか、肉体にも悪影響を及ぼす
    ・結果に飛びつかず、過程を楽しめ

    ・誰もが自分自身に対してフェアになること
    ・人は、自分を卑下するべきではない
    ・また、自分を過信するのもフェアではない

    目次
    INTRODUCTION わかっていても避けられない?
    Chapter01 「流暢性」の魔力―人はすぐ「これは簡単」と思ってしまう
    Chapter02「確証バイアス」で思い込む―賢い人が自信満々にずれていく
    Chapter03 「原因」はこれだ!関係ないことに罪を着せてしまう
    Chapter04 危険な「エピソード」―「こんなことがあった」の悪魔的な説得力
    Chapter05 「損したくない!」で間違える―「失う恐怖」から脱するには?
    Chapter06 脳が勝手に「解釈」する―なぜか「そのまま」受け取れない
    Chapter07 「知識」は呪う―「自分が知っていること」はみんなの常識?
    Chapter08 わかっているのに「我慢」できない―人はどうしても不合理に行動する
    最後に
    謝辞
    訳者あとがき
    参考文献

    ISBN:9784478115756
    出版社:ダイヤモンド社
    判型:4-6
    ページ数:384ページ
    定価:1600円(本体)
    発行年月日:2023年09月
    発売日:2023年09月12日第1刷
    発売日:2023年10月04日第3刷

  • 「人間が」って言う分母クソデカで言うことでも無いけど、自分が逃れられないものの一つに「確証バイアス」があるし、それに同意してくれる人はもううなずき過ぎて首が疲労破壊でもげてると思う。

    その確証バイアスを本書は多方面から解き明かしてくれてる。
    「単純接触効果」「サンクコスト」「因果と相関」とかだと思うんだけど、それらを平易な言葉でわかりやすい例を複数使いながら解説してくれるので読みやすいし理解しやすい。

    要はあれだ。知識は確かに凄いけど頭でっかちな自分の経験則で決めつけてかかる人の解説書みたいなものかな。誰しも少なからずその傾向はあるけど。

    意見がぶつかったときの、自分と相手の「確証バイアス」が原因ってのはわかるけど、それ自体が抽象的でどういう経緯での思い込みなのかの壁に当たるが、それを具体化に解きほぐしてくれて脳が開放されていく感覚。

    脳が整った状態になりたい人は是非!

  • 本の内容は日常的な思考の中で生じるバイアスと、それに対してどのように対抗・認識していくのか説明されているものです。

    何か問題が起きた時、なぜこれが起こったのか原因を考えますが1つの原因がわかると他の原因となる要因については深くとらえない事があります。これは仕事でも私事でもある話だと思います。
    しかし、それは確証バイアスによって生じた思い込みの可能性があると気づかされました。バイアスに対抗するには、行動や判断に対し『他に考えられることはないかな?』と考えていく事が必要だと書かれています。それを実践するには普段より考える事が多くなりそうではありますが、より深く考えるということでは価値のある方法だと思います。

    1つの具体的事例のみで全体を判断する思考や先延ばしにする思考など、普段でもよく生じる思考について分かりやすく述べられています。

    思考の傾向を知るには、入りやすい本だと思います。

  • なかなかに楽しかった。
    例をたくさん用いてわかりやすく、前出のことも振り返りながら意識を定着させていく感じが、話すことにすごく手練だなぁと。
    こちらの講義が人気なのは納得。

    ただ普通に過ごしていて、普通に通り過ぎていく思考や行動に、いちいち名前があって、バイアスがかかってるとなると、どうやって生きていくものだか…
    結局は、たまには立ち止まったり、振り返らなきゃねってことかな笑

  • 流石に例が多くて分かりやすく面白かった。
    思考バイアスから逃れられないのは残念だけど、
    思考バイアスがかかっているかもしれない、
    と知っているだけで違うらしい。
    思い出せるかなぁ?
    でも、やってみよう、と思えた。

  • 人間には本能的に思考にバイアスがかかるようにできている。知らず知らずのうちにそのバイアスに引きずられている、というのは薄々知っていたけど、こんなにたくさんのバイアスが存在するとは、驚きだ。具体例やこれまでの研究を踏まえての説明はとてもわかりやすく、目から鱗の連続。ただし、これだけたくさんのバイアスに引っ張られていることを知ったところで、自分の判断にどう活かせばいいのか、どうすりゃいいんだ?という気持ちにもなる。ま、トリビア的に知っといて、酒の肴にでもしつつ、あとは、自分を信じて生きていくしかないか。

  • 本のタイトルの「穴」とは認知バイアスのこと
    いち例として「保有効果」と「損失回避」の236ページは納得した モノを買うと「手放したくない心理」が働く 自分はバーゲンには行かないけど、バーゲンで必要以上にモノを買う人は二重のワナにかかっているかもしれないので汚部屋にならない様に気をつけよう

  • 人間はバイアスにより思考が歪んでしまう事が
    よく分かる内容でした。
    自分の認知、思考について今一度向き合ってみようと思います!

  • 人の認知の仕方やバイアスについての本は、これまでにも幾つか読んできたけれど、ポイントのまとめ方が分かりやすい良書だと思う。

    信じたいものを信じる、とか、不確定な内容を排除したい、とか。
    自分の日常にも、よく当てはまる。
    こうした心理を利用して、私たちは行動させられているとも言える。
    購買意欲なんて、その最たるものかもしれない。

    何かを購入したり、お店に行ったりする時に、私は星の低いレビューに何が書かれているかを重要視していたけれど、これってネガティビティ•バイアスだったんだな、と知った。

    では、その認知をリセットするにはどうしたらいいかということにも、本書は触れている。
    確かに、そもそも自分を知ることの好きな人間なのだから、この講義が満員になる理由は、よく分かる。

  • タイトルが秀悦。直訳?

    さて、内容は多岐にわたっておりテンポよく進められる。
    最近よくする〇〇バイアスについても、いろんな視点から検証している。

    思い込みで失敗したり、落ち込んだりとするけれど、この本を参考にちょっと立ち止まって考えてみる。
    とはいえ、なかなかに難しいのも事実。

  • 本書は、人間の思考の癖や陥りやすい落とし穴、そしてそれに対する対策について紹介しています。多くの具体的な事例を交えながら説明されているため、非常に理解しやすい内容でした。
    ビジネスにおいて役立つ気づきが多くありました。その中で印象的だったのは「流暢性効果」(情報が頭の中で容易に処理できると、過信を引き起こしやすいという現象)です。つまり、理解しても実際に試してみると思ったほど上手くできず、失敗してしまうようなことです。
    この思考は意見が異なる人との対話にも当てはまります。相手に少し説明を求めることで、自分や相手が持つ知識の穴や論理の欠陥に気づき、謙虚になれる。理解したつもりでいたが、説明する中でそれが過信だったことに気づき、意見を修正することができるようになり、建設的な対話を促進することができるそうです。
    意見の異なる人とは面倒なので距離を置いていましたが、意外と対話してみるのもよいかと思いました。

  • 認知バイアスについて。(なんか、別の似たような本を過去に読んだような気がするー)
    例が豊富なのでわかりやすい。
    対応策について、もう少しわかりやすく書いてあったなら。
    でも、たまにこういう本を読むなりして意識していかないと、「思考の穴」に落ちてしまうのだろう。

  • こういう本は面白いので好きです。

    そして、なるほど洋書には具体例が多くてボリュームがある書籍が多いのも納得です。

  • 人の心理が、例を用いて説明されていて、とても分かりやすかった。なるほど、と思いながら読み進めた。
    そして、本当に思考の穴、という表現がぴったりな内容だった。

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