めちゃくちゃわかるよ!印象派 山田五郎 オトナの教養講座

  • ダイヤモンド社 (2024年6月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (512ページ) / ISBN・EAN: 9784478116852

作品紹介・あらすじ

西洋絵画の巨匠とその名作を紹介し、大人気のYouTubeチャンネル『山田五郎 オトナの教養講座』(チャンネル登録者数は58万人)にアップされた動画の中から、印象派とそれに連なる画家たちを紹介した回をまとめたものが本書です。                                                                              隣国イギリスで印象主義を先取りしていたターナーにはじまり、フランス印象派に直接の影響を与えたミレー、クールベ、マネ、ブーダンら広義の写実主義者を経て、印象派の中核を担ったバジール、モネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、ドガ、カサット、モリゾ、カイユボットに加え、印象派展終了のきっかけとなった新印象主義のスーラ、印象派と20世紀美術を結ぶ架け橋となったポスト印象主義の、セザンヌ、ゴーガン、ゴッホと、計18人を紹介。個々の画家の芸術と人生だけでなく、印象派が西洋絵画史の中で果たした役割も、ざっくりわかる構成になっています。

YouTube動画と同様に、本書も山田五郎さんと見習いアシスタントとの面白い掛け合い形式で構成されていて、楽しみながら奥深いところまで解説されている充実の1冊。この1冊を読めば「印象派のすべて」がわかるはずです。

みんなの感想まとめ

印象派の画家たちやその作品、歴史をわかりやすく解説した一冊で、読者は楽しく奥深い知識を得られます。著者の軽妙なトークとアシスタントとの掛け合いが特徴で、印象派に影響を与えたターナーから、中心となる画家...

感想・レビュー・書評

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  • 題名に偽りなし。本当にめちゃくちゃ印象派のポイントが明確にわかるし、それぞれの画家の業績や人柄までも分かってしまう。語り口もユーモアを交え、適当に素人のアシスタントの合いの手も絶妙。裏事情的なこともいっぱいあって、これまた面白い。というかあきれることも多い。
    印象派の礎となった、ターナー、ミレー、クールベ、ブーダン、ヨハン・ヨンキントンなどのことが詳しく述べられていて、なるほどと思うことがたくさんあった。オランダ人のヨンキントンがフランスに空を大きく描く風景画と外の光で描くことを初めて持ち込んだとは初めて知った。オランダは山がなく、空が大きく見える土地だからね。
    金持で、印象派の画家たちと親しく混じり、金銭面で多大の援助をした、自身も画家だったバジールやカイユボットの生涯もよく分かった。彼らのことも含めて、画家たちの交友関係にもかなり触れられているのは興味深い。
    ベルト・モリゾにも一章割かれているのはいいね。マネがぽっちゃり女性が好きで、細身のモリゾを弟子に取らずに、ぽっちゃりのエヴァ・ゴンザレスを弟子に取ったのはそのせいだろうし、奥さんのシュザンヌもぽっちゃり。モリゾはこのシュザンヌを嫌っていたらしい。
    このシュザンヌについても、やれやれという感じだ。マネの親父がティーンエイジャーの3兄弟のピアノ教師に、21歳のシュザンヌをあてがって、1年後にシュザンヌが誰の子かわからない子どもを産んでしまう。親父の子どもといううわさもあったようだが、マネはシュザンヌと同棲するようになり、7年後に入籍する。この子どもレオンを認知するのはかなり後。
    ドガもなかなかやばい。女性には声もかけられないぐらいで生涯独身。晩年は密かに少女フィギアを作りためていて、死んでから関係者がドン引きだったそうだ。印象派展では毒舌を吐きまくってひっかきまわした。そのドガを最後まで世話したカサットは偉大。
    モネは頼ってきた死んだ友人の妻アリスと子どもたちをそのまま受け入れたようだが、友人の死の前からそのアリスと関係があって、連れてきたピエールがモネの子だということは定説になっているらしい。
    そうそう、ゴッホは自殺ではなくて他殺だったと知って、びっくり。これを妻に話したら知っていたので、これまたびっくり。避暑に来ていた金持のやんちゃ坊主にやられたらしいのだ。その本人が晩年になって告白している。
    印象派前夜、印象派、新印象派、ポスト印象派まで画家一人一人にスポットライトを当てて語られていて、読み終わって充実感がある。

  • 山田五郎さんのYouTubeでいつも美術を学ばせていただいています。その中でも、印象派に焦点を搾っている本。魅力的な印象派の画家たちとその作品、歴史についてとてもわかりやすく解説していただいています。山田五郎さん最高です!

  • 印象派に影響を与えたターナーから、写実主義、印象派の中核をなす画家たち、新印象主義、ポスト印象派までの作家と作品をアシスタントに解説するカタチをとり、五郎さんの軽妙なトークで解説してくれています。

    原田マハさんの小説ほどフィクションの余地は広くなく、学芸員の説明よりは自分の見解を入れ込める余白がある。一つの解釈としてこうだったんじゃないか?というかなり説得力のある説を使って作家自体やその作品を深掘りしていて、お話が印象に残る。
    この本を読んで、美術館に行ったら、「おー、これかー。」と思えて、これまで以上に楽しめた。
    美術史や、印象派の前後も含めた美術のことが知りたい方にはうってつけの一冊。

  • 画家の生涯や行動、性格などもざっくりと割り切って解説されていて、わかりやすい。
    印象派の入門書は2、3読んだことがあるが、そうなんや!と初めて知る事もいっぱい。

  • 古典主義→ロマン主義→写実主義→印象主義
    歴史・宗教→同時代の現実→見たまま→感じたまま

    同じ風景でも、写実主義のクールベは崖のディテールを、ブーダンは筆跡を活かして空を描き、モネは海面に映った夕焼けの光を描いている。

    【印象派前】
    ・ターナー…イギリスで30年前に印象派を先取りした色彩の画家。
    ・ミレー…農民画家ではなく歴史(宗教)画家になりたかった。落穂拾いはキリスト教のルツ記が元。
    2月革命で労働者が力を持ち、農民の絵を描かざるを得ない状況があり、評価もされた。
    ・クールベ…サロンに歯向かって初の個展を開く。
    ・マネ…オランピアの作者。印象派ではないが、攻める画家。面倒見が良く、リスペクトする若い画家が集まって後の印象派となった。
    ・ブーダン…海景画家と呼ばれる空の王者。
    カリカチュアで稼いでいたモネ少年に本格的に絵を学ぶことと、外で風景画を描くことを勧めた。
    外の光で描く、タッチを生かして描くという影響を印象派に与えた。
    【印象派】
    ・バジール…金がなく自殺未遂や無心をするモネの絵を大金で買ってやり、自分は節制してモネを支えた。
    普仏戦争で若くして戦死したが、仲間から愛された。
    ・モネ…「印象、日の出」は実はそこまでディスられていない。
    日傘をさす女は3枚描かれているが、妻のカミーユと息子を描いたのは1枚目のみ。あとの2枚はカミーユを亡くした後に描いた浮気相手の娘。カミーユの死後は人の顔は描かなくなる。
    ・ルノワール…モネと筆触分割を開拓したが、人物画には筆触分割は合わず、印象派から離れる。
    ・シスレー…最も印象派らしい印象派とされる。生きている間には絵は売れず、生涯印象派を貫いて貧しい生活を送った。(印象派の作品が高値で取引されるようになったのは20世紀に入ってから。モネは長生きだったために生きている間に作品が売れた。)
    モネ、ルノワール、バジール、シスレーは大親友。
    バジールとシスレーはモネ、ルノワールに肖像画を発注して買い取ることで生活を支えていた。
    ・ピサロ…印象派最年長。庶民のモネ派とブルジョワドガ派の仲介役。自分と異なる世代、画風も認めて自ら取り入れる懐の深さがあったが、点描を印象派に入れようとして猛反対に遭い、印象派展が終わる。
    ・ドガ…特殊な性癖の持ち主で、頑固で口も悪く、女性差別主義者だった。
    ・カサット…ドガを師と仰ぎ、ドガに罵倒され続けながらも、難儀なドガを生涯支えた。
    ・ベルト・モリゾ…ブルジョワドガ派と庶民のモネ派の仲介役で、ドガの扱いに大変苦労した。マネを慕い続けるが思いは実らず、マネの弟と結婚した。
    カイユボット…実家が莫大な資産家で、展覧会を開催し、仲間の絵を買い取り、印象派展を生前も死後も支えた。
    【ポスト印象派】
    スーラ…点描。もともとモネ派とドガ派で仲違いを繰り返していたが、仲裁役のピサロがスーラを印象派展に招き入れようとしてモネ達の強い反発を買い、印象派展は終了した。
    セザンヌ…写真が登場した19世紀、リアルさを追求してきた画家達が悩んでいた中、絵が下手だったセザンヌは開き直った。時代が彼に追いつき、ピカソも影響を受けてキュビズムを始める。
    ゴーガン…最期はタヒチで絵画を描き、原色ベタ塗りのクロワゾニスムという画法でポリネシアンの信仰を描いた。
    ゴッホの弟テオが頼み込んで、わずか2ヶ月だけゴッホと一緒にアルルに住むが、ゴッホの耳切り事件が起き破綻。
    ゴッホ…画商の弟テオのお金を浪費して生活。アルルの黄色い家には誰も来なかったのでテオがお金を出してやっとゴーガンだけがきてくれた。耳切り事件で切り落とした耳は馴染みの娼婦に届けるなどの行動で入院となる。娼婦ではなく、そこに通っていたゴーガンに届けたのではないかとの推測もある。
    銃で自殺したとされているが、実際は不良に撃たれた可能性が高い。それでもゴッホは不良少年たちを責めず、遊んでやっていた。

  • 絵画の解説がわかりやすく面白かった♪

  • 歴史は近代史が一番面白い

    世界がどんどん繋がっていくし
    中世より史料も多く残っているし
    人間が実存に目覚めた時期だし
    そして現代は難しすぎるし

    絵画は、そんな超おもしろい近代史の、肉声なのだ

  • ひょんなことから絵画に興味を持ち、本屋さんで印象的な表紙だったため、読んでみました。
    私自身、絵画に興味がないところから歴史を通して人物の特徴や絵画の特徴に触れることができたのが、かなり面白かったです。
    また、複数の人物との関係性なども記載されていて、楽しみながら絵に触れることができました。
    強いて悪い点を挙げるとすれば、述べている内容がどこまで本当のことなのかな、というのは気になりました。
    しかし、それがあったとしても印象派から絵画へ興味が広がった大変面白い一冊です。

  • 人物に焦点を当てた印象派の紹介。美術初心者ですが、とっても面白かった!

  • かつてはゴーギャン。いまは、ゴーガンと書く。
    ドカ、クロード・モネ、スーラ、セザンヌなど、たくさんの名匠たちのことが絵画とともに綴られており、とてもおもしろかった。

  • YouTubeも見た上で購入。

    やっぱり買って良かった!
    とてもわかりやすい図等が使われていて、大満足。

    ふせんかインデックスを貼って好きなところをいつも見返せるようにしたい。

  • アーティストがお互い影響されあってた様子や、時代の波や社会背景にも影響されてた様子がよくわかる。

  • 分かりやすくて読みやすい。もともと作品を見てクールベ尖ってるなぁと思ってたけど、人となりを知ってさらにやばい人やと思った。私は好きやでクールベ。
    印象に残ってるのは、クールベ、ドガ、ゴッホ。こんぐらい無茶苦茶で、歪みまくって、不器用な人たちが真っ直ぐに情熱を注ぐことで、歴史に残るような作品が出来上がるんやろうなぁ。今までそんなに印象に残ってなかったけど、作品の見方が変わったのは断然ドガ。いい意味でも悪い意味でも忘れられない人になった。ゴッホには幸せになって欲しかった。

  • 何かをのりこえて次の境地に至る
    "飽きる"というワードがすきなのだけれど、アーティストが、そして民衆が、"飽きて"未来にいく様を楽しめた
    浅すぎず、でも詳細すぎず、絵も多く、いいバランスだとおもうし、本物をみてみたくなった
    ただアシのセリフに♡が多いとかそのへんノイズ

  • 【Art】めちゃくちゃわかるよ印象派/ 山田五郎 / 20250915 / <105/1195> / <509/182607>
    ◆きっかけ
    同氏Youtubeから

    ◆感想
    これまでの他の本だとどうも難しく書いている面が否めなず、その難しさを捨象して興味を高める入門的な本としてはとてもいいと思った。それがかけあい方式がうまく生きている。
    ・今回はゴッホ中心に読んだが、彼の周辺にいたゴーギャン等も追々読みたい。

    ◆引用
    ・ゴッホ)気持ちが強すぎて歪んでしまった絵と人生。彼の絵画は感情を視覚化する表現主義を期せずして先取り
    ・SOMPOのひまわりは、London National Galleryのセルフコピー
    ・南仏アルルを日本と思いこむ
    ・vangoghsear

    ◆今後
    他のアーティストも読む

  • 読みやすかった。皆様の人生史を知れるとアートの解説もすんなり入ってくる。

  • 内容は圧巻だった。
    美術について、より深く知りたいと思わされた。
    絵画といえば敷居が高いイメージを抱きがちだが、この本の中にある画家の親近感あるエピソードに触れたら、美術をより身近に感じることができると思う。

  • 印象派とその前後の流れについて、主要な画家とその作品から学べる作品。
    多分に著者の想像が入っているようなのでその分は差し引いて考える必要がある。

  • 背景やエピソードを知ってから絵画を見ると楽しい。
    ただそれは情報を楽しむ状態。
    「何も知らなくても楽しめる作品」「多くの人を惹きつける作品」は凄いなと思った。

    以下メモ
    破天荒クールベ先輩、「絶望」最高
    変態ドガ
    性格の良い御曹司バジール

    絵は人間臭さの塊

    お互いを描いたり、家族を描いたり、
    後輩の絵をがっつり描きかえちゃったり
    めっちゃ喧嘩するし

    画家が描きたいものが絵に現れていて面白い
    ラ・グルヌイエール(モネ、ルノワール)

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著者プロフィール

山田五郎(やまだ・ごろう)
1958年、東京都生まれ。編集者・評論家。東京国立博物館評議員。AHS(英国古時計協会)会員。上智大学文学部在学中にオーストリア・ザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社に入社。『Hot-Dog PRESS』編集長、総合編纂局担当部長等を経てフリーに。現在は時計、西洋美術、街づくりなど幅広い分野で講演、執筆活動を続けている。『ぶらぶら美術・博物館』(BS日テレ)、『出没! アド街ック天国』(テレビ東京)など、テレビ・ラジオの出演も多い。主な著書に『知識ゼロからの西洋絵画入門』『知識ゼロからの西洋絵画史入門』『知識ゼロからの西洋絵画 困った巨匠対決』『知識ゼロからの近代絵画入門』(以上、幻冬舎)、『ヘンタイ美術館』(共著・ダイヤモンド社)、『へんな西洋絵画』(講談社)など。

「2022年 『第2期:5巻セット 〈白の闇〉篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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