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Amazon.co.jp ・本 (336ページ) / ISBN・EAN: 9784478118160
作品紹介・あらすじ
経営学の巨匠ミンツバーグ教授の集大成。世界の経営者や研究者に読み継がれてきた組織論の教科書、その最終版であり、初の邦訳。
感想・レビュー・書評
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巨匠ミンツバーグ教授による組織論。今まで組織構造の解説書籍を数多く読んできたが、これが原点だったか。
そういう意味では、基本的なところが書かれているし、本書から派生していく数々の組織理論を他の書籍で先に読んでいたためか、「どこかで見た理論だな」という既視感があった。
私もすでに50代後半に突入し、長年会社員を勤めてきた間に染み付いたものがあるのだろう。
「理解したつもり」という思考が、実は一番良くないのは分かっている。
しかし、それを自覚するのは、本当に難しい。
どこかで見た組織論だと評するのもおこがましい限りだが、「原点」故に目新しさが感じられなかったのは事実。
ただし、ここは基本のキに立ち返り、自らの社会人人生で経験した各組織を振り返りながら見つめ直してみようと思った。
改めて思い返してみると、自分が所属した数々のチームもバラエティに富んでいたものだ。
自分がメンバー側の時代もあるし、もちろんリーダーやマネジャーを経験したこともある。
大きな成果を出せて自信に繋がった組織もあれば、メンバーは優秀にも関わらず、仲たがいして空中分解に近い形の組織もあった。
組織論という切り口で、成果を出せたかどうかの基準で振り返ってみるのも、非常に面白い。
過去の若い時代に、これら理論を理解していて、実践してみたら上手くいったのだろうか。
そんなことを想像してみるだけで、これは結構学びになるものだ。
本書では、組織の形態について、大きく4種に分けられると解説をしているのだが、これは実体験と照らしてみても違和感はない。
①パーソナル型、②プログラム型、③プロフェッショナル型、④プロジェクト型
私はバックオフィス部門の経歴が長かったため、②の組織に馴染みがあるが、私の所属する会社の業界自体は③④で機能している部分が大きいため、そこに対してもアレルギーは感じない。
本書でも、明確に4種に分かれる訳ではなく、実際はそれぞれが重なり合ったり、交互に行き来したりもする訳なので、ここまで単純な話ではないだろうと思う。
これらは機能で特徴を分類しているが、いずれにしても「文化の土台」があるのだという。
①パーソナル型は分かりやすい。
文化も何も、カリスマ経営者がいて、その社長が独裁者のごとく全てを決めていく。
社長の考えによって、部下は振り回される訳であるが、その「社長の考え」こそが、ズバリ企業の文化そのものだ。
こだわりの料理を提供している飲食店などは分かりやすい例であるが、それに留まらない。
大企業であったとしても、カリスマ経営者が一代で築いた会社であれば、その社長の生き様そのものが企業文化として蓄積されていることが多いと思う。
当然、その良し悪しはある訳であるが、創業時の理念も含めて、受け継がれる大事な文化は確実に存在する。
人間が集まって形成される「組織」という形態は、非常に奥深い。
人間1人1人の意志が、その組織に対してどのように影響を与えているのか。
組織全体が一つの意識のようにまとまる時もあるが、それは一体どういうことなのか。
今まで上手く機能していた集団が、たった1人メンバーが入れ替わっただけで機能不全に陥る場合もある。それはなぜなのか?
「組織」と聞いて、すぐにイメージしやすいのは、軍隊かもしれない。
1人1人高度に訓練して実力を付けたとしても、結局戦争に勝たなければ意味がない。
集団として最強になるために、どういう組織を構築し、機能させなければいけないのか。
人類史において、戦争の歴史は非常に長いため、ノウハウが多く蓄積されている。
会社などの組織も、ベースは軍隊から来ているかもしれないが、それも時代とともに、少しずつ変化しているのを感じてしまう。
端的に言えば、④のプロジェクト型が今後は主流になりそうな気がしている。
DAOなどは正にプロジェクト型の典型例だが、ブロックチェーン技術の発展によって、これら組織形態を作り易くなったのは事実だ。
ファンコミュニティ。オンラインサロン。
名称は様々ではあるが、かつてのような上意下達の軍隊組織とはどうも異なる。
それぞれが自主的に、自分の価値観と共感する心地よい仲間たちとチームを組んで、目的達成に向けて協力していく。
大昔の芸能人を応援するファンクラブと、今のアーティストを推すファンコミュニティは、だいぶ様相が異なると思う。(ファンクラブの形態が進化しているとも言える)
「好きだから応援する」というだけに留まらず、そのアーティストの将来の夢に共感し、その実現を、自分の夢のように重ねて支えていく。
「共犯」という言葉がよく利用されるが、まさに「共に」という意味が強いことが現代的らしい。
今後は様々な組織形態が「共に」の要素がより強化されていくはずだ。
「この組織に所属していて大丈夫だろうか」
「この人たちと一緒にいて、働けるだろうか」
この感覚を優先することは、今では当たり前の感覚であるが、組織を運営する経営側が意識する必要があるだろう。
だからストーリーを語らなければいけないし、ビジョン・パーパスを掲げる重要性があることも辻褄が合う。
大昔は結婚すら親や血縁が決めていたし、就職先だって他人に決められたところに入社していた。
そして一度そこに入れば「郷に従え」で、滅私奉公のごとく尽くしに尽くした。
その要素は今ではほとんどなくなっているが、今後もより変化が強化されていくことは間違いない。
組織の形態を、「クラフト(技)」「アート」「サイエンス」の三軸で分析する手法は面白いと感じた。
これは自己分析にも応用できる。
自分なりの解釈であるが、「クラフト」が「行動」寄り、「アート」が「感情」寄り、「サイエンス」が「理論」寄り、と見てみると理解が深まった。
人間なので、どこかに偏るのもバランスは悪いが、その人の特徴は非常に出やすい。
会社の部門によっても、クラフト・アート・サイエンスという3軸のバランスを意識するのは必要かもしれないと感じる。
その部署、その仕事に向いた3軸の交差点は必ずあるはずだからだ。
原点とも言える組織論であるが、基本だからこそ、応用に展開しやすい。
組織形態に唯一の正解はないのだが、大いに参考にできる。
(2025/2/24月)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
わからないがわかるようになるまでには
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組織には特徴に応じた型があり、それぞれの型には力学や落とし穴がある。唯一無二の理想的な組織構造はなく、型を理解して組み合わせながら改善し続ける事の重要性を説いている。
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読了。
「アート × クラフト × サイエンス」というキャッチーなワードに惹かれて読み始めると、内容の濃さに胃もたれする一冊
ミンツバーグが示すのは、マネジメントとは“行為”であり、分析だけでは辿り着けない世界だという事実。
アイデアに閃く「アート」、経験に裏打ちされた「クラフト」、そして分析で支える「サイエンス」。
衝撃的だったのは、**アートとクラフトは“教えられない”**という指摘。
MBAで学べるのは主に「サイエンス」であり、結局は現場での試行錯誤を通じてしかマネジメントは磨かれない。これは実務で意思決定に向き合う人には痛いほど腹落ちする。
そして何より響いたのは、ミンツバーグの「組織とは何か?」の答えがあまりにもシンプルだったこと。
「共通のミッションを追求するために組み立てられた集団的行動である」
裏返せば、ミッションが末端まで浸透していない組織は、組織として機能していないということ。
マネージャーが“タスク処理マシン”になれば、ミッションをデザインし、構造を整える本質的な役割は消えてしまう。
最後に引用されていたホワイトヘッドの言葉が、組織づくりの核心を突いていた。
「シンプルなものを求めよ。そして、疑え。」
複雑な時代だからこそ、構造をそぎ落とし、問い直す力こそがマネジメントの本質なのかもしれない。 -
現時点で、25年度に読んだ中で1番面白い本。
誰もがなんでこんなにうちの会社はダメなのか、なぜあの組織うまくいっているのかと考えたことがあるだろう。そんな疑問にヒントを与えるのが本書。組織の構成要素、
基本系とそこに働く力を解説している。著者のウィットな物言いもうまく翻訳されており、非常に読みやすい。
一つ注文をつけるとしたらタイトル。原題に対してちょっと硬すぎるのではないか。 -
組織を7つに大別し、その違いから、組織ダイナミズムを学ぶ、的な本。
大別していることで批判が上がっていること、大別しているが自社に当てはめる場合にはカスタマイズすることが大前提であること(大抵はハイブリットであること)、など、大家でありながらただの学術論ではない感じが、良かった。
小ネタ的な横道がすごい多いけど、重要箇所のボールドや括弧書きで後ろに持ってきたりなど、訳者・編集者の努力によって、そんなに煩わしくなく読めた。感謝。 -
組織=共通のミッションを追及するために組み立てられた集団的行動
人と人の関係のパターン
ウェブ型の組織 マネジメントはあらゆる場所であらゆる人が
組織の3要素 アート クラフト サイエンス
4つの組織形態
1.パーソナル型組織 アップル スタートアップ 小規模な組織
カリスマ性 大きな全体像と細部に精通 独裁政府の増加
2.プログラム型組織 成熟したシンプルで安定した環境 外部からコントロール
業務コア:シンプル・専門特化・反復性 →疎外感 人間関係
アナリスト:業務設計 →官僚制 戦略の形成と実行部の分離
3.プロフェッショナル型組織
トレーニングによる標準化 専門職の自立性 高度の分権化 サポートスタッフ多
カテゴリー分けの狭間の問題 成果の数値化の難しさ 変化への抵抗
4,プロジェクト型組織 顧客ニーズを診断し 新しいものを作りだす
想定外の想定 互いのかかわり方を変化させていく
曖昧さと権力の分散による対立や駆け引き 非効率性からの成果
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読みやすかった。
組織には色々な型がある。
その都度読み返し。 -
配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10279867 -
面白い。
マネジメントの類型をアップデート出来る。
ぐちゃぐちゃに見えてた組織にも類型があるし(ウェブ型)
結婚相手を科学的に決めない理由も決定できる(アート、クラフト、サイエンス)
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読了。実際を観るミンツバーグ。復習と整理をしたい。
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組織とはなにか?どの様な組織が存在し、今後どうあるべきか?をまとめた本。
組織づくりの要素となるアート、クラフト、サイエンスがあり、これらの組み合わせによって作られる大きく4つの基本的な組織形態(パーソナル型、プログラム型、プロフェッショナル型、プロジェクト型)について述べられている。
自分が所属した経験のある組織が、プロジェクト型、プログラム型であったが、あるあるの話が多く大変面白かった。
非常に有意義な内容であるものの、やはり難易度は高めで1回では表面的な所しか理解出来ていないだろう。少し時間を置いて再読してみたい。 -
はじめに
第1章 私たちを取り巻く組織の世界
そもそも組織とはなんなのか
マネジメントの「唯一で最悪の方法」
あまりに多様な組織の世界
問題は「用語」がないこと
5つの類型から7つの類型へ(そしてさらにその先へ)
第Ⅰ部 組織を再検討する
第2章 プレーヤーと構成要素
「箱」の外で考える
主なプレーヤー
プレーヤーたちの関係 ── 以前に描いた図
「チェーン」「ハブ」「ウェブ」「セット」
第3章 組織づくりの「アート」「クラフト」「サイエンス」
意思決定 ── アートとクラフトとサイエンス
戦略形成 ── クラフトとアート、そして少しのサイエンス
マネジメント ── クラフトに、アート、そして少量のサイエンス
第Ⅱ部 組織デザインの基本的な構成要素
第4章 調整のメカニズム
すべてのメカニズムを併用する
第5章 組織デザインのさまざまな要素
役職の設計❶ 職務範囲
役職の設計❷ 正式化の度合い
役職の設計❸ 研修と教化
上部構造の設計❶ グループ化による部署づくり
上部構造の設計❷ 部署のサイズを決める
上部構造の設計❸ 分権化のあり方を決める
上部構造の骨格への肉づけ❶ 計画とコントロール
上部構造の骨格への肉づけ❷ 水平方向のつながり
第6章 文脈を踏まえた組織設計
歴史の長さと規模
技術的システム
環境
権力
第Ⅲ部 4つの基本的な組織形態
第7章 パーソナル型組織 ── 個人が君臨する事業
パーソナル型組織の基本構造
パーソナル型組織の環境と種類
パーソナル型組織の長所と短所
第8章 プログラム型組織 ── 工程が定められている機械
プログラム型組織の基本構造
プログラム型組織の環境と種類
プログラム型組織の長所と短所
機械としての構造や性質を上手に活用する
第9章 プロフェッショナル型組織 ── 専門職の寄せ集め
プロフェッショナル型組織の基本構造
プロフェッショナル型組織の環境と種類
プロフェッショナル型組織の長所と短所
第10章 プロジェクト型組織 ── 革新を目指すプロジェクト
プロジェクト型組織の基本構造
プロジェクト型組織の環境と種類
プロジェクト型組織の短所
第11章 4つの組織形態を比較する
4つの組織形態は古代から永遠に
4つの組織形態の概要
戦略形成のあり方
マネジメントのあり方
現実世界と4つの組織形態
第Ⅳ部 組織を形づくる7つの基本的な力
第12章 4つの組織形態で作用する「4つの力」
パーソナル型組織の「統合」
プログラム型組織の「効率」
プロフェッショナル型組織の「熟達」
プロジェクト型組織の「協働」
第13章 すべての組織形態に関わる「3つの力」
上からの分離 ── 部署と部署を切り離す
文化の注入 ── 組織内の人々を同じ方向に引き寄せる
対立の浸食 ── 組織内の人と人、部署と部署を引き離す
文化と対立は共存する
第Ⅴ部 さらに3つの組織形態
第14章 事業部型組織
事業の拡大と事業の買収
事業部型組織への移行のプロセス
事業部型組織の基本構造
事業部型組織はプログラム型組織との相性がいい
コングロマリット化の弊害
ビジネス以外の世界での事業部型組織
第15章 コミュニティシップ型組織
コミュニティシップ型組織の基本構造
コミュニティシップ型組織の類型
コミュニティシップ型組織の長所と短所
第16章 政治アリーナ型組織
政治アリーナ型組織の長所
第Ⅵ部 組織類型の枠を超えて作用する力
第17章 暴走を防ぐ「錨」の役割
「エクセレント」の落とし穴
「汚染」の危険と「封じ込め」の効用
第18章 ハイブリッド型の素晴らしい世界
ブレンド型のハイブリッド
寄せ集め型のハイブリッド
協力、競争、そして「裂け目」
第19章 組織のライフサイクルと組織形態の変遷
組織構造のライフサイクル・モデル
誕生 ── パーソナル型組織としてのスタートアップ時代
青春 ── パーソナル型組織の性格を部分的に維持する
成熟 ── 自然な構造に落ち着く
中年 ── 突然訪れる転換
老い ── 生き残りのための刷新
死 ── 自然死と政治的な死
第Ⅶ部 7つの類型を超えて
第20章 外へ向かう組織
垂直統合と多角化により境界線が確立されているパターン
外へ伸びるネットワーク
契約によるアウトソーシング
提携による合弁事業
部外者を参加させるプラットフォーム
共通の目的に向けた「合同」
テーブルを囲む寄り合い
組織形態の類型と境界線の開き方
第21章 組織デザインのプロセスを開放する
巻末注
主な論文・インタビュー
ヘンリー・ミンツバーグの作品
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