経営 稲盛和夫、原点を語る

制作 : 稲盛ライブラリー+ダイヤモンド社「稲盛和夫経営講演選集」共同チーム 
  • ダイヤモンド社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (714ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478118474

作品紹介・あらすじ

2つの世界的大企業、京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた「経営のカリスマ」、稲盛和夫が本当に大切にしていたこととは? 経営者として修羅場に置かれたとき、稲盛和夫は何を考え、どう行動したか。約半世紀にわたる経営思想と原理原則を完全網羅した決定版

感想・レビュー・書評

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  • 東2法経図・6F開架:335.04A/I53k//K

  • 各年代の貴重な講演会を読みました。
    経営のことは分かりませんが、働く上で大事なことは何かをどの講演会から通して学びました。

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10275469

  •  
    ── 稲盛 和夫《原点を語る 20231108 稲盛ライブラリー+ダイヤモンド社》
     経営講演選集・共同チーム・編
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4478118477
     
     Inamori, Kazuo 京セラ創業 19320121 鹿児島 京都 20220824 90 /
    https://himawari-nagano.jp/inamorikazuo/
    ♀稲盛 朝子  和夫の妻 19...... ...... /19‥1214 結婚/旧姓=禹 長春の四女
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B0%F0%C0%B9+%CF%C2%C9%D7
     
    …… 京セラ創業、KDDI躍進、JAL再建。その時、稀代の名経営者は何
    を考えていたのか?
     
     2つの世界的大企業、京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導きますが、
    経営者人生は決して平坦なものではありませんでした。1970年代オイル
    ショックに始まり、1990年代のバブル崩壊、そして2000年代のリーマン
    ショック。
     
     経営者として修羅場に置かれていたとき、稲盛和夫は何を考え、どう
    行動したのか。
     
     本書「経営」は1970年代から2010年代に至る膨大な講演から、稲盛経
    営論の中核となるエッセンスを抽出したものです。稲盛和夫の経営思想
    と原理原則を完全網羅しています
     
    【本書の構成
     
     第1章 私の企業家精神 稲盛和夫 40歳代[1970年代~]
     第2章 経営を伸ばす哲学 稲盛和夫 50~60歳代[1990年代]
     第3章 企業を成長発展させる考え方 稲盛和夫 60~70歳代
    [1990~2000年代]
     
     第4章 リーダーシップと利他心夫 70歳代[2000年代]
     第5章 繁栄する企業の経営手法 70歳代[2010年代①]
     第6章 企業経営の要諦 70~80歳代[2010年代②]
     
     稲盛 和夫の経営を理解するためのブックガイド
     稲盛 和夫の経営年表(続きを読む)
    https://www.amazon.co.jp/dp/4478118477?tag=booklogjp-default-22&linkCode=ogi&th=1&psc=1
     
    (20240131)

  • 大義名分があり、それが汚れのない純粋なものであれば、必ずと言っていいくらい宇宙の力が借りられる。純粋でひたむきに一生懸命努力している人の行為に対しては、宇宙が支援してくれるはずである。
    (引用) 経営 ―稲盛和夫 原点を語る、編集:稲盛ライブラリー+ダイヤモンド社「稲盛和夫経営講演選集」共同チーム、ダイヤモンド社、2023年、678

    ドイツの鉄血宰相ビスマルクは、「愚者は経験に学び, 賢者は歴史に学ぶ」 と語ったとされている。

    一代で京セラとKDDIを創業し、経営破綻したJALを再建させた、私の尊敬する一人の稲盛和夫氏が天国へと旅立たれ、早一年が過ぎ去った。経営学を学ぶ者たちにとって、稲盛氏の名前を知らない人はいない。

    稀代の名経営者は、何を考え、どう行動したのか?

    短い一生の中で、これほどの成果が私たちの住む地球上で遺せたことは、よほど考えが卓越したものに違いない。その稲盛経営の集大成となる書籍がダイヤモンド社から刊行された。その書籍のタイトルは、シンプルに「経営」。700ページ近い本書は、生前の稲盛氏の講演録から成る。
    「賢者は、歴史から学ぶ」。この稲盛氏の人生なり、経営観を学ぶことは、今を生きる私たちにとって、貴重な歴史資料となるに違いない。そんなことを思い、私は、気がついたら書店のレジに並んでいた。

    稲盛氏は経営について、「まさにその人が持っている心、つまり哲学で決まるもの(本書、107)」と言われる。そして、稲盛氏は、経営の判断基準を「人間として何が正しいのか」ということに置き、その原理原則をひたすらに貫き通してきた。

    学生時代に経営学やマーケティングを学んできた私は、20世紀初頭にテイラーが提唱した科学的管理法などに触れた。この手法は、標準作業時間の測定や出来高による賃金の差別支払制度などにより、労働者を管理・分析し、生産性を向上させた。しかし、この手法は、作業する労働者を機械のように捉えていたことから、人権侵害や労使関係の悪化を生んだ。

    その後、私は大学を卒業してから改めて経営について考えさせられる書籍に出会った。それは、稲盛氏によって著された「生き方(2004年、サンマーク出版)」である。まるで、道徳の授業を受けているかのような「生き方」は、私が学んできた経営の本質である利益追求と明らかに一線を画すものであったからだ。私は、稲盛氏の書籍に出会ってから、経営に対する考え方や人生観を180度変えさせられた。まさに、経営とは、「人間本位」のものでなければならない。それは、顧客のためだけではなく、家族のために働く従業員も幸福でなければならないということを意味する。そして、経営を行うものは、まず、利他の心を持たなければならない。その理由について、稲盛氏は、「経営」を通じて教えてくれている。

    本書「経営」は、経営者のみのものでない。企業等の管理職のかたには、稲盛氏のリーダーシップの考え方も参考になる。本書では、講演の中で稲盛氏が引用している中国の古典から安岡正篤、西郷隆盛に至るまで、歴史上の人物による故事成語がとても役に立つ。

    とりわけ、私は、稲盛氏が第二電電のPHS事業会社社長候補9人に与えた社長心得8カ条に心が震えた。この社長として心得るべき8つの事柄は、1ページに纏まったものであるが、稲盛氏によるフィロソフィが詰まっている。この8カ条は、職種を問わず、どのリーダーにも自分に置き換えて活用できるものである。まさに、この8カ条は、稲盛氏が愛した西郷南洲の言葉、「敬天愛人」。つまり、天を敬い、人を愛するという慈愛に満ちたものであった。

    稲盛氏といえば、「人生・仕事の結果=考え方✕熱意✕能力」という方程式があまりにも有名である。これは、稲盛氏の仕事観を一つの方程式に表したものである。昔から、私もこの方程式を知っていたが、正直申し上げれば、私はこの方程式を自分の生活に取り入れてこなかった。これは、私が方程式の意味が正しく理解できていかなったかもしれない。しかし、本書「経営」では、稲盛氏が優しい語り口調で方程式の意味を教えてくれる。さらに本書では、1999年にアメリカの大学教授夫人が当時の稲盛氏の講演を聴き、感銘を受けたことから、この夫人が即興で作られた詩が紹介されている。方程式「FORMULA」との題で始まるこの詩は、稲盛氏の方程式にさらなる意味を与え、愛が注がれ、力強いものになっていた。

    冒頭、稲盛氏の言葉を引用した。
    本書にも登場する中村天風は、「わが生命は、大宇宙の生命と通じている」とした。そして、稲盛氏が本書で語られている人間の魂は、「真・善・美」でできていると説く。この「真・善・美」は、稲盛氏が中村天風の影響を多大に受けていることを理解できる。

    私は、この悟りともいえる境地が経営哲学として、必要なのだろうと感じた。人の魂から生み出されたものは、宇宙の応援を受けながら、人類や社会の発展に寄与する。このことが経営の哲学ではないかと思うに至った。

    それは、稲盛氏が新規事業を始める際、「動機善なりや、私心なかりしか」と自問を繰り返したものであるからこそ、稲盛氏が創業した京セラ、KDDI、そしてJALの再建は、全て成功した。そして、稲盛氏にかかったこれらの事業は、今を生きる私たちの暮らしに欠かせないものになっている。

    本書は、私達が迷ったとき、稲盛氏がときに厳しく、ときに優しく目の前で語りかけてくれる。

    そう、稲盛氏が生涯をかけて築き上げた経営哲学は、新たな歴史となり、これからも多くの経営者やリーダーたちが学び続け、よりよい社会を築き上げていくことになるだろう。

    長い時を経て積み重なってきた経営学のページに、稲盛和夫という新たな歴史が加わった。

    そう、思わせる一冊であった。

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