QUEST「質問」の哲学 「究極の知性」と「勇敢な思考」をもたらす

  • ダイヤモンド社 (2025年3月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784478120606

作品紹介・あらすじ

現代人に必要な「正しい質問」と「深い会話」を哲学者ソクラテスの対話術から学ぶ本。オランダで21万部を超えたベストセラーの翻訳書。

・質問で相手の意見を聞くのではなく、実は「自分の考え」を相手に押し付けている
・ただ質問しているつもりでも、相手に「批判された」と思わせてしまう
・相手を尊重しすぎて質問を遠慮する
など、「質問」をするのは実は難しく、スキルが必要となる。

2500年も前に「正しい質問」を実践していたのが、哲学者のソクラテスだ。
「無知の知」を自覚し、あらゆる前提を取り払って物事の奥にひそむ真実を探究したソクラテスの態度こそ、現代の私たちが必要とするものである。

本書では、実践哲学の視点からソクラテスに学ぶ「質問の技法」と、相手とコミュニケーションをとるうえで重要な哲学的態度について詳しく紹介する。

会話で思考を深め、互いに知性を育むことで、広い視野で考えることができる。
そして他人と深く意見を交わすことより、より豊かな人生を送ることが可能になる。

感想・レビュー・書評

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  • 訳者あとがきにあったこの言葉に反省。
    「著者によれば、自分が想定しているような答えを引き出そうとする質問や、質問の皮を被った単なる自分の意見の表明、当たり障りのない会話しか引き出さない質問が多いのが現実です。」

    著者が実践する「質問の哲学」「良い質問の方法」について、様々な事例が書かれていて、ひとつひとつには納得するところもあるものの、自分の態度に取り入れていくには情報量が多いのと、ソクラテス式問答法を現代において実践するには相手への配慮と「覚悟」が必要だなと壁の高さを感じてしまいました。。

    そういえば、自分の近くにファシリテートの上手な方がいて、この本を読んで、その方は、「上向き」(抽象的)の質問と「下向き」(具体的)の質問をうまく組み合わせて進めていらっしゃるな、と気づけたので、まずはここのところだけでも取り込んで実践していきたいです。

  • ・ソクラテス式な態度
    ・ワンダー
    ・産婆術
    ・自分の話をしているとき、人は脳内化学物質のドーパミンが出て、セックスやコカイン、美味しい食べ物などの刺激と結びつく報酬反応や快楽、高揚感を得る
    ・映画『十二人の怒れる男』
    同調圧力に負けず、ソクラテス的反応を鍛える
    ・エレンコス(反論)、ギリシア語の「恥をかかせる」「精査してみる」
    ・アポリア(行き詰まり)
    ・「素朴な疑問より緊急の疑問はない」(ヴィスワヴァ・シンボルスカ ポーランドの詩人)
    ・「上向きの質問」と「下向きの質問」(哲学者のハンス・ボルテン)
    上が抽象、下が具体
    下から上へ
    ・「教えて」
    ・意見を質問のように言わない
    意見は意見として言う
    ・概念を特定して、概念について質問する
    ・「わたしにも考えがあるので、述べてもいいですか?」切り替えの言葉

    _____

    往々にして、芯を食った質問は
    相手に居心地の悪さを与えるリスクがあり
    避けてしまいがち。
    実際に失敗もしやすい。
    けれど、それがあるからこそ
    深い話ができることもある。
    大事なのはワンダー、純粋な好奇心と
    without judgementで相手と一緒に
    合意点を探しに行くということ。
    素直になれる空間づくりの方が大事。
    しかし、それができる間柄があるということは
    とても幸せなこと。
    いい質問は本来の目的地に
    連れて行ってくれるもの。
    しっかりと自分も相手も余裕を持つこと。
    そしてまずは、自分で自分を探求することも大事。

    相手に質問するときも、自分の話をする前も
    質問していいか?
    話をしてもいいか?
    をきくことは
    とても誠実な態度だと思う。
    それがあって、受け入れ合える間柄なら
    実践していきたい。

  • 図書館でタイトルで借りたところ、ビジネス書的な「質の良い問いを作り出す」方向の本かと思っていたら、「質問をする際のコミュニケーション」に重点が置かれた本でした。

    さらっと読みましたが想定読者ではないと思いましたので、一旦は未評価にて。

  • この本のゴールが見えず、彷徨ったまま終わった。帯に「今井むつみ氏絶賛」とあったので盲信してしまった。新刊の選び方は難しい。

  • 哲学を日常に広げようとする意図は理解できるが、提示の仕方にやや思想の偏りを感じた。著者は「問いを立てる力」を説きながらも、具体例では特定の価値観を前提として語る場面が多く、読者に考える余地をあまり残せていないのではないか。環境問題や菜食主義、人種差別といった話題も、「どう考えるか」より「どうあるべきか」に重心が置かれており、思考の自由度が狭まっている印象を受けた。また、「無知を知る」という表現が、読者との間に見えない上下関係を生んでしまっている点も惜しい。哲学の入り口としては親しみやすい一方で、問いを通じて自分の前提を疑うという本来の哲学的営みには、もう一歩踏み込めなかったように思う。

    最終的には、哲学書というよりも、思想誘導を巧妙に織り込んだ「啓発型マニュアル」のように感じた。その語り口は、時に自己啓発セミナーや新興宗教の勧誘を思わせるほど巧妙で、読者の「考える力」ではなく「信じたくなる気持ち」を利用しているように見えた。

    問いの本質を学びたいのであれば、この本である必要はまったくないと思う。

  • 哲学はより良い追求をする学問なので、日本社会で実践するには些かやり過ぎに思えたが、本としてはかなり興味深く読めました。著者自身も質問的な態度をやりすぎると人を怒らせるって書いててウケました。
    ・なぜ良い質問ができないか、全部あてはまったな。自分の話をしたがる、波風立てたくない、嫌われたくない(良い印象を持たれたい)、客観性がない…
    ・共感的中立性→ただ観察する立場で、共感を棚上げして質問することで相手の思考の深掘りを助ける。ムズすぎるが、カウンセラーや教職のような人を育てる職業は特にこれ大事よな〜〜。
    ・教えて(Tell me)というフレーズはシンプルかつかなり使えると思ったので取り入れていきたい。

  • 400ページほどかけてソクラテス式問答法について述べられた本。もう少し要点に絞って簡潔に纏められたのでは?と思う。

  • 良い対話のため、ソクラテス哲学に基づいた、質問how to本。
    上向き/下向きの質問で、物事の真実を捉えていく。
    質問時は自分の考えからは、距離をおく。
    自身の考えの深化のために、使えそう。

  • 人に嫌われたり疎ましく思われたいなら本書に書いてあるソクラテス的質問をするといい
    物事の深掘りや正しさの追求はできるかもしれないが、めんどくさい人という印象を与えるのは間違いない

  • 非常に興味深いのではあるが、さてこれを日常的に誰にでも実践しようとすると、かなり煙たがれる人になってしまうのではなかろうか、と思う。己の思考を整理して、相手への理解を深めるための訓練で、それを実際に言葉にして、質問をしていいものかは、相手との関係性、親密度によりかなり変わってくるように思う。己を知り、無知の知を自覚することで自分を高めてくということには深く共感した。

  • 15
    自分の無意識の考えに気づくだけではなく、他人の考えを受け入れる余地を残しておくことは、有意義で、見返りの大きなスキルになる。
    このような、自分の考え方や視点に囚われずに思考する能力のことを「アジャイル・パースペクティブ(迅速な視点の切り替え)」と呼んでいる。そして、哲学的な思索は、それを訓練するのに最適な方法だ。
    アジャイル・パースペクティブとは、自分の意見に囚われることなく、他人の視点を探り、調査すること。自分の感情は手放し、できるだけ心を白紙の状態にして、明確かつ冷静に問題を探っていく。自部jんの意見が浮かんだら批判的に問い、自分の考えには思っている以上に幅があることを見つけ出す。

    49
    私たちが尋ねる質問の多くは、実は質問ではない。
    質問に見せかけた自分の考えを、相手に確認を求める仮説。

    52
    良い質問とは、相手に考えることを促す、純粋かつ誠実な質問のこと。相手に影響を与えたり、特定の方向に導こうとしない質問。問題を解決しようとも、自分の考えを押し付けようともしない。

    63
    私たちは、川に反射的に反応してしまうため、良い質問ができなくなるケースが多い。

    66【「意見」と「アイデア」】
    意見…誰かのもの・見解→疑問視されると、間接的ではあるものの、自分自身が疑問視されたように感じる
    アイデア…誰のものでもない思いつき・考え・発想。議論の余地があるため、遠慮なく疑問を持ち、異議を申し立て、却下できる
    ※アイデアを交換すれば、対等な立場で会話ができる

    296
    話の焦点を保ちながら深い会話をするためには、質問によって相手を現実の側に引き戻し続けるのが効果的。
    ■下向き…事実や実際の出来事を把握することが目的
    ■上向き…意見や価値観、前提、人間観などに焦点を当てる

    299【クリティカルポイント(話のすべてに決定的な影響を及ぼすポイント)】
    クリティカルポイントに到達するまで質問を続ける。到達したら、相手の怒りや悲しみ、不満、認識、意見、視点の背後にある理由を他ズレ続けることができる。

    317
    人は、理由を尋ねられると、攻撃されていると感じやすい。

  • 良い質問とは?
    ・考え説明し、研ぎ澄まし深く掘り下げ、情報を提供し、調査しつながることへの招待状
    ・明確でありオープンで好奇心旺盛な態度から生まれる
    ・相手の考えをはっきりさせたり、新しい発見を得たり、新しい視点をもたらす
    →良い質問は相手のためにある。

    良い質問は深い会話につながる
    深い会話→相手の経験を探り、その人のもつ考えや概念、とりわけその人の人間性について深く考察すること

    質問の質をあげることに関する内容というよりは、質問ができない人に対してのアドバイスや、質問を躊躇う理由について書いてあり、内容としては求めているものではなかったが、質問の意義や定義に関しては興味深い点があった。

  • 一回読んだだけでは難しかった。
    でもなんとかソクラテスの会話術を身に付けたい。
    嫌われない程度に。

  • 読了。文化、場の目的、相手との関係性による

  • 良い質問 相手に考えることを促す、自分の探求を助ける純粋、誠実なもの。

    マインドセット 
    自分のことを話したがる、遮る、アドバイスを求められている、との無意識な傾向に注意する。
    自分は知らないということを知っておく。

    聴いているのではなく自分の言いたいこと、伝えたいことを考えているのでは?
    質問しているのではなくその形で自分の意図を押し付けているのでは?

    行動 
    ただ観察する、無為(能動的に何もしない)、「でも〜」という言葉を使わない。「なぜ」より「どのように〜」を多用する。

    → 相手の視点で純粋に問う。

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