- ダイヤモンド社 (2025年2月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784478121023
作品紹介・あらすじ
2011年の東日本大震災によって、日本列島は地震や火山噴火が頻発する「大地変動の時代」に入った。これから日本列島は大変な局面を迎える。
マグニチュード(M)9という、1000年に1度の巨大地震東日本大震災によって日本列島は太平洋側に5・3メートルも引き延ばされ、地盤が不安定化した。その結果、内陸型の直下型地震が増え、今後30年ほどは地震がやむことはない。また、日本には111の活火山、東日本大震災後に直下地震を起こし始めた火山が富士山を含めて20ほどある。
南海トラフ巨大地震が予想されるのが、2035年をピークにしてその前後の5年だ。その地震が起きると、東日本大震災は死者の数が2万人、被害総額はおよそ20兆円だった、南海トラフ巨大地震は死者の数が32万人、被害総額220兆円とされている。
その中で、災害に遭わない、地震や津波、噴火で死なない、かつ財産も守り賢く生き延びるためには「地学」の知識が必要になる。
「地学=地球科学」は、「地を学ぶ」、つまり地球と宇宙、大気、海洋について知る、時間的にも空間的にもスケールの大きい学問だ。40億年前の地球の誕生について考え、地下6000キロメートルの深さで何が起きているかについて思いをめぐらせる。
私たち人類の生存の基盤である「地球」がどうしてできたのか、物理学、化学、生物学などの知見も生かしながら探究するダイナミックさは、読むものを興奮させる、知ることの喜びや面白さに満ちている。
本書は、京都大学名誉教授・京都大学レジリエンス実践ユニット特任教授の鎌田浩毅氏を著者にした、最先端で、もっとも分かりやすくて、もっとも面白い地学入門。
これまでの著者の経験・知見を活かし、本書は授業スタイルの語り口で、熱意を込めたライブ感を出しながら地学のエッセンスを明快に伝える一冊となる。
感想・レビュー・書評
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地学は生活基盤に密接する身近な学問であるにも関わらず、履修している方が極端に少ない科目である。だが、近年は必ず到来するといわれる大地震や火山の噴火などに対する防災意識の高まりのためか、ちょっとしたブームになっているらしいとのことである。
まず驚かされたのは、内容の読みやすさである。読者に高校地学の知識がなくとも、実に丁寧で豊富な実例を取り上げているため現象への解像度が極めて高い。そのため、本書の読者は2030年代に確実視されている南海トラフ地震に対し相当な危機感を抱くに違いない。
また、過去は未来を解くカギという考えは、先人の知恵の集大成を生かすべく、実例から少しでも学び取ろうという意欲を喚起し、納得するまで調べる能動生をも生み出してくれるように思える。
地学に限らず、物事を考える上での普遍的な姿勢を学ぶことができる、全ての人にすすめたい一冊である。【図書館】
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地球科学的な視座に立つと、富士山はいつ噴火してもおかしくないスタンバイ状態にあり、日本列島にはそういうスタンバイ状態の火山が20ぐらいあるのだそうです。
噴火の引き金となる要素として、本書では、次の2つを挙げています。
1.マグマだまりが巨大地震などで大きく揺すられること
2.マグマだまりの圧力が抜けてマグマのなかの水が水蒸気になること
東日本大震災で日本列島の火山のマグマだまりは揺すられていますが、なぜか富士山はいまのところ持ちこたえています。とはいえ、いくつかの火山は噴火しており、富士山の噴火も次の大地震がトリガーになる可能性は高いようです。
経済的な損害額は、首都直下地震が100兆円、南海トラフ地震が220兆円と試算されており、東日本大震災(50兆円)どころではない被害が続くとなると、ならず者国家に囲まれた日本の地政学リスクや日本の国家財政から、そのヤバさは深刻です。個人レベルで何をしておくべきか、改めて考えされられる一冊でした。 -
もとは塵だらけの宇宙。これが少しずつ集まって、集まるとき隕石となって、
熱と水分を地球にもたらす。火の玉地球が出来上がる。
太陽との距離が絶妙で、水星のようには干上がらず、火星のように冷え切らない、
奇跡の星が生まれた。火の玉から雨によって地表が冷え、空気の層も生まれる。
生物が生まれる。パンゲア大陸がプレートに乗って少しずつ動く。
マグマが噴出し火山が噴火する。プレートがずれて地震が起こる。
そう、この本の主役は地震と火山。
京都大学名誉教授がわかりやすく地学を教えてくれる。
教室と銘打つくらいなので、私も知っていることも結構あった。
興味深かったことをいくつか。
温暖化が叫ばれているが、食糧不足になる慣例化のほうが怖い。
温暖化を防ぐための太陽光パネルもどう廃棄するのか、、
地球の寿命は100億年。火の玉が冷え切るまで。
でもその前に太陽の膨張であと10億年で飲み込まれる。
南海トラフ地震は2035年前後5年、つまり2030年代に来る。
東日本大震災の比ではない死者が出る。今から備えねば。
日本は1995年から地震の多い時期に来た。
経済と自身の関係を見ると、江戸の昔から地震の期間は経済が停滞する。
今回の日本の失われた30年はまさに合致する。
高度成長期は地震の少ない時期だった。
時代の変わり目に渋沢栄一などが登場した。若者に期待したい。
なんだかスケールのでかい「教室」だった
1章 地球は変化し続けている
2章 地球内部のマントル
3章 プレート・テクトニクスとはなにか
4章 マグマのしくみ
5章 巨大噴火のリスク
6章 今後必ず起きる超巨大地震
7章 これからを生きるために大切な「長尺の目」 -
前半の火山、地震、地球の仕組みの説明パートは著者からすれば、かなり易しく書いているのだろうが、やはり難しい。
6章「今後必ず起きる超巨大地震」以降は、みんな読むべき。なんとなく、南海トラフ地震はいつか起きるんだろうなーくらいの認識でしかなかった小生も目を覚まさせられました。
2030年代、自分の子供たちが進学や就職で、被災する可能性が高い地域へ行きたいと言い出したら、どうしようかな、、、、 -
中学かな高校かな、地学、好きでした。
養老さんの「日本が心配」で、最初に尾池先生との地震についての対談があって、面白かったので、もっと詳しく知りたくて、この本を買いました。
地球の成り立ちや内部構成、プレートテクトニクスについて、火山の噴火がなぜ起こるのか。図入りで分かりやすく説明されています。ちょうど7月5日の件や、悪石島の群発地震が話題になっていて、似たような説明の図をテレビで見かけることがありました。
とにかく、分かりやすくて面白い本です。 -
中高で地学を習ったので、ある程度は知っていることでしたが、それを今の日本列島に反映しているので、とても身近に危機感を感じ取れる。
知識が行動に繋がる、良い書だと思います。 -
読んだ感がある(よみごたえがある)本だった
わからないことはわからないと書いてくれてあるし
でもここまではわかるとか、こういう考えかたをしようとか
そういう記載もあってレベルの低い私が読むにもとても良い
一般的な(東大京大レベルではない)大学の文系の一般教養で
何回かにわけて講義してもらうような内容量で
(一般人にもわかりやすい言葉と内容で書かれてるという意味)
そう思うと本の値段の数百倍の価値はある
地学の授業がどうしても身にはいらなかったのは
きっとどこか遠い世界の話してるんだろうなあ
って思ってたせいだと思った
歴史は繰返す じゃないけど、千年に1度の震災とか
なんかすごいことだなと -
面白い。面白いんだけど今まで全く触れてこなかった分野だからか、内容が全然頭に入らない。でも何度も読みたいと思うくらい、読みやすく面白い。
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タイトルの通り、大人になってから自学を楽しく勉強するのにとても良い本だった。地学の基礎知識から始まり、2030年代に必ず起こると言われている。南海トラフ地震またそれを起因とする富士山の噴火、首都直下型地震の被害、予測や被害を軽減するための対策まで書かれており、このタイミングで大変良い本を読めたと思う。プレートテクトニクスの理論が1970年代までは議論中であり、自分が小学生の頃に初めて教科書に載ったと言うことには大変驚きだった。変化の時代に最前線だった人たちはさぞ面白かっただろう。今で言うと、AIがそれに当たると思う。勉強してみようと思った。
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火山学者、地球科学者としてこれから高い確率で起こる①南海トラフ地震②富士山噴火③首都直下地震を2030年代の10年間に必ず起こると考えて、どのように備えていくのかを具体的に解説している。南海トラフが起きれば、富士山は数か月後には噴火するというストーリーに重い覚悟を迫られる。1日数時間の電気のない生活、1週間に3日の買い出ししない生活、水、食料、燃料などどのように確保して回していくのか、具体的に考えなければならないと思わせてくれた。
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30年たつといろいろ変わってるんだなあ。わかるようになったことが多いけど、わからないこともまだまだたくさんある。その中でリスクコミュニケーションをとっていく。大変だけどものすごく気を使って書いてるのがよくわかる。やっぱり茨城の北の方かなあ。
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地震や噴火のメカニズムが分かりやすく、専門的に書かれておりとても知的好奇心を刺激しました。
ただ、南海トラフ地震に関しては巷の単純平均モデル(高い確率)での説明しかなく、時間予測モデルが無視されていたのでそこが誠実では無いなと思い星3です -
[鹿大図書館学生選書ツアーコメント]
今後30年以内に発生すると言われている、南海トラフ巨大地震。そのための対策のためにも、まずは地学の知識を身につけてみませんか?この本では、基礎的なことから順序立てて書かれているので、理解しやすく読みやすいです!
水産学部-院生 A.N.さん
[鹿大図書館・冊子体所蔵はコチラ]
https://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD10713968 -
2030年代に海沿いに引っ越すことはやめようと思う
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アカデミアでのプレートテクトニクス受容過程をリアルに見てきた著者による平易な解説
わからないことはわからない、しかしこう考えるのがよい、という誠実さが通底する
2030年代と目される東海地震への備えを喚起するメッセージとしても有効 -
読みやすいようでなかなか頭に入ってこなくて、戻ったりして時間かかった。
南海トラフ地震は必ずくる、富士山も噴火するかもしれない。
わかっているけど仕組みなどわかって勉強になった。 -
ちょっと難しい内容でしたが、長い歴史から、必ず起こる天災に備える大切さ、全部は対処できないから優先順位付けするしかない難しさがわかりました。
読み終わった直後にロシアのカムチャツカ半島の巨大地震が起こり、地震のあと火山の1噴火が発生して、本に書いていた通りのことが起こって驚きました。 -
地球の成り立ちから火山、地震のメカニズムまでの全てを解説
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言っていることが前後しており整理されていない。何を書いているのか、非常に理解し難い。
著者プロフィール
鎌田浩毅の作品
