マネー―なぜ人はおカネに魅入られるのか

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制作 : Bernard A. Lietaer  堤 大介 
  • ダイヤモンド社 (2001年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478210369

作品紹介

マネーシステムの過去現在を探検し、深層心理からおカネという化け物の正体に迫る。

マネー―なぜ人はおカネに魅入られるのかの感想・レビュー・書評

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  • 「マネー なぜ人はおカネに魅入られるのか」Bernard A. Lietaer

    暴君は弱く見られるのを恐れており、臆病者は暴君に見えるのを恐れる。暴君も一皮むけば臆病さが顔を出し、弱い者が権力を手にすると暴君になる。

    先史以前は、女の偶像の方が男の偶像の4倍も多い。

    Matterとmaterialismはラテン語で母を意味するmaterが語源。

    元型心理学では、男性は自分の女性性を知らなければ真の意味で成熟した男になれないとされる。

    家父長制度のもとでは、お金は金や銀のように耐久性のある素材で作られる事が多く、帝王や帝国の栄光を美化することに大きなエネルギーを費やした。この種のお金は貨幣研究者にもっとも馴染みが深い。逆に女性を崇めていた先進社会では、互いに補い合う二種の通貨制度が存在しており、富の蓄財を積極的に抑える通貨では支払いや交換の手段として機能し、価値をプールしなかった。結果、お金は社会の全ての階層で淀みなく流れ、最貧困層の人たちでも手にする事ができた。この為、貧しい人たちでも商取引に参加するチャンスが与えられ、生活レベルを飛躍的に向上させる事もできた。

    バブルとその崩壊サイクル
    1.蓄財期間
    市場の価値がゆっくり確実に上がっていく。プロたちが兆しに気づいて投資し始め、暫くすると専門家たちが大儲けの可能性を噂しだす。
    2.脅威の潜伏期間
    市場が沸騰し、狂気のレベルに達し、誰もが競争に加わる。
    3.パニック期
    何の前触れもなく、突然何かが起こって市場のムードが変わる。そして僅か数日、数時間の狂ったような売り市場で暴落する。
    4.自体の収拾期
    数年かかって正常に戻る。当局は行き過ぎた市場を嘆き、問題を探り、新しい「説明」が発見され、「二度と起こらない方法」が導入される。その後、同じことが別の市場で発生する。

    10世紀に起こった貨幣改鋳税のデマレージは、年に4%強、月に035%もあった。

    どのような宗教でも、公開されている「公儀」と選良に対して直に伝授する「秘儀」がある。

    支配者の世界観があまりに陽へ隔たりすぎると、超理性的構造と一部の神話的構造だけが正当であるという考え方に我々を閉じ込めるモダニスト的世界観に至る。

    TMMモデルとは、理性的意識の性格を端的に表現するもの。
    1.理性は唯一の存在である
    2.理性は全てを知っており、生まれつき他に優越する
    3.理性は完璧に論理的で理性的で合目的的になる得る

    分裂しがちな、科学の世界観と神話の世界観を人為的、科学的に統合し、新人類の世界観を築く事。

    文明は、抑圧された元型と接触すると突然変異を起こすか崩壊する。現代の生態系と知性(認識論)の危機は、グレートマザーの再臨と関係がある。

    現代の人間は、トラディショナリスト、モダニスト、文化創造者に分類される。
    ・トラディショナリスト
    家族と宗教に価値を置き、変化の懐疑的。複雑な事や現代社会に不適応。割合は急激に減少中。
    ・モダニスト
    信仰イコール博愛主義ではない。個人の自由と人生の目標を優先させ、地位や生活レベルを向上させ続ける事に重きを置いている。金銭的な万能主義で、主な関心事は、個人的成功や消費者主権主義、科学技術万能主義にある。
    近代経済理論、経営理論と科学技術の進歩を崇拝し、いつの日か、テクノロジーが自らの問題を克服できると信じている。
    ・文化創造者
    主な関心事は自己実現。世間体のよい社会的地位ではなく、内面の成長。精神的支えを既存の宗教に求める事を放棄している。博愛主義で犠牲的精神が旺盛。理想社会を創る為なら自ら率先して行動に出る。創造的な時間を優先する。女性が男性の二倍以上。多様な価値観を統合して全き自我を完成させる。家庭内に留まらず、コミュニティと繋がりを持ち、地球規模の交友を持つ。大自然と共に生き、多種多様な考え方や伝統を統合する。

    水面下に潜む文化創造者達が水面に浮上し、社会的・政治的な現実となる日が来れば、一瞬で革命が起きる事も予想される。

    洗われようとしている5つの世界観
    1.5000年以上昔の家父長制度
    2.2500年前のギリシャ哲学時代に由来する理性主義者
    3.500年前のルネサンス期に誕生したモダニスト
    4.250年の工業化がもたらした世界観
    5.冷戦時代の旧秩序に基づく世界観

    地球規模のパラダイムシフトは、国の指導者やマスメディアよりも大衆の方が進んでいる。また、途上国も先進国も関係ない。

    人間の五元型(統合、保護、知る/教える、配偶、滋養付与/維持)全てを一つの通貨で配置する事は不可能。二重マネーシステムが自然。

    現在起きている変化は、支配・服従モデルから協調モデルへのシフト。

    トラディショナリストの利点
    過去の知恵を子孫に残す
    モダニストの利点
    たゆまざる革命精神と真の普遍性
    文化創造者の利点
    持続性とコミュニティという人類への贈り物

    常にお金が足りる状態を保つ自己調和型の互信通貨システム

    貯金でなく交換を促すデマレージ型通貨システム

    いつでも必要な時にお金を作り出す方法を見つける

    日々の取引の中で築かれた信頼こそが本当の価値

    労働に喜びを見出した時、人々は完全な存在になる

  • 難しい。が、お金の歴史を知るのは人々の暮らしそのものを垣間見ることと考えると、手間ひま掛かるのも当然かも知れない。こうして寸暇を惜しんで結論を知りたがるあたり、自分もどっぷり現代病に掛かっているのだろう。

  • リンさんのソウルオブマネーに掲載あり
    『人間の財産について』Of Human Wealth が読みたい

  • 斜め上の内容。今の時代、こういうヒッピー的価値観の人が経済政策の上の方にいるんだな。また『竜の柩』を読まねば。

  • 1383夜

  • 分類=お金。01年10月。

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