テクノロジストの条件

  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478300725

作品紹介・あらすじ

イノベーションとは、天才のひらめきではなく仕事である。みずからのアイデアと知識を行動に結びつけるうえで必要な技術のマネジメントを説く。ドラッカー技術論の集大成。

感想・レビュー・書評

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  •  以前読んだ『プロフェッショナルの条件』と同じく、「はじめてのドラッカー」シリーズ。『プロフェッショナルの条件』に感銘を受けたのでさらに読んでみたくなって本書を購入した。このシリーズは他に『チェンジ・リーダーの条件』と『イノベーターの条件』があるが、基本的に経営者向けであるため自分に関係ありそうなのはタイトルからして本書だろうと判断した。

     しかし本書のいう「テクノロジスト」とは私がイメージしていたものとは違っていた。私のイメージは技術者+マネージャーで、理系出身の経営者のようなものだ。しかしドラッカーの言うテクノロジストとはむしろ商売感覚を身に付けた職人。いわゆる“手に職のある人々”がみずから顧客の要望を吸い上げて仕事を進めていくといったイメージだ。

     それはそれで重要なことだとは思うが、私自身がそういうタイプの「テクノロジスト」になれるかと言えばいまさら難しいというのが正直な話。できるとすれば、そういう人々を手助けしたり活用したりという程度でしかない。

     また、本書はこれまでに出版された複数の著作からテーマに沿った部分を寄せ集めて構成しなおしたものであるためか、最初から最後まできちんとした流れができていない感じもする。似たような話が繰り返されたり、急に飛んでしまったり。残念ながら『プロフェッショナルの条件』を読んだ時ほどの感銘は受けなかった。

  • 昔読んだ本

  • 本棚にあったので流し読み、のつもりが真剣に読んでいた。テクノロジストとは? 自分のキャリア的な立ち位置を考える上でこの本が出典になることがありそう。
    はじめは、テクノロジストという言葉にピンと来なかったが読み進めるうちに納得した。技術の歴史と技術を扱う者の歴史、技術とは使われてナンボのものだから。
    自分のキャリアでも、幸せを感じていた時期には、知識と技術を行き来できる人たちに仕事を教えてもらえたり、パートナーを組めていたのだと気付いた。あと、自分は分類名に惑わされがちなんだとも気付けたのでよかった。
    テクノロジストの皆様、肩書きに技術と付くならば(付かなくても)一度は読んでみてほしい。(で、どう思うかは人それぞれだから、それも聞いてみたい)

  • 著名なドラッカー氏の本著は、テクノロジストの条件も含め
    イノベーションを起こすにはどういう組織体系が必要かなど
    基本的な知識・知見が書かれている
    テクノロジストとマネジメントが相容れないのは双方に歩み寄りがないからかもしれないが
    個人的には今後の時代、ますますテクノロジストはマネジメントされない時代になってくる気がしているので
    マネジメント視点で書かれている本著があまり合わない感があった

  • ビジネス
    自己啓発

  • ドラッカーの技術者のための著作。とっつきにくいが、読み進むにつれて、ドラッカーの歴史的事実と技術をふまえた深い洞察に感銘を覚える。
    テクノロジーモニタリング(技術観察)、我が社の製品のための顧客と考えてはならないなど、示唆に富んだ内容多い。さすが、エッセンシャルというだけある。プロフェッショナルの条件もそうだが、内容が濃い。

    [private]
    以下、心に残った言葉

    P.8 成長、変化、発展が正常
    プロセスにおいては、成長、変化、発展が正常であって、それらのないことが不完全、腐敗、死を意味する。

    P.45 放血を葬ったのは、科学知識ではなく、臨床観察

    P.46 科学と技術の基本的違い
    ・科学の目的は、知識の完成
    ・技術の目的は、人間の能力の向上

    P.61 グローバルな競争
    IT革命により、地場の小さな市場を相手にするだけの中小企業でさえ、グローバルな競争力を必要とするようになった。

    P.62 イギリスの凋落の原因
    イギリスは、テクノロジストを社会的に高く評価しなかった。社会の指導層ジェントルマンとしなかった。

    P.80 知識労働の生産性を向上させるための条件
    1. 仕事の目的を考える。
    2. 働く者自身が生産性向上の責任を担う。自らをマネジメントする。自律性を持つ。
    3. 継続してイノベーションを行う。
    4. みずから継続して学び、人に教える。
    5. 知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを認識する。
    6. 知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを理解する。

    P.82 知識労働の生産性を上げるために最初に行うこと
    行うべき仕事の内容を明らかにし、その仕事に集中し、その他のことはすべて、あるいは少なくとも可能な限り、無くしてしまうことである。
    →私見 北原さんのレポートを先に作るというのは、まさにこのことだ!

    P.106 トップチーム
    実際に必要となるはるか前から、トップチームを構築しておかなければならない。ワンマンによるマネジメントが失敗する前に、そのワンマン自身が同僚と協力すること、人を信頼すること、さらには人に責任を持たせることを学ばなければならない。

    P.144 人工爆発をもたらした幼児死亡率の激減の最大の原因
    最も注意を払われなかった大昔からの2つの技術だった。一つは、トイレと井戸を離すという、マケドニアではアレキサンダー大王以前に知られていた公衆衛生の初歩だった。もう一つは、1860年頃にアメリカで誰かが発明した網戸だった。この2つの技術が第二次大戦後、急速に熱帯の村落に普及した。途上国の人口爆発の主たる原因となったものが、この二つの技術だった。

    P.147 テクノロジーモニタリング(技術観察)
    新技術についての予測はどうしても賭になる。間違った技術を奨励したり、最も恩恵をもたらす技術を抑制する危険が常にある。従って、発展途上の技術についてはモニタリングが必要である。つまり、観察し、評価し、判定していかなければならない。
    →私見 ソフトウェアの新技術も観察、評価、判定し、取り入れるかどうか常に考えていかなければならない。

    P.164 我が社の製品のための顧客→顧客観点へ
    我が社の製品について考えている限り、マーケティングではなく販売について考えている。

    P.169 イノベーションを可能にするトップの態度
    判断だけを仕事とするトップは、アイデアを拒否する。非現実的であるとする。生煮えのアイデアを体系的な行動に転換することをみずからの仕事と考えるトップだけが、イノベーションを可能にする。

    P.176 イノベーションの戦略
    古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に廃棄することから始まる。イノベーションを行う組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できることを知っている。

    P.179 既存の事業とイノベーションの進み方
    既存の事業においては、今いる場所から、行こうとする場所へと仕事を組織する。これに対しイノベーションにおいては、行こうとする場所から、今しなければならないことへとさかのぼって仕事を組織する。
    →私見 吉越さんや、クリティカルチェーンにおける、outputから遡る計画と同じ考え方。

    P.210 得意分野でイノベーションを行う
    いかなる組織であろうと、得意分野以外でイノベーションを行おうとしても成功することはない。イノベーションが多角化であってはならない。いかなる利点があるにせよ、多角化はイノベーションや企業家精神と相容れない。理解していない分野で新しいものを試みるのはむずかしい。

    P.214 イノベーションの機会
    産業の内部
    1. 予期せぬこと(予期せぬ成功)
    2. ギャップ(ニッチ)
    3. ニーズ
    4. 産業構造の変化
    産業の外部
    5. 人口構造の変化
    6. 認識の変化
    7. 新知識[/private]

  • ドラッカー納得の一冊。MOTを標榜する人必須の教科書。

    ----
    p232 規模への信仰ー組織にとって最適な規模とは、機能や仕事に必要な情報を最も有効に扱える規模である。

    目次
    日本の読者へーなぜ技術のマネジメントが重要なのか
    プロローグ 未知なるものをいかにして体系化するか

    Part1 文明の変革者としての技術
    1章 仕事と道具
    2章 誇大の技術革命に学ぶべき教訓
    3章 近代を生み出したものは何か
    4章 IT革命は産業革命になれるか

    Part2 技術のマネジメント
    5章 知識労働の生産性
    6章 ベンチャーのマネジメント
    7章 つくるだけでは終わらないー製造の新理論
    8章 技術をマネジメントする

    Part3 イノベーションの方法論
    9章 方法論としての起業家精神
    歴史は螺旋状に動く/経済的な機会/知識動向の分析/ビジョンの先行/技術戦略の必要性/買うものと売るもの/市場のダイナミクス/顧客の観点からのマーケティング/イノベーションとしてのマーケティング/既存の事業から切り離す/トップの役割/目標を高く

    10章 イノベーションのための組織と戦略
    いよいよ激変の時代/イノベーションの意味/イノベーションの力学/イノベーションの戦略/イノベーションの基準/マネジメントの姿勢/イノベーションのための組織

    11章 既存の企業におけるイノベーション
    既存の企業における企業家精神/障害は既存の事業/企業家精神の条件
     廃業の制度化/診断のための分析/イノベーションの必要度の把握/起業家としての計画
     機会についての報告と会議/成功の秘訣の報告/若手との会合
     イノベーションの評価ーフィードバック/イノベーションの定期点検/イノベーションの業績評価
     起業家精神のための組織構造/担当トップへの直結/独立した事業としてスタートさせる/担当者の処遇/イノベーションのための組織づくり/起業家精神のための人事/起業家精神は個性ではない/起業家精神にとってのタブー/得意分野を攻める

    12章 イノベーションの機会はどこにあるか
     イノベーションを生み出す7つの機会ー予期せぬこと/ギャップの存在/ニーズの存在/産業構造の変化/人口構造の変化/認識の変化/知識によるイノベーション
     右脳と左脳が必要、成功の秘訣とは

    Part4 世界観の転換
    13章 分析から知覚へ
    14章 知識の意味を問う
    15章 ポスト資本主義社会の到来

    エピローグ インタビュー「新技術は世界をどう変えつつあるか」

  • テクノロジストの条件 (はじめて読むドラッカー (技術編))

  • テクノロジストの条件としては、新しく得られるものがほとんどありませんでしまた。

  • 理論を構築する、知識をまとめあげるのではなく、
    理論と知識を基礎とした技術をもって、
    世に影響を与えるものこそがテクノロジストである。

    止めどなく変化する世の中において、
    変化しないことは世の進化に対しての敗退に値する。
    世に負けない強い変化が必要なのである。

    だが革命は一人の手で行えるわけではない。
    多くの人の手が重なり、波となり、革命となりえる。

    テクノロジストは革命者の一人として、
    革命を先導するものとして、
    日々その技術を磨き、邁進していくのである。

    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○デカルトは世界の本質とその秩序についての公理を定めた。
     その一つの表れが、「科学とは因果関係についての知識である」とする
     フランス学士院の定義だった。
     端的にいうならば、それは「全体は部分によって規定される」という、
     科学者でも哲学者でもない者には到底理解できない定義だった。(P.5)
    ○今日では、あらゆるものが因果から形態へと移行した。
     あらゆる体系が、部分の総計ではない全体、部分の統計に等しくない全体、
     部分では識別、認識、測定、予測、移動、理解の不可能な全体というコンセプトを、
     みずからの中核に位置付けている。(P.6)
    ○テクノロジストの芸術の無視は、技術と科学の関係の理解を不可能にする。
     なぜならば、少なくとも西洋では、ゴシック建築における数学理論、
     ルネッサンス絵画における幾何学、バロック音楽における音響学に見るように、
     科学は、技術と知り合うはるか前に、芸術と世帯をもっていたからである。(P.22)
    ○科学と技術の基本的な違いは、内容ではなく焦点にあった。
     科学は哲学の一分野であり、理解にかかわることだった。
     目的は知識の完成にあった。
     したがって、それを利用することは、プラトンの有名な主張にあるように、
     科学の乱用であり、科学の墜落だった。
     これに対し、技術は利用に焦点を合わせていた。
     目的は人間の能力向上にあった。(P.46)
    ●テイラーの手法(P.75)
     テイラーが発見した生産性向上の手法は驚くほど簡単だった。
     はじめに仕事を個々の動作に分解する。
     次いで、それらの動作に要する時間を気k録する。
     次に無駄な動作を探す。
     (中略)
     次に不可欠なものとして残った動作を短い時間で簡単に行えるようにする。
     それらの一新された動作を組み立てなおす。
     最後の仕上げとして、それらの動作に必要な道具をつくりなおす。
     (中略)
     簡単に見える。優れた方法というものは常にそうである。
     だが、彼がこの方法確立するのに二十年を要した。
    ○知識労働の生産性を向上させるための条件は、大きなものだけで六つある。
     第一に、仕事の目的を考える。
     第二に、働く者自身が生産性向上の責任を担う。
     みずからをマネジメントする。自立性をもつ。
     第三に、継続してイノベーションを行う。
     第四に、自ら継続して学び、人に教える。
     第五に、知識労働の生産性は量よりも質の問題であることを認識する。
     第六に、知識労働者は、組織にとってコストではなく資本財であることを理解する。
     (P.80)
    ○知識労働の生産性向上は、
     量ではなく質の面から取り組むべきことを意味するだけでなく、
     まず仕事の質を定義すべきことを意味する。(P.81)
    ○ベンチャーが成功するには四つの原則がある。
     第一に市場に集中すること、
     第二に財務上の見通し、特にキャッシュフローと資金について計画を持つこと
     第三にトップマネジメントのチームを、それが必要となるはるか前に用意しておくこと、
     第四に、創業者である起業家自身みずからの役割、責任、位置づけを
     決めることである。(P.96)
    ○チームは一夜にしてならず。機能するには時間がかかる。
     相互信頼と相互理解が必要である。
     そのために数年を要する。私の経験では三年以上かかる。(P.103)
    ○彼らは何をしたいかから考える。あるいは、自分が何に向いているかから考える。
     しかし正しい問いは、客観的に見て、今後事業にとって重要なことは何かである。
     創業者である起業家は、事業が大きく伸びたとき、
     さらには製品、サービス、市場、あるいは必要とする人材が大きく変わったとき、
     必ずこの問いをみずからに問いかけなければならない。
     次に問うべきものは、みずからの強みは何か、事業にとって必要なことのうち、
     みずからが貢献できるもの、他に抜きんでて貢献できるものは何かである。
     これらの問いを徹底的に考えることによって、
     はじめて自分が何をしたいか、何に価値をおいているか、
     残りの人生すべてとまではいかなくとも、今後何をしたいか、
     それは事業にとって本当に必要なことか、企保的かつ不可欠な貢献かを問うことができる。
     (P.107)
    ○歴史は循環する。しかし、元の位置、昔の問題に戻ったかに見えても、
     内容の次元はより高度になっている。歴史は螺旋状に動く。(P.156)
    ○経済的な機会の存在は、技術そのものの分析によっても明らかにすることができる。
     スウェーデンは、技術の分析によって送電技術の世界的なリーダーになった。
     彼らは原子力発電ではなく送電技術の開発に資金と労力を注ぎ込んだ。
     基本的な技術は七十年前に開発されていた。
     技術を分析することによって、
     人材や資金の限られた小国スウェーデンが送電技術のリーダーとなった。
     その間、アメリカ、ソ連、イギリス、フランス、ドイツ、日本のような大国は、
     はるかに多くの資金を間違った分野に投入していた。(P.158)
    ○西洋ではスウェーデンだけが技術戦略をもっていた。
     その成果の一つが送電技術だった。
     さらにはスタイルと頑丈さを兼ね備えた自動車の開発であり、
     小国という環境条件がもたらした短距離離着陸航空機の開発だった。
     スウェーデンの技術戦略は、技術の専門家の手によるものではなかった。
     三大銀行の調査陣の功績によるところが大きかった。
     科学者や技術者ではなかった。
     彼らは小国として、そのもてる資源を科学全般の進歩ではなく、
     限られた分野のギャップを埋めることに集中すべきことを知っていた。
    ○既存の企業において起業家として優れた仕事をする人たちは、
     通常それ以前に日常のマネジメントでも能力を示している人たちである。
     イノベーションを行うことと、
     既存の事業マネジメントすることの両方を行えると見てよい。(P.207)
    ○イノベーションの機会は、産業の内部に四つある。
     第一が予期せぬこと、第二がギャップ、第三がニーズ、第四が産業構造の変化である。
     イノベーションの機会は産業の外部に三つある。
     すなわち、第五が人口構造の変化、第六が認識の変化、第七が新知識である。
     これらの七つの機会は互いに重複する。
     それぞれが、それぞのれリスク、むずかしさ、複雑さをともなう。
     だがイノベーションのほとんどが、これら七つの機会から生まれている。(P.214)
    ○イノベーションとは分析的な作業であるとともに、知覚的な作業である。
     したがって、イノベーションを行う者はみずから出かけ、
     見たり、聞いたりしなければならない。
     イノベーションに成功するには左脳と右脳の両方が必要である。
     数字を見るとともに、人を見なければならない。
     分析を行うとともに、みずから出かけ、ユーザーとなりうる人たちを観察し、
     彼らの期待、価値、ニーズを把握しなければならない。(P.223)
    ○はじめから大がかりな試みが成功することはほとんどない。
     しかし、大きな事業に育つか、ささやかなものに終わるかは予見できなくとも、
     世界の基準となり先頭を走る事業を生み出そうとしなければならない。
     最初からトップを目指すことなくして、イノベーションに成功することはない。
     (P.223-224)
    ○イノベーションには、他のあらゆる仕事と同じように才能、知識、創意が必要である。
     しかしそれらのものは当然としても、本当に不可欠とされるものは、
     目的意識をともなう激しく集中的な仕事である。
     勤勉、忍耐、決意が欠けていたならば、せっかくの才能、知識、創意も役にたたない。
     (P.224)
    ○技術格差が生じたのは、それらの研究成果を製品化し、
     マーケティングすることに失敗したためである。
     技術格差とはマネジメント上の失敗である。
     これこそヨーロッパにとって政府予算よりも大きな弱みである。
     金はつけることができる。しかし、科学上の成果を経済的な事業に転換する能力、
     すなわちマネジメントとマーケティングの能力を金で買うことはできない。(P.241)
    ○仕事は奴隷のすることだった。
     そしてより多くを生産するための唯一の方法は、
     より長く働かせるか、より激しくはたらかせるかだった。(P.264)
    ○第二次大戦中とその直後、私がはじめてマネジメントについて研究を始めた頃、
     マネジメントは部下の仕事に対して責任をもつものだった。
     言い換えると、それはボスだった。地位と権力を意味した。
     今日にいたるも多くの人が、
     マネジメントというとおそらく心に描くであろう定義がこれである。
     しかし五十年代はじめにはすでに、
     マネジメントとは他の人間の動きに責任を持つものと定義されるようになった。
     しかも今日われわれは、この定義さえ狭義にすぎることを知っている。
     正しくは知識の適用と知識の働きに責任を持つものである。(P.274)
    ○産業革命が産業革命たりえたのは、
     イギリスに工具製作者というテクノロジストがすでに誕生していたためである。(P.280)

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