ファミリービジネス 永続の戦略―同族経営だから成功する

  • ダイヤモンド社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478331255

作品紹介・あらすじ

ファミリービジネスを日本語でいえば「オーナー系企業」「家族経営」「同族経営」となるだろうか。その大多数は中小規模の企業だ。しかし、欧米では、ファミリービジネスは規模の大小を問わない。本書には、ファミリービジネスを理解するためのエッセンスが詰まっている。ガバナンス、事業承継、後継者育成、結婚と相続など、ファミリービジネスに関する主要テーマについて、十分な調査研究をもとにまとめられたオーナー経営者必読の書である。

感想・レビュー・書評

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  • 香川大学のシンポジウムでFBについて講演されていたので、興味を持って読んでみました。

  •  ファミリービジネスについて体系的に纏められています。オーナー経営者の方、次期オーナー経営者の方にとっては、事業継承、後継者育成、結婚、相続などファミリービジネスの課題が再認識できる内容となっています。ファミリービジネスとはどんなものなのかを理解できるので、ファミリービジネスについて興味がある人にとっては最初の一冊としてお薦めです。
     平易な文章で書かれており、読み易い一冊です。

  • プロローグ 日本的経営に学び日本的経営を超える
    第1章 ファミリービジネスとは何か
    第2章 ファミリービジネス成功のための処方箋
    第3章 ファミリーはいかに統率されるべきか
    第4章 コーポレートガバナンスとファミリーガバナンス
    第5章 承継はファミリービジネスの最終試験
    第6章 ファミリービジネスの長期的成功の理由は何か
    エピローグ 日本におけるファミリービジネス研究の意義
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    ファミリービジネスというものについて、
    初めて本著によって私は学ぶことができた。

    一言でいうと、
    「これほどファミリービジネスとは経済的にも社会的にも大きなものなのか!」
    という驚きである。
    そして、それがこのように経営学研究の対象として、米欧で
    何十年かにわたり知見が蓄積されていたことにもびっくりした。

    ビジネス書、経営学について触れた本をいろいろ読むようになったけれど、
    ファミリービジネスについての本はまるで目にした覚えがない。
    どうしてかと考えてみると、経営本の根幹ともいえるいくつかの要素、
    たとえば「戦略」や「利益」や「ビジネスプランの実現」や「スーパー経営者の語り」
    などなどは、実はファミリービジネスという切り口とは縁遠いものだから、
    かもしれない。

    私のファミリービジネスの認識は
    「社長が息子に会社を譲って、一家めでたく良かったね」
    程度のものだったが、本当にそれがとんでもなくレベルが低く、
    実態を分かっていないかを痛感させられた。
    いやー、読んでおいてよかった。

    本著p.22によると
    「自由主義経済圏では、ファミリービジネスはGDPのおよそ
     50%~90%を閉める。(略)米国では雇用の60%は小規模な
     ファミリー企業によって支えられている。」
    なんという驚くべき数字。
    フォード一族、ウォルトン一族、LHMH、エルメス、
    なるほど、ゴロゴロと大企業がいる。

    p.33のスリーサークル・モデルがとてもわかりやすい。
    1 ファミリー 2 経営 3 オーナーシップ
    これらの重なりによって、
    どういう立場があって、そして関係する個人や組織はそのどこに
    配置されるかで、複雑な構造が見えやすくなる。

    たとえば、一個いま適当に事例を考えてみる。ユニクロ。
    ユニクロの柳井社長は先代から衣料会社を受け継ぎ、
    爆発的に大きく成長させた。
    いまのところ、柳井氏がファミリー、経営、オーナーすべてを兼ねている。
    一時期経営を別の社長に託したが(経営の分離)、結局また自分で
    経営権も持ち直した。
    ほかのファミリーメンバーは見当たらない。
    オーナーという意味では、株の保有は26%程度である。
    うーん、大変わかりやすい。

    さてさて、本書で触れられているテーマのうち私がキーと思うのは
    「統率」 「ガバナンス」 「承継」
    の3つ。
    それぞれ、憲章と規約、外部の目と関与、価値観とビジョン、
    がポイントのようだ。

    特に承継はだいじなポイントだろう。
    100年、300年、1000年とファミリービジネスが続くために
    どうコアを作り続けていくか、ということに大きく関わる。

    スケールのでっかい話である。


    慶大飯盛研究室のまとめはこちら。
    http://isagai.sfc.keio.ac.jp/fb/about.html
    -------------------------------------------------------
    目次など

    http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/9784478331255.html

    http://keiri300.blog120.fc2.com/blog-entry-213.html

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    以下、巻末の参考リンクなどなど。

    The Family Business Network, by Families for Families
    http://www.fbn-i.org/

    Family Business Consulting Group
    http://www.efamilybusiness.com/

    ファミリー・ビジネス・ネットワーク・ジャパン
    http://www.fbnj.jp/

    Family Firm Institute, Inc.
    http://www.ffi.org/

    European Family Businesses
    http://www.efb-geef.eu/

    John L. Ward
    http://www.johnlward.com/

  • ファミリーは平等、ビジネスは不平等
    ファミリービジネスは長期投資可能
    事業承継、逃げ道なし、経験値なし

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