競争の戦略

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  • Amazon.co.jp ・本 (500ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478371527

作品紹介・あらすじ

企業の再発進は定評あるポーター戦略論から初版刊行後10年、経営戦略論の古典として、本書の地位はますます揺るぎないものとなった。今回の増刷を機に、省略していた原注。参考文献を付し、内容の一層の充実をはかった。

感想・レビュー・書評

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  • 大書 目的は、企業の競争戦略を論じることで、冒頭に、地図である、「本書の概要」が設けられています。3つのパートに分かれていて、パート1,分析技法の本論、パート2、タイプ別競争戦略、パート3、戦略決定のための3つのタイプでの分析手法です。それぞれのパートの冒頭にも、地図が掲げられています。パート1がキモです。

    概要  キーワードを列挙

    パート1 競争戦略のための分析技法:業界構造及び競争業者を分析するための総論
    ・5つの競争要因(図表欄参照)、参入障壁と、撤退障壁、リスクの把握
    ・3つの基本戦略 ①コストリーダシップ、②差別化、③集中
    ・フレームワークの活用、自他の長所と短所の分析、戦略、能力、行動
    ・マーケット・シグナル 企業からのメッセージ、市場の動き
    ・競争行動 協調・非脅威、脅威と反撃、防衛、企業間の約束
    ・買い手と、供給業者(売り手)、交渉力、取引コスト
    ・業界内部の構造分析、専業度と垂直統合度、戦略グループの形成、ブランドイメージと販売チャネル
    ・ライフサイクルの各ステージにおける戦略、競争、予測、行動

    パート2 業界環境のタイプ別競争戦略:具体的な業界環境の中で競争戦略を作り上げるための方法
    ・多数乱戦業界(戦略上チャンス、比較的力の弱い競争相手で、報復の心配も少ない)
    ・先端業界(市場規模が小さい、将来性不明、法規上の対応) 
    ・成熟期(シェア競争、コモディティ化、海外への移転等)
    ・衰退期(衰退の速さ、残った需要、資産処分と固定費)
    ・グローバル業界(技術供与、輸出、海外直接投資、規模の経済性、管理の困難性、制度など)

    パート3 3つの戦略
    ・垂直統合(川上・川下の統合、共同化による経済性の追求、つまりコストの節減である)
    ・キャパシティ拡大(いわゆるスケールアップをいう)
    ・新事業への参入(吸収合併と自社内での事業構築の2つ、ジョイントベンチャー、段階的参入など)

    目次は以下の通りです。

    はじめに
    本書の概要(9頁)
    Ⅰ 競争戦略のための分析手法(242頁)
      1 業界の構造分析法
      2 競争の基本戦略
      3 競争業者分析のフレームワーク
      4 マーケット・シグナル
      5 競争行動
      6 買い手と供給業者に対する戦略
      7 業界内部の構造分析
      8 業界の進展・変化
    Ⅱ 業界環境のタイプ別競争戦略(131頁)
      9 多数乱戦業界(フラグメンテッド・インダストリー)の競争戦略
      10 先端業界(エマージング・インダストリー)の競争戦略
      11 成熟期(マチュリティ)へ移行する業界の競争戦略
      12 衰退業界(デイクライニング・インダストリー)の競争戦略
      13 グローバル業界の競争戦略
    Ⅲ 戦略デシジョンのタイプ’(76頁)
      14 垂直統合の戦略的分析
      15 キャパシティ拡大戦略
      16 新事業への参入戦略

    図表、20あまりありましたが、代表とおもわれるもの10を上げました
    図表1-1 5つの競争要因  ①競争業者 ②新規参入業者 ③代替品 ④供給業者 ⑤買い手
    図表1-2 障害と収益性 X;参入障壁 Y:撤退障壁
    図表2-1 3つの基本戦略 ①コストリーダシップ戦略、②差別化戦略、③集中戦略
    図表3-1 競争業者分析の構成要素 ①現在の戦略、②能力、③将来の目標、④仮説、⑤競争業者の反応プロフィール
    図表7-2 戦略グループ・マップとグループ間の競争手段 X:ターゲット顧客セグメント Y:主要な戦略次元
    図表8-3 技術上での移動障壁と業界展開ノパターン X:時間 Y:技術上での移動障壁の強さ
    図表8-4 業界の境界 ①参入見込企業、②代替品生産企業、③供給業差、④改訂、⑤業界で競争する企業
    図表10-1 脅威を受ける業界の新製品への対抗手段 X:時間 Y:単位当たりコスト
    図表12-1 (衰退期の)戦略一覧表 ①即時撤退戦略、②刈り取り戦略、③拠点確保戦略、④リーダシップ戦略
    図表12-2 (衰退期の)戦略ポートフォリオ X:需要領域の強み・弱み Y:衰退期に有利・不利の業界構造
    (X:横の軸の単位、Y:縦の軸の単位)

  • 年末年始こそ、重厚な古典に挑戦すべきと、戦略論の古典にチャレンジ。これがいざ読み始めてみると、思ったより読みやすく、一気に読了してしまった。

    その業界の魅力度を測るために業界構造を分析する「5つの力」という本書の中核となるコンセプトは今更語るまでもないが、いざ原典にあたって感じたのは、業界構造に影響を与える様々な力学に関する網羅性の高さと、その背後にある経済学的なロジックの説明度の高さである。それ故、刊行から35年以上経過した現代においても、多少の事例の古さはあれど、そのベースとなる理論の力は一切古びていないと感じる。

    そして、これを読むと確かにポーターは優れた経営学者であると同時に、優れた経済学者である(もちろん学位は経済学博士である)ということを再認識させられた。やはり古典は面白い、そして読むべき。

  • 経営の古典、名著である。ファイブフォースの本質的な考え方がよくわかった。40年経っても色褪せていない

  • 古典。初めて読んだ。主張の一つ一つについてかなり丁寧に、かつ淡々と説明する。読み物としては読みやすいものではない。他にもこんな感じで展開する本を読んだことがあるような…『子どもの誕生』か『メディア論』だったかな。
    でも5 Forcesについて理論と背景を知ることができるので、読んでおいてよかった(まだ理解し定着するには至ってない)。

  • 言わずと知れた経営戦略論の古典。めちゃくちゃ内容が濃く、古典といえど(本版は1995年なので25年前)、現代にも大いに有用な内容ばかりで大変勉強になった。定性的な内容ではあるものの、それぞれのケースにおいて事例を紹介しつつ説得的な理論を展開しており、最初から最後まで一読の価値のある本だと思った。
    経営学系の古典は初めて読んだが(厳密にいうと、コトラーの本は途中まで読んだ)、こんなにも面白いものかと痛感した。これを機に今後も他の経営学系の古典、あるいは名著を読んでいきたい。
    蛇足だが、昨今のビジネス書はこういうのに比べると圧倒的に内容が薄っぺらいなぁと思わざるを得ず、なんとも複雑な心境にもなった。。

  • 企業が採用するべき戦略として3つを挙げている
    1.コストリーダー
    2.差別化
    3.集中

    事例は流石に古いものの(チェーンソー業界とか)、理論は全く古びていない。今も昔も企業が生き残るためには、競争環境を分析し、自社の資源を把握し、最適な戦略を決定・実行することに尽きるのだと教えてくれる。

    何度も読み返したい本です。

  • 『星野リゾートの教科書』に取り上げられていたし、まあ一度くらい目を通してみるかと、意を決して読んでみた。
    この本を読むと星野社長の言っていた言葉にもうなずける。

    さすが原典、古典、名著。
    ポーターというと、なんとなく5つの脅威やコストリーダーシップ、集中、差別化などのフレームワーク的なことが浮かんでくるのだが、本書に記されているのはそんな表面的なことだけではない。

    企業経営上の戦略決定場面において、なされるべき分析・意思決定について考慮すべきことがらが微に入り細に渡って網羅されている。書かれた時代的には古いので、現代においてはもっと考慮しなければいけない点が多いのかもしれないが、本書に書かれていることを基本とするならば、まず基本を押さえるだけでも一苦労なのだということが実感できる。

    一回読んだだけでは全くもって嚥下できないほど濃密。
    2回、3回と読んでよく噛み砕く必要がある。
    そんな内容だった。

  • どの業界に勤める方でも、どの職種でも応用可能な戦略のメゾット。古典的な内容ではあるが、今でも汎用性の高い内容となっている。
    内容はやや製造業や大企業に寄った事例が多く、サービス業や中小企業の方は、事例を抽象化して自身の業界に落とし込む作業が一定発生する。

  • 競争の戦略

    競争要因
    新規参入業者、競争業者、買い手、供給業者、代替品

    互いに代替可能な製品を作っている会社の集団が業界

    ーーーbytedancdはアルゴを共有できるからプロダクトの参入がしやすい
    ーーーーー

    二章

    競争
    ーコストのリーダーシップ
    ー差別化

    ー集中

    3章 競走業者分析のフレームワーク




    事業レベルでの視点
    ー業績目標は? 目標間でのトレードオフは?
    ーリスクに対する態度は? そのバランスは?
    ー価値観や信条は?
    ー組織構造は?

    4章 マーケットシグナル

    予告により新製品を匂わせて他の会社の製品を買わせない


    7章   競争戦略

    専門性
    ブランド指向度 Appleとな
    プッシュかプルか
    品質
    流通
    技術のリーダーシップ
    垂直統合
    コスト面での地位
    サービス提供度
    価格政策

    親会社との関係
    国の政府との関係

  • 創刊30周年特別号

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