意思決定の理論と技法: 未来の可能性を最大化する

著者 :
  • ダイヤモンド社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478490235

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  • 著者の籠谷邦夫氏はディシジョンマインド社の代表。東大→三菱化学→スタンフォード→マッキンゼー?。
    意思決定に必要なスキルと物事の考え方を学ばせる、と謳われた本。

    感想。「意思決定」に関する書籍は初めて読んだが、面白かった。特に前半。後半は抽象的な学術的な記載ばかりで不満を持ったが、実践編は別の著書を読めとのこと。

    備忘録。
    ・意思決定(ディシジョン)と、結果(アウトカム)は分けて考える必要あり。ディシジョンはコントロール可能で、アウトカムは必ずしもそうではない。
    ・複数の有力な代替案の中からベストと思われるものを選らぶ。
    ・未来に関する情報に確実なものは何もない。一点読みで考えるのはNG。「全く見当がつかない筈はない、何がしかの見当はつく筈だ」のマインド。
    ・明確な価値判断の基準がなければ判断できない。
    ・現実は複雑すぎる。ビジョン(フレーム)は複雑な問題の迷路を通り抜けるのを案内してくれる地図のようなもの。ビジョンは必要不可欠なものであるが、それを現実そのものと混同するほど危険なこともまたない。
    ・あまりに狭いフレームでは、答えは正しいけど解いている問題が違う、といったことになりがち。
    ・各参加者が自分の立場や役割の観点からフレームを持ってしまい、全体を包含するような大きいフレームを持とうとしない、という失敗。
    ・「この検討が失敗するとしたらどのような場合か、それは何が原因か」という設問は時に有効。
    ・イシューレイジング。論点の抽出作業。よく知られた各フレームを使おう。
    ・「悪魔の申し子からの質問」。競争相手が自社をやっつけるにはどうするだろうか。
    ・極力定量的な情報で判断したい。

  • デシジョンマネジメントにおいて、「当たる・ たらない」 という次元の発想をするのか理解に苦しむ、とあるが、ついついそのような発想をしがち。そのような発想が先に来るから、意思決定すら出来ないのだと気づいた。「 関係者全体がより深く考え、質の高い意思決定を行い、納得したうえで進めたがゆえにトータルとしてはたいへんうまくいっているし、 そうなって当然」の部分は深く受け止めたい。
    一部難解だが、当書では、デシジョンクオリティというものをきちんと要素分解できていることが、全体理解の助けになっていたように思う。加えて大切そうな箇所が絵やチャートになっているので、ギリギリ迷子にならなかった。
    また本の構成として、まずサマリーをもってきて、それを上述する本文をもって来る形式は当書では正解だと思う。大変振り返りやすい。

  • 何を意思決定したのかを明確にする、サンクコストの概念など、いろいろと視野が広がった。分かりやすく読みやすい。

  • 「人事を尽くして天命を待つ」を正しく実践するために,人事を尽くす方法と,天命を待つ心構えを説いた本。手法と心構えの両方をバランスよく考える必要があると感じた。自分の仕事にどう落とし込むか考えながら,再読したい。

  • 良書だと思うが読み切れなかった。
    この本で学んだポイントは二つ。
    一つ。その時点での適確な意思決定を目標とし、その結果での賞罰はしてはならない。結果は自分達ではコントロールできない事象によって影響を受けるため。
    二つ。適確なフレームの設定と共有が大切。フレームとはビジョンと同意であり、なんの為にどこに向けて意思決定するかを規定する。
    気が向いたらまた読んで見よう。

  • ちょっとこれ!みんなでやろう!(笑)

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著者プロフィール

ディシジョンマインド社代表 ディシジョンアドバイザー
1978年東京大学大学院化学工学科修了、1984年スタンフォード大学大学院エンジニアリング・エコノミック・システムズ学科修了。
三菱化学、マッキンゼー、ATカーニーなどを経て独立。現在は、企業やビジネスマンの戦略スキルや意思決定力向上を支援するコンサルティング活動に力を入れている。スタンフォード大学、慶應義塾大学などにて講義。2010年-2011年には大阪府特別参与を務めた。

「2019年 『スタンフォードで学んだ 最強の意思決定』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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