新版 考える技術・書く技術 問題解決力を伸ばすピラミッド原則
- ダイヤモンド社 (1999年3月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478490273
感想・レビュー・書評
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ビジネスは、顧客の関心を喚起し、信頼を獲得、その結果としての契約を勝ち取り、顧客と長期関係の維持を目指す。
一連の業務遂行において、多くの文書、プレゼンテーション資料を作成し伝達しているはずである。
その中で、論理的ではない、具体的ではないなど叱責を受けた経験も多いだろう。また部下育成のためにどのように論理的な文書手法をもって指導すれば良いのだろうかと悩ませている人も多いはずである。
本書はそんな悩みを解決してくれる一助になる。
本書はグロービス「ロジカル・ライティング」コース同様に、
・論理的な妥当性
・説得力ある表現力
・相手の立場の理解
をコンセプトにデザインされている。
私にとって、特に役に立ったのは「自分の考えを練り上げる」訓練になることであった。
内容はコンサルタントの基本スキルレベルまで達しているため、一般ビジネスパーソンにとって理解するのは骨が折れるかもしれない。
しかし一読する価値がある良書である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
しっかり読むのは大変な一冊。
逆に言えば、エッセンスだけでも役に立つ一冊でもあります。
書くこと
考えること
問題解決
表現
にピラミッド構造が使える。
その方法について学べます。
とても詳細な解説となっています。
実際は、上記4つは繋がっています。
そのつながりも参考になりますね。
また、演繹的な理由づけ(ーーーはーーーである理由は三つある。一つ目は・・・・という感じの文章)について、著者が消極的なことも印象に残りました。
理由は中身がなく、退屈だからだそうです。
では、演繹的な理由づけではない、帰納法的理由づけとはどんなものなのか。
ぜひ参考にされてみてください。
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導入部の「状況(Situation)→複雑化(Complication)→疑問(Question)→答え(Answer)」という流れは説得的な文章を書く上で有用なフレームワークだと感じた。
たとえなどが全体的に難解であり、ワークブックなどで反復練習しないことには技術は身につかないと感じた。 -
書くことは読み手が知らないことをつたえること
結論ファーストで書くそれを後段でファクトベースで説明する。
ピリオドを恐れない
1ページャーの例
1.背景
2.課題点
3.対策
4.ゴール
6ページャー
1.サービスの定義と概要
2.予算見通し
3.スケジュール(黒字化するまでの目安など)
4.販売価格
5.想定顧客数
6.チーム編成
7.うまくいかなかった場合のバックアッププラン
8.財務情報
9.ROI(投資対効果)
プレスリリースに盛り込む内容
1.ヘッドライン
2.サブヘッドライン
3.商品概要・利点
4.解決する問題
5.解決方法
6.責任者の声
7.どれくらい簡単か
8.お客様の声
9.まとめ、補足
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コンサル推奨
・バーバラ・ミント HBS⇒マッキンゼー
【書く技術】
■なぜピラミッドか
相手が理解しやすい
■演繹法より帰納法がベター
演繹法はたいていの場合帰納法に変形できる
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状況⇒複雑化⇒疑問⇒答え
の順
【考える技術】
■行動の結果を述べる
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1より説得力のあるメッセージを提示する
2もっとプロフェッショナルな見栄えにする
3もっと短時間で提示する
【問題解決の技術】
問題定義⇒分析構造化⇒分析実施・解決策⇒ピラミッド化
【表現の技術】
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・演繹法
ルール→ケース→結果
・帰納法
ケース→結果→ルール
・不明推測法
結果→ルール→ケース
・チャールズ・ダーウィン
観察の結果を役立てようとするなら
ある見方にはっきり指示するものか
反対するもの
でなければならない。 -
インプットとアウトプットの両方を改善してくれる思考法の良書。
読み手が自然に理解出来る文章を書くために必要な考え方を知れる。
常に論理の飛躍がないかを検証しつつも、内容の重複を防いで密度の濃い文章を提供する。
社会人は勿論、論文を書く上で大学生の僕でも重宝している。 -
論理的に書くこと、考えることについて、ハーバードビジネススクール卒業後マッキンゼーに入社した著書による解説本
一言で言うと難しい
和訳がよくないのな、文章そのものなのか、一般人は一回では理解できず、何度か読んでそういうことか!となる -
仕事上、必要に駆られて再度精読。
その必要性とは、まさに監修者あとがきに書いてあるように、
・みんなが書き手、話し手の意図を把握しているかが疑問
・自分の考えを練り上げるという義務を果たし、読み手、聞き手に伝えられているか
であり、この難しさを日々痛感するため。
以前読んだ時には、翻訳のせいか読みにくい、頭に入ってこないと思ってた。
ただ、実務を行い、自分で考えを練る段階に入ると、
本書の適切さ、バイブルと言われる所以がわかる気がします。
まぁ何度も読む必要、価値がある本。
ただ訳はもっとどうにかできる気がするが…。