考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

制作 : Barbara Minto  山崎 康司 
  • ダイヤモンド社
3.78
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レビュー : 442
  • Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478490273

感想・レビュー・書評

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  • Situation:本書「考える技術・書く技術」は米国での初版が1973年で、ロジカルシンキングや論理的な文書作成のテキストとして評価が高く、この分野では古典となっている。1996年に改定され、書く技術、考える技術に加え、問題解決の技術を追補し、表現の技術と合わせて4部構成となっている。

    Complication:私自身が、論理的思考が極めて苦手であり、文書の作成能力も低いことを嘆いていたところ、コンサルをしている友人が本書をすすめてくれた。これによると、論理的思考も文書作成能力も、問題の根っこでは同じであるという。なるほど、考えたものを文書にするのだから、自分自身の考えが「論理的」に整理されていないと、それに導かれる文章もまた理解されにくいものになる。

    Question:著者であるバーバラ・ミントは、その解決法の原理・原則をピラミッド・プリンシプルと名付け、論理的な考え方やあるべき文書の組み立て方について明確にしている。では、その魅力的なピラミッド・プリンシプルとはどのようなものか?

    Answer:
    1.文書作成時のピラミッド・プリンシプルの基本について
    (1)ピラミッド・プリンシプルの利点
    聞き手や読み手は、頭の中で受け取った情報を関連付け整理しようとする。まず主要な情報(大きな考え)を受け取り、次にそれに根拠を与えるいくつかの情報を受け取ることができれば一番理解しやすい。ピラミッド型に考えや文章を構成することで、受け手の頭の中の作業を容易にし、理解しやすくする。
    (2)ピラミッド型の鉄則
      ①どのレベルでも、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること
      ②各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること
      ③各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序付けられていること
       4つの順序( )内、事例
       ・演繹の順序(大前提、小前提、結論)
       ・時間の順序(1番目、2番目、3番目)
       ・構造の順序(北から南、東から西、等)
       ・比較の順序(1番重要なもの、2番目に重要なもの、等など)
       これらが頭の中でできる分析活動のすべて(演繹的理由づけ、因果関係、各部分への分解、類別)
    (3)タテの関係
      ピラミッドの上部の考えは下部に存在する考えのグループを要約し、Q&Aの関係になっていること
    (4)ヨコの関係
      横に並んだ考えのグループは何らかの論理的な共通点をもってグループ化されていること
      下位にグループ化されたものは、上位の疑問に、帰納的論理か演繹的論理で答えていること
    (5)文書作成時の導入部について
      ①導入部において、読み手がいだく関心に答えを与えるためのストーリー性をもたせること
      ②そのために状況(S)、複雑化(C)、疑問(Q)の順序で展開し、本文で、答え(A)を与えること

    2.考える技術について
    (1)実戦的考えのプロセスは以下の2つ
      ①考えのグループを構成しているロジックの枠組みを見つけ、それをロジックの順序に書き表す
       3つの分析活動 ( )内、作業時の注意点
       ・時間の順序:結果の原因を特定(因果関係の間違いを防ぐためにはイメージ化が有効)
       ・構造の順序:全体を部分に分ける(全体を部分に分ける際には、MECEに留意)
       ・度合いの順序:類似性で分類(大雑把に分類してから批判的に再検討する) 
      ②混乱した考えの中から本質的な考えを抜き出す(帰納法的な要約を見つけること)
       ・グループ内の考えを要約することは、考えるプロセスを完成させる
       ・帰納的グループを要約することは、一連の行動の結果を述べるか、推測される結論を導く
       ・行動の考えは最終成果が分かるように記述する

    3.問題解決について
    (1)問題を定義する
       望ましくない結果(現状)を明らかにし、望ましい結果(目標)を具体化し、差を明確にする 
    (2)問題分析を構造化する
      ①データを収集する前に問題分析を構造化する(でないと膨大なデータを集めて効率が悪化する)
      ②診断フレームワークを用いて、問題分野の詳細構造を明らかにする
       ・構造を図式化する(フロー図から改善効果の高いプロセスポイントを探る)
       ・因果関係をたどる(財務やタスクの構造、問題を伴う活動のプロセスから探る)
       ・想定可能な原因を分類する(原因の仮説や、選択肢構造、決定の連鎖を図式化して探る)
      ③ロジックツリーを用いて問題解決に向けた複数の選択肢を検討する
       ・可能性のある解決案をMECEスタイルで系統立て論理的に細分化する

    以上、勉強したようにまとめようとはしたものの、まだ自分しかわからないものになっている。
    文書作成や問題解決、物事を考える際には、ピラミッド・プリンシプルに立ち返ってブラッシュアップしていきたい。

  • 2013年8月31日以来 2度目の読了

  • この本は内定者時代に会社から配布され、当時読み進めてみたものの、あまりに難しくて長らく封印していた、、(笑)

    ずーっと読みたいと思いつつ触手が伸びなかったが、
    コンサルタントとして苦労してきた4年近い経験と維持で、今回は無事読了。

  • 「状況 →複雑化→疑問→答え」の順に説明すると、理解者が増える不思議

    人生の50冊 クリエイティブ・ライフ編 ベスト2

    人に説明するための文章術・ピラミッド理論の伝説の指南書。
    グローバル市場で戦うためには、この伝達ノウハウを取得しなければいけないだろう。
    短時間で報告し、課題を共有し、解決策を選択する方法はこれからの正解のない混迷の時代には必須のスキルになるはずだ。

  • とてもよかった。論点の整理の仕方や、書き方など非常に分かりやすくまとめられている。購入して、繰り返し読もうと思った。

  • ピラミッドという概念を導入するだけで、こんなに人に「伝わる」ものが出来上がるなんて。ただこれはあくまでコンサルタントをはじめとする人たちのビジネス文書の作り方であって、そのまま、われわれの仕事に導入するには無理があるだろう。しかしそれは十分可能であることを教えてくれただけでも、読んだ価値はあった。めからたくさんのうろこが落ちた良書でした。

  •  考えること、それを分かりやすく文章にすること。その課題解決を丁寧に書いた一冊。コンサルティング会社特有のものではなく、普段の生活・仕事でも当たり前にできる人とできない人で最も差がつくポイントだ。個人的には感性タイプなのでロジックゼロ。故にこういう本で勉強しないといけないんだよなあ。
     まとめてみれば大したことないし、普段も当たり前のようにやっているやっている。
     ピラミッドの鉄則「どのレベルであれあるメッセージはその下位グループ群のメッセージを要約したもの、各グループの内のメッセージは同じ種類、論理的な順番で配置されていなければならない」
     内部構造は「メッセージは縦方向(横方向)に関連性を持つ。頂上ポイントは読み手の疑問に答える。導入部分は読み手に疑問を思い出させる」
    ピラミッド構造は「主題を明らかにして、疑問が何か、答えが何か、状況から複雑化の過程で疑問が導かれるか、答えが妥当かチェックする」
     問題は「理想と現実(状況)のギャップにある」

  • ちょっと紹介するのが恥ずかしいぐらい、定番中の定番です。
    コンサルタントに限らず、多くのビジネスカテゴリーのプロフェッショナルにとって必読の書です。
    また、奥が深い本でもありますので、いつでも何度でも紐解けるよう、常にデスクの傍らに置いておくといいでしょう。
    内容紹介については、AMAZONはじめネットにあふれていますのでそちらに譲るとして、ここではこの本「使い方」についてのアドバイスを一言。
    この本は、実践面を重視して書かれているためHow toに溢れていますが、そのHow toの表面を真似るのではなく、その裏にあるWhat, Whyを読み解く心積もりで読むといいでしょう。
    そうしてこそ初めて、ミントさんのいう「書く技術・考える技術」を肉体化できると思います。

  •  タイトルの通り、ビジネスにおける「考える技術」「書く技術」を具体例を交えながら説いてくれる。職種を問わず、すべての仕事に共通するベーススキルを底上げしてくれる一冊。
     私の場合はエンジニアという仕事柄、人に説明するための文書を書いたり、ユーザー分析をおこなってMAUを上げるための施策を打ったりということがよくあるのだが、本書の考え方は重要な道標となってくれそうだ。
     個人的に最も印象に残ったのは、「文書は読み手がまだ知らないことを伝えるために書かれる」という本書の大前提。読み手が知りたいことはなにか/書き手である私が伝えたいことはなにか。それを考えて書くだけでも、「書く技術」は格段に上がるであろうと感じた。

  • 読書メーターからの引っ越し

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