なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478600535

感想・レビュー・書評

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  • 藤沢数希さんの本は2冊目。すごい頭のいい人から世界や日本はこんな風に見えてるんだなあ、と思った。学術的に新しいところは無いらしいけど学術的とは無縁の私には面白い本だった。何度か繰り返し読みたい。

  • 第1章 マネーの世界はワンダーランドだ
    第2章 投資とはどういうゲームなのか?
    第3章 株価とは何か?
    第4章 投資は運か実力か?
    第5章 現代ポートフォリオ理論のシュールな結論
    第6章 それでも投資したい人のために

    市場が完全に合理性を持っていたら、優秀な金融マンがそれを調整するため、平均値以上にはいかない

  •  初心者のわたしに投資をわかりやすく教えてくれた1冊。プロが血の滲む努力で市場が効率化している。少ない儲けなら自己投資して出世を目指す方が良い。将来の予測は不可能である。
     まじめに働くのが一番で自己投資が最適かなと思いました。

  • 著者の皮肉屋というか、辛口な口調が面白かった。
    この感じが苦手な人もいると思うが、自分にはものすごくハマった。

    難しくて?となる部分もあったので、忘れた頃にもう一度読み返したい。
    というか、定期的に読み返したい。

    大切な投資の基礎、お金の基礎を教えてくれる本でした。

    最後のフローチャートは身も蓋もない!

  • 古い本ではあるが、とても勉強になった。

    アクティブファンドはインデックスファンドやサルが出鱈目に選んだ投資に負けるということは知っていたが、その根拠である効率的市場仮説というものを知った。

    優秀なファンドマネージャーが市場の歪みを見つけて儲けようとしても、それはすぐさま知れ渡り、市場は効率化する。つまり自分で自分の首をしめている状態だそうだ。

    結局、やるならインデックスファンドを買ってパッシブ運用を行うという結論は、他の一般的な投資本と変わりない。

    著者の皮肉な語り口も良い。

  • 2021年34冊目。満足度★★★★☆ 2006年12月出版。昔、図書館で借りて読んで面白かった記憶があったので、今回中古本を手に入れ再読。参考文献にも出てくる橘玲氏と似た感じだし、二番煎じだという評価もあるが、相応に楽しめる投資本となっている。編集は後にnoteとcakesを運営する会社の代表となった加藤貞顕氏。もしドラの編者者としても有名ですね。

  • 投資本を色々読みましたが、個人の資産形成を考えるにはこの本だけでいいのでは。

    効率的市場仮説を突き詰めることによるインデックス投資の優位性を明らかにしてくれており、他の投資本では過去を見てインデックス投資を肯定するものが多いように思うが、この本ではインデックス最強論が将来的にも続くことを示唆している。

    DCFについてもいろいろと本やネットで読んでいましたが、この本が最もわかりやすかったように思う。

  • ファイナンシャルインテリジェンス(お金の知識)
    が低い人が世の中に溢れている為、お金が周り周り経済が回っていく。少しでも賢く生きればお金持ちになる確率は高まっていく。そして株価の変動はエリート達の血の滲む努力によって効率化されている()そこで戦うには運で勝つこともあるが、勝率は半々の為、元手がないならまずしないほうがいい。
    効率化された市場の原理の中での最適解は数々の経済学者のファイナンス理論で出たインデックス投資(市場の平均)に従った分散投資だけであると。

  • 個人的に藤沢数希さんのTwitterやNOTEなどを興味深く拝読していたのと、株をはじめとする資産運用を行っていたことから、ノウハウを得るために通読。当初の目的だった資産の最大化に関する話から金融や株式会社の歴史まで、幅広く勉強になった。

    (1)資産の最大化のために(結論)
    ・資産=①収入-②支出+③金利×貯蓄
    →いかに①と③を上げて、②を抑えるかがカギ。
    ・確実に儲かる方法は存在しない。
    ・プロの投資家の運用成績は、インデックスよりも悪い
    →LTCMというノーベル経済学者集団のファンドでさえ、破綻している。
    →市場での主なプレイヤーはプロの投資家。彼らが売買を繰り広げていることで、株価が適正に保たれ、結果的に平均的な運用成績になる。
    ※プロがいなくなると、適正な株価が保たれなくなる。
    →ファンダメンタルズやテクニカル要因もすぐに株価に反映される。
    →株価が動くのは、誰も知らない新しいニュースのときだけ。それらはどうなるかわからないから、結局ギャンブルになる。(デイトレも意味ない)
    ・素人は、あれこれ考えず、なるべく安い手数料と信託報酬で購入して後は何もしないのが一番。
    ・アンテナを張って、常に何が伸びるかを考え、波が来た時にその波に乗る。
    →本屋にノウハウ本が並んでいるころにはもう儲からない商売。
    →能力開発する分野を見極め、自己啓発に勤しむこと。(ここが一番難しい)

    (2)クレジットカードについて
    ・クレカの一括支払は1カ月分借金をしている状態。利子の分だけ確実に得をしている(現在価値)
    ・ゴールドカードの価値はシグナリング効果(異性からもてる)

    (3)住宅ローンについて
    ・5%利子の35年ローンだと、6,000万のうち半分近くが利子
    →投資などせずに一日でも早く返済したほうがよい。

    (4)債権について
    -ゼロクーポン債(割引債)…途中の利払いがないもの
    -利付債…毎年利払いが発生するもの

    (5)金融業の歴史
    ・ベニスの商人や時代劇の越後屋(三越の前身)など、金融業は悪役の歴史
    ・GS等の外資系投資銀行も被差別民族だったユダヤ人が創業したもの

    (6)株式会社の歴史
    ・15~17世紀は大航海時代。
     →ヨーロッパが新大陸を発見した愛とロマンの時代。
     →先住民にとっては破壊と略奪、殺戮の時代
     →航海する船は多大なコストを要することから、そのリスクヘッジのために「東インド会社」が設立された。

  • 一部抜粋







    投資とはつまるところ、リスクと期待リターンを考えて、意志決定するプロセス

    インデックスファンドに1年間投資して正規分布でリスクの形をかくと

    期待リターンが5%、マイナス15%からプラス25%に約66%の確率でリターンが実現、15%以上の損失、25%以上の利益になる確率が1/6 といったイメージ。
    このような実現リターンのブレをファイナンス用語でボラリティと呼ばれる。

    株式の期待リターンは安全資産である国債利回りよりも3%から6%くらい高いといわれる。

    株を買うということは、簡単にいうと、その会社の将来の利益の分け前をもらう権利を買うということ。株式投資のプロは、会社が将来上げる利益の総額を予測し、そこからさまざまなリスクを勘案して、理論株価を計算する。

    金利というのは、今日のお金の価値と将来のお金の価値を結びつける定数。
    金利は相手が信用できるほど下がり、信用できないほど上がる。
    金利が10%だとすると、現在100万将来は110万でそれらは同じ価値。つまり、遠いしょうらいになるほど、お金の価値は小さくなる。(将来のほうが不確実性が高まるため)
    金利を将来価値を現在価値に割り引くパラメタと考えると、このパラメタこそディスカウント・レートである。(DCFモデル)

    売上高は実際に商品がどれだけ売れたか、そこから商品を作るのに要した原材料費などの原価を引くと粗利、その後従業員の給料など人件費をひいて営業利益、そこから債権者に払う利息を引いて税引き前利益、最後に国にピンハネ(税金)されて、最終的な利益(当期利益、純利益)となる。原則的には、この利益はすべて株主のもの。日本の企業では経営者が使う当てのないお金を企業内部にため込む傾向があるが、そのため込まれている現金ももちろん株主のもの。最終利益を配当として直接株主に返すか、会社のさらなる成長のために設備投資に回すか、M&Aによる他の会社の買収資金にするかは、本来株主の利益のために決定するべきこと。

    外国株85日本株15外国国債50日本国債0

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著者プロフィール

金融日記管理人。恋愛工学メルマガ発行。

「2017年 『ぼくは愛を証明しようと思う。(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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