天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方

  • ダイヤモンド社
3.14
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本棚登録 : 380
感想 : 47
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478630877

作品紹介・あらすじ

アメリカの人気数学者が、株式投資で大失敗。その体験に基づいて、あらゆる投資理論を実にわかりやすく解説。他に類のない投資理論の超入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 天才数学者「なのに」株で大損している著者は、なかなか魅力的です。頭がよくても「相場で勝つ」ことは難しいようです。

  • 世の中には株式投資についての本がそれこそ掃いて捨てるほど(「吐いちゃダメよ)ある。やれ10万円を100万円にするだ3年で1千万円だと景気のいい言葉が踊ってるが、そんなものを信じてるうちは絶対に投資では成功しない。
    だいたい、オレの持論は「成功した人間の話より失敗した人間の話の方がよっぽど為になる」だ。

    その点、数学者が株式投資について語るというのはただの成功者の自慢話よりよっぽど為になる。投資と数学が切っても切れない関係であることは周知の事実で、現に機関投資家は非常に高度な数学を駆使して利益を得ている。数学者の視点で株式投資を語ってくれるのは、オレのような理系の投資家にとってはとても面白い。

    しかし、それだけだとせいぜいが「あらゆる投資法は統計的には無意味だ」「株価の予想は数学的には不可能」などという客観的ではあるけれど冷酷で面白みのない結論を聞かされて、読者は「はあそうですか、お説ごもっとも。」とうなだれて終わるだけだろう。

    この本も、基本的には投資を数学的に考察するところから始まり、さまざまな投資法の分析や投資家の非合理性について分かりやすく丁寧に解説している。これはこれで勉強になる。
    しかし、それだけだと面白いとは言えないのは上で書いた通りだ。

    著者のパウロスは、実際に自分がエンロンの株を大量に購入し、例のエンロン事件で大損した。数学者であるはずの彼が、エンロン株に関しては全く合理的な行動ができずに失敗したという経験がこの本をぐんと面白くしている。数学的な説明を滔々と述べたあと、最後の一文で「そんなことは分かってたはずなんだけど…」とため息をつく。個人の投資家がいかに合理的に行動していないかを冷静に示したあと、「まったく人のことは言えないさ…」と自己嫌悪に陥る。このギャップが、この本をただの勉強本でない「読ませる本」にしている。訳も上手い。

    ということで、理系の投資家にはぜひ読んで欲しい一冊である。

  • 出版年が古いせいか少し時代錯誤を感じながら読了。
    ガッツリと投資について学ぶような書籍ではないが、どのレベルになっても大切なものは変わらないのだと感じた。

  • まだ読んでないけど、読みたいと思ったきっかけメモ。

    天才数学者といえば、アイザック・ニュートンは南海泡沫事件の株価暴落で大損してたよな。
    曰く「天体の運動を測定することはできるが、人間の愚かな心理を測定することはできない」とか。

    そして作者である数学者も株で大失敗してる…。

    失敗だらけの数学的思考、果たしてどれだけ株に有効なのか?気になるので読みたい。

    そういえば、映画「いつだって、やめられる」でも、元数学者が数学理論を元にギャンブラーとしてやっていこうとしては大失敗してたな。「絶対にこの通りになるはずなんだ!私の理論は正しい!」って言ってるけど実は卓の全員がグルになっててカモにされてるので、理論の前提条件が違っているよっていう。


    数学者、数学の原理と美しい理論にプライドを持っているだけに、現実世界の乱数についていけなそう。

  • ワールド・コム株で大損失を出した著者のグチが何度も出てきてうっとおしい。

    いくつかのテーマは分かりにくかったが理解しておけば株式投資に役立つと思う。

    ただ欧米の本は冗長で、本当はもっと薄い本で読めたはず。
    ポイントだけまとめた版の本を出せば売れるのではないだろうか?(笑)

    株を真剣に学ぶための本ではなく、普段株を真面目に勉強する人が息抜きに読むための本。

  • 38091

  • リーマンショックで株が激安になり、「はじめるのなら今だ」と思い、昨年末から株の口座を開いた。それから2ヶ月、勉強がてらチョコチョコと買ったり売ったりしてみた。そこで分かったのは、平均株価は一日に数%も動くことである。そのアドホックな動きに翻弄されながら、これを数学でモデル化し、予想することを考えている経済学者は、このような動きをどのように考えているのだろうかという疑問が沸いてきた。 このようなシチュエーションの人にお勧めしたい一冊である。本書は、如何に株の価格が予想しがたいか、また予想できたとしても、そのこと自体が結果に影響を与えるという無限ループの発生を避けがたいか、などジョークを解説してくれる。ゲーム理論に興味のある人も面白く読めるのではないかと思う。

  • 数字オンチのための、とうたってあるが、なかなか難しい。心理的要因が大きいので市場の動きが予測できなくなるとか、小さな変動がとても大きな変動につながるとか、なるほどな〜とは思うけど。自身がワールドコムの株で失敗した話は面白いけどね。

  • じっくり読めれば面白いのかも。

  • 著者が株で幾ら損したか知らないけど、それにしても恨み節的な文章が多かった。
    洋書あるあるだけど、とにかくいちいち抽象的で「で、言いたいことは何なの?」突っ込みたくなる場面多々。
    内容も、今まで数学と株を結びつけた本を何冊か読んできたけどほんと表面だけを剥いだように薄かった。
    ただ、ほんの数行いままで見た事もないような手法を紹介しておりこれが有効だったら本書はすごく素晴らしい本かも。

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