だれも寝てはならぬ (Kids’Night In)

著者 : ガース・ニクス マーガレット・マーヒー

• ダイヤモンド社 (2006年1月20日発売)

感想・レビュー・書評

[もんがらかわはぎ@読書垢 児童書ホラー強化中さんの感想 · 2020年9月22日]

子供のための怖い話、不気味な話、愉快な話、考えさせられる話が１７人の作家によって綴られた短編集。 訳が分かりやすく、非常に読みやすい。鬼気迫る戦争の話はリアルでとても、考えさせられる。児童書の棚より。戦争で困っている子供に向けチャリティーのために17人の作家が集い作成した一冊。アンソロジー？競合作品集？前半は幽霊や不思議な家具などのファンタジー色の強い作品、後半はコミカルで楽しい作品を中心にしていた。どちらの作品群もぞっとしたり、くすくす笑ったり、戦争について考えさせられたりした。いろいろなジャンルの話を少しずつ読めるので、一冊を通してとても、楽しめた印象。大笑いしたのは、「自伝のためのメモ」。この作品に出てくる作家のボケっぷりとその子供たちの冷静さと憐愍を含んだツッコミが逸材。戦争の話は二話あるが「カルロスへ」の方が戦争へ赴いた者の悲しくも、それでも誇りと勇気を持って戦った姿に胸を打たれた。(しかし、戦争がなければこのような手紙も必要ないのだと思うとやりきれない) 子供向けの本という取り扱いだが、十分に大人も楽しめる。

[fumikonaitoさんの感想 · 2019年3月19日]

共訳。

[如月久美子さんの感想 · 2016年8月28日]

　YA向けのちょっと怖い系話アンソロジー。
　色々な作者が書いてるんで、好みの作品もあれば、そうでないのもあるだろうけど、ちょっとぞわっとするのに読むにはいいかな。

[inarixさんの感想 · 2013年7月20日]

昔、我々の祖先が、空の海を信じていた時代があった。雨は、ふくれあがった雲の隙間からもれてくる、空の海のしずく。鳥たちは、空の海に泳ぐ魚。そして、空の海にも船が行きかい、空の男や空の娘たちが乗っている、と。

13世紀のフランスで書かれた小品『空の船』ほか、生け贄の生皮を着た姿で表される古代アステカの、豊饒をつかさどるシペ・トテック──“皮を剥がれたわれらが神”の幻視『アンダー・ザ・スキン』、フォークランド紛争で戦死した父から、10歳の誕生日を迎える息子へ遺された手紙に綴られる無限の愛を描く『カルロスへ』など、ファンタジーやヤングアダルト、児童書で人気の作家17人によるアンソロジー。

ダレン・シャンなどの作品が収録された姉妹編『今夜はだれも眠れない』とともに、収益の一部が戦争のために困窮する子供たちを助けるチャリティ〈WAR CHILD〉の資金となります。小学校高学年から。

[みるくらってさんの感想 · 2011年6月20日]

１７人の作家による、恐怖風味の短編集。
外国の作家らしく独自のユーモアが効いていて面白かったです。お気に入りは「ぽた、ぽた、ぽた」。「ぼく」の「おばあちゃん」はどうして水の滴る音を嫌悪するのでしょうか。純粋な怖さを求める方におすすめです。

[tanakaemusiさんの感想 · 2011年4月9日]

海外作家による珠玉の短編集。お気に入りはモーリス・グライツマンの「自伝のためのメモ」こんなパパがいたら楽しそう！

[もえさんの感想 · 2007年12月1日]

怖かったです。

[オルさんの感想 · 2007年11月8日]

ヤング向け短編アンソロジー。前半は怪奇譚中心、後半は奇妙な味わいのものから、じん、と胸に染みるものまでバラエティーに富んでます。ある種の物語を読みなれている人には、すぐに「種」がわかってしまうものもいくつかありますが、全体を通して小気味よく楽しく読めました。とくに『うさぎのチャーリー』と『カルロスへ』が好みでした。

[chappieさんの感想 · 2007年5月22日]

思ったより怖かった…。さすがですね。マーヒー久しぶりに読んだけど相変わらずのスタイルで懐かしかった。こわいけどくすり、とじわじわさむい、不思議な話、のバランスが取れてて一冊でおなかいっぱい。ファンタジーとか、他のジャンルでもやってくれないかな。

[sweetcakeさんの感想 · 2007年5月9日]

ヤングアダルトのスター作家が、戦争で困っている世界の子どもたちへのチャリティのため夢の集結。大人も子ども夢中になる、今夜は眠れない珠玉の短編集。『今夜はだれも眠れない』の姉妹編。