黒幕―昭和闇の支配者〈1巻〉 (だいわ文庫) (だいわ文庫 H 16-1 昭和闇の支配者 1巻)

著者 :
  • 大和書房
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479300182

感想・レビュー・書評

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  • 大下英治という名前は随分前から知ってるのに一冊も読んだことないなあ…と気づいたので、児玉誉士夫を描いた本書を読んでみたのだけれど、なんなんだろうか、ひじょーに読みづらい。

    大筋を知るには十分すぎるし、児玉誉士夫がどんな人だったのかもわかる。
    なのに、真剣に文字を追い始めた途端、よくわからない箇所がポコポコ現れる。
    然るべき接続詞が足りないのが一番の原因で、だから文章が真っ直ぐ流れないというか、数行ずつ書いた文章をツギハギしたように感じるというか、とにかくテンポが悪い。
    加えて、大きな金が動いたりするような肝心なところに限って、「いつ」「どこで」「誰が」「誰に」のどれかが抜けていたりするから、そのせいで、よくよく読むといろんな意味に取れたりもして、読み込めば読み込むほど画が見えなくなる。

    相性が悪いんだろうか。
    それとも俺の読解力が足りないだけだろうか。
    (多分両方)

  • 児玉は福島出身で東北出身者は差別されていたから、それで成り上がれたのだろう。スピリッツがすごい。
    笹川は自らの意志で巣鴨プリズンに入る。
    力道山は出自をずっと隠していた。今では誰でも北朝鮮出身であることは知っているが、誰にも言わなかった。辛かっただろうな。

  • 今まで様々な本で幾度となく名前を見てきた「右翼の大立て者」「最後のフィクサー」についての本。
    戦中から終戦直後の資料については乏しかったと思われ、児玉機関前後の人脈形成についての記載が浅くて物足りなかったけど、桁外れに巨大な人物なので、ある一面だけであっても面白いのは確実だ。
    この人が構築した闇の人脈が今の社会に生きていることも事実だろう。ナベツネは言わずもがなだけど、名だたる企業も非課税の献金を行っていたわけで。ロッキード事件以外に関係が囁かれる経済事件の多いこと。
    多くの小説に影響を与えた人物なので、小説しか読まない人も面白く読めるかと思う。ただし、政治に諦めを抱いていることが読者の前提条件だけど。

  • 横井英樹に続き、読破!。
    昭和の大物:児玉誉志夫の伝記ものでした。

    こういう本を読んでいると、戦前、戦後で
    わけるとはナンセンスだな〜と思います。

    ビジネスプランとかよりもビジネス=交渉場での
    駆け引きやねらい、真心が大事だと思わされる
    本です。

  • 購入者:山口(2009.12.9)
    児玉氏についてなんとなく知っていたのですが、興味があったので読んでみました。ひとつひとつの事件についてもう少し詳しく書いてほしかったです。

  • 後半ダレた。

  • 内容は面白いが、事実の羅列が多くエンタテイメント性には乏しい。

  • 週刊文春の元記者であるジャーナリスト大下氏のドキュメンタリーシリーズ。
    第1巻は児玉誉士夫がテーマです。児玉誉士夫は右翼の大物で、戦中に軍事物資の調達にあたる児玉機関で活躍し、A級戦犯となるも釈放、戦後に鳩山一郎を中心とした党人派を支援し、自由党の創設を金銭面でバックアップ。その後フィクサーとして君臨するも、最終的にはロッキード事件で起訴された人物です。(詳細は<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%90%E7%8E%89%E8%AA%89%E5%A3%AB%E5%A4%AB" target="_blank">wiki</a>参照)<br><br>

    基本的に時系列で児玉氏の活躍を記述していますが、文章構成が冗長、少しくどいです。取材量・参考文献量が多く、初出の人物や事件についてひとつひとつ丁寧に説明しているため、この時代の背景について断片的に多くの情報を掴むことができるという意味ではいいのですが、小説的なドキュメント物(高杉良など)と比較するとエンターテイメント性には欠けます。<br><br>
    この「昭和闇の支配者」シリーズは2巻、3巻も読んだのですが、後の方が文章が洗練されてきますし、面白いシリーズなのです。
    社会の暗部に興味がある人、政治に興味がある人にはお勧めです。厚さの割りにさくっと読めます。

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著者プロフィール

1944 年6月7日、広島県に生まれる。1968 年3月、広島大学文学部仏文科卒業。1970 年、『週刊文春』の記者となる。記者時代『小説電通』(徳間文庫)を発表し、作家としてデビュー。さらに月刊『文藝春秋』に発表した『三越の女帝・竹久みちの野望と金脈』が反響を呼び、岡田社長退陣のきっかけとなった。1983 年、週刊文春を離れ、作家として政財官界から経済、芸能、犯罪まで幅広いジャンルで創作活動をつづけている。
著書は、「十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊」「美空ひばり・時代を歌う」(以上、新潮社)、「闘争! 角栄学校」(講談社)、「トップ屋魂 首輪のない猟犬」(イースト・プレス)など400 冊以上にのぼる。
近著に、「田中角栄秘録」「官房長官秘録」「小泉純一郎・進次郎秘録」「清和会秘録」(イースト・プレス)、「映画女優 吉永小百合」(朝日新聞出版)など。

「2016年 『田中角栄の酒 「喜びの酒」「悲しみの酒」「怒りの酒」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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