孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
4.02
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本棚登録 : 1201
レビュー : 121
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479303251

作品紹介・あらすじ

「ニセモノの孤独」を知る、「根拠がない」から始めよう、つらくなったら、誰かに何かをあげる、あなたを支えるものを作る―人気演出家が綴る「ひとり」を生きるための練習帳。

感想・レビュー・書評

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  • 良い本です。

    出先で読んでいたのですが、いろいろ想うことがあり
    、泣けてきて困りました。

    誰しもかかえる『孤独』と『不安』
    それらと上手に付き合うために、『孤独』や『不安』の正体をひもとき、「ひとり」でちゃんと生きられるように。死なないように。これからの人生のために。

    最近話題の『ともだち幻想』とこの本をセットで、中高生ぐらいから読んでみてほしい。

  • 他者との付き合い方。周りが「こうだ、ああだ」は疲れます。同調圧にも疲れた方にうってつけ。群れるとか同調圧が嫌いな私はいたるところで頷けるところあったけど、丁寧に書かれていて、大変勉強になりました。「他者」「他人」の違い、だれかに何かをあげる、とか、孤独の種類とか、なかなかすっと入っていけました。孤独と不安の問題ですが、人間の本質やら、行動心理、いろいろ見えてきます。対人関係のも、何もかも突き詰めてゆくと不安なのなのかな。いろんな方に読んで欲しいものです。

  • 孤独であるとき、不安になったとき、どうやって心を落ち着かせていこうか?という一冊。
    もちろん著者の経験に依っているので、どこまで参考になるの?という側面はあるも、誠実な内容だと思った。
    解決策のあるトラブルは必ずしも悪ではないけど、不安にばかりなるのは悪。

    自分のことを考えるのをやめれば空気は読めるよ、というのは良い言葉かもしれない。
    読んだときの心理状況次第で、感想は変わるでしょう。すごくなにか楽になったわけではないけれど、印象的な言葉はいくつかあったから、また開けるようにしておこうと思います。

  • 後ろ向きの不安と前向きの不安,ニセモノの孤独と本当の孤独を対比し,人としての成長をもたらす後者に触れる・曝される環境や心構えを持つようにすることを勧めている.生きていく以上不安や孤独は絶えないものであり,そういった状況の中で,ありたい自分像だけを膨張させて,ただ前進しないまま悩み続けたり,依存関係やインターネット上の関係,新興宗教といった手っ取り早い解消にすがりつこうとしたりするのではなく,自分個人として今何ができるのか,今何をしたいと思っているのか,徹底して向き合うことが必要であるとする.ただそればかりではなく,不安や予想される悪い結果への可能性は所与のものとして割り切って考え,ひとまずやってみるという態度をとることも必要と説いている.今の私の場合は状況だけで見ると比較的孤独な状態ではあるが,ここでいう本物の孤独下にあるかはやや微妙だなと思った.ただ,どちらかというと考えるために一人になるよりは,まずやってみるという方に進んだほうが,少なくとも今の自分にとっては適切に思えた.

  •  学校で、大人が「友だちを大切に」とか「一人はみんなのためにみんなは一人のために」とかいうとき、その生徒一人一人のために言ってる言葉なんかじゃなくて、クラスとしてのまとまりを作ることで、管理しやすくするためじゃん、と感じることが多い。
     いつも一人でいることより、いつも誰かと一緒にいることしかできないほうが、ずっと苦しい。
     一人でいることのしなやかな強さと、背中合わせの孤独を知っている人が、それを言語化してくれてる本。
     一人でリラックスできる自分でいたいと思っていて、それでも張り付いた不安にまとわりつかれるときに、つっかえ棒になってくれるような本。

    • ロニコさん
      中学の国語の教科書に、読書の世界を広げる本として紹介されています。どんな本なのだろうかと思っていたので、参考になりました。
      中学の国語の教科書に、読書の世界を広げる本として紹介されています。どんな本なのだろうかと思っていたので、参考になりました。
      2018/05/19
    • nohohon08739さん
      コメントをありがとうございます。中学生の何倍も生きてる私にも響く本でした。中学生のころの自分にも、10年後の自分にも、きっとそれぞれ異なる響...
      コメントをありがとうございます。中学生の何倍も生きてる私にも響く本でした。中学生のころの自分にも、10年後の自分にも、きっとそれぞれ異なる響きかたをするんじゃないかなと思います。コップの水の量で響きが異なるみたいに。
      この本が必要かもと思う人の手の届くところに、この本を置けたらいいなと思います。
      2018/05/21
  • もっと若い頃、一人になるのが怖かったのは、この本に書いてある通り一人でいることは惨めであるという呪いをかけていたからというのにしっくりきた。年齢を重ねて本当に心が落ち着く友人ができ、自分の趣味をある程度自分で選びながらできるようになって、その呪いはほぼ完全にとけた。けど、中学生の自分に読ませてあげたかったな。

    また、何もすることがないような何もないところに一人である程度時間を過ごしたとき、突然自分の心の奥底のやりたいことやりたくないことが思い浮かんでくると書いてあり、なんだか分かるような気がした。
    一人で何を考えようとも決めずにぼーっと外を見ていると急に考えが湧き出てきて溢れそうな時がある。
    本当の孤独と付き合える人生でありたい。

  • 本屋で偶然見つけて購入した本。
    良い本に巡り会えて良かった。
    もっと若いうちにこの本に出会いたかった。
    とても大事な事が分かりやすく書かれてます。

    著者ならではの視点、なるほどそうだったのか!
    と思わされる所が多く、とてもすとんと腑に落ちました。

    そーいえば、子供が学校行きだしたら、友達出来た?って何も考えずに子供に聞いてたよな。。
    反省

    著者の本は初めて読みましたが、他の作品も読んでみようと思います。

    この本は子供にも読ませようと思いました。
    今苦しんでいる人は是非読んで下さい。おススメです。

  • 昨年2015年に舞台「ベターハーフ」の千秋楽を観に行き、ロビーで鴻上さんにお会いして握手していただいた後に買ったサイン本。孤独や不安を持っていたわけでもなく、むしろひとり〇〇できる方だけど(舞台も1人で観に行った)、手にしたのがこの本だった。作者曰く、「本物の孤独」と「ニセモノの孤独」、「前向きの不安」と「後ろ向きの不安」があるという。私の心に一番響いたのは「自分の想像力が自分を一番傷つける」の章。まだまだ未熟な人間だから、時々苦しくなるけど、"死なないように"このまま生きていきたい。またいつか読む。

  • 鴻上さんは、とても柔らかな感じでいて、時に鋭い冷徹な目をしているなぁと感じる時があります。だからこそ、演出家なんぞ出来るのかなとも。
    人間というもの世間というものをかなり、冷静に見つめた上でのエッセイです。とても為になります。

  • NHKスイッチインタビューの「鴻上尚史×ブレイディみかこ」回を見て、気になり手に取る。

    押し付けがましくなく、けれどきっぱり。
    そして優しい。
    著者の語り口が真っ直ぐ届くので、
    惹きつけられて読んだ。

    本物の孤独、は一人でゆっくり自分と対話すること。テレビやネットをしない。
    ニセモノの孤独、は一人が寂しいと感じ、すぐ誰かを求めてしまう状態。

    寂しいのは一人が惨めだと思う自分の声がそうさせているだけ。一人は惨めではない。

    前向きの不安、は不安に感じたことをきっかけに具体的な行動や対策を考えてステップを踏めるもの。

    後ろ向きの不安、は不安に悩み続け、ただ振り回されてしまうもの。

    人間は分かり合えないから分かり合おうとする。分かり合えない、がスタート地点。分かり合えたら奇跡。すると、苛立ちや不安は減り、理解に近づく。

    孤独と不安は一生消えない。が、付き合う練習は若いうちからすれば、なかなか面白い。

    ネットなどに簡単に慰められてはいけない。
    宙ぶらりんのまま他者と、孤独と不安と、ふうふう言いながら付き合えたら人間は成熟していく。

    日本にある、世間や同調圧力という考えに、共感しながら、そこにどっぷり浸かって生きてきた私には思考を変えるのはなかなか難しいかも…と思いつつ。生きるヒントになる言葉をたくさんもらったなぁとメモ。

    終盤に紹介された詩の数々が心にしみる。
    繰り返し書かれる、
    大切なことはたったひとつ。
    どんなことがあっても死なないように。
    は著者の本当に願うことなのかな。
    若い人にも薦めてあげたい。

    また読んで落とし込みたい。

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著者プロフィール

鴻上尚史(こうかみ しょうじ)
1958年愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業。作家・演出家・映画監督。大学在学中の1981年、劇団「第三舞台」を旗揚げする。87年『朝日のような夕日をつれて87』で紀伊國屋演劇賞団体賞、’94年『スナフキンの手紙』で岸田國士戯曲賞を受賞。2008年に旗揚げした「虚構の劇団」の旗揚げ三部作戯曲集「グローブ・ジャングル」では、第61回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞。代表作の著書に『不死身の特攻兵』などがある。2019年9月20日、「AERA.dot」連載で度々SNSで話題となっていた連載、『鴻上尚史のほがらか人生相談』を刊行。

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