孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
4.07
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本棚登録 : 657
レビュー : 85
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479303251

感想・レビュー・書評

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  • 良い本です。

    出先で読んでいたのですが、いろいろ想うことがあり
    、泣けてきて困りました。

    誰しもかかえる『孤独』と『不安』
    それらと上手に付き合うために、『孤独』や『不安』の正体をひもとき、「ひとり」でちゃんと生きられるように。死なないように。これからの人生のために。

    最近話題の『ともだち幻想』とこの本をセットで、中高生ぐらいから読んでみてほしい。

  • 他者との付き合い方。周りが「こうだ、ああだ」は疲れます。同調圧にも疲れた方にうってつけ。群れるとか同調圧が嫌いな私はいたるところで頷けるところあったけど、丁寧に書かれていて、大変勉強になりました。「他者」「他人」の違い、だれかに何かをあげる、とか、孤独の種類とか、なかなかすっと入っていけました。孤独と不安の問題ですが、人間の本質やら、行動心理、いろいろ見えてきます。対人関係のも、何もかも突き詰めてゆくと不安なのなのかな。いろんな方に読んで欲しいものです。

  • 後ろ向きの不安と前向きの不安,ニセモノの孤独と本当の孤独を対比し,人としての成長をもたらす後者に触れる・曝される環境や心構えを持つようにすることを勧めている.生きていく以上不安や孤独は絶えないものであり,そういった状況の中で,ありたい自分像だけを膨張させて,ただ前進しないまま悩み続けたり,依存関係やインターネット上の関係,新興宗教といった手っ取り早い解消にすがりつこうとしたりするのではなく,自分個人として今何ができるのか,今何をしたいと思っているのか,徹底して向き合うことが必要であるとする.ただそればかりではなく,不安や予想される悪い結果への可能性は所与のものとして割り切って考え,ひとまずやってみるという態度をとることも必要と説いている.今の私の場合は状況だけで見ると比較的孤独な状態ではあるが,ここでいう本物の孤独下にあるかはやや微妙だなと思った.ただ,どちらかというと考えるために一人になるよりは,まずやってみるという方に進んだほうが,少なくとも今の自分にとっては適切に思えた.

  •  学校で、大人が「友だちを大切に」とか「一人はみんなのためにみんなは一人のために」とかいうとき、その生徒一人一人のために言ってる言葉なんかじゃなくて、クラスとしてのまとまりを作ることで、管理しやすくするためじゃん、と感じることが多い。
     いつも一人でいることより、いつも誰かと一緒にいることしかできないほうが、ずっと苦しい。
     一人でいることのしなやかな強さと、背中合わせの孤独を知っている人が、それを言語化してくれてる本。
     一人でリラックスできる自分でいたいと思っていて、それでも張り付いた不安にまとわりつかれるときに、つっかえ棒になってくれるような本。

    • ロニコさん
      中学の国語の教科書に、読書の世界を広げる本として紹介されています。どんな本なのだろうかと思っていたので、参考になりました。
      中学の国語の教科書に、読書の世界を広げる本として紹介されています。どんな本なのだろうかと思っていたので、参考になりました。
      2018/05/19
    • nohohon08739さん
      コメントをありがとうございます。中学生の何倍も生きてる私にも響く本でした。中学生のころの自分にも、10年後の自分にも、きっとそれぞれ異なる響...
      コメントをありがとうございます。中学生の何倍も生きてる私にも響く本でした。中学生のころの自分にも、10年後の自分にも、きっとそれぞれ異なる響きかたをするんじゃないかなと思います。コップの水の量で響きが異なるみたいに。
      この本が必要かもと思う人の手の届くところに、この本を置けたらいいなと思います。
      2018/05/21
  • 本屋で偶然見つけて購入した本。
    良い本に巡り会えて良かった。
    もっと若いうちにこの本に出会いたかった。
    とても大事な事が分かりやすく書かれてます。

    著者ならではの視点、なるほどそうだったのか!
    と思わされる所が多く、とてもすとんと腑に落ちました。

    そーいえば、子供が学校行きだしたら、友達出来た?って何も考えずに子供に聞いてたよな。。
    反省

    著者の本は初めて読みましたが、他の作品も読んでみようと思います。

    この本は子供にも読ませようと思いました。
    今苦しんでいる人は是非読んで下さい。おススメです。

  • 昨年2015年に舞台「ベターハーフ」の千秋楽を観に行き、ロビーで鴻上さんにお会いして握手していただいた後に買ったサイン本。孤独や不安を持っていたわけでもなく、むしろひとり〇〇できる方だけど(舞台も1人で観に行った)、手にしたのがこの本だった。作者曰く、「本物の孤独」と「ニセモノの孤独」、「前向きの不安」と「後ろ向きの不安」があるという。私の心に一番響いたのは「自分の想像力が自分を一番傷つける」の章。まだまだ未熟な人間だから、時々苦しくなるけど、"死なないように"このまま生きていきたい。またいつか読む。

  • 他人と他者を巡る葛藤すごくよくわかった。

  • 「書店員X」で、作者がしきりにあげていた本。

    孤独に対して、不安に対して、興味がある時期に「書店員X」を読んだので、気になって借りてみた。

    筆者が大学で授業をしているせいもあるが、この本は、20代前半を想定したものだと思う。
    ただ、この本にたどり着くその年代は、どれだけいるのだろうか?という気はした。
    この本にたどり着くには、孤独を感じ、不安を感じ、それがなんなのか?を考えている人でなくてはならないと思う。
    だから、群を楽しむ年代のどれだけの人が、この本にたどり着くのかな?と思ったのだ。

    その年代から言えば、自分は遥かに遅い読者だ。
    内容は、新し目ではないが、書き方がうまいと感じた。
    わかりやすく噛み砕いているので、スルッとはいりやすい。

    仲間外れになること。
    それが嫌だと感じているのは、自分が、「1人は淋しい」「1人は恥ずかしい」「周りに好かれていないんだーと周りに思われたくない」と、自分が思っているから。。
    それは、以前から分かっているんだけど、意識改革がなかなかうまくいかないのが現実。。
    まあ、ゆっくりゆっくり、やっていきましょ。


    『「ありたい自分」は「今ある自分」のほんのすこし上がいい位置』←これが大の苦手だ。

    『「後ろ向きな不安」はありもしない「絶対の保証」を欲しがる』
    『「前向きな不安」は自分を進歩させるエネルギーになる』

    『「悩む」とただ時間は消えていく。「考える」は時間をかければ何かが残る』
    『トラベルは対処できるが、不安はやるべきことがわからないもの』

    『「一人が哀しい」と他人を求めているのが「ニセモノの孤独」』

  • 単行本を手にしたのが、10年以上前だった気がします。
    単行本が出て、文庫化され、そして、電子書籍版もあるということは、
    この本に優れた価値がある証明になっています。

    孤独には2種類あって、「本当の孤独」と「嘘の孤独」があると著者は言います。
    一人でいるけど、ネットばかりやっているのは、「本当の孤独」ではないという記述がありました。
    そして、著者が、ネットの何が問題かといえば、「簡単に慰められる」ものだから、
    この一文に当時、大学生だった私は衝撃を受けた記憶があります。

    そうか、人って、簡単に慰められるものが、近くにあると、それに依存して、
    バランスが悪くなってしまうんだなと、当時の自分は思いました。
    今、日本の社会には、「簡単に慰められるもの」が溢れています。
    10年前とは、比較にならないと思います。そういう危ないものを、
    国や政府や企業は、「良い」と宣伝してきます。
    全ては、ビジネスの範疇で物事を考え、金儲けの手段として、人を見ています。
    最近は、それが、本当に巧妙になったと感じます。

    「本当の孤独」を経験して、自分を強くする。
    著者の語りは、非常にやわらかいですが、込められたメッセージ性は非常に強いです。
    是非、手にとってみることを、すすめます。

  • 恐るべき名著。久しぶりに本を読んで本気で泣いた。哲学的でどこか淡々と詩的。孤独には「ニセモノの孤独」と「本物の孤独」があり一人になってもいい勇気さえあれば本物の孤独に触れることができるということ。孤独の価値を説いた本とも言える。人間はいくら傷ついても死なない、という文章には心が揺さぶられた。近年デジタルデトックスや断捨離やミニマリストが流行っているが、みんな何かを「棄て去る」行動だ。誰もが孤独に飢えているのだろうか。最後の一文が素晴らしい。「大切なことはたったひとつ。どんなことがあっても死なないように」

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著者プロフィール

1958年愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業。在学中に劇団「第三舞台」を結成、以降、作・演出を手がける。1987年『朝日のような夕日をつれて’87』で紀伊國屋演劇賞、1992年『天使は瞳を閉じて』でゴールデン・アロー賞、1994年『スナフキンの手紙』で第39回岸田國士戯曲賞、2009年「虚構の劇団」旗揚げ三部作『グローブ・ジャングル』で読売文学賞戯曲賞を受賞する。2001年、劇団「第三舞台」は2011年に第三舞台封印解除&解散公演『深呼吸する惑星』
を上演。桐朋学園芸術短期大学特別招聘教授。現在は「KOKAMI@network」と「虚構の劇団」を中心に活動。また、演劇公演の他にも、映画監督、小説家、エッセイスト、脚本家としても幅広く活動。近著に、『朝日のような夕日をつれて[21世紀版]』『ベター・ハーフ』『イントレランスの祭/ホーボーズ・ソング』(以上、論創社)、『ロンドン・デイズ』(小学館文庫)、『青空に飛ぶ』(講談社)、『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』 (講談社現代新書) など。

「2018年 『サバイバーズ・ギルト&シェイム-もうひとつの地球の歩き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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