「思考」を育てる100の講義 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
3.42
  • (11)
  • (36)
  • (44)
  • (14)
  • (0)
本棚登録 : 825
感想 : 27
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479304982

作品紹介・あらすじ

「考える」うえで、何を発信し、どう受け止めるのか? 累計1300万部を超える人気作家が説く、思索を深めるヒント!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 森博嗣


    すげ〜良い。

    何回も読み返したい。

    ホントにすげ〜いい。

    思考を育てる100の講義

    明日死ぬとおもって行動し、
    永遠に生きられると思って考える。

    人生は確かに競争だ。
    それは、主に自分と戦う、という意味である。


    子供の時に準備をして、いつの間にか社会に飛び込んでいる。
    とにかく泳ぐしかない。
    そして、何の競技だったのかは、死んだ時にぼんやりとわかる。

    嫌々でもやっていれば、頭が回転するし様々な副産物が生まれる。


    考えてみたら不思議だ。
    歩く程疲れるのが、物理的というか肉体的な傾向のはずなのに、実はこの逆に感じられることの訪問が多い。
    しかも、ほとんどのチャレンジにこれは共通している。
    やり始める前が、最も道が険しく見えるのだ。

    ときどき、自分は何を作り出しているか、
    と考えてみよう。

    「最近の村上春樹って、どうなの?」
    みたいなことを、普通の高校生が言ったりしているのである。
    とても微笑ましい。

    失敗したときの引き際というのは、たいてい誰でもよくわかる。
    難しいのは、成功したときの引き際だ、
    つい、やりすぎて、遅れてしまうだろう。
    それに、勢いづいているものを止めることも結構難しい。
    優れたリーダーかどうかの差がここででる。

    得意不得意というのは、
    他社との関係性で決まるものである。

    よく燃えるものは、早く消える。
    燻っているものは、長く燃えている。

  • 100の中から、自分が好きな話を探すという宝探し的な楽しみ方ができる?と思いきや、前半にインパクトがあるものが集中していて、後ろにいくにしたがってどんどん脱力している印象。編集者がそうやって並べたからなんだろうけど。
    もちろん、後半の方が宝だらけだと感じる人も大勢いることは想像できる。

  • 著者の視座から世の中のいろいろなことを、どのように捉えているのかを知ることができる本。
    例えば、
    34/100 世の中の人が大好きなのは、「確認作業」である
    では、私も思わずハッとさせられた。
    テレビでタレントが紹介する面白い体験や食べ物があると、その場所に足を運んで体験してみて面白かった、美味しかったという行為は、単なる確認作業である。自らの好奇心で誰に聞いたのでもなく、自分で見つけたものを体験することにこそ興味がある。との著者の主張にハッとさせられたのである。私自身も確認作業を結構しているなぁと思った。全てではないが、多くの行為が確認作業のような気がする。しかも、あまり意識もしていなかった。
    このように本書で得る気づきから、自分の思考の幅を広げることができた。そして、中には行動にも影響を与えてくれるものもある。100あるエッセイから何か一つでも面白い気づきが得られれば本書を買う価値はあったと思う。私の場合は価値ある一冊であった。

  • 生きていると自分の中に生まれてくる違和感が言語化されており、その違和感が解消された。

    最も納得したのは、「現代人は何事にも理由を求め、理由がなければ認められない」という考え方だ。
    自分も理由があるものしか正しいと思えず、そんな現代人の性質が自分にもあったことに驚いた。
    理由を求め過ぎなくてもいいかもなと改めて思った。

    このように、この本を読んでると自分の違和感が消えていったが、内容が同じようなことの繰り返しなので、最終的には少し飽きた。

  • 森教授の本エッセイを読むのは4冊目くらいだが理系脳だからかそれとも独特な思考を持つ人だからなのか分からないが(おそらくその両方だが)書いてある内容がとても自分では思いつかない角度からの切り口でハッとなる。が決して荒唐無稽というわけではなくちゃんと説得力のある(当たり前か)文章に思わずメモをした。見開き2ページで読み切れる量もちょうど良い。「(知識はなまじ持っているために、その知識に関することを素直に受け取れなくなってしまう、先入観に支配されているといえる)物事を知るほど、物事は知ることが難しくなる。物事を知るほど、物事を知らない人間になるのである。」「やり始めるまえが、最も道が険しく見えるのだ、頭が回っていると副産物が生まれる。(中略)時々自分は何を作り出しているのか、を考えてみよう。」「難しいのは成功したときの引き際だ。ついやりすぎて遅くなってしまう。勢いづいているものを止めることもけっこう難しい。」「多くの人に共通している感覚というのは、自分がだいたい平均的な位置にいると認識しやすい、ということ。これはきっと本能的なものだろう。」示唆に富む〜!(←これギャグにしよ笑 このシリーズ他のも読んでみたい。

  • 森博嗣は「思考」している。
    「観察眼」とはちょっと違う。
    世に「それは正しいか?」と、常に疑問を投げかけている。
    多勢に流されていないか。
    思考の停止をしていないか。
    森博嗣は投げかけてくる。

    私は思考しているか?

    う~ん、森博嗣先生のように、
    「多勢」に流されず、思考出来ていない。

    私も「思考」したい!

    この本では、森博嗣の思考の前に、
    「なるほど。そういう物の見方があるのか」と、
    自分の思考停止状態を感じる。

    本書で、「思考する道しるべ」が教えられるわけではない。
    「いかに思考するか」そこから考えること。
    それが本書の投げかける「思考」の第一歩だから。
    道しるべはない。
    しかし、思考するために、深く考察すること、
    そう意識づけられる一冊である。

  • 2018年6月6日購入。

  • 森さんの小説は読んだことがあるが、エッセイは初めて。
    理系の論理的思考だなぁと思いながら読み進めていくうちに、ちょっと偏屈なのか…?と感じる部分も。
    でも、この本でも書かれている通り、いろんな考え方の人がいる、と受け止めることができた。
    エッセイは主観が大部分で書かれるから、それは違う!とか思っちゃってあまり好きではないのだが、この方の場合、もとが論理的思考だから読みやすかった。

  • The・理系
    の人の思考の一端を垣間見れる一冊。

    合理的で理知的で理性的。
    世間のせかせかしている多くの人に足りないのはこれらの要素なのだろなぁ。

    しかし
    『成功した人間だからこそ言えるのだろう』と少々鼻につく部分もある。

    でも、それもまた森博嗣氏の魅力だろう。

  • 100の講義 シリーズ2冊目

    物事を分析した結果(思考)が端的かつ具体的に書かれていて、私は尊敬する。自分が理系の著者を好む理由の一つかも知れない。好むといっても、面白いと思った作品の著者が理系というだけなのだけど。もしくは、自分もどちらかと言えば理系よりなので、何となく合っているのか。

    なぜかシリーズ2作目から読み始めてしまったけど、全部読もうと思う。

全27件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森博嗣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×