- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479305385
作品紹介・あらすじ
どんな本を読むかで人生は決まる。頭脳を鍛える読み方が身につく。あっという間に本一冊が頭に入る。学ぶべき教養をはばひろく吸収する。あらゆる本が人生の導き手となる。稀代の愛書家による「本の使い方」!外れなし!文庫タイトル300選付き。
感想・レビュー・書評
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やや過激な表現も多いが、必死で伝えようとしている部分は理解できる。また、いかに読書が自分の力になるのかはここ数年グッと増えたの読書量から身をもって実感している。
単なる調べことは携帯で検索すればいくらでも知識は得られる時代であるが、所詮は付け焼き刃でしかならない。その点、専門分野の本を一冊読むだけで基礎から深い部分まで知ることが出きる。
またすぐに行動に移してきたら経験談も得られる。
・本は精神の不毛感を埋めてくれる。
精神を良好に保ち、人生に対して充実感を持てることこそ生きる上での最大の柱になり得る。
・自分を鍛える時には本を読む
1、情報を得るための読書
2、ひとりの時間を楽しみ、有意義に過ごすための読書。イマジネーションが膨らむ。
3、自分を鍛え、精神を豊かにするための読書
・本は自分を見つめ直す鏡
自分が自分を理解するためでもある。人に対する理解が深まり、自分の心を研ぎ澄ませ、冷静な分析ができるようになる。
・一期一会読み
人に紹介されたり、テレビや雑誌で紹介されていた本など、「何かの縁」として心に留めておき読んでみる。
本との出会いも縁を信じて損はない。
・読書もモチベーションは買った直後がもっとも高い
・著者からエネルギーをもらう
・新しい本に出会うと、未知の分類への興味が芽生えることがある。その時自分の興味、関心、好き嫌いという感情がいかに曖昧であるか実感できる
・鍛えるべきは角度のある「視点」ロールモデルから共通点を探す。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
作者の名を知ったのは、大学三年生の頃だ。当時私は大学で行われる企業説明会への出席に必要なエントリーシートの作成が間に合わず、懇意にしてくれた教員に泣きついていた。大学入学前にこの本に出会っていたら、あんなことにはならなかったろう。
「読書力=国力」と作者は言う。読書によって培った教養、知性、人格こそが人々を、ひいてはこの国を支える底力になる、と。日本の近代化の先駆けとなった明治維新も、その底力あってのものだった。日本文学がその名にふさわしかった頃の文学書をどっさり読み、また幼い頃から読ませることが必要だ、と。
私が小中学生時代の学校内カーストを耐え抜いてこれたのも、読書のお陰かもしれない。本の作者たちが、登場人物たちが、私を支えてくれたのだろう。
オーディオブックといえば、海王社文庫『痴人の愛』に付属していた岡本信彦さんによる朗読CDを視聴したが、やけに艶めいた声音だった。でも内容に似つかわしい声音だった。残念ながら海王社文庫の本は最寄りの本屋からなくなってしまった。人気声優、人気絵師を起用していたのに。
SNSアプリ『Spoon』で、朗読を配信しようと思う。 -
自分で好きな本を読むことがたくさんある中で本を選ぶ、良書と出会うことで人生が変わると言う事は分かっていたようで、どこかでわかっていなかったのでは?と自問自答することができた。
この本を読んで齋藤孝先生がお勧めしている本を少しずつでも読んでいきたいなと思う。
またたくさんの良書をあげてくれているから読む本に悩んだ時も困らないような気がした。
本は面白く読める方法や他にも様々な方法を提示くれていて、齋藤孝先生の本を読めば、読むほどに読書って面白いなと思えるから、すごく不思議。 -
改めて読書の大切さを再確認できた一冊。
愛読家である著者が読書のメリットをいくつも講じていて、その考えに共感し、読書のモチベーションが上がってしまった。
内容も読みやすくて、わかりやすい。
著者が思う良書も紹介してくれているので、その中から何冊か読んでみたいと思いました。 -
再々読、くらいかな
なんかいい本ないかな~と迷った時に読みますが
齋藤先生のお勧め本はどれも堅いし難しくて、これって人生これからの若者向けなのでしょうね。
まぁ学び直せたらええなあ、くらいの気持ちでの再読です。
この本(文庫版)の巻末には齋藤先生のお勧め本がギッチリとピックアップされてます。
ええ、どれも「癒し」とか「現実逃避」とか「老年の暇潰し」には向いてなさそうですよ(笑) -
35歳を超えてから本を手にするようになった今、仕事で必要な情報や感性を得る他に何か本を読む意味があるのではないかと立ち止まる時が来た。まさにそのタイミングで出会った「読書のチカラ」。次に向かうベくは、自分を鍛え、精神を豊かにするための読書であることを知った。読書の出発が遅れたが、これからようやく文学に触れ、大人になっていく経験ができると思うとわくわくする。今までの自分の幼い精神、不安な心の時に伴奏してくれた本達にも感謝しつつ、次のステージへ向かおうと思う。
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「この本を読んだ今の人生と、読まなかった人生は、確実に違う」
読書にハマる前に、一番最初に読んでほしい一冊。
もっと早くこの本に出会いたかった。 -
本にお金を払うことをもったいないと思っている。それから得られる対価は計り知れないのに。
まさにその通りだと思う、もっと大学時代に色々な本を読んでおけばよかったなあと思わされた。身になるための読書がどういうものか、どんな読み方をすべきか、ヒントを著者は与えてくれたと思う。分野偏りなくが大切。 -
大学時代に齋藤先生の『読書力』を手にとったことを思い出しました。
読書を人に勧めるのは、非常に難しい。
読書は、非常に個人的なこと、かつ、その時の自分の状況によって、
読む本もさまざまなので、自分にとって、面白い本が、
他人にとって面白いケースは、かなり稀有だと思う。
また日本社会では、「私は本が好きです」というと、
「インテリを気取っているんじゃねーよ」
「金を稼いでから、モノを言え」みたいな空気が存在する。
だから、ほとんどの本好きは、
「読んでないふり」をしなければいけない。
学校で、優等生が、勉強していないふりをして、
学校生活を送らないといけない感じかもしれない。
齋藤先生のような大学教授の身分でないと(皮肉ではないですが)、
読書のススめは、なかなか難しい。
今は、SNSがあるので、自分が読んだ本の中で、
「これは!面白い!」というものを、簡単に発信することができる。
反応があり、色々な本好きの方がいるんだなということが、
わかって、個人的には、今の状況は、満足している。
先生は、結構な労力を使って、
日本の読書人口の増加と質を向上させることを
実践されているが、ネット、スマホ、SNSが爆発的に普及した今の社会では、
実現することは、難しいと思う。
なぜなら、気軽に慰められるものは、今の社会では、
溢れすぎている。齋藤先生の学生時代は、やはり娯楽が少なく、
情報媒体も少なかった。だから、本というメディアの価値が今よりも、
圧倒的に高かったと思う。
14年に行った調査によると、
漫画や雑誌を除く1か月の1人当たりの読書量は、
1.2冊→34.5%
3.4冊→10.9%
5.6冊→3.4%
7冊以上→3.6%
読まない→47.5%
になっている。
この統計から8割ほどは、ほとんど本を読んでいないことがわかる。
よく読む人は7%。
読む人と読まない人が、はっきり分かれる状態になっている。
これから、ますます読む人と読まない人の読書量の開きが、
広がっていくだろう。
「本を読めば、何か言いことありますか」、
「コスパいいですか」と言われても、
そう考えること自体、本を読み続ける上では、絶望的にダメなことなので、
「なら、読まない方がいいですよね」と言ってしまいそうである。