菜の花食堂のささやかな事件簿 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
3.46
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  • 本棚登録 :431
  • レビュー :60
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479305804

作品紹介・あらすじ

「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方…?イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ?美味しいはずのケーキが捨てられた理由は?小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 地元の野菜をふんだんに使ったランチが評判の、武蔵野にある、昭和モダンな木造家屋、『菜の花食堂』
    オーナーの下河辺靖子先生は、定休日を利用して、月二回、料理教室を開いている。
    腹ペコで倒れ掛かっていたところを先生に助けられた私・館林優希は、助手を務める。

    料理教室は定員8名。
    生徒さんたちの身に起きる、小さな悩みや困りごとを靖子先生が解いていくのだが、先生は、謎解きを楽しむという感じではない。
    困っているから力になってあげたい…と思っていろいろ考えるうちに、気づいてしまうのだ。
    それは、先生の人生経験と、人間を見る確かな目、そして身の回りへの観察眼から来るのだが、他人の事情を知ってしまうことを、先生はちょっと悲しく思っているのかもしれない。
    でも、最後はいつものふんわりした笑顔に戻って、優希を安心させてくれる。
    なによりも、先生のレシピは美味しくて、舌にも体にも優しい。

    『はちみつはささやく』
    和泉香奈(いずみかな)さん24歳。自宅でピアノを教えているお嬢さん。
    料理の腕もたしかだが、教室をやめると言い出す。
    隠し事をする男は信用できるのか?
    自分の夢にも正直に。

    『茄子は覚えている』
    料理教室には珍しい男性の生徒、杉本春樹(すぎもとはるき)さん。
    定年後、料理を習い始める。
    妻が作ってくれた茄子の揚げ浸しが忘れられないというが…

    『ケーキに罪はない』
    優希は、仕事の帰りに、以前の会社で一番苦手だった同僚に再会する。
    彼女が優希の「今」を詮索し、踏み込んでこようとすることに動揺する。
    先生の優しくも毅然としたはからい。

    『小豆は知っている』
    50代主婦の村田佐知子(むらたさちこ)さんは、詮索好きでおしゃべり好き。
    そして、助手か主のように教室を仕切るのが、優希には煙たい。
    しかし、村田さんにも意外な秘密があった。

    『ゴボウは主張する』
    若い主婦3人のグループ。
    子供のいない八木千尋(やぎちひろ)さん、八木さんの大学時代の友人大澤小百合(おおさわさゆり)さん、大澤さんの「ママ友」の前田桃子(まえだももこ)さん。
    八木さんは少し立場が心もとない。
    そして、あとの二人は少し心ない。

    『チョコレートの願い』
    優希は、先生のことを何も知らない。
    根掘り葉掘り聞き出すのははばかられるし、先生はいつもゆったりして、しかし謎めいている。
    ある日、フランスから赤い帽子が届いて…
    最後に料理教室の有志が協力する出来事と、優希の成長がうれしい。

    続きが気になります。

  • レストランと料理教室を営む靖子先生が、日常に潜む謎をとく連作短編集。
    人のささやかな行動から謎をとき、相手の立場に立って話をして行く靖子先生はかっこいい。
    助手を務める優希さんも、自分はどうしたらよいのか迷いながらも、前に進んでいこうとする姿が読んでいて気持ちが良い。

    出てくるお料理がどれもとてもおいしそう。
    日常ミステリの結末は、ビターなものやほっこりするもの…様々だけど、読後感もよくて、前向きになれる。

    続きが気になる。

  • 「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方…?イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ?美味しいはずのケーキが捨てられた理由は?小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!書き下ろし。


    少し簡単な感じはしたけれど、
    すらすらと読めて面白かった。

    難しい本や、重たい内容の本を読んだ後の
    ちょっとした息抜きに読むのにいいかもしれない。

    ラストは靖子先生の話で終わるのだけど、
    その後がどうなったか気になる!

  • 小さな店でお料理教室をする先生と助手、生徒さんたち。
    丁寧に料理を作りつつ、身近な困りごとを解決していくお話で、和みました。

    東京郊外の古い町並みにある~菜の花食堂。
    休業日に月2回行われる料理教室は大人気なのです。
    オーナーの靖子先生は、さりげなく料理の基礎を取り入れながら、日常的に作りやすくて美味しいレシピを教えてくれるのですから。

    婚約者に自慢の手料理を食べてもらったら、別れを告げられてしまった?
    初老の男性が苦手だった茄子の、唯一食べられた料理とは‥
    頼まれて買ったケーキが捨てられた背景には何があったのか。
    元気なおばさんの不審な行動の理由は?

    助手の優希は、職を失って困っているところを、たまたま靖子先生に助けられました。
    かっての同僚に引っ掻き回されたとき、あとでバッサリ切ってくれる先生がかっこいい。

    優しくて細やかで鋭い、しっかり者の先生は、出来すぎなぐらいですが~
    意外なことに実の娘とは上手くいっていない。
    子供が自立しようとするとき、出来すぎな親は実は厄介な難題なのかも?
    それも解決へと向かう方向で、終幕へ。
    ほのぼのする読後感で、とても素敵でした☆

  • 月2回、「菜の花食堂」の定休日に料理教室を開いている下河辺靖子先生のアシスタント館林優希。香奈さんが休みなのを気にかけていたが、立川のレストランで香奈さんの婚約者が女の人と一緒にいるところを目撃して―【はちみつはささやく】他5篇

    ◆洞察力も鋭いけど、年輩の料理上手な先生ならではの気遣いが素敵。料理の味付けからでそこまで?!茄子の揚げびたしから杉本さんが何に悩んでるかわかっちゃう?!村田さんの影、いつも帰宅が3時なわけ、そんなのまで…先生すごすぎ!教室のみんなが頼もしく送り出してくれた、その後はあるのかな♪

  • 食堂で行われている料理教室の話。

    著者は「書店ガール」を書くときもかなりの数の書店の取材をしたと記憶しているけど、今回は全く違う料理の話。しかも詳しい。
    最後の作者の紹介を読んで納得。「江戸東京野菜コンシェルジェ」の資格を取得しているという。
    凄いバイタリティのある人なんだなぁ。

    靖子先生が素敵な方で、主人公が先生によって成長していくというお話。食堂の方も覗いてみたくなった。

    2016.6.4

  • ほんわり優しい靖子先生が素敵すぎる。
    ちょっと、ミス・マープルを思い浮かべちゃった(笑)
    料理もとってもおいしそうだし。
    あんな素敵な食堂が近くにあったら、自炊を基本としていても、ついつい通ってしまいそう。
    最後が、あそこで幕切れなのも、うまい!

  • 食堂を営む女性が定休日に月2回だけ開く料理教室で生徒の日常の謎を解くほのぼのミステリー。
    食堂よりもイメージはカフェ寄りかな。
    料理教室と言っても、年に数回しか作らないような気張ったものでは無く帰ってからすぐに作りたくなるような日常の料理なのがすごく良い。季節の野菜をふんだんに使う普段の料理だけども、ちゃんと手間を惜しまない丁寧な料理が美味しくないわけがない。優しくないわけがない。それが一番正しい。
    誰かのために丁寧に作るのは当たり前だけど、自分の為にこそ美味しいものを作るって言うのは本当に大切なことだと思う。まずは自分に優しくならなきゃ。
    雰囲気もすごく良いのでもっと料理の描写がもっと沢山あったら良いのになぁって欲張ってしまう。

  • なんかぱっとした話もなく、たいした謎ときでもなく面白みにかけました。主人公に魅力がないのと、料理もさほど美味しそうに描写されてないので、どうでもいいなと思いながら読みました。

  • 他人の事情に介入しなければ話にならないのだけど、1話目から介入の仕方が不自然だし下世話に感じてしまった。登場人物達にクズさを感じることも多かった。そのせいか最後まで話に乗り切れなかった。

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