菜の花食堂のささやかな事件簿 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 810
感想 : 104
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479305804

作品紹介・あらすじ

「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方…?イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ?美味しいはずのケーキが捨てられた理由は?小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 2016年2月だいわ文庫刊。書き下ろし。シリーズ1作目。はちみつはささやく、茄子は覚えている、ケーキに罪はない 、小豆は知っている、ゴボウは主張する、チョコレートの願い、の6つの連作短編。離職して料理教室のアシスタントを務める優希さん目線で描かれる日常の謎解きがそれなりに楽しい。次作に進もうかどうしようか迷ったが、最終話で優希さんのマネージャー的な役割の話が出てきて、気になるので読み進めることにします。

  • (あらすじ引用)
    「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」
    菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。
    オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方……?
    イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ?
    美味しいはずのケーキが捨てられた理由は?
    小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!

    --------------------------------------------


    お野菜を一つテーマに選んで作る料理教室。
    この本を読んで、町にあるJAの素晴らしさが分かりました(笑)新鮮な野菜を使った料理はどれも美味しそうで、私も自分のために作って食べたいと思いました。

    今日は朝の開店と同時にJAで、
    この本に出てくるような丸っこい茄子を買いました。
    今日は茄子の煮浸しにします

  • シリーズ第一弾。

    菜の花食堂の料理教室を舞台に描かれる、連作6話。

    作品紹介では“ミステリー”と書かれていますが、剣吞な事件が起こるわけではなく、日常の謎やお悩みを食堂のオーナーで料理教室の先生をしている、下河辺靖子先生が鋭い洞察力で解明していく、という内容です。
    全体的な雰囲気は温かな感じではあるのですが、ちょいちょい人の醜い部分にも触れていて、本書の主人公で、料理教室の助手をしている優希が前に勤めていた会社で受けた嫌がらせの話(第三話「ケーキに罪はない」)とか、リアルにしんどいです。
    当の靖子先生の背景は謎のヴェールに包まれていて、第六話「チョコレートの願い」でフランスに娘さんがいるらしい事が判明し、その娘さんからの謎のメッセージを受けて、慌ただしくフランスへ旅立ったところでこの巻は終わります。
    読みやすいですし、料理の描写も楽しめるので、次の巻も読んでみる所存です。

  • 『書店ガール』でおなじみ(?)の碧野圭さんのライトミステリー。
    6編の短編集。

    下川辺靖子は東京の武蔵野で「菜の花食堂」を営んでいる。
    地元の野菜をふんだんに使ったランチが売り。
    もうひとつの人気は月に二回開催される料理教室。
    生徒たちから靖子先生と慕われている。

    館林優希は靖子先生が開いている料理教室の助手。
    といっても、靖子先生の好意でのこと。
    そこに至るまでにはちょっとした縁が…

    靖子先生の料理教室で起こるちょっとした事件。
    う~ん、事件とまではいかないちょっとした出来事。
    靖子先生が解決してみれば、それは全て”あたたかい謎”だったから。


    ■はちみつはささやく
    和泉香菜は婚約者が「菜の花食堂」の料理の大ファンという理由で、料理教室に通ってきていた。
    毎月熱心に通っていた加奈が突然料理教室に来なくなった。
    ついには料理教室を辞めると言い出した加奈。
    生徒たちがささやく様々な憶測。

    ■茄子は覚えている
    杉本春樹は料理教室ではたったひとりの男性。
    他の生徒たちからは、定年後悠々な生活を送り、趣味で料理を習いに来ているのでは?と思われていた。
    その春樹が「妻の茄子の揚げ浸し」をもう一で食べたいと願う。
    あれ?杉本さんって奥さんがいなかったの?離婚?死別?
    生徒たちは興味津々!

    ■ケーキに罪はない
    優希が靖子先生と出会えたのは、優希の身に降りかかった悲しい出来事があったから。
    派遣社員として働きながら、料理教室の助手をして、元気を取り戻しつつあった優希に再び悪夢がよみがえる。
    そこから救い出してくれたのは、やっぱり靖子先生だった。

    ■小豆は知っている
    村田佐知子は50代の女性。
    ベテラン主婦の彼女はまるでもうひとりの助手のような存在。
    助手の優希としては、時々、その存在がうっとおしくなる。
    ある料理教室の日、当日キャンセルの電話をかけてきた。
    気になった優希が村田の自宅を訪れたのだが…

    ■ごぼうは主張する
    料理教室に通って来る大澤小百合、前田桃子、八木千尋の三人組。
    優希には三人をママ友と思っていたが、その関係がなんとなくしっくりこないと感じていた。
    優希がその関係の真実を知った時、事件が起こる…

    ■チョコレートの願い
    靖子先生と出会ったことで優希の暮らしは一変した。
    暮らしだけでなく、生き方そのものが変わり、未来が開けてきた。
    優希は靖子先生を信頼し、大好きだが、靖子先生のことを何も知らないことに気付く。
    自分は必要とされているのだろうか…
    そんな不安が頭を持ち上げてきたとき、靖子先生自身に事件が起こる。
    ここは優希の出番です!

    碧野圭さんの『書店ガール』シリーズも大好きですが、この本も良いです!
    普通の暮らしの中で起こる小さな出来事。
    その出来事の中心にいる当事者たちは混乱の中にいるのだから、自分たちで解決しようとしたら悪い方向に向かってしまう。
    そんなとき、靖子先生のような人がいたら、みんながハッピーになれるのに。

    ゆったりあったかな気持ちで読める本でした。
    これはシリーズ化されるかな…

  • 地元の野菜をふんだんに使ったランチが評判の、武蔵野にある、昭和モダンな木造家屋、『菜の花食堂』
    オーナーの下河辺靖子先生は、定休日を利用して、月二回、料理教室を開いている。
    腹ペコで倒れ掛かっていたところを先生に助けられた私・館林優希は、助手を務める。

    料理教室は定員8名。
    生徒さんたちの身に起きる、小さな悩みや困りごとを靖子先生が解いていくのだが、先生は、謎解きを楽しむという感じではない。
    困っているから力になってあげたい…と思っていろいろ考えるうちに、気づいてしまうのだ。
    それは、先生の人生経験と、人間を見る確かな目、そして身の回りへの観察眼から来るのだが、他人の事情を知ってしまうことを、先生はちょっと悲しく思っているのかもしれない。
    でも、最後はいつものふんわりした笑顔に戻って、優希を安心させてくれる。
    なによりも、先生のレシピは美味しくて、舌にも体にも優しい。

    『はちみつはささやく』
    和泉香奈(いずみかな)さん24歳。自宅でピアノを教えているお嬢さん。
    料理の腕もたしかだが、教室をやめると言い出す。
    隠し事をする男は信用できるのか?
    自分の夢にも正直に。

    『茄子は覚えている』
    料理教室には珍しい男性の生徒、杉本春樹(すぎもとはるき)さん。
    定年後、料理を習い始める。
    妻が作ってくれた茄子の揚げ浸しが忘れられないというが…

    『ケーキに罪はない』
    優希は、仕事の帰りに、以前の会社で一番苦手だった同僚に再会する。
    彼女が優希の「今」を詮索し、踏み込んでこようとすることに動揺する。
    先生の優しくも毅然としたはからい。

    『小豆は知っている』
    50代主婦の村田佐知子(むらたさちこ)さんは、詮索好きでおしゃべり好き。
    そして、助手か主のように教室を仕切るのが、優希には煙たい。
    しかし、村田さんにも意外な秘密があった。

    『ゴボウは主張する』
    若い主婦3人のグループ。
    子供のいない八木千尋(やぎちひろ)さん、八木さんの大学時代の友人大澤小百合(おおさわさゆり)さん、大澤さんの「ママ友」の前田桃子(まえだももこ)さん。
    八木さんは少し立場が心もとない。
    そして、あとの二人は少し心ない。

    『チョコレートの願い』
    優希は、先生のことを何も知らない。
    根掘り葉掘り聞き出すのははばかられるし、先生はいつもゆったりして、しかし謎めいている。
    ある日、フランスから赤い帽子が届いて…
    最後に料理教室の有志が協力する出来事と、優希の成長がうれしい。

    続きが気になります。

  • レストランと料理教室を営む靖子先生が、日常に潜む謎をとく連作短編集。
    人のささやかな行動から謎をとき、相手の立場に立って話をして行く靖子先生はかっこいい。
    助手を務める優希さんも、自分はどうしたらよいのか迷いながらも、前に進んでいこうとする姿が読んでいて気持ちが良い。

    出てくるお料理がどれもとてもおいしそう。
    日常ミステリの結末は、ビターなものやほっこりするもの…様々だけど、読後感もよくて、前向きになれる。

    続きが気になる。

  • 「自分が食べるためにこそ、おいしいものを作らなきゃ」菜の花食堂の料理教室は今日も大盛況。オーナーの靖子先生が優希たちに教えてくれるのは、美味しい料理のレシピだけじゃなく、ささやかな謎の答えと傷ついた体と心の癒し方…?イケメンの彼が料理上手の恋人に突然別れを告げたのはなぜ?美味しいはずのケーキが捨てられた理由は?小さな料理教室を舞台に『書店ガール』の著者がやさしく描き出す、あたたかくて美味しい極上のミステリー!書き下ろし。


    少し簡単な感じはしたけれど、
    すらすらと読めて面白かった。

    難しい本や、重たい内容の本を読んだ後の
    ちょっとした息抜きに読むのにいいかもしれない。

    ラストは靖子先生の話で終わるのだけど、
    その後がどうなったか気になる!

  • コージーミステリーは心が疲れている時にいいですね。人が死んだりあまりに辛い目にあったりする事が少なくて、ミステリーとしての味わいもあると。
    書店ガールが終わってしまって非常にさみしいので、新たなシリーズ嬉しいです。
    美味しそうなのでお腹がすくのが難点ですが、結構楽しく読めます。

  • 「菜の花食堂」で月に2回開かれる、季節の食材を使った料理教室。教えてくれるのは、オーナーシェフの靖子先生。
    「私」は、不規則な食生活で体調を崩したところを靖子先生に助けられ、今はアシスタントを務めながら料理を教わっているところ。
    教室の常連さんたちにも、それぞれにちょっとした事情があるようで…

    ささやかな、事件未満、謎未満のちょっとした行き違いやすれ違いを、靖子先生の洞察力でするりとほどく、連作短編集。


    お仕事小説まではいかず、ミステリまでもいかず、何かを熱く伝えてくるまで強いものはなく…な読みごこち。
    これはこれで悪くはないけれど、星3つはつけすぎかなぁ、2つでは辛すぎるか…あれれ?
    何か、ふわっとしてる事を許してもらいたい気分には、フィットするかも。

  • 小さな店でお料理教室をする先生と助手、生徒さんたち。
    丁寧に料理を作りつつ、身近な困りごとを解決していくお話で、和みました。

    東京郊外の古い町並みにある~菜の花食堂。
    休業日に月2回行われる料理教室は大人気なのです。
    オーナーの靖子先生は、さりげなく料理の基礎を取り入れながら、日常的に作りやすくて美味しいレシピを教えてくれるのですから。

    婚約者に自慢の手料理を食べてもらったら、別れを告げられてしまった?
    初老の男性が苦手だった茄子の、唯一食べられた料理とは‥
    頼まれて買ったケーキが捨てられた背景には何があったのか。
    元気なおばさんの不審な行動の理由は?

    助手の優希は、職を失って困っているところを、たまたま靖子先生に助けられました。
    かっての同僚に引っ掻き回されたとき、あとでバッサリ切ってくれる先生がかっこいい。

    優しくて細やかで鋭い、しっかり者の先生は、出来すぎなぐらいですが~
    意外なことに実の娘とは上手くいっていない。
    子供が自立しようとするとき、出来すぎな親は実は厄介な難題なのかも?
    それも解決へと向かう方向で、終幕へ。
    ほのぼのする読後感で、とても素敵でした☆

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著者プロフィール

1959年愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年ワーキングマザーの挫折と再生を描いた『辞めない理由』(PARCO出版)にて作家デビュー。昇進に伴う女性の葛藤を描いた『駒子さんは出世なんてしたくなかった』(キノブックス)、ベストセラーとなりドラマ化された『書店ガール』シリーズ(PHP研究所)など著書多数。

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