古書カフェすみれ屋と本のソムリエ (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
3.55
  • (16)
  • (36)
  • (40)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 362
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479305903

感想・レビュー・書評

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  •  古書店とカフェ、二つが合体した「すみれ屋」。オーナーシェフのすみれが作る美味しい料理と元伝説の書店員、紙野君の最強タッグによる店が流行らないワケがない。
     何といっても、料理がとても美味しそうで堪りません。尤も、田舎料理に慣れきった私にはこんなハイカラな(笑)料理は食べつけないかも知れないが…
     そして取り上げられている本のセレクトも有名どころだけでなく、マイナーな本や有名な作者であってもあまり知られていない作品などもあり、ちょっと捻った感を出したところも良かったですね。
     まぁ一番の感想は、「すみれ屋」はどうして実在しないんだー!!って事です。

  • 古本屋が併設されている「古書カフェすみれ屋」古本屋経営を任されている紙野くんが、やや強引にカフェのお客さまに本を読ませて、謎を解決!(^o^;)というパターンだけれど、オーナーシェフのすみれさんが作る料理の数々があまりにも美味しそうで「もうカフェだけでいいじゃん‼(*゜Q゜*)」って思ってしまう(^^;)謎を抱えているお客さまは紙野くんのオススメする本を素直に買って、正しい正解を得るけれど、本を買うのを嫌がるお客さま、本を買っても読まないお客さまのパターンも読んでみたいなぁ(-.-)

  • 三浦しをんさんが帯に書いてます。
    「すみれ屋が本のなかにしか
    存在しないなんて、
    口惜しくてなりません」

    はい、共感します。

    こんなブックカフェ
    未だ巡り会えていません。

    すみれさんお手製のカフェメニューは
    本当にさりげなく散りばめられている
    けれど どれもすごい手間と心がこもってる。

    紙野くんの選ぶ本も 全部読みたくなるし。

    物語は 表紙の予想を少しだけ裏切って
    とても大人テイスト。
    大和書房さんは 流行りの手法で売ろうと
    されてますけど もったいない。
    この作品 もっと素敵な表紙と口コミだけで
    たくさんの本好きを惹きつけられましたものを。

    言葉選びが老成されている…は
    失礼かもしれないけれど
    昨今の流行りの本とは一線を画しています。

    落ち着きと品性がこのカフェを訪れる
    お客さまの会話に香り立っています。

    すみれさんのメニュー 自宅でも再現
    してみたくなりました。

  • カフェすみや屋のメニューがすごくおいしそう。。。

    ●恋人たちの贈もの
    ヘンリ短編集2
    パン屋のパンセ

    ●ランチタイムに待ちぼうけ
    センチメンタルな旅・冬の旅

    ●百万円の本
    にんじん
    シーラという子

    ●火曜の夜と水曜の夜
    セックスレスは罪ですか?
    料理歳時記

    ●自由帳の三日月猫
    猫語の教科書

  • かなりの飯テロ本なのでお腹が減っているときはご注意。
    古書店とカフェを合わせた店・すみれ屋をオープンさせた元会社員のすみれ。古書部分はビジネスパートナーの紙野くんに任せ、すみれは得意の料理を活かしてカフェスペースを切り盛りしている。
    カフェに来て様々な話をする客たち。
    紙野くんはそんな悩める客に一冊の本を差し出し、その悩みを解きほぐす。
    すみれの料理がどれも美味しそう。こういう店が近所にあったら入り浸りそうなヨカン。
    っていうか、各地に作りませんかね、古書カフェ。
    もちろん料理だけでなく、いろいろな本も紹介されており、こちらもなかなかバリエーションに飛んでいる感じ。

    一話目は、彼かなりの飯テロ本なのでお腹が減っているときはご注意。
    古書店とカフェを合わせた店・すみれ屋をオープンさせた元会社員のすみれ。古書部分はビジネスパートナーの紙野くんに任せ、すみれは得意の料理を活かしてカフェスペースを切り盛りしている。
    カフェに来て様々な話をする客たち。
    紙野くんはそんな悩める客に一冊の本を差し出し、その悩みを解きほぐす。
    すみれの料理がどれも美味しそう。こういう店が近所にあったら入り浸りそうなヨカン。
    っていうか、各地に作りませんかね、古書カフェ。
    もちろん料理だけでなく、いろいろな本も紹介されており、こちらもなかなかバリエーションに飛んでいる感じ。

    一話目では、彼女にプロポーズをするかどうか迷っている彼氏と、彼との今後を迷っている彼女が別々に来店する。
    ギターで生計を立てることを願う彼に、紙野はギターの雑誌を差し出した。
    いっぽう彼女の方は、クリスマスが近いので彼にプレゼントを考えているという。彼女の方に渡したのはO・ヘンリの短編集。
    てっきり「賢者の贈り物」的なことを示唆しているのかと思いきや、真実は別にあった。実は彼女の方は彼と別れようとしていた。
    しかし紙野から渡された短編集の中の一作を呼んで、自分の本当の気持ちに気付く。

    二話目。
    ランチタイムに一人で来店する初老の男性。待ち合わせだというが、待ち人は来ない。そんなことが何度も続いた。そして、席を占領することで他の客とのトラブルを起こす。
    憤慨して店を出た男性は、ある写真集を見ていた。グラビアカメラマンが、自分の妻の赤裸々な姿をありのままに映した写真集。
    後日男性は、その写真集について紙野に「下らない」と言ったような内容のコメントをする。しかし紙野はそうは思わないと持論を展開する。
    男性は妻と離婚したばかり。寂しさから出会い系サイトを利用し、すみれ屋で待ち合わせをしたが、相手に待ちぼうけを食わされていた。
    紙野との会話から、男性は自分を見つめ直す。

    三話目では、子連れ再婚をしたばかりの女性と、その小学生息子が来店。息子が新しい父親に懐いていないことを、女性は嘆く。そして息子の小学校では、プールの中にガラス瓶が投げ込まれて水泳の授業が中止になるという騒ぎが起きていた。
    紙野は女性に一冊の本を手渡す。そして「それを読んでも分からなければ、この本を100万円で買え」と紙袋を指し示す。
    手渡した本は、子供の海賊が大人よりも勇敢に活躍するというストーリー。
    女性はそれを読み、息子が新しい父親から虐待されていることに気付く。プールにガラスビンを投げ込んだのも息子だった。虐待がばれたら母を殺すと脅されていたらしい。
    紙野が紙袋に入れて用意していたのは「シーラという子」。そのものずばり虐待児童のドキュメンタリー本だった。

    四話目は、店で初めて会ったふたりの男性の会話で始まる。二人の男性のうち一人は妻がいるが、妻の料理が口に合わず、関係はマンネリ。この状態を打破するには紺がい恋愛しかないという。すみれは嫌悪感に似た感情を抱く。
    後日今度は女性の二人連れが来店。話をきくうちに、片方の女性が先日やってきた男性の妻なのではないかと考えるすみれ。
    女性は、夫の「おふくろの味」を再現したいのに難しくてできないと悩む。
    紙野はそんな彼女に、ある古い料理本を渡す。
    実はすみれが考えていた夫婦は夫婦ではなかった。料理に悩んでいた女性は、紙野から渡された本に「おふくろの味」のレシピがズバリ載っていることに気付く。その古い料理本は、いわゆる昔の主婦のバイブル的なもの。「おふくろの味」はオリジナルレシピではなく、有名なその本の真似だった。

    五話目。
    お客さんに店の感想を書いて貰うために設置したノートに、三日月傷のある猫のイラストと、暗号のような文が書かれていた。
    それは一体誰が何の目的で、何と書いたのか。
    やがて、その三日月の猫を飼っていたという女性が名乗り出てくる。猫は少し前に亡くなっていた。そして女性は最近ストーカーに悩まされているという。
    もしかしたらその猫のイラストはストーカーが書いたのではないか…。
    ノートに書き込みがされた時間などから考えると、書いたのは三人の人物に絞られる。そして聞き込みの結果、一人の男性客に焦点が当たった。
    紙野はその男性客が読んでいた本から、真相を見抜く。

  • ブクログで流れてきて気になった一冊が運命的に書店で見つかり、手にしました。
    やっぱりブックカフェってあこがれるなぁと思いますが、本に食べ物の臭いってしないのかな。変な臭いではなくて、美味しそうな臭いしかつかないとは思うのですが、ちょっと気になります。
    儲かるのかな。古書だからこそできることだとは思うのですが、採算取るには普通の古書店よりも難しそうな気もするのですが、紙野君のあの洞察力があってこそ成り立つお店なのでしょう。私だったら確実に赤字で閉店。

  • 本のある場所やカフェを舞台にしたライト文芸が増えている気がするし、色んなアプローチがあるので私は好みが結構はっきり別れてしまうんだけど、これはドンピシャにハマって面白かったです。
    実在の本をコージーミステリに絡めている点、登場する料理の描写が丁寧で本当に食べたくなる点、ミステリ要素が比較的ほっこり出来る点(章ごとに謎が提示されて解決される連作短編タイプなので、中には重く感じるものもありましたが)が特によかった。続編があれば買いたいです。

  • 人から勧められて借りたのだけど、いやー面白かった!!!
    止まらず一気読み。
    人から借りると、自分では買わなそうな本と出会えるから嬉しい。
    貸してくれる人は大体が信頼している読み手なので、読んで面白いと 「やっぱりー!」と思う。(早くその人と本の話したい…!)

    意外と重めのテーマも扱っていたり、本当に様々な本や食べ物が出てきたり、内容はしっかりしているのに読みやすくて楽しい。
    帯にもあったけど、すみれ屋が実在したら通うのになーとつい思ってしまう。

  • カフェと古書店が併設されているお店に持ち込まれる日常の謎を解いていく謎解きミステリ。

    謎を解くのに、適した本が提示されているところが、何となく漫画「本屋の森のあかり」を思い出しました。

    ご飯がどれもおいしそうでしたが、料理の描写がとても長く感じました。

    謎を解くのに使われる本も気になるところですが、カフェのオーナーのすみれさんと古書店店長の神野くんの関係も気になります。

    久店頭で三浦しをんさんの帯をみて、一目ぼれしちゃいました。確かに近所にこんなカフェあったらいいな。

  • 初めて読む作者でしたが、予想以上に面白かった。
    カフェと本、カフェの顧客とのエピソードのこの二つを繋ぎながらの物語。軽い読み物ではあるが、料理の描写には相当力が入っていて、作者の料理の愛情が伝わります。ほんと、お腹が減ります。続きがある事期待です。

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著者プロフィール

1969年、東京都生まれ。早稲田大学を卒業後、編集プロダクションに所属し、ライターとして映画、テレビドラマのノベライズを数多く執筆。2004年『獣のごとくひそやかに』で小説家デビュー。『彼女の知らない彼女』(新潮社)で第20回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。

「2017年 『小説L DK 柊聖’S ROOM』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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