マンガみたいにすらすら読める哲学入門 (だいわ文庫 B 344-1)
- 大和書房 (2017年1月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479306344
感想・レビュー・書評
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1.哲学について基本的なことから学びたくなりました。
2.代々木ゼミナールで教えている著者が哲学について解説しています。高校生になると倫理や哲学などの科目が出されますが、受験に必要がないことが多く、苦痛になってしまうことが大半です。そんな経験をした著者が、コミカルに分かりやすく「哲学ってこういう世界」と表してくれているのが本書です。哲学をこれから学ぶ人は本書を手にするのが一番良いかと思います。
3.テンポの良さとコミカルさがたまらなく面白かったです。それだけではなく、大事な箇所はしっかり厚みを持って説明してくれるので、要所は外さないということも意識して読むことができます。
哲学は暇になった時にふと考えるという本書の言葉から「たしかにそうだな」と思いました。つまり、なにかを考えるための準備としては「暇」はとても有効だと言うことに気づけました。
一見して悪く捉えられる「暇」ですが、これはつまり「心にゆとりをもつ」という意味なのではないでしょうか。ゆとりがあるから新しいことを学ぶ空間ができ、アイデアや活動に取り組むきっかけを生むのだと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
哲学はとっつきにくいイメージがあったが、時代背景×哲学者の個人的経験の2つのアプローチでかなり分かりやすく解説してくれているので、入門としては最適だった。実存主義以降はかなり難しかったので、補填する別の書籍を探したいところ。
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ようやく哲学がわかる年齢になってきたのか、哲学
に関する本に興味を持って読んでいます。
確かにこれは読みやすかったです。
特に19世紀の実存主義の出現の理由は、産業革命
により個人が埋没していったことによる説明には、
肚落ちしました。
産業革命による社会の巨大化は、それだけ社会に
占める「個」の比重が薄められてしまう。そうする
と「個」はどんどん希薄になり、絶対的だったはず
の自分は無残にも「相対化」されてしまうという状
況が実存主義を生み出したという説明です。
また時々マンガのキャラクターになぞられた部分も
若者に向けた理解の手助けになるのでしょう。
こんな時代だからこそ哲学なのか。こんな年齢だか
ら哲学なのか。とにかく今こそ哲学です。 -
マンガみたいにすらすら読めるという名前に恥じない、読みやすい本。
でも、文体の軽さに反して、内容は哲学入門に相応しいものだった。 -
「スラスラ読める」とか「何日で読める」とかそういう本はだいたいスラスラ短時間で読めないけど、この本は本当にスラスラスラスラ読めました。
各テーマの概略を説明する時以外、まったく専門用語が出てこなかったこと、専門用語もよーーーく噛み砕かれて説明されていたことがかなり良かったです。
あとがきの「シンクロ」がかなり印象に残りました。
本屋で見つけて、なんとなく買ったのは大正解でした。