菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479307105

感想・レビュー・書評

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  • 日常の謎のお仕事ミステリーですね。
    『菜の花食堂の事件簿』の三冊目です。
    下河辺靖子先生と、私、館林優希助手、そして和泉香奈弟子の三人で織り成す『菜の花食堂』と『料理教室』の物語。
    五話の短篇連作です。
    『菜の花食堂』の商品開発と販売が優希と香奈の努力で起動に乗り出す。
    優希は派遣会社の仕事を打ち切って、『菜の花食堂』と他のレストランのバイトで生活を出来るようにまでになる。
    そんな時、ある事件をきっかけに、川島悟朗(出版社勤務)の、里から送って来た野菜を優希が料理を作り置きするというアルバイトをする事に。独身で好青年の川島悟朗の部屋に出入りするのはためらわれるが~。
    物語は、恋物語にも発展するかな?
    一方、『菜の花食堂』が創立二十五周年になることが判明。
    靖子先生と別れたフランスの旦那さんと子供たちの事も、次第に明らかに。靖子先生の来歴も次第に明らかに。
    物語は、登場人物がますます増えて地域柄味の広がっていく。面白さも膨らんでいきますね。
    これは引き続き読まずにいられません。

  • 昨年に菜の花食堂シリーズの2作を読んで、ランチ営業だけの食堂を経営しながら料理教室を開いて、そして日常の謎を解く、一人暮らしの上品な女性主人公の話にほっこりしたのを思い出し、今月第3弾が出たのを見つけて早速買って一気に読み終えた。
    今回もほっこりする料理の話が展開しつつ、ミスマープル並みに日常の謎を解明するのだが、今回は家族に関する寂しい過去が暖かい感動の場面に変わる結末に幸せな気持ちになる。
    ハードな社会派ミステリー小説も好きだが、心温まる生活に密着した日常の謎解き小説も楽しい。

  • 菜の花食堂シリーズ第三弾。
    美味しいもののお話であると同時に、頑張る女子のお仕事小説らしさも出てきたところが碧野さんらしい。
    謎に包まれていた下河辺靖子(しもこうべ やすこ)先生の私生活…というか、来し方が少しずつ明かされて行く加減もなんとも心憎い。
    大団円な感じもするけれど、これからが優希の本気のステージでもあるのと思うので、続いてほしいです!

    『小松菜の困惑』
    好き嫌いの多い息子に安くて栄養のある小松菜をたくさん食べさせたいと生徒さんにリクエストされ、料理教室で教えるほどでもない小松菜をテーマに取り上げる。
    専業で菜の花食堂を手伝うようになった和泉香奈(いずみ かな)。好き嫌いは無いはずの彼が、遠出の時のお弁当は作らなくていいと言ってきた。
    自分の料理のどこがいけないのかとショック。

    『カリフラワーの決意』
    新しい工房も完成し、いよいよ瓶詰ピクルスの製造販売を始める。
    まずは毎月行われる地元マルシェに出品してみることになった。
    優希は将来に向けてある決意をする。

    『のらぼう菜は試みる』
    菜の花食堂の野菜の主な仕入れ先は、地元農家の保田俊之(やすだ としゆき)さん。
    良い野菜を丁寧に作る傍ら、不動産物件もいくつも持っている。
    店子さんの面倒をよく見る保田さんは、まるで江戸時代の大家さんのようだ。
    優希と香奈はイベントを企画する。

    『金柑はひそやかに香る』
    優希のアパートの隣人が怪しい!
    異臭、物音…引っ越ししたいけど…

    『菜の花は語る』
    優希の新しい旅立ちと、靖子先生の節目。

  • シリーズ第3弾。
    今回も楽しく読みました♪

    優希は会社を辞めて菜の花食堂に本腰をいれることに。

    そして、恋がうまれるのか?

    と、期待したけど
    特に何もなく読み終わってしまった。

    次に期待かな?

  • シリーズ最終巻。
    出てくるご飯はどれもおいしそう。
    先生の家族関係の秘密も明らかになる。
    これで終わりなのは寂しく思う。続編が出てくれたらいいなと思う。

  • 小松菜とピクルスがものすごく食べたくなった。

  • 先生の謎は明かさないで欲しい。
    と思うのはワガママでしょうか。
    ミステリアスなままで、想像を膨らませる余地を残しておいて欲しいと思ってしまいます。
    優希ちゃんの恋模様フラグは気になるけれど。あれ?発展しないのかな?胃袋つかんだ女は強いと思うんだがな。

  • いよいよ優希が仕事を辞めて食堂の仕事に専念。加えてアルバイトで家政婦の〇〇さんみたいな仕事。すごいな。実家からの野菜がちゃんと料理してもらえるっていいな。菜の花食堂の由来も明らかに!

  • 靖子先生と優希、香奈さんの絆が感じられてよかった。最後の話も息子さんと先生の関係性が素敵だった。

  • 優希がついに派遣の仕事を辞めて食堂の仕事メインに。
    優希の靖子先生への依存具合がひどい。
    先生の昔からの知人や親類が自分が知らない靖子先生情報を知っていると落ち込むし、彼らの知らない靖子先生情報を披露出来た時は優越感を感じてマウントしているし。
    自分のピンチを救ってくれた人だから刷り込みみたいなものだと思うけど、ウザく思う。

著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。大人気シリーズ作品「書店ガール」は2014年度の静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」を受賞し、翌年「戦う!書店ガール」としてテレビドラマ化され、2016年度吉川英治文庫賞にもノミネートされた。他の著作に「銀盤のトレース」シリーズ、「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』などがある。

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