菜の花食堂のささやかな事件簿 裏切りのジャム (だいわ文庫)

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  • 大和書房 (2021年7月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784479308737

みんなの感想まとめ

日常の小さな謎解きと人間模様が織り交ぜられた物語が展開されます。シリーズ第4弾では、料理教室や菜の花食堂を舞台に、主人公たちの成長や新たな出会いが描かれています。特に靖子先生の鋭い洞察力が光り、様々な...

感想・レビュー・書評

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  •  「菜の花食堂」は、東京 武蔵野にあります。
    びっしり建ち並んだ住宅の間に、古い神社や墓地やキウイ畑の格子棚が見え隠れする、昔ながらの細い街道沿いに、その店はあります。
     元々は普通の住宅として建てられた家を一部改装して店にしています。

     この店の店主は、下河辺 靖子(しもこうべ やすこ)さんです。すでに20年以上も女手ひとつで店を切り盛りしてきました。
     店の定休日を利用した料理教室が開かれるようになってからも、5年ほどが経ちました。店はランチの時間から午後4時まで営業していて、料理教室は月に1回だったのが2回開くようになりました。店も料理教室も評判がよく、地域の人たちに愛されています。

     そんな店や料理教室でも、ささやかな事件と呼べるようなことが起こります。
    その時は、靖子先生の推理が役に立ちます。靖子先生は、細やかな観察による鋭い洞察と論理的な推理、そして何よりも人の心の機微を理解し誠実に事に当たることによって、事件を解決していくのでした。
     そう、この本は、小さなレストランと料理教室を舞台にした、靖子先生のささやかな事件簿(連作短編集)なのです。

     本書の表題作「裏切りのジャム」は、菜の花食堂が地域の店に卸している瓶詰のジャムに「カビが生えている」というお客のクレームから事件が始まります。販売している3種類のジャムに、別々の販売店から1種類ずつクレームがあがります。全商品を回収してもカビが生えていたのは各店に1瓶だけ。しかも3つの瓶は、すべて賞味期限内で、製造日は2週間以内なので、カビが生えるはずはありません。。。
     さあ、謎が深まるこの事件を靖子先生はどんな推理と行動で解決していくのでしょうか?

     他の4作も興味深い作品です。野菜の特徴や料理方法についても学べます。
     ぜひ、お楽しみください♡

    〔目次〕
    春菊は調和する
    セロリは変わっていく
    裏切りのジャム
    玉ねぎは二つの顔を持つ
    タケノコは成長する

  • ランチと月に二回の料理教室を下河辺靖子先生一人でこなしていた〈菜の花食堂〉は、館林優希(営業・サポート)と和泉香奈(料理人)という二人の助手を得て予約制ディナーに瓶詰販売と商売も順調に拡大中。
    合わせて今回も靖子先生の謎解きで事件もサクッと解決。

    「春菊は調和する」
    夫の減量のため料理で努力する妻だがなぜが夫の体重は減らず…。
    個人的には劣等感いっぱいの妻の追いつめられた気持ちが分かるが、傍から見ると痛々しい。一方で自信満々な夫の物の見方も何だかなという気持ち。
    靖子先生の解決策、上手く行って良かったけど私は嫌だな。

    「セロリは変わっていく」
    飼い主により菜の花食堂に捨てられていた犬。新たな飼い主が見つかるまで預かることになったが、居合わせた親子客の少女が犬を気に入って…。
    この話の靖子先生はなかなか辛辣。関係者が道理の分かる人で良かったが、感情的になってしまう人だったらどうなっていたかと心配になった。

    「裏切りのジャム」
    売り上げを順調に伸ばし『地元の逸品』にも選ばれ、商品を置いてくれるお店も増えてきた瓶詰商品に何とカビが生えていたというクレームが。
    どれほど誠実に堅実に商売をしてもこういうことは起こるのだろう。だが優希が来るまで一人で商売をやってきた靖子先生、このくらいでは狼狽えなかった。謎解きよりもどうことを収めるのかに注目した。

    「玉ねぎは二つの顔を持つ」
    新婚夫婦は納得の上で同居を決めたのに、大らかで親しみやすい姑は何故拒否するのか。
    誰もが出来た母、妻、姑ではない。だがここまで見通した靖子先生はさすが。このまま良い関係になれれば良いが。

    「タケノコは成長する」
    個人的に頼まれた料理のアルバイト先、川島氏宅に自分ではない、料理をする人の存在を見つけてしまった優希。その上川島氏からそのアルバイトのことで話があるとまで言われ動揺、思わぬ怪我までしてしまう。
    靖子先生でなくとも誰が見ても…という状況なのだが渦中にいる本人には見えない。真面目過ぎる優希らしいと言えばそうなのだが、可愛らしい。

    ※シリーズ作品一覧
    全てレビュー登録あり
    ①「菜の花食堂のささやかな事件簿」
    ②「菜の花食堂のささやかな事件簿 きゅうりには絶好の日」
    ③「菜の花食堂のささやかな事件簿 金柑はひそやかに香る」
    ④「菜の花食堂のささやかな事件簿 裏切りのジャム」本作

  • 日常の謎のお仕事ミステリーですね。
    『菜の花食堂事件簿』の四巻目です。
    下河辺靖子先生は六十台。
    館林優希は、二十八才。
    和泉香奈は二十七才。
    三人の『菜の花食堂』『料理教室』の営みの中で起きる事件を通しての謎解きと人情あり、恋愛あり何より人間模様の楽しさ辛さを、優しさと慈愛に満ちて物語ります。
    シリーズもここまで進むと、『菜の花食堂』『料理教室』もかなり忙しくなってきます。
    そこで、様々な事件が発生。
    優希の恋の行方も進展をみせてきます。
    香奈の押し掛け弟子も板についてきて、靖子先生の代わりを勤める程に成長します。香奈の恋はマイペース。
    『菜の花食堂』『料理教室』に出入りのメンバーの協力と地域との連帯の広がりは増すばかり。
    短篇連作の五話なのですが、全編を通して物語は進みます。
    ここまでくると、ワクワク感は高まるばかりですね。
    次回作が楽しみです。

  • 日常の小さな謎解き
    短編集
    地元の逸品
    味音痴
    骨折

    安定して美味しそうなお料理満載です
    お腹もすきます
    作者の碧野圭さん東京学芸大卒だったんですね
    この本を手にしたタイミングに
    一人勝手に縁を感じてます
    さぁ恋が始まるよー
    続編も楽しみです

  • 菜の花食堂シリーズ第4弾。

    料理教室には、新たに入ってくる人もいてその人の悩みも靖子先生の洞察力でするっと解決。
    迷い犬の件も厳しい口調で大人にもわからせるというのは流石だなと思った。
    裏切りのジャムの件もあわや販売の危機⁇かと思ったが、これもすんなりとおさめるんだから靖子先生って名探偵プラス商売上手というか敵なしなんやね、と。
    ちょっと違う新たな一面を見ることができた。

    すべてが上手く回りだしたところで、優希が自転車で転び骨折し、しばらく料理もできないし…と最低最悪な気分で落ち込んでいたが、ここでやっとなのか、まったくと言っていいほど恋愛というものが感じられなかったのになんかふんわりと良い予感が…。

  • 怒りの靖子先生が格好良くて、本当に強い女性の姿を見られて良かったです。そして少しだけ、優希の恋の行方も一歩前進。今回はほのぼのした謎解きと、それ以外に少し重い内容もあったものの文体が重くなり過ぎずに読めました。

  • 春菊と嫉妬とダイエット
    セロリは変わっていく 
      捨て犬じゃなく助けてのサイン
    表題の裏切りのジャム
      逆恨みと正しい対処法
      ジャムを買いわざとカビをつけるって!
      ひどい嫌がらせ!
    玉ねぎは二つの顔を持つ
      味付けと感覚は人それぞれ 
      得意な事もあればそうじゃないこともある
    タケノコは成長する
      怪我をして何もかもうまくいかないと
      落ち込んでいた姿を見て推理する先生
      さすがだなぁ〜
      きっとこの続きは素晴らしい未来!

  • シリーズ第四弾。

    <菜の花食堂>のオーナー・靖子先生が“日常の謎”を解いていく、連作5話が収録されています。

    食堂と料理教室に加えて、ジャムやピクルスなどの瓶詰の販売も始めている<菜の花食堂>。
    “地元の逸品”に瓶詰が選ばれたりと、軌道に乗ってきた矢先に思わぬクレームが・・・。
    第三話「裏切りのジャム」では、妬みによる嫌がらせを受けてしまう<菜の花食堂>ですが、そこは安定の靖子先生。いつもより本気モードできちっと解決してくれます。
    そして靖子先生の助手で、主人公である優希の恋模様も気になるところです・・・っていうか、ほぼ両想いだよね?という感じなのですが、二人の仲がどのように発展していくのか、今後の展開が楽しみです。

  • 大和書房HP連載の春菊は調和する、セロリは変わっていく、玉ねぎは二つの顔を持つに加筆修正し、書き下ろし裏切りのジャム、たけのこは成長する、の5つの連作短編を2021年7月だいわ文庫から刊行。シリーズ4作目。裏切りのジャムというのは不穏なタイトルだが、ストーリーにそこまでのものは無く安心して読めた。セロリは変わっていくに登場した小学生たちを巻き込んだ事件の謎解きはやや辛辣。もう少しやさしい展開がなかったものかと考えてしまいました。

  • 大好きなシリーズの第4弾!
    おっと、最後には優希に春が!?
    裏切りのジャムは悲しいお話だった。選定されるために、同じことを続けることも大切だが、日々頑張っている人も多いはず。

  • 今回の表題作でもある裏切りのジャム
    人々に安らぎを与えるはずの「食」というものが、悪意によって利用される、しかも菜の花食堂のみんなが思いを込めて作ったものが……
    もちろん靖子先生が華麗に事件を解決してくれるのですが、読んでいて辛かったけど怒った靖子先生の強さが表現されていて本当によかった!
    また、事件の緊迫感とは別に、優希ちゃんと川島さんの二人の関係が少しずつ進展していく様子も、物語に穏やかな彩りを与えており、読者としての楽しみをさらに深めてくれました!

  • 今回はとうとう優希にいい人が現れそうで良かったです。

  • 事件と謎を美味しく解決! 大人気ミステリー第4弾!
    本当に大切にしたい縁なら勇気を出さなきゃ──
    小さな食堂のオーナー・靖子先生が謎と心を解きほぐしてくれる、美味しい日常ミステリー!

    靖子先生の決してでしゃばらない謙虚な姿勢、いいなぁ。謎解きだけでなく、人の心の機微を大切にするお話としても読み応えがある。
    表題作は珍しく悪意のある話でモヤモヤした。年齢は関係ないかもしれないけど、年を重ねても嫌がらせをする人って嫌だな。
    主人公にももう少しで春が来そうな予感!次回作も楽しみ。

  • シリーズ第4弾!
    このシリーズ、軽い読み心地で謎解きも料理もちょこっと楽しめて、そっと背中を押してくれる。温もりを感じられるのも良い。

    「菜の花食堂」のオーナー で、料理教室の靖子先生の言葉が深い。大切なことをさりげなく伝えてくれるから、言葉がスッと入ってくる。
    そして相変わらず洞察力がすごい。
    読後、ちょっと幸せな気分になりました♪

    今回の料理教室のテーマ食材は、「春菊」「タマネギ」。
    このシリーズは凝った料理はないけど、手軽に試せそうな旬の食材を使った「づくし料理」がいっぱいあって毎回読んでいて楽しくなります。

  • 大好きなシリーズ

    めっちゃ読みやすい。続きを早く読みたい

  • 私も味音痴なので、お嫁さんに甘えられない姑さんの気持ちがよく分かります。微妙な味の違いが分かる人の方が上、というコンプレックスはあるけど、何出されてもそこそこ美味しい馬鹿舌もそれはそれで幸せだと思うのよね。高級品の良さが分からなくて悔しいし残念だけど。

  • 菜の花食堂シリーズ第4弾。いつも通り出てくる野菜たちが魅力的で、レシピも参考になるし、1日で読み終えてしまった。川島さんと優希の恋の行方にドキドキ。

  • 今回は特にビターなお話が印象的。
    でも、菜の花食堂のオーナー、靖子先生の謎解きは、どんなにビターで悲しい結末でも、立ち居振る舞いか素敵で、厳しさも混ざることもあるけれど、優しさに溢れている。
    最後、優希さんに恋の予感が。
    続編も読みたい。

  • 菜の花食堂シリーズ第4弾。菜の花食堂の料理教室に新しく入った人の悩みを相変わらず驚くほどの洞察力で解決していく先生。優希は川島から調理を頼まれた野菜の量がいつもより少ないのが気になって……。

    今までの作品と同様に安定して読める日常の謎ミステリー。そして、美味しそうな食べ物が魅力の小説。今回は犬の話がよかった。どうしても自分が犬を飼っているから、気になってしまう。犬を飼うことは楽しいけれど、大変な面についても教えるべきだよね……。
    優希さんの身の回りにもいろいろ変化があらわれそうな、次回作も楽しみ。

  • 菜の花食堂を舞台に起こるささやか(?)な事件を、先生がすんなり解決してくれるから気持ちが良い。

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著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。ドラマ化もされた、累計57万部を超えるベストセラー「書店ガール」シリーズや、同じく累計10万部を超す「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、その他「銀盤のトレース」シリーズ、「凛として弓を引く」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』等、多数の著書がある。

「2024年 『レイアウトは期日までに』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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