泳げないカワウソの生きるヒント 「成長」をめぐる生物学 (だいわ文庫)

  • 大和書房 (2024年8月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784479321002

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  • 人間の成長と発達

    人間の子育て期間が長い理由は、直立歩行による産道の狭小化と、膨大な「知識」習得の必要性
    人間は生存戦略として「あえて発育を遅らせる」進化をした
    生命の根本は「命のリレー」による世代間の繋がり

    「おばあさん仮説」と高齢者の役割

    人間社会では珍しく祖父母世代が同時生存
    女性が長寿であることで、育児支援が可能になり人類の繁栄に貢献
    高齢者は「知恵を授ける」存在(「一人の年寄りが死ぬことは、一つの図書館がなくなるようなものだ」)

    植物の生存戦略

    踏まれた雑草が立ち上がらないのはエネルギー効率の観点から合理的
    水やりをしない雑草が青々としている理由は、根を深く伸ばして水分を求めているから
    植物の「節目」が重要:茎が折れても節から新しい芽を伸ばして成長を継続

    成長の多様性

    樹齢千年の巨木:個々の細胞は死んでも全体として成長を続ける
    イネは穂が出ると栄養成長から生殖成長へと転換
    背が高すぎるイネは不健康(徒長):見た目の成長と本質的な成長は一致しない

    成長に対する考え方

    「成長しなければ」という強迫観念と生物本来の自律的成長力の矛盾
    生物にはそれぞれの「成長の形」がある(ウリの蔓にナスは実らない)
    昔の人は「稲を作る」とは言わず「米が実る」と言った:生物本来の成長力への敬意

    総括

    成長は単に大きくなることではなく、質的変化も含む
    成長には終わりがあり、S字曲線を描く
    多様な個性を認め、それぞれの成長を尊重することの重要性

  • 「昆虫や他の生物」と「哺乳類と人間」を比較して、生物にとっての「生きる意味・成長とは何か」を考えさせられる雑学・教養読み物。

    この本で特に「なるほど」と思ったところは、①豹変する親キツネの話、②昆虫や爬虫類など「本能」で動くものと「知恵」がある哺乳類の話、③「成長」とは何か、④成長する過程での経験の大切さなど。

    私にとっては
    大変面白く何度も読み返したくなる!本でした。

  • 無脊椎動物は、本能のみによって行動しています。 次に囲碁や将棋の本に書いてあるような定石や定跡をインプットしていく事でしょう 何もインプットされていないコンピュータは唯の箱であるのと同じように、何の情報も持たない知能は、全く機能する事がありません。私達には、経験が必要なのです。

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著者プロフィール

稲垣 栄洋(いながき・ひでひろ):1968年静岡市生まれ。岡山大学大学院農学研究科修了。農学博士。専攻は雑草生態学。農林水産省、静岡県農林技術研究所等を経て、静岡大学大学院教授。農業研究に携わる傍ら、雑草や昆虫など身近な生き物に関する記述や講演を行っている。著書に、『身近な雑草の愉快な生きかた』『身近な野菜のなるほど観察録』『身近な虫たちの華麗な生きかた』『身近な野の草 日本のこころ』(ちくま文庫)、『植物はなぜ動かないのか』『雑草はなぜそこに生えているのか』『イネという不思議な植物』『はずれ者が進化をつくる』『ナマケモノは、なぜ怠けるのか』(ちくまプリマー新書)、『たたかう植物』(ちくま新書)など多数。

「2023年 『身近な植物の賢い生きかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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