言葉の園のお菓子番 大切な場所 (だいわ文庫)

  • 大和書房
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  • 本 ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479321224

作品紹介・あらすじ

言葉を紡ぎ、人と繋がり、
心が触れ合うなかで何かが変わっていく──。
『活版印刷三日月堂』の著者が心を込めて描く
大人気シリーズ、第6巻!

亡き祖母が通っていた連句会「ひとつばたご」と出合って二年半。ブックカフェで働き連句を続けながら得た新しい縁は、一葉をはじめての世界へと導いていく。そんななか、文芸マーケットへの参加や雑誌作りを通して、漠然と抱いていた想いの輪郭が少しずつ見えてきて──。
自分はどこに行きたいのか。何ができるのか。ほんとうに大切なこと、大切な場所とは?
言葉に気持ちを載せ、人と繋がり、自分を見つめて前へ進む主人公の歩みに励まされると共感の声が届き続ける、大人気シリーズ待望の第六弾!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第6弾。まだまだ話が続いていくと思わせられる安定したストーリー展開。
    主人公の一葉が亡き祖母の参加していた月次連句会に参加して早2年半。この連句会や勤務先の上野桜木のブックカフェでのイベント開催をきっかけに、少しずつ一葉の人脈が広がっていく様子がこの数巻では描かれている。今回は、他の連句会に参加する大輔さんが自費で創刊する雑誌に写真部だった一葉の父と一緒に協力すべく谷中根津の坂道の写真撮影に同行したり、ブックカフェでのイベントをスタッフとして側面支援したり、言葉を扱う才能について考えたり、いつもの連句会の様子のほかに活動の幅を少しずつ自然に広げている一葉の様子が描かれていた。仕事などの傍ら、こんな趣味にどっぷり浸かれたら、人生や生活が豊かになるだろうなとこのシリーズを読む度に思う。連句会での美味しそうなおやつの数々も健在。今回も、文芸とお菓子の世界を堪能した。

  • 大輔の雑誌に載せる写真のことから親しくなった大輔と一葉父。すっかり意気投合して一葉抜きでも撮影のためにお出かけ。趣味の繋がりは年齢超えて親しくなれるのがいいですね。「きりん座」は意見の相違から久輝が抜けることに。歳が近いし感性が鋭い人同士だとぶつかることもあるよね。人の集団が長く続くには新陳代謝を繰り返すことはしょうがない。SNS連句は次回ですね、楽しみ。

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著者プロフィール

1964年東京都生まれ。作家・詩人。95年「影をめくるとき」が第38回群像新人文学賞優秀作受賞。2002年『ヘビイチゴ・サナトリウム』が、第12回鮎川哲也賞最終候補作となる。16年から刊行された「活版印刷三日月堂」シリーズが話題を呼び、第5回静岡書店大賞(映像化したい文庫部門)を受賞するなど人気となる。主な作品に「菓子屋横丁月光荘」シリーズ、『三ノ池植物園標本室(上・下)』など。

「2021年 『東京のぼる坂くだる坂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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