大人のための哲学授業―「世界と自分」をもっと深く知るために

著者 :
  • 大和書房
3.80
  • (0)
  • (4)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 30
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479390923

作品紹介・あらすじ

生の意味、正義の基準、美の価値、神の存在…科学で答えの出ない問いにどう答えるか"世界像が壊れてしまった時代"の考え方。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 一般的に哲学は、難解で答えのない問題について堂々巡りのように問うというような印象があるが、著者は、平易な言葉でかつやさしい口調で、初心者をその世界へとガイドしてくれる。ソクラテスなどの古代ギリシア哲学から、デカルト、カントなどの近代哲学を経てハイデガーに至る現代哲学まで、順序だてて哲学の歴史と系譜を説明してくれるのはほぼ知識ゼロの読者にとってはありがたい。哲学は、ギリシアの時代にはそもそも自由な思想を基本とした学問であったが、ヨーロッパでキリスト教が社会秩序を形成する基盤となるなかで、神を絶対とする考え方がその存在を許さなくなってしまう。しかし、ニュートンやコペルニクス、ガリレオなどの自然科学、物理学における科学的真理の追求と発見により、再び哲学はその意義を復活させるのである。<br /><br />哲学は、すべての学問の中の学問といわれる。確かに、経済学は社会のありかたを論じることから発展した学問であり、また心理学も、人間の意識や主観など、普遍性を追求する学問としての本質がかなり現れているといえる。哲学がデカルト以降長い間命題としてきた問題から派生している。実際、本書でも、マルクスやフロイトなどが引用されており、思想あらゆる学問を学ぶにあたって、基礎的な知識として哲学を知ることは大変有意であり、本書はその入り口として最適である。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

哲学者。京都精華大学社会メディア学科助教授。哲学者らしからぬ軽い風貌と語り口で若いファンを多くもつ。「普通の人々の心に届く新しい哲学を構築するのは彼しかいない」といわれる期待の学者。著書は、『哲学的思考』(筑摩書房)、『実存からの冒険』(ちくま学芸文庫)、『ヘーゲル・大人のなりかた』『哲学のモノサシ』(NHK出版)、『哲学は何の役に立つのか』(洋泉社新書y、佐藤幹夫との共著)など多数。現在、『哲学のモノサシ』シリーズを執筆中。

・もう一つのプロフィール……
だれに聞いても「怒った顔をみたことがない」という温厚な哲学者。学生からの人気はピカイチ。天才的頭脳の持ち主にしては「ちょっと軟弱」「貫禄がない」との評もあるが本人は全然気にしていないようだ。

「2004年 『不美人論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西研の作品

ツイートする