孤独と不安のレッスン

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 390
レビュー : 76
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479391401

作品紹介・あらすじ

あなたが「本物の孤独」と「前向きの不安」を友として、どうか、生きていけますように。「ひとり」を生きるための練習帳。

感想・レビュー・書評

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  • Twitter上で人生相談をされている鴻上さん。
    そんな鴻上さんの「孤独」と「不安」に関するエッセイ本。

    「本物の孤独」と「前向きの不安」を見つけ、それを楽しみ、共に生きられるようになるための練習帳、とある。
    人は残念ながら、孤独と不安から一生逃れることなどできない。
    ならばそれら負の二大要素とどのように付き合っていけば良いのか。
    鴻上さんが優しく一つ一つ丁寧に導いてくれる。

    特に印象的なものの記録として。

    ●「友達ができればラッキーだけど、あわない人と無理に友達にならなくてもいい。一人でいてもそれは普通のこと」学生時代にこんな風に優しく言ってくれる大人が身近にいたら、肩の荷が下りてどんなにか救われたことだろう。

    ●「他者」と「他人」の違いについても、目から鱗。「他人」:ただ周りにいるだけの人、に対し「他者」:喜びと同時に孤独や不安をくれる人。そしてこの「他者」とどう付き合えるかが、その人が成熟しているかどうかのバロメーター。自分の「孤独と不安」とどううまく付き合えるか、に繋がる。

    ●「何も言わなくても分かってくれるもう一人の自分」なんてどこにもいないことに気付き、「孤独と不安」と共に生きていく決心をする。「人間は分かりあえなくて当り前」

    ●「今ある自分」と「ありたい自分」のズレ。両者の位置関係が大事で、「ありたい自分」を「今ある自分」の少し上に置くといい。「ありたい自分」にたどり着いたら、またほんの少し上にまた置く、を繰り返すことが理想。これが「前向きの不安」に繋がる。たどり着いたという「小さな勝ち味」を積み重ね自信を取り戻す。「今ある自分」を肯定してもいいと思える勝ち味が不安な自分を支えることになる。

    ●人生のどこかで「何をしていいか分からない」状態は必ず来る。そんな時は自分の体と向き合い自分の体の声を聞き、自分の限界を知ることが大事。そして「孤独と不安」の練習を繰り返し慣れることも大事。

    心のメモが沢山増えた。自分なりに消化してしきたい。

  • 鴻上尚史さんと言えば、ネット上の人生相談の名回答者としてよく話題になる。気になる人物ではあった。そんな折りに、ブクログで見かけたレビューがキッカケとなり本書を購入。

    少し事前の期待値が大きすぎたかも知れない。あるいは、自分はターゲット読者ではないのかも知れない。

    孤独に思い悩み、すっかり「一人上手」の道に身をおいた自分にとっては、知っていることが多かった。とは言え、若い方や、孤独と不安に慣れていない方には有用な本なのかなとも思った。語り口はプレーンで、内容も分かりやすい。おそらく本書に救われる読者は少なくないと思われる。それでも、自分はその限りではなかった。いくつか学ぶ点はあったにせよ。

    (続きは書評ブログでどうぞ)
    https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E3%81%B2%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%8C%E5%AF%82%E3%81%97%E3%81%84%E3%81%A8%E6%84%9F%E3%81%98%E3%81%9F%E3%82%89_%E5%AD%A4%E7%8B%AC%E3%81%A8%E4%B8%8D%E5%AE%89%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B9%E3%83%B3_

  • 単行本を手にしたのが、10年以上前だった気がします。
    単行本が出て、文庫化され、そして、電子書籍版もあるということは、
    この本に優れた価値がある証明になっています。

    孤独には2種類あって、「本当の孤独」と「嘘の孤独」があると著者は言います。
    一人でいるけど、ネットばかりやっているのは、「本当の孤独」ではないという記述がありました。
    そして、著者が、ネットの何が問題かといえば、「簡単に慰められる」ものだから、
    この一文に当時、大学生だった私は衝撃を受けた記憶があります。

    そうか、人って、簡単に慰められるものが、近くにあると、それに依存して、
    バランスが悪くなってしまうんだなと、当時の自分は思いました。
    今、日本の社会には、「簡単に慰められるもの」が溢れています。
    10年前とは、比較にならないと思います。そういう危ないものを、
    国や政府や企業は、「良い」と宣伝してきます。
    全ては、ビジネスの範疇で物事を考え、金儲けの手段として、人を見ています。
    最近は、それが、本当に巧妙になったと感じます。

    「本当の孤独」を経験して、自分を強くする。
    著者の語りは、非常にやわらかいですが、込められたメッセージ性は非常に強いです。
    是非、手にとってみることを、すすめます。

  • 何度めか解らないけど、再読。
    勧めてもらって読んで、大切にしている本。

    内容の良さもそうだけど、きちんと伝えたいという
    丁寧な文章がすごく好き。

    「人生は、26点とか46点とか67点とかで生きていくものなのです。
    いえ、生きていくしかないものなのです。」

  • 私が感じている孤独と不安とは少し種類が違うような。

  • 「一人はみじめだから、とりあえず、友達を作る。[...]そんな動機で始まる人間関係は、問題が起こって当たり前なのです。」(18ページ)

    一人を恐れずに、自分と向き合ったり、
    後ろ向きな不安を、前向きな不安に変えるエッセイ集。

  • 100点を目指さず、67点でよしとする。そんな生き方を薦める本。何で、みんなはつるみたがるのだろうと不思議に思っているあなた、是非この本を読んで考えてみませんか?偽の孤独、前向きの不安、後ろ向きの不安、体の速度で生きるなど、落ち着いて考えるネタに尽きません。

  • 丁寧すぎる反復も伝えたい意思のゆえだと読後にわかる。中二病、5月病にてきめんの効果あると思う。

  • 387

    2017年では21冊目

  • 人が学生のときにやることを今から始めないといけないのだなあと痛感。でも今日の自分が一番若い自分だから。

    当面の目標はやりたいことを見つけること。それすら長いこと考えていなかった。

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著者プロフィール

鴻上尚史(こうかみ しょうじ)
1958年愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業。作家・演出家・映画監督。大学在学中の1981年、劇団「第三舞台」を旗揚げする。87年『朝日のような夕日をつれて87』で紀伊國屋演劇賞団体賞、’94年『スナフキンの手紙』で岸田國士戯曲賞を受賞。2008年に旗揚げした「虚構の劇団」の旗揚げ三部作戯曲集「グローブ・ジャングル」では、第61回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を受賞。代表作の著書に『不死身の特攻兵』などがある。2019年9月20日、「AERA.dot」連載で度々SNSで話題となっていた連載、『鴻上尚史のほがらか人生相談』を刊行。

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