「思考」を育てる100の講義

著者 :
  • 大和書房
3.48
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本棚登録 : 1023
レビュー : 75
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479392477

作品紹介・あらすじ

人気理系作家による、思索に「深み」を与えるヒント。

感想・レビュー・書評

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  • この本とよく似たタイトルで、著者の「常識にとらわれない100の講義」という本があり読みました。タイトル・構成・コンセプトは、全く前回と同じだとバレバレですが、どうしても手に取り読んでしまいます。モノの見方の視点が、一般解とは違っていて面白い。面白いという感覚を持つのは、「私自身もそう考えたりすることがある」が、そこまで堂々と意見を表に出してくれてると嬉しいという感覚かもしれない。だから面白いというより共感なのかもしれない。著者の考え方の中心は「合理性と抽象性」だと思います。一見すると矛盾する2つの考え方ですが、これが両立しているところが不思議な思考の世界を創っているとも思えます。
    29番目の講義「はっきりしない人間になろう」という項がある。そこからの引用です。
    人間の「深み」という言葉が示す通り、魅力のある人、尊敬に値する人、凄い人というのは、計り知れない。現実も、いったいどこに本質があるのかはっきりと見えないものである。物事を簡単に断定しない慎重さこそ「深さ」であって、意見を絶対に変えない頑固さが「浅さ」になる。
    「ぼんやりしていろ」というのではない。「簡単に決めるな」ということである。

    そういわれると「深い」と感じてしまいます。

  • そーだよねー、ふーん、へー、という感じ.
    どういう感じかは、読む人次第だな.そんなこと言ったらどんな本でもそうやけど.今の私には大きな感動はなかったけど、昔の自分が読んだらためになったと思う.

  • 執筆活動を引退されたので、てっきりもう新しい書籍は出ないのだろうと思ってリサーチ対象から外していたら……本が出ていたとは!
    この数年、知らなかった自分が悔しい!!

    本は相変わらずのモリヒロシ節が炸裂していた。
    ツイッターを「ツイッタ」と読んでいるところや奥さんを「僕の奥様(あえて敬称)」という表現を読んで作者の文体の感覚を思い出した。
    揺るぎない芯があり、他に惑わされずに自分を持っている。そして、優しい。本によると作者を「上から目線だ」と批判する読者もいるらしいが、私はその奥にある優しさを感じて読んでいると何処か温かな気持ちになる。
    作者の作品はどちらかというと小説よりもエッセィの方が好み。普段エッセィはあまり好んで読まないのだけれど、作者は例外だ。


    大人になって失っていくものを考えた6章は今いちばん心に響いた内容だった。
    大人になればひとつひとつの行動に責任が伴うけれども、それでがんじがらめにならずに、時々は振り返って今自分が何を作り出しているのか自問していきたい。
    7章にある「~やすい」という言葉に流されながら生活するのは楽だが、それが一種の「退化」であることも胸に留めておこう。
    そしてこの先、79、81、82章は将来の方針になりそうだ。私も同感。親の価値観を子どもに植え付けることが良かれと思っての行動だとしても、その子の可能性や考える行為までをも摘んでいるように感じる。その先は子どもが考えることだ。

    思考を育てよう。

    考えろ。
    考えろ。
    自分。

  • この世にはいろんな考えを持ったいろんな人がぎゅうぎゅうしてる。
    別に全てを分かり合えなくていいから、そうゆう人がいるってことを知っとけばいい。

    あとはシンプルに、ただシンプルに生きたい。

  • 土を買ったってとこ、吹き出してしまった。
    森氏いいなぁ。

  • 森博嗣という人は、常に客観的であり、物事を達観視している。
    世の中に対して可能な範囲の現実的な希望を持っているし、同じく絶望も感じている。いつか死ぬときがくるだろうし、それまでにいかに有意義に好きな時間を過ごすか理論的に考えている人だ。
    このエッセーは、そんな森さんの個人的だったり皆に伝えたいというような色々な考えを100のエッセーにまとめたものらしい。

    読むと、「あたりまえのことを言っているだけだ」なんて思う人がいるかもしれないけれど、こんな当たり前のことが出来ていない人が多いと思う。森さんは当たり前のことを当たり前にやることで、いつでも色々な物を無限の可能性を持ちながら想像して、たくさんの作品を生み出しているんだなぁと思った。

    読んでみて、共感できるところや、「こういう発想は今までもっていなかったけれどおもしろい」というところを、読んだ人それぞれが見つけてくれればなぁと思う。

    森さんの、ドライというか冷たくも感じるけれど、冷静さとユーモアもある文章が、本に使われているイラストの雰囲気ととても合っていて良いと感じた。

  • 誰かがなにかに不平不満を言っている場面というのはとても学びが多くて、この著者さんはそのなかにある「種」の分類が鮮やか。
    「思考停止」というのはどういうことかが、31番目のトピック「感情的になるな、というのではなく、感情で観察を遮断するな、である。」に書かれています。
    感動の魔法の半分以上は自分が持っているということを、あの手この手で述べられる。この100本ノックが気持ちよくてたまりません。

  • 様々な人に視座に触れる事は大事だなと感じさせる一冊.
    ・死に物狂いで頑張ろうという時,大事な事は引き際である.
    ・ときどき,自分は何を作り出しているか考えてみよう
    ・「十分な説明がない」とは,ただ「反論の糸口が欲しい」という意味である.

  • 思考が育ったかはよく分からないが、森先生の考えていることの一端に触れて楽しかった。
    2017/6/3

  • 視点が面白い。
    共感できないところもあるが、考えさせられる内容だった。

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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