孤独と居場所の社会学 なんでもない“わたし”で生きるには

  • 大和書房 (2022年10月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784479393801

作品紹介・あらすじ

社会は「自由」で「多様」なはずなのに、
なんでこんなに息苦しい?

能力主義と自己責任、家族の多様化、
ジェンダー不平等、承認欲求とアイデンティティ……。

現代の閉塞感に風穴をあけ「誰もが息のしやすい社会」を
構想する希望の論考。

みんなの感想まとめ

現代社会の多様性と自由が進む一方で、孤立や不安定さが増している状況を深く掘り下げた作品です。著者は、個人の能力を証明し続けることが求められる社会の中で、自己責任や評価の低下がもたらす影響について考察し...

感想・レビュー・書評

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  • 社会は“自由”で“多様”なはずなのに、なんでこんなに息苦しい?『孤独と居場所の社会学 なんでもない“わたし”で生きるには』発売!(10/21発売)|株式会社 大和書房のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000417.000033602.html

    JYCフォーラム
    https://jycforum.org

    孤独と居場所の社会学 - 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。
    https://www.daiwashobo.co.jp/book/b605333.html

    • naonaonao16gさん
      いいですね、面白そう
      いいですね、面白そう
      2022/10/31
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      naonaonao16gさん
      居場所を集合体の場所と捉えるか、単に自分が居る場所と捉えるか?
      居るを要るに替えたら居心地が悪くなる場合も...
      naonaonao16gさん
      居場所を集合体の場所と捉えるか、単に自分が居る場所と捉えるか?
      居るを要るに替えたら居心地が悪くなる場合もありそうだなぁ、、、
      ディオゲネス・クラブ(M・ホームズ)みたいなのも面白いかも。とは思いつつ上流階級にはウンザリかな。。。
      と色々考えてしまいます。
      2022/11/01
    • naonaonao16gさん
      にゃんこさん

      「要」場所の考え方、面白いですね。確かにそうですよね。
      本人に「居場所」として根付くには多少「要」とならないといけないところ...
      にゃんこさん

      「要」場所の考え方、面白いですね。確かにそうですよね。
      本人に「居場所」として根付くには多少「要」とならないといけないところがまた難しい…
      流石です!
      2022/11/01
  • 以前読んだ桜井政成さんの『コミュニティの幸福論』とは「居場所やコミュニティは大規模になる必要はなく、多様である方が良い」という主張は共通している。その一方、結論としての提案が前者は個人の具体的なアクション(声を上げること)、後者はコミュニティ形成のあり方(パッチワーク型コミュニティ)である点が異なっていた。コミュニティに関して組織視点と個人視点の理想のあり方を知ることができたことは、今後コミュニティに関する書籍を理解・整理していく上での参考になりそう。

  • 現代社会がさまざまな面で多様で自由になっている一方、孤立化、リスク化、自己責任化した不安定なものになってきていることを論じた本。

    特に今まで私が全く気づいていなかったこととして、能力を証明し続けることを求める社会になっており、比較的自分は能力面で恵まれている、ある種の万能感を持っていると感じた。
    他方でなかなか上手くいかないことが多い人生もあるだろうし、それを自己の万能感の欠損だけでなく、他者からの評価も低くならざるを得ないことに、大きな課題を感じた。

    また、社会的に不可視化されてしまっていることは当事者たちが声を上げる必要があるが、社会運動を組織する前に必要なことが対話が安心してできる場所ということも肝に銘じておきたい。

  • 社会的な動物である人間は、一人では生きづらい。山にこもり自給自足で暮らす覚悟があれば、一人でも生きていけるかもしれないが、社会の中で生きていく選択をするかぎり、どこかに我が身を置く必要がある。ありのままの自分を受け入れる社会は存在するのだろうか?あるいは、多様性を受け入れる社会とは、どんなものなのか?現在社会の現状を踏まえて、ともに考えていく一冊。

  • 今の世の中の孤独感は私だけのものかな?なんて感じたので手に取ってみた本。社会的孤立をするのにはさまざまな要因があり、マイノリティであったり、貧困であったり、障害があったり女性であるが故であったり。ジェンダーについても書かれていて、真の弱者の声は為政者に届きにくいことを改めて理解した。だからこそ『ノイズ』を立てていくことが大切だと知った。

  • 2023年8月14日再読
    前回は、時間がなかったのか、斜め読みだったので、再読したところ印象が変わった。後半は、曖昧な議論に感じたが、前半の課題提起や状況分析について自身の問題意識にとって整理されており非常に参考になる内容だと感じた。

    再読で、前半をより深く理解した上で、後半を読めば、後半の前回曖昧に感じた議論も、全く同時に読んだ別書「真理・政治・道徳」の内容を踏まえて、示唆を読み取ることができたと思う。マイノリティの権利の主張が、価値観の相対主義の中で、単に社会のパワーゲームやプロ市民的なビジネスを産む的な側面を意識しつつ、とはいえ、各自が声を上げねばなかったものとされるというバランスや交差アイデンティティの考え方で、自身が感じる不利益の主張は、切り口を変えれば他者に対する暴力になりうるという可能性の難しさなどを示されており難しさに唸った。

    最終的に、何か真・正義・倫理の問いになるということを考えた上で、社会で諦めず対話、議論、コミュニケーションをするという意思として、メイクノイズという著者の主張に、今できる自分の答えとしての納得を感じる。




    ーーーーーーーーーーー
    孤独やいきづらさを問題として、居場所や自立をテーマに、さまざまな取り組みやそれぞれの視点を紹介している。

    ざっとななめ読みだが、著者の最終的な主張は、自分自身、どうしたらいいかはまだ分からないが、いろいろ触れて考え中。一人一人が考え続けよう、声を出し続けようというもの。

    結論は仕方ないとも思うが、こじんの生きづらさや孤独になりやすい状況を問題として、解決への全体を通してふわっと伝わってくる望ましい社会「一人一人が能力や実績や役割などではなく自分の特性で承認されるようになる」(荒っぽい要約であることは自覚しています)というイメージは、近代的な平等の理想な気もして、そうだねと言いたくなる気持ちになるが、教条化される場合は(ある程度のそちらに近づくのはもちろん素晴らしいだとうとおもう)、人間の生理的な自然に反して無理があるように「私」は思う。

    この問題は、本質的には、社会の中で能力主義(正義としてのリバタリズム対リベラリズムもしくはケア倫理などの視点)について社会合意を見出していくということが本質的な問題なのではないだろうか。

  • 社会の不均衡や不平等、
    福祉の穴について
    よく書かれていると思う。

    福祉分野でやりたいことが明確になった。

    「『依存先を増やすことが自立』としたときに
    他者との関係形成が苦手な人たちにとっては
    非常に難易度の高いものになる」
    との言葉は目から鱗だった。

  • 居場所という言葉が社会でどのように使われるようになったのか、を見て、

    そこからさまざまな社会的弱者について、データや政策、社会の動きを参照しながら、現代社会の特徴と、では私たちには何ができるか、などについて論じられていました。

    話す相手がいることが、まず自分の居場所を確保するための最も身近で大事な一歩な気がした。

  • 読みにくい

  • 女性の生き方、みたいなところ、特に、とっても面白く読んだ。
    恋愛と結婚について、今後の生き方について、に大きく紐づくところで、今のテーマなので、がっつり自分と置き換えられてよかった。

    女性が社会進出して、男性と同様な労働を求められてしまうと、ハウスワークや育児、介護にはその分時間をかけられなくなる。その結果、賃金が安い保育士や介護士の、他の女性たちに負担を強いることになっている、というところが印象的。

    実際、この前会った保育士の友人は、結婚して子供ができたら続けられない仕事だと言っていた。

    家族ができて子供ができても働き続ける女性は5割を超えたと言う。でも家の仕事は消えない、じゃあ誰がやるの?分担するにしたって、男も昔から同じ量、もしくはもっとたくさんの仕事を抱えていたりする。

    Lean in も積読に入っている。女も男のようにがりがりばりばり働くのが称揚される世界には違和感があるけれど、でもじゃあどうすればいいの?と聞かれるとうーーん、となる。
    たくさん働かないと出世はできない。いつまで経っても上司が男ばっかりになる世界は変わらない。

    仕事ができない女は嫌われる。それはわかるけど、家族(子ども)がいたら、やっぱり同じ量をこなすことは難しそうに感じる。うーん。

    アプリで出会った男性が女性上司の愚痴を言っていたのが思い出される。

  • 知人とやっている読書会で対象書籍として読んだもの。そもそも居場所とは何か、なぜ求められるのか。若者の成長や教育、社会化の過程にまつわる問題、家族や女性など特定の社会的アイデンティティやテーマに関わる問題、権利や自立など居場所の必要性やあり方を考えるさまざまな角度からの話題提供など関連するテーマがさまざまに論じられています。特徴は何よりも読みやすいこと。研究や論に触れた流れで、著者の経験や思考からの違和感がさらっと触れられているので、人によって大きく受け取る箇所が異なるように思います。それぞれのテーマに関わる書籍や研究なども参考文献やブックガイドで触れられているので、孤独孤立や居場所といったテーマに関心のある方の入門の一冊として良いかと思います。

  • 明確に言葉になるまでの間、その時間をともに過ごせる人がいることってたしかに大切。
    阿比留さんの言葉がずっとあたたかくて優しかった。
    ずっと共感して読み心地がよかったけれど、読んで閉じてを繰り返してたのもあって、今これといってあまり残っていないなぁ。また読み返せたら

  • 学生(らいすた)ミニコメント
    現代社会における閉塞感の正体がわかる本です。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1336251

  • (メモ)
    存在証明を求められること、役割や能力を何重にも求められることが息苦しさの根底にあることは納得。
    規範と権力、そしてそれに起因する社会問題の趨勢を、データや制度から読み解く資料として参照したい。
    特権性や加害性に自覚的になるべきではあるけれど、複雑に絡み合って身動きがとりにくくなるもどかしさもある。
    なかなか難しいけれど、間違っても対話するという態度で臨むということか。
    知的・感情的体力が必要な態度を、どこまで追求できるか。

  • 誰かが作ってくれた居場所に所属するのではなく、自分が求める居場所は、主体的に作っていく。いいなぁと思える場所があったとしても、違和感を感じるようになるのは、人の力に依存しているからなんだなぁと思う。その場所はなるべく小さくという点に共感。大きくなると、方向性が異なるから。
    その最小単位が家族だから、まずはここを一番大切にしている。
    それから、ボランティアの場所。そこが、逆に私を助けてくれている、ありがたい場所になってきている。
    自分を飾らないで居られる場所が、複数あると生きやすい。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313170【推薦コメント:いつも孤独、不安を感じる人に落ちついてもらう本なのかもしれないです。】

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著者プロフィール

人がどう生きたいかを強制されることなく、自分の生きたい生き方ができるような社会になるといいなと思い、社会教育と社会福祉を結びつけながら研究や活動をしています。早稲田大学で働きつつ、若者支援にかかわる全国ネットワーク「若者協同実践全国フォーラム(JYCフォーラム)」などで、社会づくりと自分の夢を結びつけていくことをしています。

「2022年 『子どものための居場所論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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