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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784479393887
作品紹介・あらすじ
養老孟司氏が解説!
「ページをめくる手が止まらない! 」タイムズ紙
世界中が絶賛!63万部!!
9.11テロ事件、ダイアナ元妃の事故、バリ島テロ…
その他、実際の犯罪や事故による様々な検死・解剖のほか、
他殺に見える自殺遺体や、老衰と思われた毒殺事件など、
ミステリー小説を超える究極のノンフィクションがついに上陸!
みんなの感想まとめ
専門家の目線から描かれる法医学の世界が、リアルな体験を通じて語られています。著名な法医学者が手がけた多様な検死や解剖の症例を淡々と綴り、専門知識がなくても楽しめる内容となっています。ダイアナ元妃の事故...
感想・レビュー・書評
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この時期になると、何故かずっしり来るような本を読みたくなる。
ちなみに去年は『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』がそれにあたり、結果ずっしり来たけど感動した。本書においてもそれは同じである。
ただ本書の場合は「感動した」と言うより「心を揺さぶられた」のニュアンスに近いかもしれない。そのうえ自分はいつにも増して心に訴えかけるものを求めていたんだな、と読後にして気づかされた。
著者はイギリスの法病理学者(法医学者)。自然死あるいは不自然死(犯罪絡み等)の遺体を解剖し死因を特定する仕事で、彼の子供達の言葉を借りるなら「人を治さない医者」だ。日本でも、ドラマ『アンナチュラル』で一躍認識された職業ではないかと思う。
本書は彼の生い立ちやキャリア、担当したケースの記録がありありと綴られている。ケースは国内の事件やそれに基づく裁判に留まらず、9.11で犠牲になったイギリス人の検死、果てはダイアナ妃死因の再検証にまで及ぶ。(この辺は自分もよく知っている出来事だけに、現場の悲惨さなど心を大きく揺さぶられた)
原題も“Unnatural Causes“だから、まさに『アンナチュラル』の世界。しかしドラマとは少し違うセンチメンタルさが、ページのあちこちで滲み出ていた。
「人間として、私たちは知る必要がある。特殊な死について。死、全般について」
その言葉通り、本書では人体の機能だったり(「死はプロセスだ」と著者が語るように)死後我々の身体がどのように変化していくのかも如実に語られている。大雑把に言えば「グロ注意」だが、そこは承知の上で目を逸らさず向き合った。
だから年配の警察官が「ようやく受け入れることができた」と著者に感謝を伝えた話では、自分も同じ想いであることに気づくことができた。故人に最大の敬意を払い、どのように旅立ったのかを丁寧に解析するシェパード博士のおかげで、自分も向き合えたのだと。
「世の中のために働くには、人間らしさを一時停止させなくてはならないこともある」
何だかんだで一番驚いたのは、執筆のきっかけかもしれない。子供達が独立し、仕事もひと段落ついた節目に書いたのだと思っていたけど違った。
「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」。これまで目にしてきた遺体・悲嘆にくれる遺族、職務を理解してくれない人々等、仕事上抑えてきた「痛み」がなだれを打って押し寄せてきた。趣味である飛行機の操縦中に。日常の些細な一コマに。書くことは治療法の一つだったのだ。
「死は、人生の小さな喜びの大切さに気づかせてくれる」
本書を読んで得た教訓があるとすれば、自分は2つある。
与えられた命を絶対に手放さないこと、そして死ぬことを忘れないということ。
時間を大切にしていても、いつだって命を落とせることまで意識していただろうか。法病理学者のような仕事をしていなくたって死は我々の身近にある。
でも死を忘れないことで、生きている間に見逃していた喜びに出会えることも彼は立証してくれた。検死台に乗る日には、存分に生を全うできていると良いな。 -
ボリューミーで、全く知識も無いけど、おもしろく読めた。
イギリスの法医学者が検死を手がけた症例や、自身の心境、環境のことを淡々と描いたノンフィクション。
専門的というより、職業への葛藤や気持ちが入ってるため小説のように読みやすい。
乳幼児のSIDS、ダイアナ妃の死の再検証など興味深し。 -
9.11テロ事件、ダイアナ元妃の事故、バリ島テロ・・・その他、実際の犯罪や事故による様々な検死・解剖のほか、
他殺に見える自殺遺体や、老衰と思われた毒殺事件など、
ミステリー小説を超える究極のノンフィクションがついに上陸!
これは売り文句を間違えているのでは?と思った。著名な法医学者の半生を描いた自伝的エッセイです。ミステリ要素はあまりない。仕事柄すごく分かるのだけれど、そんなドラマみたいに何でもかんでも分かるわけないのよね。ひたすら地味で堅実な作業の上に成り立っている仕事であり、フィクションのおかげで勘違いしている患者や遺族はとても多い。心に傷を負ってしまった筆者が気の毒でしたが、少し希望の見える最後でほっとしました。DNA鑑定やAIなどめざましい進歩がある分野ではあると思うけれど、根本で大切なのは故人を大切に思う気持ちであってほしい。 -
法病理学者の正直なドキュメント!専門家としての社会的責任について考えさせられる。
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新書のような専門てきな話が滔々とかたられる のではなく、法医学者のエッセイというかんじ
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読んでいて楽しかったが、昔の方が良かったという意見が垣間見えるのは興ざめだった。
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イギリスの法医学者の半生記。
タイトルや帯のアオリもあって、探偵よろしく事件の真相を暴くようなドラマティックな話を期待してしまう。
そういうエピソードもなくはないが、語り口は基本的に地味。イギリス人にしてはレトリックや皮肉のない文体で、淡々と事実を述べていく。いかにも職業柄という感じだ。
そのお陰で、人の死(それも多くは悲惨な)という衝撃的なテーマを扱いながらも、純粋な知的好奇心で読み進められる。
各種の遺体の状況について、法医学の知識に照らし、何が起きていて何が不審なのか説明していく。物体としての人体の精巧さや、傷から生前の行動を読み取る様子が興味深い。
同じ内容が映像だったら絶対直視できないだろう。プロの視点を借りられる、文章という媒体のありがたさを感じる。
ただしプロとは言え、著者も人間だ。
冷静な職業人としての一面と、普通の市民や家庭人としての一面とをあわせ持っている。両者を切り離そうとする努力には繰り返し言及されるものの、やはりあちこちにしわ寄せが出ている。
著者は若い頃から法医学を志し、心から情熱をもって仕事に取り組んできた人物。それでも蓄積するダメージがある。本書の冒頭が、心的外傷によるパニック発作と思しき現象から始まることが象徴的だ。
良き家庭人との両立はさらに厄介だ。ローストビーフにナイフをブスブス刺して家族に怒られるエピソード(p201)はまだ笑い話だが、妻とのデートの夜に呼び出しが入り、出かけはしたものの上の空(p204)という話はそこそこ深刻。
もっともこの場面で呼び出し側が遠慮するあたりに、日本との違いを感じる。ハンガーフォードでの大量殺人への呼び出しを受けて、子どもがいるため「妻が帰ってきたら行く」と返事する(p14)場面も同様に感じた。しかもこれは著者の法医学者としてのキャリアの最初の事件である。
これが日本なら、こういう働き方をしている人の配偶者が、自らも勉強しなおして医者になるというキャリアは想像もしがたいだろう。
「先生は長年、ほとんどの人間が考えたくもないような仕事を、ずっとやってきたんだ。そのうえ、いまだに仕事に魅了されてる―先生を見ていたらわかるよ。ここにいるのは、たぶん立ちションしながら小便の上に倒れて死んだバカ野郎だ(中略)。それでも先生は、この人たちを大事に思ってる。たとえ何があろうと、大事にお思ってるから公正でいられるんだ(p486)」
枝葉の話。鎌状赤血球形質を持つ人は酸素不足の環境下で死にやすい(p256)という話。本書ではそこから安全な拘束方法への啓発に繋がっていくが、自分が思い浮かべたのはCOVID-19のこと。この形質を持つ人の多い地域ではより死亡率が高くなるのだろうか。なかなか正確な統計が出てこなさそうなのが難しいけれど。 -
中盤、事実が何であれ真実は流動的だということがいくつかのエピソードとともに繰り返される。
松潤のドラマ99.9%にも「真実はいくつもあるが事実は一つしかない」というくだりがあるので、ドラマの登場人物と現実のベテランが同じことを示していることに感心してしまった -
「私はずっと、赤ん坊がいないことで途方に暮れていたが、今は赤ん坊がいるせいで途方に暮れている。」ってすごい良いなー!響いた。
全然子育てには関係ない本だけど、著者の日常が織り込まれ法医学者だって私たちと何も変わらない人間なんだと思わせてくれる。
赤ちゃんの遺体が出て事件性が疑われる場合、死産だと殺人にならないので生きていたと証明することが仕事。赤ちゃんの体の仕組みについて書いてあって読み込んでしまった。辛い。
この本の中でサリークラークという女性の話が出てきた。彼女は2人の子供が立て続けにSIDSで亡くなったことに事件性を疑われ収監。のちにこの有罪判決は取り消しとなるんだけど、その頃にはサリーはアルコール依存症となっておりすぐ亡くなってしまった。これは検察側がSIDSが起こる確率を独立して考え途方もない確率で稀にしか起こらない、とアピールしてしまったことに起因する有罪判決だった。
2人の子供を相次いで亡くした上に犯していない罪を問われるなんてどれほど絶望したんだろう…胸が潰れるような思い。
こんな悲しいエピソードもあるんだけど、本としては最後の締め方が非常に爽やかで著者の人柄が表れてると思った。私の今年一番の本として確定。
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思ってたんと違った。
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自伝的な内容とは思わずに読み始めたので、あれ?となったのだけれど、なめらかな語り口にするすると読めてしまった。
法医学とは?という疑問にも答えてくれるし、事実を解明する道筋の面白さもある。そして自然と、死、そこへ至るまでの生についても考えてしまった。
彼がかかわるのは、事件や事故、災害などによってもたらされる不自然な死だから、どの死にも無念がある。そして、「人間の人間に対する残酷さ」も。それを白日のもと明らかにするため、法医学者は調べ尽くそうとする。
9.11の話、東日本大震災のことも思い出されて、胸塞がる気持ちがした。無念の死に触れることは、なんとつらいことか。
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本の内容にはまったく関係ないけどこの人の言い回しとか表現とかいちいち好きだわぁ
なんかすごい詩的でおしゃれでセンスがよろし
“あなたにできることはなかった”
これは多くの遺族にとって、とても重要な言葉だ
遺族が経験する悲嘆の段階の1つに、罪悪感がある
この言葉は魔法のように罪悪感を消してはくれないが、少し早く消し去ってくれる
9.11で人体組織とか骨の破片が混じった瓦礫をふるいにかける仕事をした人が、飛行機の搭乗前に自分の身体のすべてのパーツ、手足の1本1本に自分の名前を書いた(墜落して体がバラバラになった場合に備えて)ってすげーエピソード
えぇ〜著者の人生あんまり山あり谷ありすぎる
めっちゃくちゃタフな人だと思っちゃったけどやっぱしそういう風に見える人こそガクッときちゃうもんなのかなぁ
全部ひっくるめてまじでビッグリスペクト -
2025年2月22日、YouTubeで「本を読むこととお金を貯めること」で検索して出たショート動画、「頭のいい人がこっそり読んでる本4選」のコメ欄に書いてある、皆のおすすめ本。
https://youtube.com/shorts/xdxuWn5jcTA?si=HWLgoUfFBAqRCGMB -
イギリスの法医学者の半生をつづるドキュメンタリー。
本自体もずっしり重いが、内容も重い。
でも読了後はスッキリとした感動が待ってます。 -
3月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003643774 -
OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313226【推薦コメント:「ミステリーを超えるノンフィクション」という帯にひかれて】
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感想 :

興味を持ってくださりありがとうございます!
本当に読んで良かった1冊で、あれから何度も振り返りました。r...
興味を持ってくださりありがとうございます!
本当に読んで良かった1冊で、あれから何度も振り返りました。riomiiiさんのレビューも楽しみにしております(^ ^)♪
> 近い将来文庫化して欲しいです!
ですよね!ᓚᘏᗢ
> 近い将来文庫化して欲しいです!
ですよね!ᓚᘏᗢ