黄色い涙

著者 : 市川森一

• 大和書房 (1984年12月1日発売)

感想・レビュー・書評

[のりさんの感想 · 2015年4月29日]

07年公開映画がきっかけで知ったタイトル。
ドラマシリーズのシナリオ本があることには前から気づいていて、いつか読もうと思っていた。
で、先日ある展示に出かけて、読むなら今だと何となく感じて借りてきた。

設定は映画とはすこしちがう。いない人もいる。けれど基本的には同じ人々がそこにいた。ので、読みながら私の頭の中で泣いたり怒ったりしょぼくれたりしているのは映画に出てきた人々だった。映画の中の声ってよく覚えてる。そこに綴られる言葉を目でなぞりながら、いつか聞いた声を思い出しながら物語を読むのは面白かった。

描かれる季節は夏でなく冬だった。
こちら（ドラマシリーズ）にはそれがとてもよく合っている気がしたし、映画でそれが夏に変更されていたのもしっくりくると感じた。

＊＊＊

シナリオ本て、小説以上に具体的な共通イメージを抱きながら読み進めることのできる物語かもしれない。
映画もまた観返したくなった。
とてもすきな作品。

後日古本で購入。
絶版だったけど手ごろな価格で見つかってラッキーだった。

[tabidokushoさんの感想 · 2011年6月20日]

徳島などを舞台とした作品です。