格差病社会―日本人の心理構造

著者 :
  • 大和書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479640349

作品紹介・あらすじ

日本人を蝕む神経症的格差。人間は経済最優先では幸せになれない。

感想・レビュー・書評

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  • この手の本を理解するには前提となる知識が
    欠如しているのか、あまり面白くない、
    と感じっぱなしの1冊。

    「心」が足りないのか!?

    主張の論拠も述べているけど、それも弱く、
    う~ん、どうなんだろう、と感じるところ
    が多かった。

    主張が正しく聞こえる部分もあれば、
    それは一部分の話でしょって。

    発行された2006年。

    そういう時代だったのかな、良くも悪くも。

  • ちょっと前に書かれた本だけど概念を根底から覆されるような感覚になった。
    今の自分で本当にいいのか?こんな感じ。
    時間はあるしゆっくり自分の考えをこれから整理しよう。

  • メディア論のレポートで引用。日本人の心理をうまく描いていると思う。根拠はあやしいけど。

  • アメリカより日本の方が、格差が大きい。

    最近の日本では、トップの人が徳のない人であることが多い。
    お金持ちでも人柄が悪い。
    権力を持っていても品がない。

    日本には日本のやり方がある。
    アメリカで年功序列制にしたら、社会が成立しなくなる。

    経済的繁栄より心や文化に目を向けなければならない。

    家族といるときに生きがいを感じる子供 
    アメリカは77.8%なのに、日本は21.3%しかいない。
    近所付き合いに満足している
    マレーシアは88%なのに、日本は33%だけ。

  • 年功序列と終身雇用が日本に根付いた理由が、日本人の競争意識が非常に高いためというのに驚いた。過剰な競争意識があるということを踏まえるとそういう施策がいいのか?運動会のかけっこでは1位を決めない・・・これでいい?

  • 「さすが加藤先生」な一冊。心理的な洞察、分析がすばらしい。

    格差そのものは以前からあった、問題は格差そのものを神経症的に意識しすぎる格差病社会である―これは至言である。

    身近な個人レベルから国家、国際レベルまで論じられる議論の幅がすばらしい。

    経済的繁栄一辺倒でなく、日本らしい日本、すなわちアイデンティティを確立せよと説く。他と比べなくても良い、世界第○位であることにこだわらなくてよい。ぼくも、心からそう思う。

    また成果主義の日本での取り入れ方に疑問を呈している。成果主義そのものが悪いのではなく、日本の心理的状態が非常に悪い状態で成果主義を導入することが悪いのである。これも素晴らしい分析だと思う。

    今日本に求められているのはアイデンティティ。それはひどく時間がかかる作業だろう。日本人の美徳である「献身価値」、そのあたりがキーポイントなのではと感じる。

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著者プロフィール

1938年、東京生まれ。東京大学教養学部教養学科を経て、同大学院社会学研究科を修了。元ハーヴァード大学ライシャワー研究所客員研究員。現在、早稲田大学名誉教授。
主な著書に、『自分の心に気づく言葉』『心を安定させる言葉』(以上、PHPエディターズ・グループ)、『心の休ませ方』『自分のうけいれ方』『不安のしずめ方』『自分に気づく心理学』『やさしい人』『絶望から抜け出す心理学』(以上、PHP研究所)、『なぜ、あの人は自分のことしか考えられないのか』(三笠書房)、『心と体をすり減らさないためのストレス・マネジメント』(大和書房)などがある。

「2023年 『ブレない心のつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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