紺極まる

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 632
感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479650089

感想・レビュー・書評

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  • 今日届いて斜め読み。
    相手がひどい天然だとこまる、と嘆く真木だけど、そこで小狡く出ない、出られずに悩むのが、なんだかリアルで却って新鮮味があったように思う。そして、そういう風に悩める、臆することが出来るのも「少年」ならでは。狡い大人たちも出てくるけど、わたしは川野にも惹かれたかなー。
    そして毎度、あまり長野作品に出てくる女性をすきになれないけど、今回はそうでもなかった。みずみずしく、現実味を帯びてに読めました。

  • 再読。ひとつシリーズ読み始めると、あれこれ読みたくなっちゃってもう(嬉

  • 基本、真木を中心にした話です。
    離婚して家を追い出された男(川野:予備校教師)が新しいアパートを買ったら、
    そこは実は別の住人(真木:予備校生一浪)が住もうとしてました、という所から始まる話。
    と、真木が高校生だった頃の話。
    と、2Pだけの後日談。

    この人の書く世界は時間の流れや、空間が静かだなぁと思いました。
    静かな海の音がする。「海」が印象的でした。
    やっぱり最強義兄が関係してくるんですけど、
    いろいろ『レモンタルト』を思い出しました。


    浦里…天然すぎてなんだかずるい…!
    前作を未読なので、これから読んでみようかと思います。

  • 私の感性が変わったからなのか、まったく惹かれなくなってしまっていた…
    変に神経質で行儀の良い人物像にも、リアリティを感じず、作者の理想の投影に過ぎないのではないかと感じてしまった。これはこの作品だけではなく、筆者の他作品にも当てはまるかもしれないけれど…。キャラにハマれないと、物語を追うのもしんどい。

  • 時の流れが急に遅くなったように感じるときってありますよね。長野先生は時間の密度の書き分けが非常に上手でいらっしゃるなと今作品で思いました。人と人との距離が近づくとき、時間の密度は濃縮し、ゆっくりと流れるのですね。

  • BL。
    表紙は著者によるものなんだけど、文庫版の青背景よりハードカバー版の方が綺麗に見える。
    この表紙はあんまり好きじゃないけど。
    文庫の色は紺のつもりなんだろうけど、紺ってもっと深くてマットなイメージ。

    時系列では五月の鯉、紺極まる(予備校)、此の花咲く哉(大学が決まる)って気がするけど、紺極まるが期間があるから、収録順かな。
    咲くや此の花だったか、続いてそう。

    名前が寧(やすし)、あつし(漢字は敦、涼)、夏緑蔭と被ってるのはわざと?
    紺一点では、真木の名前は淳。同じ名前だけど違う次元的な事?

  • この本の前に、ハードなものを読んでいたので、さわやかに(?!)サクサクと読めました。
    浦里さんの手料理が食べたいです。

  • 真木、いじらしい。
    結局、浦里はどうしたいんだろう・・・。モヤッと。

  • 本棚に登録する際タグに「BL」とあったので免疫のない私はとてもびっくりしたのですが、綺麗なお話で安心しました。
    長野まゆみさんの他の作品も読んでみようと思います。

  • この兄弟どこかで聞いた名だと思ったら、紺碧、紺一点の二人か。
    長野さんは基本的に好きだが苦手なパターンが作品間で人物を使い回して、単作で読んだ読者を置いて行く場合があるという。この短篇集の構成はまさにそのそれ。どないせっちゅーんじゃ。素人は黙っていろというのか。あいすみません。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの・まゆみ)東京都生まれ。一九八八年「少年アリス」で第25回文藝賞を受賞しデビュー。二〇一五年『冥途あり』で第四三回泉鏡花文学賞、第六八回野間文芸賞を受賞。『野ばら』『天体議会』『新世界』『テレヴィジョン・シティ』『超少年』『野川』『デカルコマニア』『チマチマ記』『45°ここだけの話』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『銀河の通信所』『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』「左近の桜」シリーズなど著書多数。


「2022年 『ゴッホの犬と耳とひまわり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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