- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479650096
感想・レビュー・書評
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こういうお話好き。地図の埃っぽい匂いとか、屋根裏部屋の寂しいような夕暮れとか想像する。
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図書館で本棚を眺めていたら聞き覚えのあるタイトルが目に入って、手に取って表紙を見た瞬間に「これ読んだことある!」ってなった本笑
外国文学ばかり読んでいた中学時代、表紙に惹かれて珍しく借りてみた日本人作家の本がこれでした
地図収集館や、主人公が住む家や、公園や街並み、どれも絵に描いたように浮かんでくる筆致で素敵だった
全体にお洒落な感じ、且つほっこりする
それから、装画が作者によるものだったと知って驚き -
文章が美しい。どこかで観たことのあるような欧州の街並みを想像しながら読みました。
長野まゆみ作品は、不思議と謎が入り混じって、結局は伏線は回収されず、謎が残りまくるほうが、らしくて私は好きなんだけども。
この話は、めずらしく、伏線が回収され、なんだか可哀想なリュスが、最後は幸せになれそうなのが良かった。 -
リュスが振り回され過ぎ。凄く淡々と生きているリュスには好感が持てるのですがそのせいで上手に騙されていて、不思議な物語になってます。
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リュスの涙がとても綺麗だった。
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答え合わせをするように進んでいく構成、そして血縁モノと、長野さんらしい作品。
ハッとさせられるような言葉がさらっと書かれてるところとかも。 -
地図収集館で働くリュスの周囲で、次々と起こる不可思議なできごと。何ともお洒落なおとぎ話。
傍若無人な人がやって来ては無理難題を押し付ける。リュスは断ることもせず、流されるがごとく巻き込まれていく。しかしその無理難題には裏があり…
そんなバカなという展開を、さもありなんと見せるのが長野まゆみの世界なのでしょう。道具立てから登場人物なにもかもが作られた世界ならではの艶やかさに包まれています。きらびやかなんだけれどシックなビジュアルが浮かび上がってきました。この世界にどっぷりとひたれるかどうかが、この作品を楽しめる鍵となるのでしょう。舞台劇のような感覚をたっぷりと楽しみました。 -
孤児院で育った子が母親&親族と巡り合い、家&ガールフレンドまでゲットする・・・メルヘンだわ。
女優の母親と知らずにベッドインなんてことにならなくて、良かったよね。 -
変な路線に行ってしまっていた作者でしたが、これは久々に読み応えありました。昔のものとも違うよさがあり、わたしは好きですね。小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」を思い出しました。