兄と弟、あるいは書物と燃える石

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 430
レビュー : 56
  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479650119

作品紹介・あらすじ

現実と虚構、嘘と真実、過去と未来-さまざまな二重写しの出来事が複雑なモザイク画のように描きだす謎に満たち物語。

感想・レビュー・書評

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  • 現実の世界か、清三五という作家が書いた本の中の出来事なのか…登場人物も本当にいるのかいないのか…読んでいるこちら側も登場人物達に翻弄される。はっきりとした真実は分からないままといった感じが、この物語に合っていてとても良かった。

  • 久々の長野作品。
    双子の兄弟である祐介と計一、兄嫁サラと娘のユリア、燃えにくい紙で作られた小説「火の紙」、その作者の清三五、連続不審火事件…語り手がはっきり分からぬままサラ目線で読み始めるも、彼女と共にストーリーと「火の紙」の狭間に迷い込む感覚。
    登場人物と作中人物の輪郭の曖昧さに翻弄され、相関関係すら見失いがちなのは語り手ゆえ。3歳のユリアの場面だけが真実だったのかもしれない。
    難解だったが、物語に伏線回収や真実を求めて何でも分かろうとするのではなく、たまには物語の世界に身を委ね、真実と虚構を漂うのもいいなと思えた読後感。

  • 話が入りまじっているのかな?
    なので、わかったようなわからなかったよな。
    でも、気分は悪くない。

  • 長野まゆみの最新作は虚実入り交じるミステリタッチの幻想小説。
    どうも近年の作品は合う、合わないがはっきりしていたが、本作は面白かった。作中の雰囲気も好み。
    来月も新刊が出るようなので、そちらもアタリだといいなぁ。

  • 現実の双子の兄弟と、その双子によく似た小説の話が入り混じり、どれが本当でどれが作り物なのかわからなくなるミステリ。
    話が進んだ後に、実はこうだという一文が出てくる。
    そのたびに謎が深まるが、じゃあどういうこと?と考えながら読み続け、作者の術中にハマらないようにするが、やはり騙される。
    遠回りに事実を明らかにしていく手法だが、読み進めるとどんどん遠くなってる気がする。
    おとぎ話のストーリーも出てきて、それが元になっているようなことを匂わせるがファンタジー要素はなく、ミステリ。

  • うーん、難解だった

  • 現実と虚構が混ざる話も双子の話も好きで、これもすごく面白かった。話なかなか進まんなと思いよったけど最初から進んでなかったんやなー。状況説明しよるだけやのに、話進んでないのに先が気になった。
    誰の頭の中なのか分かったところで、でもよくわからん謎も残っとるけど、伏線(?)を読み返すのも探すのもたいへんやけんこのままでいいわい。『野ばら』の夢現どっちか分からん感もこんな感じやった気がする。いや長野まゆみこんなんばっかか。
    しかし、この手記?一体誰の文章の体で書いとるのや、くどくて読みにくいな、と思いながら読んでた。最近の長野まゆみの文体がこんなんてわけではないよね?????

  • その家とその本は、何を隠しているのか──?猫の住む家に集う人々とカルト的人気の小説を幾重にも取り巻く甘美な罠。謎に満ちた物語。

  • だまし絵の世界に迷い込んだ感じ。

    階段を登っているのに、ぐるぐると同じ所をまわっていて、一瞬混乱するようなあの感覚。

    ある作家が、ある兄弟の名前を借りて作品にしたけれど…読んでいくとどうも一筋縄ではいかない感じ。

  • 久々に長野先生の作品読んだな~~。
    相変わらずどう足掻いてもいい大人同士のやおいネタが絡んできやがる・・・でも兄弟BLかと思いきや、そこは違いました。
    いつものオチが不明瞭なミステリ?幻想?小説。
    う~ん、いつもの長野まゆみだ・・・。

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著者プロフィール

長野まゆみ(ながの まゆみ)
1959年東京生まれの小説家。女子美術大学卒業。1988年『少年アリス』で文藝賞を受賞。2015年、『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞を受賞する。『新世界』『となりの姉妹』『箪笥のなか』『よろづ春夏冬中』『メルカトル』『カルトローレ』『45°』『ささみみささめ』『兄と弟、あるいは書物と燃える石』『フランダースの帽子』『左近の桜』シリーズなど著書多数。

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