人生フルーツサンド 自分のきげんのつくろいかた

  • 大和書房 (2024年2月10日発売)
3.80
  • (21)
  • (35)
  • (28)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 719
感想 : 32
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784479785996

作品紹介・あらすじ

著者NHKあさイチ出演で大反響!
今、もっとも注目される書き手のどこを読んでも心に沁みる最新エッセイ集!

自分をなだめる方法を知っている人は強い
記念日じゃない日こそ大切。フルーツサンドのようにいろいろつまった作品集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 暮らしや旅、育児、ファッションのことなど 著者の目線で 丁寧に描かれる。

    サクサク読めるのに刺さるキーワードが多い。大平さんのエッセイはやっぱり他の人とは 一味異なり心に刺さる。

    特に印象に残ったのは 、子供はたとえインスタントラーメンでも笑っている親と 囲める食卓が好きだ
    ものではない 流れる時間の質で日々に充実度は変わる

    健康やルールを気にしすぎると見えなくなることは少なくない

    日々カリカリしがちな 自分にとって、定期的に見て振り返りたいと思わされるフレーズだった。

  • ●読前#人生フルーツサンド
    ほぼ隠居生活モードになった今、きげんの波はさざ波程度で荒れることはない。自分をなだめる方法はもはやそれほど必要はない今、現役時代に読んだら癒やされたはずの本を読んだらどんなことを感じか確かめるために読みたい
    https://mnkt.jp/blogm/b240210b/

    ●読後#人生フルーツサンド
    僕がほとんど興味のない旅や食事に関するエッセイも多く、それらは流し読みになってしまうのは残念だった。しかし、優しく語りかけてくれてるような感じが心地よく、心に響く
    フレーズも結構あり隠居生活の今でも癒やされた
    https://mnkt.jp/blogm/b240210b/

  • 私の大好きな本。どうしてだろう?真逆な性格だろうと思うけど、こうやって小さなことを書き留めてくれることを読むのは楽しい。

  • 失敗を恐れて保守的になるより、自分を信じて大きな一歩を。(頁18)

    家事とは、果てしなく知恵を使う作業。ともに暮らす人の気持ちを想像する行為である。(頁26)

  • 心がほんわか温かくなるエッセイ

  • 優しくて温かい言葉たちが詰まってました。
    暮らしの章では、母が空き容器を溜め込む理由がわかったというくだりが印象的。
    育児の章では、「焼肉とビデオテープ」が切なくて胸が熱くなった。
    おしゃれの章では、「きれいになろうと言う気持ち自体が、綺麗をつくるのだ」、「エイジレスでいるために最も必要なのは、何を使えばいいのかではなく、冒険心かもしれない」
    何度も読み返したくなる本でした。

  • ちょっとタイミングじゃなくて、読みきれなかった。
    40代以上の女性が好きそう

  • 建築家の津端夫妻が主人公の「人生フルーツ」という映画が好きで、なんだかタイトルがそっくりだなと思って本屋で手に取ったら過去に津端夫妻への取材経験がある人のエッセイだった。即購入。
    子育てを終えた人生の先輩の何気ない暮らしのエッセイなので読み心地が良い。装丁も可愛らしいので手元に置いておきたくなる本。

  • 東2法経図・6F開架:914.6A/O17j//K

  • 初めて読む著者 大平一枝氏。
    エッセイを読んで、子育てや、住まい、親の暮らし、お洒落にと、盛り沢山!

    おいくつの方なのだろうか?と、想いをはせながら、私の母親も、空き瓶や、紙袋、包装紙を集めていた。

    頂き物を、皆さんにお裾分けをしたりするのに、容器は、使い捨て出来る物であり、お洒落に包装して、差し上げる。
    それが普通であると、私も、なぜかしら、紙袋などがあるのに、引っ越しの時に、溜まった紙袋の数にびっくり!(笑)

    しかし、長野生まれなのに「おかん」と書かれているのにもびっくり!
    私は、我が息子が、中学生になってから、「お母さん」から「おかん」と呼ばれた時、「どうして、おかんなの???」と、驚いた。
    皆が、お母さんと言わないでおかんと言うから、らしいが、……
    私は、大阪生まれだけど、周囲に、誰一人とその言葉を使った者が居なかったからと、その響きに慣れていないから、絶対に、「おかん!」と呼ばないで、そうでないと、返事しないから……と、釘を刺した。

    その後、家では、お母さん!になったけど、携帯の電話連絡の欄には、『おかん』になっていた。(笑)

    そんな事を思い出しながら、息子から「母の日が近いけど、何が欲しい?」と電話があった。

    作者の海外旅行の話や、子育ての事。
    そして友人知人の話に、自分の事と重なりあう部分や参考にしたい部分などあって、自分に再確認すべき点も発見した。

  • カラフルなフルーツサンドのような日々に彩りを与えてくれる本でした。彩りって何だろう?冒険かな。癒しもそう。ページをめくる度に好きな文章に出会えて、「あのフルーツサンドのように、努力を人に見せず、中身で感じてもらえるような仕事をしたい。」「思いきりよく。迷わないで。」いまの自分に必要な本でした。

  • この本の、おしゃれの話に共感!

    おしゃれしようという気持ちが、おしゃれを作る。
    その心持ちで、年を重ねても
    ファッションを楽しみたいと改めて思った。

    装画とタイトルに惹かれて購入したエッセイ。
    先を行く先輩の背中を見て学べるのは、
    なんてありがたいことか。

  • 大平さんの静かだけれども優しい目線を持っている文章が好きで幾つかの著書を読んでいる。本作はエッセイ集、暮らしや子育て、旅など複数のテーマごとに章がまとめられている。特に印象に残ったのは子育ての章である。今目の前の子供と向き合うことに必死だったけれど肩の力を抜いていいのだと背中を押してもらえた。もうすぐ第二子が生まれる。4人家族になるとまたさらに慌ただしい毎日になるのだろう。そんな時にこの本を思い出して、少しリラックスをしてまた前を向きたいと思う。
    いつまでも本棚に置いておきたい一冊でした。装丁もとても可愛いです。

  • エッセイをまとめた一冊。
    この本を手に取ったのも、何かの縁なのだろう。

  • 長年かかってやっと使えるようになったソルトミルの話、近所の友達がクリスマスに持ってきてくれた挽きたてコーヒー、「グースカ」で人を安心させる心意気…このあたりの話がとても好みだった!
    心をまあるく持って、自分自身と周りの人たちが心地よく過ごせるようにしていきたいなぁ

  • 素直に真面目に心をこめて綴られているのがわかる。

  • 大平一枝さんの本「東京の台所」シリーズが好き。
    NHKのあさイチでも定期的に特集されている。
    同じ台所を定期的な取材するため「あ、この人… 」という変化も感じる。台所から始まる人間定点観察本だと思っている。

    その著作のエッセイ本。
    あとがき、最後に「縁」という言葉で締めくくられている。
    著者の取材に対する、色んなことを詰め込んだ一文字だな、と読み終える。

    (引用)カフェラテ・ホイップ問答より
    「でも、これからもホイップをのせるかのせないか迷い続ける自分でいたいと思う。迷わなくなったら、元女子として、大切ないろんな気持ちを忘れてしまいそうな気がする。
    …••••なんて、これ、ホイップをのせてしまった言い訳です。」

    この感じ、わかる。
    迷いたくないけれど迷う。
    はっきりさせたいけれどできないんです。
    ホイップを追加するしないで、一瞬で体型なんて変わることないのに。そこ、悩んでしまう。
    でもそこに何かあるんじゃないか、と良い年齢になっても置いておきたい部分。

    抗いたい。何かに。

    そういえば本のタイトル
    ホイップクリームたっぷりの「人生フルーツサンド」でした。
    やはり、悩ましい。

  • ‣ 私達は理屈で答えを探そうとするが、頭のなかでいくら考えてもどうにもならないことはたくさんある。ところが身体を動かしたら、なんだこんなことだったのかと自然にわかったり、楽になれたり

    ‣ 人生とはよくできているものだ。人はだんだんできなくなることが増えていく身体を、お金でカバーする。お金がない若い頃は、知恵と身体を使う。そうすることで生活力が鍛えられる

    ‣ きげんよく暮らすには、どんなひと手間をくわえておけばよいかを想像する。まさに想像力が要だ。
    家事を学ぶ学問はない。想像する力、先を読む能力だけが拠り所になる

    ‣ 自分が心地よいというものさしを軸にしたら、男も女も、捨てたも忘れたも、関係ない。日常の小さなもやが、ゆっくり気持ちよく晴れてゆく

    ‣ 自分や誰かを責めるのではなく、気圧や月曜日や、信じている神様のせいにするくらいが楽ちん。そういうなだめ方をひとつでも多く持っている人が、じつはいちばん強いと最近わかってきたところなのである

    ‣ 旅は、知識をつめこまずに出かけたい。誰が「いいね」と言おうが言うまいが関係ない。ハズレもまた楽し。自分の目と足で〝当たり〟を探したい。自分でふらりと歩いて見つけた「いいね」を、心に貯めていきたい

    ‣ モノではない。流れる時間の質で日々の充実度は変わる。
    健康やルールを気にしすぎると、見えなくなることは少なくない

    ‣ もう勉強なんてとっくに終わったと思いこんでいたけれど、心の目を違うところに向ければ、森羅万象が先生になり、教室になる。脳ではなくて、身体に刻む勉強がある

    ‣ 身体に入れるものも、もうあれもこれもと欲張らなくていい。無理して高いものや、誰かがいいといったものを取り寄せなくても、台所にあるもので先人たちの知恵を再び見直したらいい

    ‣ 無防備で目には輝きがなく、よれよれに疲れて、無表情な私をたくさん知っている友人や家族が、それでも自分に付き合ってくれるのだから、ありがたいじゃないか。
    自分がいちばんわからないと悟れば悟るほど、他人に感謝が増すのは悪くない

    ┈┈┈┈┈┈ ••✼ ✼ ✼•• ┈┈┈┈┈┈┈

    ✼ 日常での心の機微が綴られたエッセイ集
    ✼ 長年愛されるフルーツサンドから在りたい姿を考える

  • この本は私が30代40代になった時にまた読み返したいと思った作品。

  • 素敵な本に出会ってしまった!!

    朝日新聞デジタルの『東京の台所』が好きで、以前から大平さんの書く文章が好きだったが、著作を読むのははじめて。

    『はじめに』のご挨拶にあるように、きらきらした色とりどりのフルーツがぎゅうっと入っているようなフルーツサンドを思わせるエッセイがぎゅうっとつまっているエッセイ集。フルーツサンドの入れ子状態。大平さんご自身もきらきらした魅力的な方なのだろうと想像する。


    ウキウキホロリしながら読み進めた。今後も何度も読み返してフルーツサンドを味わいたい。

    今回好きだなと思ったものを抜粋。(選びきれずたくさんになっちゃった!)
    きっと読み返すたび、その時の私の状態で好きなものが変わるだろうなと思う。その変化も楽しみ。
    「おかんの空き瓶菟集の謎」
    「あのときの空もきっと」
    「朝七時のいなり寿司」
    「玄関の涙」
    「自分のきげんのとりかた」
    「琉球ガラス工房にて」
    「だいだい色のあの子」
    「最後のギフト」
    「「グースカ」。四文字の安らぎ」
    「夏のあと、深呼吸ひとつ」

    今気づきました。朝日新聞デジタルの大平さんのお写真ではだいだい色のお洋服をお召しですね。とてもお似合いです。

    2023/4/23

全24件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

大平 一枝:作家、エッセイスト。長野県生まれ。大量生産、大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・
こと・価値観をテーマに各誌紙に執筆。著書に『東京の台所』『男と女の台所』『もう、ビ
ニール傘は買わない。』(平凡社)、『届かなかった手紙』(角川書店)、『あの人の宝物』(誠
文堂新光社)、『新米母は各駅停車でだんだん本物の母になっていく』(大和書房)ほか。
「東京の台所2」(朝日新聞デジタル&w)、金曜エッセイ「あ、それ忘れてました(汗)」
(北欧、暮らしの道具店)、「令和・かぞくの肖像」(OIL MAGAZINE)など連載多数。


「2021年 『ただしい暮らし、なんてなかった。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大平一枝の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×