人を10分ひきつける話す力

著者 :
  • 大和書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479791270

作品紹介・あらすじ

面接・プレゼンで光る!スピーチに応用できる!「話す力」が身につく!「人をひきつける」ためのテクニック&トレーニング。

感想・レビュー・書評

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  • スピーチする技量を身に付けるためのガイド本

    【トレーニング】
    ・意味の含有率
    ・他人と違う話
    ・そのタイミングですべきか
    を自己チェックする 15秒トレーニングから
    自分の話をテープにとって起こしてみるのは、とても役に立つはずだ。
    抽象的なことを具体例で説明する

    言い換え力で、相手の理解力に寄り添った、伝えるパワーを上げる。

    ネタノートを作って友人と語らう。話すことで、自身の知識の定着と、相手のネタを仕入れる。
    お喋りではなく、ネタと文脈をチェックし合うボクシングのスパークリングパートナー。

    本などの知識の再生を基盤にして、自分の経験の中からそれに合ったものを選び、それを織り交ぜて話すと、その人自身の話になる。

    スピーチ前の練習
    1人で練習 → 2人で話す → 大人数の前で実践
    2人で話すフェイズを踏むと、聞き手との無言のコミュニケーションができる。

    【話し方】
    まずは結論から。
    結論、中心メッセージは繰り返す。
    「あと~ あと~」は文脈の無さを露呈している。
    声の張り ライブ感。
    聞き手を参加させると、人が耳を傾けやすい。

    キーフレーズをたくさん入れる。
    少しずつズレた(言い換えた)言葉に置き換えていくことによって、次々に表現を変えて定義できる。

    ライブ感 聞き手の反応を取り入れる。
    話の原稿は骨子に留める

    ネタの豊富さ

    身体性 
    声のトーン、張り、身体全体の動きで「自分はこんな人間だ」ということをわかってもらえること

    【ネタ】
    最初に共感をつくると話に引き込まれやすい。共感してもらうためには、相手の背景、経験に寄り添う。
    更に、聞いている側に発見の喜びがある話がベスト。
    同じネタを繰り返し練習。おもんないのは捨てる。
    あるネタから次にどのネタにうつるか、その選択肢が三つは必要。相手に応じて変えるために、ネタを図化して話すときのメモにする。
    選択肢を3つ用意するために、幅広い分野のネタを持つ、関心を持つ 流行りのもの 最近起こったこと
    引用を上手く入れ込むと、聞き手の間に共通の基盤を持ちやすい。 例「分割し統治せよ」

    【話のテーマ】
    話のタイトルは、「これはこうなんじゃないな」たいった仮説的な問いかけがあるものがいい。賛成するにしろ反対するにしろ、どちらにしても聞く気が起こる。
    話のタイトルは、できるだけ具体的に説明する。断定して、その理由を説明する。あーなるほどと驚かせる。
    平凡でつまらない話だと言われたらもう終わり。
    「人と同じことだけは言わないぞ」という心構え
    タイトル=結露 を付けてから、逆算で中身を作る 1分の話でもOK キャッチフレーズ化
    話す前に3つのキーワードを図にして、そのつながり具合を考えておく

    【実践 例:会議】
    三分の一法則。
    思いついたことをメモして、3つ貯まったら、話の流れの中で「これは主張したい」ということを一つだけ選んで言う。

    会議には事前にネタを用意して持って行く。そして15秒発言の繰り返し。ヒット&アウェイ。
    短い時間で結論から言い切ることが、相手を安心させる。

  • 話すことのベースには、読む、聞くがある。それも大事ではあるが、話すは訓練が必要だ。初めから話すが上手な人なんてほとんどいない。

    自分で話すを意識すること。
    例えば要約する練習。
    自分の話すネタを増やす。
    起承転結をある程度意識する。
    相手が求めている物を読み取りはなす。
    読み取るには、気づき、発見が利き手にあること。それを内容に含めること。

    何より、訓練は必要なんだと感じた。

  • 話すとい訓練はされていないが、聞くという行為は日頃のから行なっているので、シビアに判断される

    パブリックな場では、話にどれだけ意味が込められで評価が決まる。

    他人と違うことを話そうとしているかが大事。

    人が惹きつけられれ話は共感できる話。

    普通の人が本を読まずに、知的に面白い話はできない

  • 分量の割にさらさらっと読めるのが齋藤先生らしいというかなんというか。結局、普段からたくさん本を読むこと(そこから知識や語彙を引き出せる)、話す練習ができる相手を見つけることが重要なのかな、と。教育実習に向けて話すことの知識を得るために読んだが、まあまあ参考になったかな・・・?

  • ・意味の含有率を意識しよう
    ・意味多い&笑える
    ・共感度高い&気づき・発見多い
    ・発言したいことが三つ貯まったら、話の流れの中で「これは主張したい」ということを一つだけ選んで言う。→意味のある発言ができるようになる

  • 話す力は、脳の働きとリンクしていることが、わかりました。
    日頃から人と話す時には、
    ①話にどれだけ意味があるか
    ②ネタ収集
    ③自分はこんな人間と体で話すこと。

    自然に話をする時に意識してやるのは非常に知的で頭を使うかもしれません。しかし、話すことをまず好きになること、これこそ話し上手の一歩だと思います。粘り強くこの本の使えることをいただきます。
    読んでよかった!

  • 前半は人を惹きつける話とはどのようなものか、ということが中心。スピーチには話に意味があることと面白いことのどちらかは少なくとも必要というニュアンスだった。
コラムとして話し上手な著名人のスピーチが解説付きでのっているが、こちらもそれほど印象には残らない。
ただ話す力をつけるトレーニングは参考になった。トレーニング仲間を見つけ、お互いに日常会話では話さないような、難しいトピックを持ち寄って話すこと、その際話に意味があるかをチェックする、など実際にできそうな内容だと感じた。


    話したい。
    良い話をしたい。

    そう考えてずいぶん前に購入。
    久しぶりに読み返しました。

    暇つぶしの話ではなく、
    相手に良い話を聞いた。
    と思ってもらうには

    サービス精神や思いやりの気持ちが大切。
    そして、教養や経験もたくさん必要だとわかりました。

    自分は特に教養を鍛えたいので、
    さまざまなことに興味を持って、真剣に学んでいきたい。

    そう思わせてくれた本です。

    *絶対に他人と違うことを話そうと思っている人が、そうでない人かで、人は大きく2つに分けられる。他人と違うことを話そうと思わない人には永遠に進歩はない。
    *まずは、これをいいたい、と中心のメッセージを言ってしまって、落ち着いてから話をした方が良い。
    *人が引きつけられる、納得する話の第一の条件は、自分が共感できる話であることだ。
    *『今日はこれが伝えたかったんです』と話せば、話がうまく流れなかったとしても言いたいことだけは伝えられる。
    *その人だからはなせることを話すと聞き手は急に寄り添ってくる。
    *本を読まないで、話し方の技術だけで勝負しようと考えるのは甘い。本を読む人と読まない人の話はレベルが違う。話す力がつくというのは、話し方がうまくなるだけではなく、考えが深まることでもあるためだ。
    *『難しいことを面白く、面白いことを深く、深いことを易しく』これがものを書くときの大前提
    *相手に向かってだけ話そうとするのではなく、自分自身に語りかけるようにして話すという話し方がある。

    ◎良い話は「意味の含有率が高い」
     -仲間内ならノリで何とかなるが、パブリックな場になればなるほどこれが重要視される。
     -目を見るとかの話し方以前にそもそも意味がある話なのかが前提になる。
     -型どおりの話だとなぜ面白くないのか。それは「今、この場で、なぜこの話をしなくてはならないか」の必然性が欠けているからである。そうすると聞き手が聞く構えを取れていないので、良いコミュニケーションにならない。
     -自分の話の意味の含有率を常にチェックすることが話す力の上昇につながる。
    ☆新しい概念だった。話をする際に「面白さ」と「意味の含有率」を自覚する必要がある。

    〇会話を惹きつけるポイントは「共感・発見」である。
    〇最初に共感ネタを混ぜ込むと人は話に引き込まれやすい。
     -年代によってはスラムダンクの話から入るなど。
     -人が本気で話を聞くのは、基本的には自分の経験に関係があって、共感作用が起きたときだけ。
    〇聞いている人に何かを巻き起こし、インスピレーションを沸かせる話が最高。そのような話には喜びの発見がある。
    〇常に新しいネタを用意しておき、更に考えが会話の中で深まるように話の流れの中に上手く入れていく。ネタを繰りだすだけではただの雑学の披露になってしまうので、その雑学がその人とどう結びつくのかまで考える。
     -自分がそのネタとどう出会って、どう関わって、どんな意味があるのか。

    〇ネタ帳を作って、どんどんネタを出す。最初は多少つながりが悪かったり、ネタがゆるくてもパワーで何とかなる。
     -そのためには、自分の世界を広げて関心のあるものを増やしていく必要もある。

    〇話す内容の意味の含有率を上げる効果的な方法は書き言葉を訓練すること。文章を多く読み、書きこと。
     -語彙量の違いに気づく。
    ☆話言葉だと文章にした際に意味の含有率が低いことに気づくから文章を書けってことなのかな?記載はされてないけどそう解釈した。


    この人の本はどれも、自分が悩んで靄がかかっている時に、良い導きをくれる。今回も意味の含有率と笑いの違いに気づかせてくれてスッキリした。情報を集めるのを怠らずにすること、自分の中で予め話を構築しておくことは難しいと思うけど、頑張るべ。

    斉藤孝さんの話す力の本。
    この本は、対話というより、「大勢に向かって話す」ことを想定しています。

    ・「いい話とは、意味の含有率の高い話」
    ・「聞き手が映像化して理解できると、話の定着度は非常に高いものになる」
    ・「聞き手は、声に張りがあるかないかで、その話し手が自分たちに向かってくる姿勢があるかどうか、あるいは伝えたいことそれ自体があるかどうかを感じ取ってしまう」
    ・「声に張りを出すには、「今日はこのことを伝えたい、絶対に伝えるんだ」という信念を持つことがその第一歩になる」
    ・「対話のスパーリングパートナーを持つ」
    ・「スパーリングパートナーができたら、映画を見たときは、その映画の話をする。読んだばかりの本の話をする。あるいは政治や経済、芸能でもいいが、今が旬の話題について話す。ここで共通テキストの大事さが出てくる。語り合うための共通テキストがないと、言葉が具体性を持ちにくい。対話が漠然としてしまい、一般的人生論を語ることになってしまう。-略-テキストとして、映画や本であれば、あらすじを話したり、映画の背景の話や監督の視点、キャストの演技などをテーマにできる。生々しい自分の印象も言える。話すことで記憶を新たにし、整理することができる。話しておかないと、本を読んでも、映画を見ても、たしかに経験として残りはするものの、印象が薄くなってしまう。話すことでたしかな体験になって残る。それがネタになるということだ。話すとは、自分の脳という冷蔵庫の中にあるネタから何を選び、どう料理して、どう聞き手に食べさせるかということだ。」
    ・「同じような環境の同じような年齢の人とばかり話すのではなく、子供から高齢者まで、同性も異性も幅広い年代の人たちと話し機会を日ごろから持とう」
    ・「話だけで勝負するのではなく、具体的に物まで見せると効果は大きい」―Tシャツの例
    ・人に最後まで聞いてもらえる話・・・「中心のテーマ」「おトク感のある情報」「現代性」「話す人の体験」―話す人の経験はせいぜい1/4~1/5にとどめる
    ・「相手に向かって話そうとするのではなく、自分自身に語りかけるようにして話すという話し方がある」「訥々と自分を振り返りながら、今しゃべっていることと、自分が話したいこととの距離を確かめるように誠実に話すほうがいい。聞き手にはずっと話し手の誠実さを感じさせることができる」
    ・「話す内容の意味の含有率を高める一番いい方法は、「書き言葉」を訓練することだ。つまり、読書すること、文章を数多く書くことだ。」「ふだんの読書量が多ければ、自然に語彙も豊富になる。読書量が豊富かどうかが、話すときの語彙の数に影響を与える」
    ・「話す力の基本は、自分の話に意味があるかどうかをつねに自己チェックしているかどうかにかかっている。」―自分の話をテープにとって起こしてみる
    ・「自分の言葉に咀嚼して説明するのは、人に通じる話をするためのいい訓練になる」
    ・ 「何をコメントするかメモを作って、それだけ言ったらとりあえず引き下がる」

    話し方の本。講演をよくしている著者だけに人をひきつけるポイントが書いてある。プレゼンなど人が多いところで話す参考にしたい。

    ●内容に「今、この場で、なぜこの話をしなくてはならないか」という必然性がないと聞き手は聞く構えにならない。
    ●他人と違うことを話そうとしている人は話し上手になる。話を聞いてもらうことは聞いている人たちの貴重な時間を自分の手に預けられている。
    ●人がひきつけられる話は自分が共感できる話であること(若手だとスラムダンクとか流行の漫画の話をしたりとか・・・)。共感の土台を最初に築いてしまえばひきこまれやすい。
    ●実際に話をするときは、これだけは伝えたいことを決めておく。それを何度も繰り返す。
    ●メモを読み上げているだけでは、聞いている人は聞く気をなくす。ライブ感、今ここで自分達を目の前にしているからこそ湧き出ている言葉なら真剣に聞いてくれる。ある程度のメモがあれば十分。
    ●新たに仕入れたネタは他人に話すこと。話すことで記憶に定着できるし、反応がいいネタを増やしていく。
    ●起承転結よりも3つのキーワードを用意して、そのつながりを図示して話をしたほうがいい。
    ●練習としては内言といって、自分の中で時間を決めて語りかける方法がある
    ●場の空気を感じる力「雰囲気の感知力」が必要。それを見ながら話を進める
    ●話だけで勝負するのではなく、具体的な物を見せると効果は大きい。
    ⇒ 上機嫌Tシャツ、自分が苦労して集めたものなど
    ●聞いた話や読んだ話を2〜3分で要約して隣の人と話をしてもらう。(著者は講演でよくやる)
    ●3分の1の法則
     ⇒ 話したいことが3つ決まったら、その中で一番言いたいことを1つだけ言う。3つあれば話の流れの中でどれが重要か吟味して話すことができる。

  • 人をひきつけるには話の内容にどれだけ意味を含有しているかによって決まる。

  • 前半は人を惹きつける話とはどのようなものか、ということが中心。スピーチには話に意味があることと面白いことのどちらかは少なくとも必要というニュアンスだった。
    コラムとして話し上手な著名人のスピーチが解説付きでのっているが、こちらもそれほど印象には残らない。
    ただ話す力をつけるトレーニングは参考になった。トレーニング仲間を見つけ、お互いに日常会話では話さないような、難しいトピックを持ち寄って話すこと、その際話に意味があるかをチェックする、など実際にできそうな内容だと感じた。

  • 斎藤先生によるスピーチ、プレゼンをする人向けの指南書。今読むと大学の時の授業御ひとつひとつがこういうところにつながっていたのか、と自分で膝を打てるわけですが、似たような著書が何冊もある中で毎月読んでもこれだけネタ枯れせず、毎月新たな気付きを与えてくれるというのはやっぱりすごい。ある意味「知の巨人」なんでしょうけど、きっと大学の先生ってそういうもので、アウトプットの仕方が卓越してるから余計にすごいんでしょうね。

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著者プロフィール

1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。教育学、身体論、コミュニケーション論を専門とする。2001年刊行の『声に出して読みたい日本語』が、シリーズ260万部のベストセラーとなる。その他著書に、『質問力』『段取り力』『コメント力』『齋藤孝の速読塾』『齋藤孝の企画塾』『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』『恥をかかないスピーチ力』『思考を鍛えるメモ力』『超速読力』『頭がよくなる! 要約力』『新聞力』『こども「学問のすすめ」』『定義』等がある。

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