齋藤孝の天才伝4 空海 人間の能力を最大限に発揮させる「マンダラ力」 (斎藤孝の天才伝 4)
- 大和書房 (2006年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479791669
感想・レビュー・書評
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[ 内容 ]
これでわかった!
万能の天才が作った身体と知性を鍛える方法とは!
齋藤孝が天才の秘密を読み解く。
[ 目次 ]
第1章 能力開発の達人―空海の考え方
第2章 やることなすこと天才を極めた―これが空海の世界だ!
第3章 多彩な能力はこうして開発された―空海の激烈!修行人生絵巻
第4章 ここに真の姿がある!?―伝説が語る空海
第5章 お大師様は実際こんな人でした―エピソードでわかる空海
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
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著者は、いろいろなアプローチの本を出しているんだなあと感心します。
「これ1冊で空海通になれる!」という一文に惹かれて、読みました。
伝説に彩られた空海。その超人ぶりが紹介されている本です。
気付けばこれは「斎藤孝の天才伝」というシリーズ内の一冊でした。
空海は、大学で学んだ後、貧しい山林修行者としての暮らしを送っていたものの、遣唐使のメンバーに選ばれ、そこから才能を開花させています。
民間の貧しい僧が遣唐使に選ばれたその経緯は不明だとのこと。
血縁などのあらゆるコネクションを使ったのだろうと著者は推測しています。
中国の三大思想は、仏教・儒教・道教であり、大学でそれらの教義を学び理解した上で、密教を体得しに行った空海。
師匠にすべてを託され、20年を2年に縮めて帰国するという離れ業をやってのけています。
全てがビッグスケール。やはり才能のあるところに運命は引き寄せられるということでしょか。
最澄が年下の空海の弟子となって教えを請うたというエピソードは美談であり、その後二人が袂を分かったことを残念に思っていました。
その経緯が詳細に説明されており、納得いきました。
ある経典を貸す貸さないが仲違いの原因となったのですが、その経典は、読むだけでは誤解を生じかねない内容だったため、ということです。
密教は文書ではなく身体で会得するべきとする空海と、書物理解から体得しようとする最澄は、その姿勢の違いから、いずれ分裂すべきだったとも思えます。
空海は高野山に入定し、今もなお生き続けていると言われていますが、なんと平安時代の藤原道長も、空海の入定をその目で確かめたとのこと。
それほどまでに長い間、人々に注目され、尊敬されてきた人物なのだと、改めて偉大さを感じました。
彼の持っていた非凡なまでの合理的判断力と実行力。これこそが、空海を今なお伝説たらしめている能力なのだろうと思います。 -
空海についてわかりやすくまとめられた本♪
密教と真言宗の繋がりもよくわかる^^ -
初心者向きでありながら、違う方面の学者ならではの一冊です。上級者も整理をする、現代的方便として利用価値大です。