自分の小さな「箱」から脱出する方法

  • 大和書房
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本棚登録 : 7861
レビュー : 1002
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479791775

感想・レビュー・書評

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  •  もうずっと前に読んだ本なんだけど、思いついたことがあるので書く。
     人が箱に入りたがること、箱に入るとろくなことにならないこと、これはすごい納得なんだけれど、箱ってなんなのか、なぜ人は箱に入りたがるのか、それがどうしても分からなかった。続編を読んでもそうだった。だけど、それが分かったの。
     箱って言うのは「敵から身を守るための構え」なんだよ。箱に入るっていうのは、敵がいるっていうこと。そして、その敵から身を守る、または、自分の利益を横取りされないように、傷つけられないようにするための気持ちのありようが箱なんだ。で、ここで「敵」っていうのは、攻撃してくる相手だけじゃない。利益が競合する人、自分の利益を損なう人も敵なんだ。
     ところが、それは本当は敵じゃないんだよ。その人はあなたの同僚や家族や、あるいは特別な必要を持っている人なだけで、決してあなたの利益を横取りしようとしている訳じゃない。あなたはそれらの人々と、進んで利益を分かち合うことができる。それどころか、そういう心持ちで(=箱から出て)人と相対することで、箱に入っていた時よりももっと大きな利益を手に入れることができる。
     つまり、敵と見なして競合するか、味方と見なして協力するか、前者が箱に入った状態、後者が箱の外にいる状態。相手が本当に敵ならば自分を守る必要はあるけれど、そうじゃない時にも敵と見なしがちで、だから、すぐに箱に入っちゃうんだ。でも、実際はそうじゃなくて(家族や秘書の人は、主人公の敵ではなかったよね)味方なんだから、協力したほうが良いよ、そのほうが物事うまく行くし会社も儲かるよ、っていうことなんだよ。
     で、これはキリスト教の愛の話だよね。自分自身や身内に向ける愛を、すべての人に向けなさいよっていうのが聖書に書いてあると思うんだけれど、これは逆に見ると、人はほっとくと自分や身内は愛するけど他人は愛さないってこと。愛さないっていうのは、利益を分かち合わないっていうことだよね。で、人はすぐに箱に入って自分の利益を守ろうとしがちなんだけれど、そうじゃなくて、誰だって敵ではなくて隣人なんだから協力しなさいよ、それが幸せにつながるんだよってなことなんじゃないか。つまり、善きサマリア人は箱の外に出てるけど、祭司やレビ人は箱の中にいる、ということ。
     とりあえず、なんかそんな感じ。

  • <特に印象に残ったこと>
    *自分を欺いているときには、わたしたちは「箱の中」にいるというわけだ
    *自己欺瞞に冒されえいる人ほど問題が見えない
    *自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を自分への裏切りと呼ぶ
    *周りの世界を自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる(good)
    *したがって、人は自分の感情に背いたときに、箱に入る
    *自分が箱の中にいることによって、他の被とたちも箱の中にいれてしまう。
    *他の人々に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる
    *完璧であろうと思うな。よりよくなろうと思え
    *他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような正しいことをすればその人に手を貸せるかを、よく考えろ
    *他の人々が手を貸してくれるかどうかを気に病むのはやめろ。自分が他の人に力を貸せているかどうかに気をつけろ(good)

  • ■自分の箱

    1.自分への裏切りは、自己欺瞞へ、さらには箱へとつながっていく。

    2.箱の中に入ると、業績向上に気持ちを集中することができなくなる。

    3.自分が人にどのような影響を及ぼすか、成功できるかどうかは、すべて箱の外にでているか否かにかかっかている。

    4.他の人に抵抗するのをやめたとき、箱の外に出ることができる。

    5.他の人が間違ったことをしているという点に注目するのではなく、どのような正しいことをすればその人に手を貸せるかを、よく考えろ。

    6.他の人々が手を貸してくれるかどうかを気に病むのはやめろ。自分が他の人に力を貸せているかどうかに気をつけろ。

    7.相手を一つの集団として見てはいけない。一人ひとりについて考えるんだ。

  • この本は図書館等で借りずに購入して手元に置いておいた方がいい。
    驕りを自覚する→自省する→どうすればなくせるかを対話形式でまとめているため分かりやすく、読み終えた頃には実践できるようになる。
    文章は柔らかいのに、心にグサグサ突き刺さって来、読むのが辛かった。

    常に箱を意識しながら生活できるようになる。
    息苦しいことではなく、むしろ心が軽くなる。
    自己中心的、我が強い、相手の気持ちを推し量るのが苦手、プライドが高い、
    これらのいずれかを一度でも指摘されたことがある人は、ぜひ読むことをお勧めする。

  • 本書はなかなか面白い例え方をしている。自分の殻のことを、箱と表現しているのだ。そして、箱から出て世界を見ることを勧めている。以下は私のお気に入りの考え方である。本書より抜粋している。

    「相手を責めている場合は、必ずこちらが箱の中に入っている。自分が他の人にすべきだと感じたことに背く行為を、自分への裏切りと呼ぶ。そして、一旦自分の感情に背くと、周りの世界を、自分への裏切りを正当化する視点から見るようになる。 」

    これらを知ってから、自分が他の人にすべきだと感じたことは、率先して行うよう実践している。初めのうちは簡単ではないが、時期に慣れるであろう。自分への裏切りについては、自分自信で薄々気付いていたのだが、このように文章で指摘されると、明確に意識出来る。自身は分かっているつもりであったが、ここまではっきりとは理解していなかったと反省した。

  • 温もりを持った本。
    「君は運悪く、しょっちゅう箱の中に入っている人間と働いていた。辛かったと思う。そうなると、自分も箱にいとも簡単に入ってしまう。でも、相手が箱に入っていることを責めず、箱の存在に気づけたら、その方がずっといいと思わないか。状況を良い方向に持っていくことができるようになる」
    こう言われて救われた気持ちになる人がどれだけいるだろう。周囲の人にこの言葉を言えるように、箱の外にいられる自分でいたい。

  • 自己啓発本だがストーリー仕立てになっている。
    個人的には読みにくかった印象でした。

    でも内容は濃い一冊。

    箱の中に入ってしまうのは自分の感情を無視してしまう事が原因。
    自分の感情を無視することで、自分も相手も箱の中に入ってしまう。

    相手を変えようとすることは無理。
    でも箱の中に入ってしまった相手とコミュニケーションはやってはいけないこと。


    箱の中に入らない方法は、相手を受け入れる。


    そんな学びを得れた一冊でした。

  • どうすればコミュニケーション能力が上がるのか?どうすれば人とうまく関われるのか?そんなことを求めて取った一冊目の本。

    ある管理職のわたし、トムがザグラム社に入社、バド・ジェファーソンによる丸一日をかけた1対1のミーティングをすることに。

    バドは冷静に、的確に、理路整然と、例え話や過去談を交えながら問題提起をする。

    話の根底は「自己欺瞞」この本の題名にもある「箱」である。ザグラムではこの状態に陥っていることを「箱の中に入っている」という。この「箱」について学んで行く物語である。

    人を励まし、導き成果を上げさせることのできるバドの言わば師である昔の会長ルー・ハーバード。それとは正反対のトムの前上司チャック・スターリー。この、人に与える影響力の違いはどこからくるのだろうか?

    それが先に言った自己欺瞞、箱であり言い換えれば「箱の外にいるか中にいるか」である。

    【箱の外】他の人や自分をあるがままの人間として見ている
    【箱の中】ゆがんだ目で、いわば物としてみている

    ニーズや望みを持った自分と同じ人間として見ているか、単なる物、驚異や厄介者、問題として見ているか。そこで人に対する行動が変わってくる。

    そして「人は相手が自分をどう見ているかを感じ取り、それに対して反応する」のである。(人はあるがままの人間として見てもらえるとなると、それに応えようと、例えば頭の切れる人はさらに頭を働かせたりする)

    人は相手の行動ではなく相手のありよう、相手が自分に対して箱の中にいるか外にいるかに対して反応する。

    ならば(叱る時など)ソフトな行動にせよハードな行動にせよやり方に二つの方法が出てくる。箱の外でハードな態度をとるか、箱の中でハードな態度をとるか...[第一章]

    会話で物語が進んで行くので読みやすい。バドのしゃべり方も人を惹きつけるものでこういうのが話術といった技術なんだろう。バドは必ず一度トムに考えさせるのでまさにキャッチボールのような会話。うーん本当に頭が良さそう(笑)すごいカッコいいなこれ...鈴木さんや今城さんに似たものを感じる...目標が見えてきた!←
    疑問を一つ。何でもわかっているような、常に策略を張り巡らせているような会話のテクニックや掌握術を心得ていそうな吉田先生に対して僕はやり辛さを感じていた。(汚さはないけどまるでチャックのよう...)箱の中でなく外に出ないといい関係は気づけないというのはわかったけども、例えば打算的なものしかない人に対して外に出ると相手の壺なのではなかろうか?こちらがいい関係を築きたくても、うまく手のひらで転がされることになる...?いや、こちらが外に出ていればハードの例の如く相手に強く出ることもいい方向へ繋がるのか...?(掌握術などは相手を自分に引き込むというか、関係を円滑にするために管理職なら誰でも得ている技術だろう。いわば擬似的に箱の外に出ていると見せる(関係を円滑にするため)もの...とするとそういう人はチャックのようになるわけでバドのいう言う通りルーのように本当に外に出ている人が持つからこその技術...チャックのような者に当たらないことを祈る?笑)
    しかし箱の外、中ってのは面白い。自分が外でたまに周りを気にせずする行動の原因は周りの人を物と見てるからなのかな?

    上にあげた打算的な人の例はつまりは相手が箱の中に入ってる場合はどうするんだ?バドのいうことはちょっと小綺麗な話なのではないか?という話に繋がるらしい。ここからが第二章

  • 人とのコミュニケーションのあり方の根本を説いた本。
    いくら最新の技術や方法を身につけても、
    もっと本質的な部分で自分自身の心の在り方がよくなければ
    その効果はうまく顕在化しないということ。
    それを「箱」という概念を用いて平易に解説されています。
    いろんな場面で役立ちそうな概念です。
    自分自身を振り返っても反省すべき点は多く。
    「箱」からの脱出目指してチャレンジあるのみですね。

  • 電車の座席に座っていると、ふと自分の前に年配の方が立つ。
    にもかかわらず、眠っているふりをしてやり過ごした事はないだろうか。

    その時、私のこころの中では「自己欺瞞」が起こっている。

    自分の隣りにいる若者も席を譲らないじゃないか。だいいち僕は今、仕事で疲れている。自分が席を譲ったら、もしかしたらこのおじいさんは怒りはじめるかもしれない。いつもだったらちゃん譲るし、今日は仕方がない日なんだ。それにこんだけ考えてるし、気を使ってるんだから僕はむしろ、いい人なんだ。

    つまり、自分偽ろうとすると、自分の行為を正当化する為に自分を擁護する理由を考え始め、相手を貶す方向に物事を考え始める。つまり、自分の「箱」に籠ってしまう。

    他人のことは行動で判断するが、自分の事は想いで評価する。

    そんな人間関係の不思議が分かりやすくまとめられた一冊です。

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