社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 1805
レビュー : 310
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479793489

感想・レビュー・書評

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  • ちきりんが旅行した沢山の国から考えた事。
    世界を旅行する事で気がついた「常識の違い」「価値観の違い」
    旅先で考えた「この社会はどんな仕組みで回ってる?」「なぜこんなことが起こっている?」をまとめた本。

    ちきりんのブログは好きだし本もこれで3冊目ですが、この本が一番面白かった!
    いや、前2冊も面白いんですが結構ブログのネタとかぶるというか、まあ著者が同じなんですが当たり前なんですが、驚きがない感じ。
    「おちゃらけ社会派」と評してますが、時事ネタ、社会ネタってやっぱり読ませる論客が他にも多いので、面白いけれどその中の1つって感じがします。
    が、これを海外旅行と絡めるとこんな形でまとめたの読んだことないよ~!でした。うまく軸ずらしたなーいいよ、ちきりん、これもっとやってよ!なんて思っちゃいましたよ~~

    面白いと感じた点は、旅のスタイルが色々で色んな国に行ってる事。
    ビーチバカンスも行くし、ヨーロッパも行くし、共産国や南米やいわゆる一般旅行者が行かないようなところも行くし。。バックパッカー貧乏旅と普通のツアー旅、どちらも否定してない感じがいい。その分、バリエーション豊かな国の体験が読める。

    あともう一つは同じ国に何度か行っていて、その時系列の比較でものを考えている事。
    そうか~そんな風に変わっていってそれがなぜなのか、がちきりんの頭の整理を通して伝わってきます。

    私はいわゆるフツーの旅行しかしないので行った事がある国もあればない国もあったけれど、この本を通じて何となくその国の背景は変化を感じられました。

    面白かったエピソードは

    ■ビルマ(現ミャンマー)での「現地通貨への両替は国への寄付だ」話。
    →お金とは価値あるモノが存在しない環境では何ら意味を持たない

    ■インドでの「自国通貨をほしがらない人達」
    →国際市場で自由に両替可能な「ハードカレンシー」を持っている国はそんなに多くはない

    ■メキシコでのデノミに遭遇した話
    →通貨が信任を得るというのは国際的な信任だけではなくその国の住人がその通貨を信じているか

    ■紙幣のデザインから見る世界

    ■2つの異なる移民の国、ブラジルとアメリカ
    →「アメリカ人!」を主張するのと「日系人!」を主張するのと。それはなぜ?

    ■共産圏の国の変化
    →動機付けのシステムが変われば、人の行動は短期間にここまで大きく変わる!

    ■シンガポールエアラインがサービスNo1の理由
    →競争せずに顧客も高利益も獲得できる環境があるかないか

    ■格差が意識されない社会
    →格差の有無、よりも格差の認識の有無、のほうが大きい

    ■世界のコカコーラ事情

    ■ビルマのお金持ちと「結婚しない?」話から気がついた事
    →何を持っているか、ということは豊かさとは無関係

    ■世界の美術館の成り立ちの違い

    わー、ちょっとと思ったらこんなに出てきた。他にも色々あります。
    私的にはとってもツボな1冊でした。
    旅好きの人にも、そうでない人にもお勧めです。

  • 私自身旅行が好きでなんでだろうなーと思ってたんですがそのアンサーブックがこれのような気がしますよ。
    ・美術館の展示に関するくだりには目から鱗。余談ですがSGP在住の友人が現地の文化施設の乏しさを嘆いており、仕方なく街中に飾ってある絵画を鑑賞していたら「その絵はあまり高くないから鑑賞しても意味が無い」的なことを現地人に言われたらしくまじこの国に住むの無理!と怒りをあらわにしていたことを「米国の美術館=資本主義のルール上にあり」というエピソードから思い出しました。(でもMOA美術館は原住民の展示も充実していて資本主義云々以前に面白かったけど。)
    ・さらに余談ですが日本の(国立博物館あたりの)美術館の展示は、知る範囲では世界でもかなり高水準だと私も思う。ただちきりんさんと私の意見の相違点は「地方の寺社仏閣の展示がショボイかどうか」という点。私はあの鄙びたたたずまいも含めて「秘宝を観に来た」感が盛り上がって好きなのです。興福寺ほど展示を頑張られてしまうと若干興ざめ感。
    ・さらなるちきりんさんとの相違点は「豊かな自然だけが売りの観光地を好むかどうか」。私はオーストラリアにもカナダにも好んで行ったしグランドキャニオンも泊りがけで行った経験があるのですが、これはちきりんさんが海に行く感覚(リフレッシュのため)なのかなあ、と。ただオーストラリアもカナダも自ら何かを生み出そうという機運に乏しい国という印象を受けたので、ちきりんさんの気持ちもわかるような気もします。
    ・とりあえず次の旅はセブ島か南米(ペルー)だな、と。
    ・次の次くらいにはロシアに行きたい。たしかに今のロシア人民はうかれまくってて何年か前に猛暑をしのぐためウォッカ飲みながら河にダイブして死亡者続出、なんてニュースがありました。

  • ☆☆☆☆初めてチキリンの本を読みました。チキリンの豊かな感性を感じました。
    この本のなかに出てることは、特別新しい知識や、経験、場所ではないですが、チキリンをとおして、私にまったく新しい感じ方を与えてくれました。
    その感性の一部を引用します

    〜〜訪れたインドで、クリシャに乗り楽しげに会話を交わす女の子と、クリシャを引くいかにも貧しい男の子を見つめながら、チキリンは目が離せなくなります。
    『あの時の少年と少女の姿は、「格差の有無」よりも「格差の認識の有無」の方が、見ている者の心を突き刺すのだと私に教えてくれました。楽しげな少年の笑顔とリクシャーを引く砂色の肌の少年の姿は、今でも鮮やかに脳裏に残っています。』〜〜
    それにしても、こうやって芸術や古代遺跡があるところに、数多く訪れることができる人を見ると、私はまだ、羨ましい。小ちゃな箱の中での想像だけでは、完結できない育ち方をしてしまったのでしょうか?
    2016/04/07

  • 「自分のアタマで考えるってどういうことかこの本を読めばわかります。」と本の紹介にありましたが、なるほど、そういうことかと納得。
    旅先での経験と、好奇心と、幾許かの知識を結びつけて、それってこういうことではないのかな、と類推すること。
    自分の日本での日常の土台、前提がそもそも通じない世界に触れて、それを再度捉え直すこと。
    自分のアタマで考える、ってそういうことなのではないか、と思いました。
    各国のお札を比較するエピソードや、「格差が意識されない社会」インドのエピソードなどなど。。。

    刺激的で面白いな、旅っていいな、と改めて思えました。

  • 著者が旅行を通じて、各地の社会構造や日本との比較をした一冊。面白いです。

  • 学生時代から世界50ヵ国以上の国を旅してきたちきりんさん。
    世界中を旅して観光名所を見ては「すごいなー」で終わらないのはもちろん、着眼点の1つ1つがとても興味深くて読みいってしまいました。

    冒頭に出てくるのは、セブ島のレストランで出された紅茶が、お湯とリプトンのティーバッグだったという話。

    日本人の感覚からしたら、レストランでティーバッグ出すなんて、それなんて手抜き!しかもリプトンって!と驚きますが、一方でレストラン側からしたら庶民でも買える茶葉よりも国際的に流通しているリプトンを出すこと(それも未開封で出すことで本当にリプトンですよと証明しつつ)は、かえってしっかりとしたおもてなしなんです。
    こんな風に、世界を旅する中で見つける「常識が違う」「見方が違う」「文化が違う」の数々は、とてもおもしろいものですね。自分の当たり前が、当たり前じゃないということは、同じ環境にいたら気付けない。

    どの章も本当に1つ1つがタイトルにあるようにきちんと「考えてる」ことが新鮮で、こんな視点で旅をしてこなかったなあととにかく唸りっぱなしでした。
    人生観が変わる場所、として紹介されていたところのうち、ウイグルについては聞き及んだことがなかったです。
    暑く乾燥している国でいまだ残る再現性が高い何千年も前のミイラとか、一体どれほどリアルなんだろう。
    夜明けのマチュピチュとかも素敵だろうな・・・

    本書のおもしろいところは、海外のことだけじゃなくて、常に日本との対比が描かれていること。
    海外のことも知らないですが、日本のことも案外知らなかったりするのでこれまた新鮮で。とはいえ、いつまでも知らないなんて言ってるのもどうかとは思うのですが。

    いつか行きたい、と思っている国はたくさんあるけれど、国の政治によっても、自然破壊によっても、その姿は永久的に同じではない。
    だからこそいつでも行ける、と思わず、どんどん世界に飛び出していけたらいいな。とはいえ、やっぱり英語は必要ですよね…。ひさしぶりにちゃんと勉強しようかな、と思いました。

  • ちきりんの3冊目の本。今回は趣向が変わって、彼女の旅先で感じた話。ただ、3冊に一貫していることだが、彼女の着眼点はすごいと思う。紅茶や紙幣の話、美術館の話など普通の人が気付かないポイントからそれぞれの国を分析している。そうである事にはきちんとした理由付けがあるという事か。

  • 旅行好きの夫が買ってきたので読んでみた。
    「はじめに」の、リプトンのティーバックが国が変われば高級品で価値あるものになるなんて話から、いきなり面白い!と思った。ふむふむと思うことや知らないこともたくさんあって勉強になった。
    ただし、何箇所か気になるところも。
    p132
    現代アートでは、古代の奴隷たちが人生をかけた仕事を、機械と技術でカバーしようとします。けれどそれではやはり限界があります。ちきりんは現代アートも好きなのですが、何を見てもまだいまいち感が残るのは、「作品制作に奴隷が使えない」という理由もあるだろうと思っています。

    これちょっと問題じゃないですかね。。
    奴隷制を肯定してる発言というのは。。

  • ちきりん氏のことはブログではよく知っていたが、著書はこれがはじめて。
    世界各国を訪れたちきりん氏の「気付き」をたくさん紹介しているが、途中から観光地の紹介じみた内容になっており、その点は残念だった。

  • 自分が海外旅行に行っていたときに思っていたことを、ちきりんさんは、鋭い目で見て、文にしているなあ。

著者プロフィール

【ちきりん】社会派ブログ「Chikirinの日記」運営者

「2013年 『強く生きるノート 考え方しだいで世界は変わる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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